2015年から参加しているサイクリングイベント、『TOUR DE TSUMARI ツールド妻有』に今年も参戦してきたので、前後編にわけてお届けしますね。
※埼玉県からは高速で3時間で着く距離です
【ツールド妻有・参戦記】 新潟で日本の原風景を愛でつつ、魚沼産コシヒカリに舌鼓を打つ ~後編~
ツールド妻有実行委員会に感謝の意を込めて、僭越ながら改善点を申し上げたい
※アップとダウンしかなく、平坦路はほぼゼロ(笑)
自分はもちろん120キロ。せっかく遠方から参加するので、なるべく長時間楽しみたいよね。募集人数は120kmコースが700人、90kmコースが200人、70kmコースが100人の合計1000名。なかなかの人気イベントなので定員に達している。
特徴は「全員が同じジャージで走る」こと。これって面白くないですか。1000人が同じウェアで走る光景って、なかなか壮観です。これまではずっとイエロージャージが配布されていたんだけど、今年は10週年なので記念ジャージなのだ。
※2015年の様子
※シックな紺色バージョン
紺色ベースにワンポイントでイエローが入っていて、カッコいい。普段用途にも使える。(真っ黄色のジャージって、派手すぎて着こなすのが難しいのよね…) ※なお、参加料にジャージ代金は含まれる(お得!)
民宿なので布団の上げ下げは自分たちで、畳部屋でトイレ・バスはなく、共同。でも、気取ったホテルや格式高い旅館よりも自転車イベントって民宿のほうが向いている気がする。
バイクをガレージに置かせてもらえたり、翌朝のおにぎりを用意してもらえたり、イベント中にクルマを駐車場に置かせてもらえたり、なにかと融通がきくからだ。
代わりに車で向かったのが「栄村・秋山郷」という秘境系温泉郷。宿泊先の越後田沢駅から山道をパンダで30キロほど走っただろうか。「このまま進んでも大丈夫なのだろうか。引き返したほうがいいのではないか」ってくらい。
※ほぼデッドエンド
秋山郷は、苗場山と鳥甲山に挟まれた長野県と新潟県にまたがる十二の集落の総称で、長野県栄村には、小赤沢、屋敷、上野原、和山、切明の集落があり、切明は一番奥にあるんですって。
その秋山を紹介したのは江戸時代の越後の文人、鈴木牧之(1770年~1842年)という方。彼は、「秋山紀行」の中で秋山の美しい自然と貧しい山村の習慣を絵と文章で紹介したんだけど、「再びあの命の洗濯に来たい」と言わしめた場所。それが秋山郷。
途中、ガードレールがない道とか、対向車が来たらどう工夫してもすれ違えない区間とか、スマホの電波が途切れるとか、「猫がうずくまっているのかな?」と思ったら巨大な落石(スイカくらい)が道のど真ん中に落ちていたりとか、ってことがありながらも進んで行ったらみつかった…。
※不安しかない…
地図上の行き止まりまで進んだら、看板があってそこでデッドエンド。かと思ったら、長野県サイドに抜けれる道らしきものがあった。「さすがにこの道を下るのは宿まで遠回になりすぎる」ということで、そこでUターン。スマホの電波はギリつながるていど。
ちょっと引き返した場所にあった「切明温泉」に立ち寄って、湯元雄川閣で温泉に浸かってきた。所在地は長野県下水内郡栄村堺17878-3。あら?新潟を走っていたと思ったが、どうやら県境を越えていたようだ。
秘境なので公式サイトはさすがにないだろう…と思ったら、ちゃんとあった。インターネットすごい。泉質はカルシウム・ナトリウム、塩化物・硫酸塩泉で厳選は54度もある。
湯船は内湯ひとつだけしか見かけなかったが、公式サイトには露天風呂もあるのだが、貸し切りのため一般開放はしていないようだ。
一泊二食で大人9,870円(子供6,800円)。素泊まりは大人5,447円(子供3,600円)。自炊は不可だそうな。登山客プランとか釣り人プランという名前の宿泊プランがあることから、そういうお客層なのだろう。
お湯はたいへんよろしく、内湯の窓を開けて眺めた景色もよかった。雨音と川のせせらぎ音以外に音がなく、はるばる遠くまで来たかいがあった。ちなみに立ち寄り湯の料金は大人500円(子供300円)とリーズナブル。
※歴史を感じる
ところで、湯元雄川閣以上に気になったのが、「雪あかり」という名の一軒宿。周囲に本当に何もなく、「こんな場所に宿があるとわっ」って驚く場所に建っている。ここもちゃんと公式サイトはある。
