ロードバイクコンポーネントとしてベンチマークとされるモノがあるとすれば、それはきっとシマノの105だと思う。
「105を買っておけば間違いない」
「コストパフォーマンスで考えたら、105こそ最強」
「初めてロードバイクを買うとして、コンポーネントで迷ったら105にしておけ」
という声はよく聞くし、自分も100%同意する。
※5700系の105です
では、その下にある4700系に進化したティアグラ(Tiagra)はどうなのだろう?位置づけで言うと、「デュラエース>アルテグラ>105>ティアグラ>SORA」の4番手となる。階級で言えば、下から数えたほうが早い。
現行の4700系のSTI(シマノトータルインテグレーション)は10段変速で、同じ10段(6700系アルテグラとか)であれば上位モデルとの互換性もある。
人によっては、「105もいいけど、ぶっちゃけ現行のティアグラ(Tiagra)だって相当にいいよ?シフターがちゃんと整備されているティアグラはスパスパきもちよくギアチェンジできちゃうよ?」とも言う。
※4700系のティアグラです
値段も抑え目だし、カスタマイズの拡張性もあるり、街乗り用としては十分以上。「本格的にロードバイクにのめり込むかどうかわからないけど、かといって安物買いの銭失いはしたくない」ってくらいの人にティアグラはピッタリ。
シマノ公式サイトには「あらゆるエントリーレベルのライダーへ満足いくライディングを提供します」と書かれている通り、趣味性よりは実用性を考えたコンポーネントである。
趣味性が低いせいか、ティアグラのインプレッションとかレビューはあまり見かけない。海外ならあるかもと思って探して、見つけたのがこれ。
↓
『Shimano Tiagra Groupset Review』
いつもお世話になっているGlobal Cycling Network ではなく、Cycling Weekly というチャネル。チャンネル登録数(3万2千名)から推測するに、まだマイナーな番組のようだ。(が、クオリティはしっかりしている)
翻訳してご紹介しますね。ティアグラ(Tiagra)4700をご検討中の方々の参考になれば、これ幸い。
もともと、コンポーネントは105が一番下だった
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バブル景気でロードバイクが流行(80年代後半)
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市場拡大を図ったシマノはRX100を発売開始(1990年)
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マイナーチェンジでSTIシステムを搭載し、リアが8速化(1994年)
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RX100が廃止され、その後継グレードとしてリアが9速化されたティアグラ(4400系)がデビュー(1999年)
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リア9速のままで4500系にモデルチェンジ(2007年)。このときの最大の目玉は、ロード用のコンポーネントとしては初となる『オプティカル・ギア・ディスプレイ』。何速にギアが入っているか手元のインジケーターで確認できるもの。
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4600系へとモデルチェンジ(2011年)。上位モデルのような「シフトワイヤーのハンドル内蔵処置」や、「ホローテッククランクの導入」は行われなかったが、リア10速へと変更され上位モデルとの互換性が上昇。 しかも、リア30Tというロードバイク用としてはシマノ最大のギアも用意された。フラットバーロード用のラピッドファイヤシフトレバーとブレーキレバーも開発され、幅広い用途に使えるコンポーネントに変身。
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4700系へモデルチェンジ(2015年)。ギアは10速のままで、あいかわらずクランクセットにホローテックの導入はされなかった。しかし、105以上のモデルでお馴染みの4アームクランクになり、シフトワイヤーはハンドル内蔵へと変更となった。
…という歴史がある。 人にもコンポーネントにも歴史あり、だ。
オプティカル・ギア・ディスプレイはなかなか秀逸なシステムだと思う。「いま、何速にギアが入ってるのかな」って思うこと、たまにあるので。しかし、現行のティアグラには採用されていない。「どうしてもほしい機能か?」と問われると「ノー」かしら。何速に入っているかどうかなんて、別に脚に聞けば良いし、余計な機能を乗せるくらいなら軽量化してほしいから。
ヒトコトでティアグラ(4700系)まとめると、「10速でコスパ高めの、105(5800系)にかなり似たコンポーネント」である。
話が長くなってしまった……では、動画翻訳に移ろう。
「10速であることで、ぶっちゃけ問題あるの?11速と実用面で差はあるの?」という問に対しては、「ほぼNo」と答える。自分は10速と11速の両方を経験しているけど、10速でもうぜんぜん十分。
※今はミニベロにデュラエース(9000系)、ロードバイクにアルテグラ(6800系)を使ってますが、完全に自己満と趣味の領域です(笑)。
ちなみにオクサマのボードウォークはアルテグラ(6700系)の10速。彼女は自分のバイクに何枚ギアがあるかすら知らない。まあ、こんな勘違いをしていたくらいですからね…。アホの極み。
>> 「フロントディレイラーをインナーに落としたら、リアディレイラーを動かすことは許されないし、動作しない」という、オクサマのトンデモ勘違い
※見た目もスッキリ!
