しまなみ海道に2泊3日で行ったサイクリング旅レポート、後編です。
先に結論を言っておくと、「期待値を遥かに超えてきて、シンプルに最高」でした…。

>> 前編はこちら

目次


走行距離はジャスト70km

走ったコースはざっとこんなかんじ。

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ジャイアントストア尾道→ジャイアントストア今治まではGoogle Map 上だと65km。寄り道をしながらだったので、実際は70km ほどでした。

向島→因島→生口島→大三島→伯方島→大島→愛媛県、と6つの島を超えて今治へと向かいます。

アップダウンは控えめなのでミニベロでもOK

橋から橋へと移動するとき、どうしても少々は坂を登らねばなりません。

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ただ、距離も傾斜も大したことはなく、ミニベロやクロスバイクでも問題なし。実際、いろんな種類の自転車を見かけました。ママチャリの人もいましたね。

とはいえ、シングルギアはさすがに厳しいし、ダホンのEEZZ D3のような3速ギアでもきついかな…とは感じました。6~7段変速あるといいでしょう。

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路面はキレイで、ガタガタした道はほぼなし。
整備はたいへん行き届いていて、ずっと快適でした。

10月のしまなみ海道は気候的に最高

天候は快晴!で、気温は日中のMAXでも17度くらい。ギリTシャツ1枚で走れるくらいの気温で、サイクリングするにはこの上ないコンディション。しかも、海沿いなのに風もほぼなかったです。

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「もしかして、かなりの幸運に恵まれたのでは?」

ってホクホクしながら走っていたら、Ternのミニベロに乗った男性から「サイクルガジェットの人ですか?」とお声がけいただきました。

その方は地元のサイクリストさんで「しまなみは日常的に走ってます」とのこと。
しまなみ海道のことをお聞きしたところ、

しまなみは春と秋が最高です。秋で言えば10月がベストで、11月だと風も強く、寒くなります」とおっしゃっていました。

どうやら、最高の時期に訪れることができたようです。

美しく、変化に富んだ風景に息を呑みっぱなし

丘を登っては島々を超えていく…の繰り返しなんですが、景色が刻々と変わり続けるので、まったく飽きません。いや、飽きるどころか、すべての瞬間が美しい。

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走りながら、

「あ~、さっきの景色良かったな~。ん?今も風景も最高では?」

って具合にずっと素晴らしいです。スピードを出して一生懸命走るのがもったいない。つい、ゆっくり走りたくなります。

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しまなみ海道の美しさは言葉では表現できないので、とにかく現地で体感してほしいです。私のなかで「だいたいこれくらいだろ」って想像してたのを、余裕で超えてきて衝撃を受けました。

橋のスケールにビビる

人類ってこんなに巨大な橋を建造することができたんだっけ?って感じるレベルです。現代文明の恩恵を感じまくりながら橋を渡ってました。

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ただサイズが大きいだけでなく、設計がサイクリストに優しいです。車と自転車のコースがキレイに分かれており、なんの不安も感じずに走れます。しかも路面もキレイです。

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しかも、路面や標識がわかりやすく示されているので、迷子になることはほぼないでしょう。ジャイアントストア今治まで、ずっと標識がありまして、初めてなのに迷うことはなかったです。

最大の絶景ポイントは「来島海峡大橋」

来島海峡に架かる全長4kmの三連橋。「そこからの景色がすごいぞ~」って話は訊いていまして、期待しながら展望台に行ったら、息を呑む風景でした…。まるで時間が止まったかのようですね。

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瀬戸内海の海って、無数の島々が近くから遠くまでず~っと並んでいて、水面が落ち着いているので、湘南で見る海とはまったく違うな…って思いました。湘南が動的な海だとすると、瀬戸内海は静的。

『東洋のエーゲ海』の異名は伊達ではないです。

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2年前に広島と呉に旅行に行ったときも同じように感じたんですが、しまなみはその印象を10倍増しにしたかんじです。

「帰りたくない…」とマジで思いました。

道の駅、カフェ、コンビニ、自販機はちょいちょいある

出発時に補給食を買っておいたんですが、その必要はなかったなって思えるほど道中の設備は充実しています。

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たまにですが、島の中にコンビニはあるし、自販機はよく見かけるし、道の駅やカフェ、食堂もあり、困ることはないでしょう。

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※コロッケをつまんだり

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※ランチはレモンラーメン(程よい酸味が意外にあう)

