ツール・ド・フランス2018出場チームが決まった。

出場チーム数は全部で22。UCIワールドチーム(18チーム)と、 第2カテゴリーのUCIプロコンチネンタルチーム(4チーム)がワイルドカードとして参加する。

>> ツール・ド・フランス2018出場全22チームが決定 ワイルドカード選出の背景に迫る(産経サイクリスト)

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それぞれのチームの動向とか最新ニュースをウォッチしておきたいファンの方々もいらっしゃるかと思うので、22チームの公式サイトと各種SNSをまとめてみた。

まずはUCIワールドチーム(18チーム)。

アージェードゥーゼール ラモンディアル(フランス)

年金などを管理・運用する共済組合、AG2R・ラ・モンディアル( AG2R LA MONDIALE )がメインスポンサー

アスタナ プロチーム(カザフスタン)

カザフスタン政府 (実際にはカザフスタンの複数企業が出資) がメインスポンサーのチーム。「アスタナ」はカザフスタン共和国の首都の名前

バーレーン・メリダ(バーレーン)

中東のバーレーン王国(人口133万人)をベースにした新チームとして、バーレーン王室の王子で、同国オリンピック委員会会長を務めるナセル・ビン・ハマド・アル・カリファ王子の発案でプロジェクトが動き出し、2017年のチーム結成に至った

BMCレーシングチーム(アメリカ)

BMCがスイスのメーカーなのでスイス職が強いが、アメリカのチーム。2010年シーズンに、カデル・エヴァンス及びアレッサンドロ・バッランの、2人のロードレース世界チャンピオン経験者ら著名選手が大量加入し、プロフェッショナルコンチネンタルチーム入りを果たし、2011年にUCIプロチーム入りした。

ボーラ・ハンスグローエ(ドイツ)

BORAはシステムキッチン、HANSGROHEは水栓金具メーカー。 2016年に現世界チャンピオンのペーター・サガンの移籍が決定し、ティンコフからも何名かが大量移籍している。2017年、セカンドスポンサーにドイツの水栓金具メーカーであるハンスグローエが付き、チーム名は『ボーラ・ハンスグローエ』となった。同時に プロフェッショナルコンチネンタルチームからUCIワールドチームへと昇格。

グルパマ・エフデジ(フランス)

スポンサーのGroupamaは相互保険会社、FDJはフランス宝くじ公社。 チーム結成は1997年。旧名はフランセーズ・デ・ジューで、チーム名が長かったこともあり略称かつUCIコードの『FDJ』で呼ばれることが多かったが、2010年夏からはその略称を正式なチーム名とした

ロット・ソウダル(ベルギー)

LOTTO(ベルギー宝くじ公社)、SOUDAL(シーリング・コーキング材メーカー)がスポンサー。1985年から続く行きの長いチーム。オメガファーマ・ロット、ロット・ベリソルなど、スポンサー交代に伴いチーム名が変更してきたが、2015年からロット・ソウダルとなる。

ミッチェルトン・スコット(オーストラリア)

2011年生まれのオーストラリアチーム。オーストラリアのメルボルンに本社をおく採掘・採鉱会社、オリカ(ORICA)がメインスポンサー。2016年にバイクエクスチェンジ社が新たなスポンサーに加わり、チーム名がオリカ・グリーンエッジからオリカ・バイクエクスチェンジに変更。2017年にサブスポンサーにスコットが昇格したことで、チーム名がオリカ・スコットになった。2018年より、チーム名はミッチェルトン・スコットとなる。ちなみにMichelton(ミチェルトン)はワインメーカー。

モビスター チーム(スペイン)

スポンサーのMOVISTARはテレフォニカ社の携帯電話通信事業。スペイン唯一のUCIワールドチーム。2018年から女子チームも始動する。

クイックステップフロアーズ(ベルギー)

クイックステップ社 (QUICK STEP)は ラミネートフローリングの床材メーカー。マペイ・クイックステップがメインスポンサーから撤退したり、それでクイック・ステップ・ダヴィタモン」(Quick Step-Davitamon) として再スタート。なんやかんやあって2012年シーズンからチーム名はオメガファーマ・クイックステップとなった。その後、エティックス・クイックステップとなり、2017年からクイックステップ・フロアーズとなった。

チーム ディメンションデータ(南アフリカ)

1997年生れの南アフリカ初のワールドチーム。UCIワールドチームライセンスを取得したのは2016年シーズンからで、スポンサーはITソリューションサービスのDIMENSION DATA 社。資金サポート以外にも、レースデータの解析など情報面でチームをバックアップしている。

チーム EFエデュケーションファースト・ドラパック(アメリカ)

クラウドファンディングで活動資金の調達と新スポンサーを探していたキャノンデール・ドラパックに、「EF Education First」社が2018年から新たなスポンサーとして加わった。キャノンデール・ドラパックは チーム EFエデュケーションファースト・ドラパック として存続することとなった。なお、「EF Education First」社は、世界116カ国で語学学校や留学事業、大学などを展開する世界最大級の私立教育機関である。

チーム カチューシャ・アルペシン(スイス)

2017年からALPECIN社(育毛シャンプー)がスポンサーに加わり、拠点がスイスに移動した。

チーム ロットNL・ユンボ(オランダ)

2015年にオランダの宝くじ公社(LottoNL)と同じくオランダのスーパーマーケットJUMBO(ユンボ)がスポンサーとなり、チーム・ロットNL・ユンボとなった。

チーム スカイ(イギリス)

イギリスにチームの拠点を置く。メインスポンサーはイギリスのテレビ局のスカイ。チームのサポートカーはやはりイギリス発祥の自動車メーカー「フォード」がついている。

チーム サンウェブ(ドイツ)