クランクは165ミリ~175ミリの間から選ぶことができる。
もともと、ティアグラはブレーキが甘いと言われていたが、4600系との比較で3割ほど制動力はアップしているらしい。
七千円前後の価格差をどう考えるかだが、飲み会2回行けば無くなる金額。かたや、一度購入したコンポーネントは4〜5年は使える。購入直後に「105にしとけばよかったかな…」となる可能性は高い。あくまで個人的意見になるが、「そこはケチらないほうがいいのでは…」と思う。
※アルテグラ(写真は6800系)にすると、所有欲が一気に高まります(笑)
ケチるのであれば、ヘルメットかなと。自転車屋さんで売られているヘルメットは基本的に「SGマーク」が取得されているか、スポーツタイプであればJCF(日本自転車競技連盟)に公認(or 推奨)されている。よって、安全性はどれも問題なし。高いヘルメット=安全性が高いではなく、軽量化やデザインのために使われている。
>> 自転車のヘルメットは、高価であればあるほど安全性が高いわけではない
30,000円のヘルメットも、8,000円のヘルメットも安全性では同じ。どうせ消耗品だし、最初は安めのヘルメットにしておき、そのぶんをフレームやコンポーネントに投下いただきたい。
よって、「7,000円ソコソコの価格差であれば、105にしとこう」って考えてもおかしくはない。しかも、10速と11速という性能差もある。後々の満足度を考えると105がオススメかなという印象。
「とにかく初期投資を一円でも安く抑えたい!」って方であればティアグラ(Tiagra)でよいでしょう。ただ、変速性能は105と比べても大きな差はないですが、ブレーキはけっこうな違いが感じられるかなと。4600から4700への進化でティアグラも進化はしているのだが、それにも増して105が進化した結果、かなりアルテグラに近づいた…印象だから。
以上、Cycling weekly によるShimano Tiagra Groupset Review(ティアグラ(Tiagra)のレビュー)でした。ティアグラ(Tiagra)、充分によいコンポーネントですよ。 \(^o^)/
「105を買っておけば間違いない」
「コストパフォーマンスで考えたら、105こそ最強」
「初めてロードバイクを買うとして、コンポーネントで迷ったら105にしておけ」
という声はよく聞くし、自分も100%同意する。
※5700系の105です
では、その下にある4700系に進化したティアグラ(Tiagra)はどうなのだろう?位置づけで言うと、「デュラエース>アルテグラ>105>ティアグラ>SORA」の4番手となる。階級で言えば、下から数えたほうが早い。
現行の4700系のSTI(シマノトータルインテグレーション)は10段変速で、同じ10段(6700系アルテグラとか)であれば上位モデルとの互換性もある。
人によっては、「105もいいけど、ぶっちゃけ現行のティアグラ(Tiagra)だって相当にいいよ?シフターがちゃんと整備されているティアグラはスパスパきもちよくギアチェンジできちゃうよ?」とも言う。
※4700系のティアグラです
値段も抑え目だし、カスタマイズの拡張性もあるり、街乗り用としては十分以上。「本格的にロードバイクにのめり込むかどうかわからないけど、かといって安物買いの銭失いはしたくない」ってくらいの人にティアグラはピッタリ。
シマノ公式サイトには「あらゆるエントリーレベルのライダーへ満足いくライディングを提供します」と書かれている通り、趣味性よりは実用性を考えたコンポーネントである。
趣味性が低いせいか、ティアグラのインプレッションとかレビューはあまり見かけない。海外ならあるかもと思って探して、見つけたのがこれ。
↓
『Shimano Tiagra Groupset Review』
いつもお世話になっているGlobal Cycling Network ではなく、Cycling Weekly というチャネル。チャンネル登録数(3万2千名)から推測するに、まだマイナーな番組のようだ。(が、クオリティはしっかりしている)
