2018年10月末に導入したULTEGRA(アルテグラ) R8050 Di2 の走行距離が2,800キロになった。使い始め直後の頃のインプレはすでにまとめたんだけど、さらに乗り込んでみて感じたことを追記する形でご紹介したい。

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書いてみようと思ったきっかけは「えふえふぶろぐ」さんのこの記事。

ULTEGRA(アルテグラ) R8050 Di2 ぶっ飛び初期インプレッションッッッ!!


管理人さんにとって「人生初のULTEGRA(アルテグラ) R8050 Di2 だった」とのことで、自分の印象とどう違ったのか興味深く読ませてもらった。さすがプロは身体のセンサーが繊細で、それを説明する知識と経験を持ち合わせていらっしゃると驚かされた。


あ~~~~~、たしかに!自分が言語化できていない部分をしっかり書かれておられる…!!


と脱帽。とくに自分が言語化できてなかったネガティブポイントの指摘はすごく的確だと思った。
※詳細はぜひ記事を読んでいただきたい

それを踏まえて、改めてULTEGRA(アルテグラ) R8050 Di2 を5ヶ月乗り込んだので、追加インプレッションしてみたい。

目次


【シンクロモードの弱点】 アウターからインナーにギアが落ちたときの「リアの変速の遅さ」

シンクロモードだと”右手の操作だけ”でフロントディレイラーの操作もできてしまう。

登坂にさしかかり、フロントギアがインナーに落ちると、それに反応してリアが数段上がる(ことで急激にギアが軽くなることを防ぐ)仕組みなんだけど、このときのリアの反応速度がやや遅いのよね…。

実はわかっていた。わかっていたけど「こんなもんだろ…」と目をつむっていた。しかし、えふえふブログ管理人さんはしっかりと指摘しておられた。

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どれくらい遅いかと言うと、変速が完了するまでにクランクを2回転させる必要あるくらい。ガチャ(フロントが落ちる)……カン…カン(リアが上がる)の間にはっきりとしたタイムラグはある。

平地なら気にならないが、インナーに落とすのはたいてい登坂時でして、スムーズに変速させるためにペダリングのトルクをちょっと緩めねばならない。登坂時だと、わずかにスピードダウンにつながるのだ。

ツーリング志向の自分はさほどストレスではないが、レース志向の人は間違いなく気になるレベル。これは自分の想像だが、レースでULTEGRA(アルテグラ) R8050 Di2 を使っている選手は、シンクロモードで戦っていない気がする。きっと機械式と同じようにフロントは左のレバーで操作しているのではないかと。それであればタイムラグは当然発生しないから。
※デュラエースでも同様にタイムラグがあるかどうかは未確認

ちなみに、逆の「インナーからアウターに切り替わるとき」はタイムラグはほぼなく、瞬時に変速してくれる。こっちは快適だ。

起伏変化が多くてしょっちゅうフロントディレイラーを動かすシチュエーションでは、あえてシンクロモードは封印してマニュアル操作でフロントをインナーに落としつつ、左指でリアをすぐさま追従させるように変速するようにしている。

そうそう、シンクロモードにしていても、マニュアルのように操作することは可能。なので、シンクロモードに入れっぱなしのままマニュアルライクに使うことはできる。
※いちいち切り替える必要なし

【Di2レバーの弱点】冬グローブ着用時のシフトアップとシフトダウンの操作ミス

Di2は機械式とはちょっと違う場所にシフトダウンレバーがある。機械式はブレーキレバーそのものを「おりゃっ」と内側にねじ込む。

それに対し、Di2はブレーキレバーはまったく動かず、シフトアップレバーとブレーキレバーの間にある「シフトダウンレバー」がある。

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※イボイボ加工されているのがシフトダウンレバー

これ、指の開いたグローブなら感触でアップとダウンの違いはわかるんだけど、えふえふぶろぐの管理人さんがおっしゃっていたとおり、厚手の冬グローブだと稀に押し間違えてしまう