猫のトラ吉が「雪あかり」の営業部長なんだそうだが、ブログを読んだら2015年6月に他界していた…。営業部長はきっと天国からお客様をお出迎えしているということなのだろう。(なので、トラ吉目当てで行っても会えません)
イワナ、鮎等の魚料理があり、カルシウム・ナトリウム・塩化物・硫黄塩温泉があり、露天風呂もある。あと、混浴・女性専用のタイムもあるそうな。混浴をやっている宿なんて本当にあるんだ。(都市伝説かと思ってた)
こんな場所にも泊まってみたいものだなぁ~と思いながら秋山郷を後にした。 ひとことお伝えしておくと、十日町~津南から秋山郷まで自転車で来れなくはないけどかなりの激坂が何箇所もあるし、未舗装路もあるのであまりオススメはしない。行くなら車のほうがよいというのが感想。
※冬はこんなかんじになるそうな
雨でなければ越後周辺を試走して、秋山郷に来ることはなかった。こういう出会いもあるのが旅行のよいところだよね。雨だったら無理して走らず、観光を満喫する!って頭を切り替えるのもアリですな。
※ウィキペディアより引用
「へぎ(片木)」と呼ばれる器は剥ぎ板で作った四角い器のことで、「剥ぎ」を語源とするらしい。この器に蕎麦を小さな束にして盛りつけていくわけ。
薬味には刻みネギと辛子を用いるのが特徴で、ワサビの場合もある。なぜ辛子が使われていたかというと、元々魚沼地方ではワサビが採れる場所が無く、入手しずらかったからだそうだ。今はワサビが広く流通するようになり、ワザビのほうが一般的とのこと。
「そばのつなぎに海苔ですって?どんな味なんだろう」と興味が湧いたので、ふつうのそばではなく、へぎそばを食べてみたんだけど、美味しかった。とくにノリの匂いとか味はなく、癖もない。ふつうにうまい。あと、てんぷらも注文してしまった。これも美味。
NAVERまとめに「地元民が教える!新潟で「へぎそば」を食べるならこのお店【10選】」というのがあって、そこにも由屋は掲載されている。厳選された地元の玄そばを石臼でひき、ふのりでつないで、打つという一連作業をすべて自家製で行っているとのことで、ココのお店はどなたにもオススメできるね。
※ごちそうさまでした
とまあ、こんな感じでイベント前日は雨の中を観光と食事で満喫。しかし、雨は止まないどころか、夕方以降は雨脚が強くなる一方。
「このままでは雨の中、ずぶ濡れで走らねばいけないかも…。雨天決行ではあるが、雨の勢いからコースが短縮されることも覚悟せねばイカン」と不安を感じつつ受付をすませる。
天気予報では日付が変わるあたりで雨は止むという予報なので、それを信じて目覚ましを5時にセットして床についた。
※何をやっているのだ自分…(脚が微妙にマッチしてキモさ倍増)
話はそれるが、「新潟あるある」という本が気になって仕方ない・・・。新潟は断じて東北ではないという自負(こだわり?)があるのだろうか・・・。
後編につづくよ。 \(^o^)/
※埼玉県からは高速で3時間で着く距離です
昨年のイベントレポートはこちら
【ツールド妻有・参戦記】 新潟で日本の原風景を愛でつつ、魚沼産コシヒカリに舌鼓を打つ ~前編~【ツールド妻有・参戦記】 新潟で日本の原風景を愛でつつ、魚沼産コシヒカリに舌鼓を打つ ~後編~
ツールド妻有実行委員会に感謝の意を込めて、僭越ながら改善点を申し上げたい
ツールド妻有ってどんなイベント?
ツールド妻有は新潟県十日町を中心に行われるヒルクライムイベント。順位を競うレースではなく、参加者がそれぞれのペースで楽しむイベントだ。体力にあわせて、70,90,120キロの3コースの中から選ぶことができる。※アップとダウンしかなく、平坦路はほぼゼロ(笑)
自分はもちろん120キロ。せっかく遠方から参加するので、なるべく長時間楽しみたいよね。募集人数は120kmコースが700人、90kmコースが200人、70kmコースが100人の合計1000名。なかなかの人気イベントなので定員に達している。
特徴は「全員が同じジャージで走る」こと。これって面白くないですか。1000人が同じウェアで走る光景って、なかなか壮観です。これまではずっとイエロージャージが配布されていたんだけど、今年は10週年なので記念ジャージなのだ。
※2015年の様子
※シックな紺色バージョン
紺色ベースにワンポイントでイエローが入っていて、カッコいい。普段用途にも使える。(真っ黄色のジャージって、派手すぎて着こなすのが難しいのよね…) ※なお、参加料にジャージ代金は含まれる(お得!)