翻訳してご紹介しますね。ティアグラ(Tiagra)4700をご検討中の方々の参考になれば、これ幸い。
ティアグラの歴史と進化
ウィキペディアを紐解きつつまとめると、ティアグラの開発経緯とシリーズの歴史はこんな感じに変遷している。もともと、コンポーネントは105が一番下だった
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バブル景気でロードバイクが流行(80年代後半)
↓
市場拡大を図ったシマノはRX100を発売開始(1990年)
↓
マイナーチェンジでSTIシステムを搭載し、リアが8速化(1994年)
↓
RX100が廃止され、その後継グレードとしてリアが9速化されたティアグラ(4400系)がデビュー(1999年)
↓
リア9速のままで4500系にモデルチェンジ(2007年)。このときの最大の目玉は、ロード用のコンポーネントとしては初となる『オプティカル・ギア・ディスプレイ』。何速にギアが入っているか手元のインジケーターで確認できるもの。
↓
4600系へとモデルチェンジ(2011年)。上位モデルのような「シフトワイヤーのハンドル内蔵処置」や、「ホローテッククランクの導入」は行われなかったが、リア10速へと変更され上位モデルとの互換性が上昇。 しかも、リア30Tというロードバイク用としてはシマノ最大のギアも用意された。フラットバーロード用のラピッドファイヤシフトレバーとブレーキレバーも開発され、幅広い用途に使えるコンポーネントに変身。
↓
4700系へモデルチェンジ(2015年)。ギアは10速のままで、あいかわらずクランクセットにホローテックの導入はされなかった。しかし、105以上のモデルでお馴染みの4アームクランクになり、シフトワイヤーはハンドル内蔵へと変更となった。
…という歴史がある。 人にもコンポーネントにも歴史あり、だ。
オプティカル・ギア・ディスプレイはなかなか秀逸なシステムだと思う。「いま、何速にギアが入ってるのかな」って思うこと、たまにあるので。しかし、現行のティアグラには採用されていない。「どうしてもほしい機能か?」と問われると「ノー」かしら。何速に入っているかどうかなんて、別に脚に聞けば良いし、余計な機能を乗せるくらいなら軽量化してほしいから。
ヒトコトでティアグラ(4700系)まとめると、「10速でコスパ高めの、105(5800系)にかなり似たコンポーネント」である。
話が長くなってしまった……では、動画翻訳に移ろう。
10速のままだが、デザインは上位モデルに近づいた
クランクデザインはデュラエース、アルテグラ、105と同様の4アームになった。パット見、ほとんど105と見分けがつかないくらい。前までのモデルでは、遠目からでも「あ、ティアグラかな」と判別できた。見た目の高級感が増したことは、ウレシイ話である。「10速であることで、ぶっちゃけ問題あるの?11速と実用面で差はあるの?」という問に対しては、「ほぼNo」と答える。自分は10速と11速の両方を経験しているけど、10速でもうぜんぜん十分。
※今はミニベロにデュラエース(9000系)、ロードバイクにアルテグラ(6800系)を使ってますが、完全に自己満と趣味の領域です(笑)。
ちなみにオクサマのボードウォークはアルテグラ(6700系)の10速。彼女は自分のバイクに何枚ギアがあるかすら知らない。まあ、こんな勘違いをしていたくらいですからね…。アホの極み。
>> 「フロントディレイラーをインナーに落としたら、リアディレイラーを動かすことは許されないし、動作しない」という、オクサマのトンデモ勘違い
シフトケーブルがバーテープの下に収納できるように
これまではブラケットの真横からピョーンと突き出ており、ハンドル周りがややうっとうしかった。4700系では105のようにハンドルバーに沿ってワイヤリングできており、スッキリしたデザインになった。※見た目もスッキリ!
リーチのアジャスターがブラケットの下のネジで調整可能
乗り手の指の長さに合わせ、シフトレバーの位置を微調整できる。また、ブレーキレバー形状も105にぐっと似せてある。これでますます105に近づいた。105との重量差は?