加速するつもりがギアが軽くなって「あれっ?」ってなるかんじ。が、一回のツーリングで一度あるかないかのレベル。指がレバーの位置を感覚で覚えるので慣れれば問題にはならないかなと。

ヘッドの旋回性が良すぎてハンドルがたやすく90度横を向く

シフトワイヤーが二本ないおかげでハンドルははっきりと軽くなった。軽くなったというとちょっと誤解を招きそうだな……なんというか、張りが減って動かしやすくなったと言ったほうがいいかも。たとえるならば、ずっと巻いてたサポーターが取れて体を動かしやすくなったイメージ。

これ、とっても良いことである。コーナーの旋回もスムーズだし、坂でのダンシングでもハンドルが振りやすい。

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ただ、信号待ちでハンドルから手を放すと、ハンドルの重量でいともカンタンに横を向いてしまうことがある。それなら大した問題ではないのだが、三本ローラーでハンドルから手を離してサドルに座って一時休止してるとき、ぐるん!と90度曲がって前輪がローラーから落ちてビビったことは何度もあった。

あまりにもハンドルがスムーズに動かせることの弊害だろう。とはいえ、ハンドルの軽さのメリットのほうが圧倒的に大きい。ワイヤーのせいでけっこうなテンションがかかっていたのね・・・と電動化して初めて知った。

輪行時に「いつの間にかギアが動いてしまっている」ことがある

自分はわりと頻繁に輪行するので、電動化してこのことにはすぐ気づいた。レバーがスイッチで軽すぎるので、ちょんと触れただけでディレイラーが動いてしまうのだ。担いで歩いているうちに肩が触れてしまっているのだろう。
※機械式はシフトのストロークが長いので、無意識に変速してしまうってことはまずない。

目的地に着いてリアホイールを装着しようとしてうまくはまらず、なんで?どうして??となり、リアディレイラーがシフトダウンされていることに気づくことが何度もあった。

今はギアの位置をしっかり確かめ、リアディレイラーがトップに入っていることを確認してホイールを装着するようにしている。

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あと、フロントギアがアウターからインナーに変わってたりすると、漕ぎ出した瞬間にいきなりインナーに落ちてゴリッ!ってなって精神衛生上よくないし、危ない。念のため、フロントもちゃんとアウターになっていることを確認しておきましょう。これ、電車移動だけでなく、車移動でも起きるのでご注意を。

滅多に起きないが、「シフトレバーを押し続けた状態のままでいる」のは絶対避けましょう。電池を消費し続けてしまうので、最悪「移動中にバッテリーが切れてしまった!」ってなることも。

バッテリーを充電器に置いたまま、バイクだけ車に積んで出かけてしまいかけた

以下、おっちょこちょいな自分がやらかしかけた余談。

年末年始で帰省する前日の晩、「新年をフル充電迎えたいし、久々に充電しとくか~」とバッテリーを外して充電していた(頻度は月イチあるかないか)。

早朝に出発する予定だったため、時間節約を兼ねて夜のうちに車にバイクやヘルメット、シューズなどを積んでおいたのだが、バッテリーは未装着。車に積むためにホイールを外しておこうとして、シフトアップしたがリアディレイラーが動かない。ここでバッテリー装置されていないことに気付く。

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ホイールをそのまま外してしまってたら、バッテリーがないまま出発してしまってた可能性が高かった…。バッテリーがなければDi2は無用の長物。もちろん走れない。自分は外付けなのでまだ気付きやすいんだけど、それでも小さい部品なので無くても気づけない。

充電するのであれば、財布の真横に置くとか、車の鍵を充電器に載せておくとかして、強制的に視界に入るような仕組みを整えておこうと肝に命じた次第である。


以上、ULTEGRA(アルテグラ) R8050 Di2 の追加インプレでした。様々なことに気づかされてくれたえふえふブログさんに感謝である。


◇ 6800系アルテグラを卒業し、Di2(アルテグラR8050)を導入することにしました 

◇ シマノR8050系アルテグラ(Di2)がやってきたので、写真多めでファーストインプレッション 

◇ R8050系アルテグラ(Di2)実走インプレッション(白石峠編) 


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