土曜に移動して前泊が基本
開催日は8月28日の日曜。7時にスタートなので、埼玉県からの参加となると前泊が前提。 お世話になったのは和泉屋旅館さん。大人数で泊まれる気さくな民宿。民宿なので布団の上げ下げは自分たちで、畳部屋でトイレ・バスはなく、共同。でも、気取ったホテルや格式高い旅館よりも自転車イベントって民宿のほうが向いている気がする。
バイクをガレージに置かせてもらえたり、翌朝のおにぎりを用意してもらえたり、イベント中にクルマを駐車場に置かせてもらえたり、なにかと融通がきくからだ。
雨で試走できなかったので、栄村・秋山郷に行ってきた
せっかく新潟まで前日移動しているので、「ちょっくら十日町周辺を走りますか」ってしたかったのだがあいにくの雨模様。降ったりやんだりが続いたので、路面はびっしょり。「ドロドロ状態のバイクで翌朝を迎えるのも…」ということで、試走は中止しておいた。代わりに車で向かったのが「栄村・秋山郷」という秘境系温泉郷。宿泊先の越後田沢駅から山道をパンダで30キロほど走っただろうか。「このまま進んでも大丈夫なのだろうか。引き返したほうがいいのではないか」ってくらい。
※ほぼデッドエンド
秋山郷は、苗場山と鳥甲山に挟まれた長野県と新潟県にまたがる十二の集落の総称で、長野県栄村には、小赤沢、屋敷、上野原、和山、切明の集落があり、切明は一番奥にあるんですって。
その秋山を紹介したのは江戸時代の越後の文人、鈴木牧之(1770年~1842年)という方。彼は、「秋山紀行」の中で秋山の美しい自然と貧しい山村の習慣を絵と文章で紹介したんだけど、「再びあの命の洗濯に来たい」と言わしめた場所。それが秋山郷。
途中、ガードレールがない道とか、対向車が来たらどう工夫してもすれ違えない区間とか、スマホの電波が途切れるとか、「猫がうずくまっているのかな?」と思ったら巨大な落石(スイカくらい)が道のど真ん中に落ちていたりとか、ってことがありながらも進んで行ったらみつかった…。
※不安しかない…
地図上の行き止まりまで進んだら、看板があってそこでデッドエンド。かと思ったら、長野県サイドに抜けれる道らしきものがあった。「さすがにこの道を下るのは宿まで遠回になりすぎる」ということで、そこでUターン。スマホの電波はギリつながるていど。
ちょっと引き返した場所にあった「切明温泉」に立ち寄って、湯元雄川閣で温泉に浸かってきた。所在地は長野県下水内郡栄村堺17878-3。あら?新潟を走っていたと思ったが、どうやら県境を越えていたようだ。
秘境なので公式サイトはさすがにないだろう…と思ったら、ちゃんとあった。インターネットすごい。泉質はカルシウム・ナトリウム、塩化物・硫酸塩泉で厳選は54度もある。
湯船は内湯ひとつだけしか見かけなかったが、公式サイトには露天風呂もあるのだが、貸し切りのため一般開放はしていないようだ。
一泊二食で大人9,870円(子供6,800円)。素泊まりは大人5,447円(子供3,600円)。自炊は不可だそうな。登山客プランとか釣り人プランという名前の宿泊プランがあることから、そういうお客層なのだろう。
お湯はたいへんよろしく、内湯の窓を開けて眺めた景色もよかった。雨音と川のせせらぎ音以外に音がなく、はるばる遠くまで来たかいがあった。ちなみに立ち寄り湯の料金は大人500円(子供300円)とリーズナブル。
※歴史を感じる
ところで、湯元雄川閣以上に気になったのが、「雪あかり」という名の一軒宿。周囲に本当に何もなく、「こんな場所に宿があるとわっ」って驚く場所に建っている。ここもちゃんと公式サイトはある。
猫のトラ吉が「雪あかり」の営業部長なんだそうだが、ブログを読んだら2015年6月に他界していた…。営業部長はきっと天国からお客様をお出迎えしているということなのだろう。(なので、トラ吉目当てで行っても会えません)
イワナ、鮎等の魚料理があり、カルシウム・ナトリウム・塩化物・硫黄塩温泉があり、露天風呂もある。あと、混浴・女性専用のタイムもあるそうな。混浴をやっている宿なんて本当にあるんだ。(都市伝説かと思ってた)
こんな場所にも泊まってみたいものだなぁ~と思いながら秋山郷を後にした。 ひとことお伝えしておくと、十日町~津南から秋山郷まで自転車で来れなくはないけどかなりの激坂が何箇所もあるし、未舗装路もあるのであまりオススメはしない。行くなら車のほうがよいというのが感想。