4700系ティアグラのグルーップセットは約「2,800グラム」。105は2,500グラムなのでざっくり300グラム思い計算になる。見た目は似ていても、素材や目に見えない部分の工夫で重量差が出てくる。そして計量された分は価格に跳ね返ってくる。チェーンリングとクランクの種類
チェーンリングは50~34(コンパクト)と52~36(セミコンパクト)の2つ。フロントトリプルっを使いたいのであれば、50~39~30というタイプも用意されている。クランクは165ミリ~175ミリの間から選ぶことができる。
リアディレイラーはショートケージとロングケージの2タイプ
ショートケージで動かせるカセットは28Tまで。ロングケージであれば34TまでOK。フロントトリプルだと32Tまで。なお、スプロケットは11-25Tから11-34Tの間で4種類用意される。ブレーキパッドにやや不満
パッドそのものを丸ごと交換するタイプしか使えないようで、舟タイプは不可。だからなんだという気がしないでもないが、舟があるほうが見た目の良いのと、剛性にも寄与してくる。もともと、ティアグラはブレーキが甘いと言われていたが、4600系との比較で3割ほど制動力はアップしているらしい。
国内での105との価格差
105(5800系)のセット価格はざっくり6万円ほど。対するティアグラ(4700系)は53000円くらいなので価格差はさほど大きくない。(※アルテグラとデュラエースでは2倍近い差があるが、まあ価格が下がれば倍とかって差はできないですよね)七千円前後の価格差をどう考えるかだが、飲み会2回行けば無くなる金額。かたや、一度購入したコンポーネントは4〜5年は使える。購入直後に「105にしとけばよかったかな…」となる可能性は高い。あくまで個人的意見になるが、「そこはケチらないほうがいいのでは…」と思う。
※アルテグラ(写真は6800系)にすると、所有欲が一気に高まります(笑)
ケチるのであれば、ヘルメットかなと。自転車屋さんで売られているヘルメットは基本的に「SGマーク」が取得されているか、スポーツタイプであればJCF(日本自転車競技連盟)に公認(or 推奨)されている。よって、安全性はどれも問題なし。高いヘルメット=安全性が高いではなく、軽量化やデザインのために使われている。
>> 自転車のヘルメットは、高価であればあるほど安全性が高いわけではない
30,000円のヘルメットも、8,000円のヘルメットも安全性では同じ。どうせ消耗品だし、最初は安めのヘルメットにしておき、そのぶんをフレームやコンポーネントに投下いただきたい。
よって、「7,000円ソコソコの価格差であれば、105にしとこう」って考えてもおかしくはない。しかも、10速と11速という性能差もある。後々の満足度を考えると105がオススメかなという印象。
「とにかく初期投資を一円でも安く抑えたい!」って方であればティアグラ(Tiagra)でよいでしょう。ただ、変速性能は105と比べても大きな差はないですが、ブレーキはけっこうな違いが感じられるかなと。4600から4700への進化でティアグラも進化はしているのだが、それにも増して105が進化した結果、かなりアルテグラに近づいた…印象だから。
以上、Cycling weekly によるShimano Tiagra Groupset Review(ティアグラ(Tiagra)のレビュー)でした。ティアグラ(Tiagra)、充分によいコンポーネントですよ。 \(^o^)/
コメント
コメント一覧 (7)
ホビーライダーでtiagra完成車のフレームカラーが好みだったら、105より選ぶほうがいいのでは(モチベーション的に)と思うクオリティです。
ただ、ブレーキは105の方が一枚上手でしょうか。
完全停車の制動はもちろん、集団走行でもラクさを感じます。
リアブレーキで速度調整しながら手信号とかやりますので…
動作構造の差はそれなりにありそうです。
行きつけのショップオーナーも「8速で充分っすよ」とよく言ってますね。
「8速最強説」なんて意見もあるくらいですが、RDの調整もほんと楽で、変速がちょっと不調になったときでもアジャスターの調整だけで事足りてますし(それもこの1年で1,2回です)。
おっしゃる通り11速はアマチュアレベルではまさに趣味の世界だと感じます。
ただニョーボ殿、登りはひーこら状態でちょとかわいそう。
でも8速最強説読むとチェーンの規格云々で9速は選びづらい印象を受けたので、Tiagra(ローは34Tでインナーと1:1の超乙女^^;)にしてあげたいとは思ってました。
8速最強説
http://blog.livedoor.jp/lowrider_hide/archives/52127940.html
リンクを貼り付けますね。
https://youtu.be/zaJDkVJ1K8E
ナルホド。。。ブレーキ性能は買う前はわからなっくて、買ってから「あれ?」ってなりがちな要素ですね。やはり、105がちょい上ですか・・・。貴重な情報、ありがとうございます。
unknownさん
そっか、ロゴはティアグラのほうがアルファベットが並ぶのでカッコよさを感じますね。言われて初めて意識しました\(^o^)/
yoshimotoya120さん
8速最強説・・・初耳ですが、個人的実感としても、10と11の差ってはっきり私はわかりません(笑)。なので、なんとなく分かる気がします。少なくとも、街乗りでは8か9で十分ですもんね。
赤い彗星と緑の量産機さん
あ、sickbikerさんの動画ですね。ありがとうございます。
じつはこれも視聴済みでして、今度はこれを翻訳してみようかなって思ってたところです。
\(^o^)/
おっしゃるとおりですね。個人で混成で使ってみた経験がないのですが、理論的にイケるかなと思います。混成している人は周囲に一杯いて、とくに問題なさげにつかっているので。
(^^)