高麗山公園湘南エリアに住み始めて早4年半。なのに、地元の名所・湘南平を一度も登ったことがなかったです。話では「そこそこきつい坂だよ」って聞いていたものの、距離が短いのは知っていたし、登ったとてどんな景色が見れるのか、正直ピンときていませんでした。

で、この間、ふと思いついて初チャレンジしてみたんですが……いやぁ、想像以上の満足度でした。レビューがてら振り返ってみます。

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目次


湘南平の基本情報

湘南平は、神奈川県平塚市にある泡垂山(あわたりやま)の山頂エリアにある高台の公園です。テレビ塔展望台と高麗山公園レストハウス展望台が目印。標高は約180mと、決して高くはないです。

神奈川の景勝50選&平塚八景の地で、春になると桜が満開になり、夜は夜景の名所としても人気があるそうです。地元のサイクリストやハイカーはもちろん、観光客も集まる憩いの場になっています。

手軽にヒルクライムできるロケーション

1. 適度な難易度

標高約180m、平均勾配が約9.1%という、初心者から中級者までが挑戦しやすいちょうど良い難易度です。短い距離のなかでも、しっかりした勾配があって、トレーニングにももってこい。「少し頑張れば登りきれる!」って感じがいいです。

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※スタート地点に看板があります

2. アクセスの良さ

平塚市の市街地からも近く、電車や車でのアクセスが楽だから、気軽に行けるのが魅力。週末ライドにもピッタリで、湘南や鎌倉エリアの観光とセットで訪れるサイクリストも多いんじゃないかなと。軽く登ってから江の島や鎌倉に行って湘南エリアを楽しむこともできます。

3. 絶景が楽しめるゴール地点

何より、頂上からの眺望が素晴らしい!相模湾を一望できるだけでなく、天気が良ければ富士山まで見えます。SNS映えする場所です。

湘南平へのアクセス

湘南平の位置は、大磯駅の裏側、つまり北側にあります。ただし、大磯駅側からは自転車でアクセスできません。



平均勾配、距離、標高差など

コースプロフィールはこんなかんじ。

  • 距離:約1.5km
  • 平均勾配:9.1%
  • 標高差:約138m

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距離は短いんですが、平均勾配が9%以上という急斜面で、脚にしっかり負荷がかかります。急勾配が続く上に、カーブや斜面の変化もあって、一定のペースを保つのがなかなか難しい。

湘南平を登ってみた感想

序盤からいきなり急勾配が始まる

ウォーミングアップをさせてもらえません。スタートから脚にグッと負荷がかかるので、一気に心拍数も上がります。

スタートの看板から500mほど登って曲がった先に、「パンダ坂」という400mのストレートな登りがあります。

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※画像だとわかりにくいですが、気が滅入る斜度ですw


平均勾配は13~14%あって、先が見える状態でひたすら踏み続けなくてはならないのがすごくしんどい。(個人的に先が見えないほうがまだ心理的にマシw)

道は狭めですが車はそれなりに通過するので注意しつつ走ります。


パンダ像が見えたらきつい坂はおしまい。

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トイレがあるので一瞬「頂上か?」と思うかもしれませんが、違います。
まだ半分を超えたくらいです。

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※このトイレはフェイントです


後半は少しだけ勾配がゆるやかになります。が、きついことには変わりません。

カーブを曲がると駐車場があります。「今度こそ到着!ゴール!」ではなく、ラスト一息の坂があります。(私は勘違いしましたw)

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※まだゴールではなく、左の坂を登ります


駐車場がゴールです。

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中盤の「パンダ坂」が一番きつかったかな…。ここを越えたら、あとは自分のペースで進めるようになるんですが、すでに脚はだいぶやられてる感じ。距離は短めなのに、しっかりお腹いっぱいになれるコースです。

例えばヤビツ峠(平均勾配7%)と比べて、湘南平は距離は短いものの、勾配の厳しさが特徴です。湘南平は短時間で強度の高いトレーニングができるので、そういうのが目的の人にはいいんじゃないかと。中にはお代わりする人もいるそうです。

高麗山公園からの景観がすごい

頂上の高麗山公園からは、相模湾から箱根や丹沢山地などの山々、そして富士山まで見渡せる360度パノラマの景色が広がります。

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※江の島が見えます。


正直「こんな絶景だったんだ!今まで来なくて損してた!」と思いました。展望台に登らなくても十分に絶景を味わえますが、登りましょう。さらなる絶景に出会えます。


車でも来れる場所なので、ピクニックしたり、デートしていたり、老若男女な方々で賑わっていました。自販機やレストランもあります。

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※海が見えるブランコ


空気の澄んでいる冬場なら、都内まで見えるんじゃないかしら…。スカイツリーも見えるって情報もありましたが、私は見つけられませんでした。

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ふと、「こんなにも相模湾を見渡せるってことは、初日の出ってすごい人出なんじゃ?」と思って検索したら、やはり名所みたいで、かなりの人手で賑わうそうです。湘南平で走り始めをする…のも一興かも。

ヤビツ峠との比較

ヤビツ峠と湘南平を箇条書きで比較してみると…

距離と勾配

<ヤビツ峠>
  • 全長11.8kmの長距離ヒルクライムで、平均勾配は7%
  • 距離と標高差が大きいため、持久力が求められる
  • 長いコースを一定のペースで登る必要があり、登坂中はペース配分が重要
  • 中盤以降は勾配が緩やかになる区間もあり、息を整えられる

<湘南平>
  • 1.5kmと短距離だが、平均勾配が9%を超える急勾配が続く
  • 距離が短いため、短時間で脚力と心肺機能を試される
  • スタートからゴールまで高負荷がかかる
  • 息を抜ける区間がほとんどなく、瞬発力とエネルギーの管理が必要

トレーニングの効果とコースの性質

<ヤビツ峠>
  • 持久力の強化
  • 長時間のペース維持や体力強化

<湘南平>
  • 短時間で心肺機能と脚力を集中的に鍛える
  • インターバルトレーニング

ゴール地点の景観

<ヤビツ峠> 登り切った際の達成感は大きいけれど、登頂エリアは木々に囲まれており、景観は楽しめない。

<湘南平> 標高180mと低めなのに絶景を味わえる。展望台近くにはベンチや休憩スペースが設置されており、休憩もできる。

豆知識:湘南平の戦時中の歴史

石碑を眺めていたら、「元々砲台だった場所云々…」と書かれていて、検索したら、太平洋戦争中の1942年(昭和17年)、湘南平は日本海軍の高射砲陣地として整備されていた場所だと知りました。

当時、相模湾を一望できるこの高台は防空の要所として利用され、横須賀海軍警備隊の手によって、8cm単装高角砲が4門配備されたのが始まり。その後、戦況がさらに激化した1944年(昭和19年)には、防空能力の強化を図るために12.7cm連装高角砲2基や25mm機銃が追加されたんですって。

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※55年前の石碑

下りは気をつけよう

路面がそこそこ荒れているので、下りは安全運転で。
カーブもきついし、車も来ますしね(バスは来ないですが)。

ということで、湘南平のヒルクライムはじゅうぶんにやる価値があります。
関東在住のサイクリストさんにオススメです。

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※富士山もバッチリ


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