※冬はこんなかんじになるそうな
雨でなければ越後周辺を試走して、秋山郷に来ることはなかった。こういう出会いもあるのが旅行のよいところだよね。雨だったら無理して走らず、観光を満喫する!って頭を切り替えるのもアリですな。
昼ごはんは「へぎそば」を食す
昼食は、地元の方がおすすめしたくださった「由屋」に行き、へぎそばを食べてきた。 へぎそばとは、新潟県魚沼地方発祥の、つなぎに布海苔(ふのり)という海藻を使った蕎麦をヘギといわれる器に盛り付けた切り蕎麦のこと。なお、「へぎそば」は、小千谷市の業界団体によって商標登録されている。※ウィキペディアより引用
「へぎ(片木)」と呼ばれる器は剥ぎ板で作った四角い器のことで、「剥ぎ」を語源とするらしい。この器に蕎麦を小さな束にして盛りつけていくわけ。
薬味には刻みネギと辛子を用いるのが特徴で、ワサビの場合もある。なぜ辛子が使われていたかというと、元々魚沼地方ではワサビが採れる場所が無く、入手しずらかったからだそうだ。今はワサビが広く流通するようになり、ワザビのほうが一般的とのこと。
「そばのつなぎに海苔ですって?どんな味なんだろう」と興味が湧いたので、ふつうのそばではなく、へぎそばを食べてみたんだけど、美味しかった。とくにノリの匂いとか味はなく、癖もない。ふつうにうまい。あと、てんぷらも注文してしまった。これも美味。
NAVERまとめに「地元民が教える!新潟で「へぎそば」を食べるならこのお店【10選】」というのがあって、そこにも由屋は掲載されている。厳選された地元の玄そばを石臼でひき、ふのりでつないで、打つという一連作業をすべて自家製で行っているとのことで、ココのお店はどなたにもオススメできるね。
※ごちそうさまでした
とまあ、こんな感じでイベント前日は雨の中を観光と食事で満喫。しかし、雨は止まないどころか、夕方以降は雨脚が強くなる一方。
「このままでは雨の中、ずぶ濡れで走らねばいけないかも…。雨天決行ではあるが、雨の勢いからコースが短縮されることも覚悟せねばイカン」と不安を感じつつ受付をすませる。
天気予報では日付が変わるあたりで雨は止むという予報なので、それを信じて目覚ましを5時にセットして床についた。
※何をやっているのだ自分…(脚が微妙にマッチしてキモさ倍増)
話はそれるが、「新潟あるある」という本が気になって仕方ない・・・。新潟は断じて東北ではないという自負(こだわり?)があるのだろうか・・・。
後編につづくよ。 \(^o^)/
コメント
コメント一覧 (5)
すっかり忘れてました( ̄O ̄;)
でも来週末のツールド東北に参戦します\(^o^)/
高校部活も競技によっては西日本大会に区分けされるところもあるくらいです。
地方で括る時は北信越(福井、石川、富山、新潟)
で関東とのつながりが強いのは田中角栄の功績であって独自の文化が強いですよね
北陸で括らない最大の理由は富山との県境の親不知(おやしらず)が通行困難な難所であるため福井↔石川↔富山程の行き来が無い
実際北陸自動車道がある今でも台風とかで降水量が100㎜を越えたり大雪で除雪が追い付かない時は北陸自動車道と8号線が同時に通行止めになり行き来出来なくなります(-_-;)
でもマックスバリュー糸魚川店のセンターは北陸が担当なんだよなぁ…(-_-;)
というのは置いといて長野でお蕎麦も悪くないけどせっかく新潟まで行ったんだから海側迄出て日本海の新鮮な海産食べれば良かったのに…
後雑学ですが地下水掘って出た温度が25度C以上なら温泉、以下なら鉱泉と分類されるそうです
なんだか、新潟について詳しすぎる情報が・・・(;^_^A
とくにカディエ先生のマニアックな博識っぷりに驚愕してます(^^)
>地下水掘って出た温度が25度C以上なら温泉、以下なら鉱泉
あ、これは私も知ってました!(∩´∀`)∩
富山県↔新潟県の県境の親不知は北陸自動車道はトンネルだらけで日中も暗いため漫然運転による事故が多いし下道の国道8号線は道幅が狭く曲がりくねっているため大型はセンターラインはみ出してくるんだけど見通しが悪く衝突事故が多い難所なんですよ(-_-;)