シマノ=メモリー・コープ >> スキル・シマノ >> アルゴス・シマノ >> チーム・ジャイアント=シマノ >> チーム・ジャイアント=アルペシン >> チーム・サンウェブとチーム名称が変更してきている。2017年にサブスポンサーだったオランダの企業サンウェブ(旅行代理店)がメインスポンサーとなり、今の名称に落ち着いている。

トレック・セガフレード(アメリカ)

レオパード・トレック (LEO) >> レディオシャック・ニッサン (RNT) >> レディオシャック・レオパード・トレック (RLT) >> トレック・ファクトリー・レーシング (TRF) >> トレック・セガフレードと変遷している。SEGAFREDOはコーヒー焙煎メーカー。

UAEチーム・エミレーツ(UAE)

UAE、つまり、アラブ首長国連邦を本籍地とするUCIワールドチーム。アラブ首長国連邦とTEAM FLY EMIRATES(航空会社)というビッグスポンサーを持つ。1999年から2016年まではプレコート鋼板の製造会社であるランプレ社がスポンサーだったこともあり、ランプレ・メリダ(2013~2016)の名称が記憶に新しい。

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以下、UCIプロコンチネンタルチーム(4つのワイルドカード枠)

コフィディス ソリュシオンクレディ(フランス)

1997年に設立。2000年代にはかつてブラッドリー・ウィギンスやシルヴァン・シャヴァネルらも所属していたチーム。2010年以降はカテゴリーを落としてプロコンチネンタルチームとなった。スポンサーのコフィディス(COFIDIS)は信販会社である。

ディレクトエネルジー(フランス)

2009年からは日本人選手の新城幸也が加入したヨーロッパカー(2011-2015)が以前のチーム母体。2016年に、フランス第3位の電力・ガス供給会社であるディレクト・エネルジー社がメインスポンサーとなり、チーム名は「ディレクト・エネルジー」と変更。かつての名称の名残は欠片もない。

チーム フォルトゥネオ・サムシック(フランス)

レンヌを拠点とするUCIプロフェッショナルコンチネンタルチームとして2005年に発足。フランスのブルターニュ地域圏が拠点。昨年のツール・ド・フランスで山岳賞とスーパー敢闘賞を獲得したワレン・バルギル(フランス)が加入した。

ワンティ・グループゴベール(ベルギー)

土木建築の WANTY社、 建築資材総合卸のGROUPE GOBERT社がスポンサー。

以上、22チームの公式サイトとSNSまとめでした。

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オマケとして、22チームの人気度をフォロワー数から推察できるかなと思い、全チームをツイッターフォロワー数の順に並べてみた。(2018年2月27日のデータ)


・チーム スカイ :840,384
・モビスター チーム :609,677


越えられない壁


・クイックステップフロアーズ :251,880
・BMCレーシングチーム:244,825
・チーム EFエデュケーションファースト・ドラパック :206,417
・トレック・セガフレード :203,821


がんばれば越えられそうな壁


・ミッチェルトン・スコット :185,280
・アスタナ プロチーム:184,111
・チームサンウェブ:141,439
・ロット・ソウダル :136,711
・チーム ロットNL・ユンボ :126,650
・チーム カチューシャ・アルペシン :113,601
・チーム ディメンションデータ :103,630


10万フォロワーの壁


・アージェードゥーゼール ラモンディアル:88,708
・グルパマ・エフデジ :81,376
・ディレクトエネルジー :70,103
・ボーラ・ハンスグローエ:67,296
・コフィディス ソリュシオンクレディ :57,156


5万フォロワーの壁


・チーム フォルトゥネオ・サムシック :29,124 
・バーレーン・メリダ :18,639


1万フォロワーの壁


・ワンティ・グループゴベール :9,918
・UAEチーム・エミレーツ :7,928


チームスカイとモビスターが2強で群を抜いて人気だが、世界中で親しまれているプロロードレースチームなのだから、もっと圧倒的なフォロワー数がいると思った。意外に少なくてびっくり。

とくに、バーレーン・メリダ、 UAEチーム・エミレーツは UCIワールドチームなのにフォロワー数は微々たるもの…。比較的新しいチームだということを勘案しても、おかしいなと思う。

もしかすると、スポンサーが毎年コロコロ変わる(同時にチーム名も変わる)自転車レースの世界では、ウェブサイトドメインもSNSアカウント名も替えざるをえないので、そのたびにウェブ上の資産がリセットされ、蓄積されにくい…のかもしれない。



参考までに、プロサッカーチームのツイッターフォロワー数を載せておこう。

浦和レッズ:392,298フォロワー
鹿島アントラーズ:375,438フォロワー
東京FC:194,580フォロワー
ガンバ大阪:153,245フォロワー

日本で屈指のサポーター数を誇る浦和と鹿島でも40万フォロワー弱。まあ、国内限定だとこんなものか。


レアルマドリード:29,326,148フォロワー
アーセナル:13,246,616フォロワー
ACミラン:6,522,097フォロワー
バイエルン・ミュンヘン:4,360,983フォロワー

レアルマドリードはバケモンクラスのフォロワー数。
アーセナルでその半分。ACミランはその半分。
ドイツ国内では敵なしのバイエルン・ミュンヘンだと400万台のフォロワー数。


クリスタルパレス:692,106フォロワー
ストーク・シティ:930,096フォロワー
プレミアリーグの下位チームあたりがチーム・スカイやモビスターと同等クラスか。


ということで、ツール・ド・フランス出場チームのサイトやSNSをフォローしておいてはいかがでしょうか\(^o^)/ 


コメント欄で最新情報をお寄せくださった皆様、ありがとうございました!
m(__)m


シークレット・レース―ツール・ド・フランスの知られざる内幕

/数年前に読んだ本だけど、むちゃくちゃ面白かった\


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