今治で自転車を返却

ジャイアントストア今治は今治駅に隣接しているので、駅を目指せばOK。

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返却には時間はかからず、店員さんが自転車をチェックして問題なければおしまいです。
お店の目の前にトイレもあります。

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松山名物の鯛めしを食す

松山の名物は「鯛めし」なので、松山市内に食べに行きました。

行ったのは、「郷土料理 五志喜」。
※愛媛県松山市三番町3-5-4 https://s422500.gorp.jp/



メニューを見て初めて知ったんですが、鯛めしには「宇和島鯛めし」と「松山鯛めし」があります。

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※松山鯛めし

「宇和島鯛めし」は愛媛県宇和島地方の郷土料理で、鯛の刺身を卵、醤油、出汁を混ぜたタレにつけ、丼に乗せるスタイル。見た目はいわゆる漬け丼。

「松山鯛めし」は松山市北条地区の郷土料理がベースになっていて、焼いた鯛を昆布だしで炊き込むスタイル。釜飯感があり、鯛の身はホクホクしています。

さらに、鯛茶漬けもあって、3種類から選べるんですが、私は松山鯛めしを注文。鯛と昆布だしでシンプルに炊き上げただけなのに、なんでこんなに美味いのか…!ってシェフを小一時間問い詰めたくなる味でした。最高。

じゃこ天も美味しかったし、「せんざんき」という東予地方(主に今治市)の郷土料理…いわば唐揚げなんですが、これもよかった。

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※せんざんき

江戸時代、「近見山のキジを捕獲し揚げ物にしたことが始まり」といわれているそうです。

松山城は圧巻!天守からの景色は絶景

3日めの最終日、飛行機に乗る前に松山城を見物に行ったんですが、スケールがすごい!!



松山城は、市の中心部である標高132mの城山(勝山)山頂に本丸がある広大な平山城でして、かなり高台にあります。なので、ロープウェイに乗って移動します。

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広大なだけあって、けっこうな距離を歩きます。荷物が多い人は、ロープウェイに乗る前にコインロッカーを利用してもいいでしょう。

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松山城の基本データを、カンタンにまとめると… 

  • 加藤嘉明が築き始めた城
  • 連立式天守を構えた平山城
  • 日本で12か所しか残っていない「現存12天守」のうちのひとつ
  • 「日本100名城(平成18年)」に選定
  • 「美しい日本の歴史的風土100選(平成19年)」に選定
  • 「日本さくら名所100選(平成2年)」の指定
  • 「日本の歴史公園100選(平成18年)」の指定

天守から見下ろす松山市内が絶景です。

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重要文化財(天守、三ノ門南櫓、二ノ門南櫓、一ノ門南櫓、乾櫓、野原櫓、仕切門、三ノ門、二ノ門、一ノ門、紫竹門、隠門、隠門続櫓、戸無門、仕切門内塀、三ノ門東塀、筋鉄門東塀、二ノ門東塀、一ノ門東塀、紫竹門東塀、紫竹門西塀)の見どころもふんだんで、1~2時間では圓佛しきれません。

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城好きなら、半日は余裕で過ごせる場所でしょう。

飛行機の出発時間も迫っていたので、我々は1時間位しか滞在できず、 後ろ髪を引かれる思いでロープウェイを下りました。

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松山空港から東京までの飛行時間は1時間ちょっと

びっくりするくらい、あっという間に羽田に着きました。
正味、1時間10分くらいでした。

離陸後しばらくして機内で飲み物が配られて、「さーて、読書でもするか~」とKindle Paperwhiteを取り出したら、「まもなく着陸態勢に入ります」とアナウンスが流れ、え?もう!?と驚いたくらいです。

四国って、近いな…。

初めてのしまなみ旅で学んだこと

1.飛行機移動が便利

列車移動だと、

  • 【往路】東京駅→新大阪駅→福山駅→尾道駅(4時間20分)
  • 【復路】松山駅→岡山駅→東京駅(6時間15分)

というかんじに半日移動になりますからね。
あと、飛行機移動のほうが、体力消耗度が全然低いです。

2.自転車はレンタルが無難

飛行輪行をして愛車で走るか、無難にジャイアントストアでレンタルするか…で悩むところですが、レンタルにして荷物を最小限にし、観光はレンタカーで、がベストかなと。

空輸するサービスもあるものの、かなり高く付くのと、受け取りや発送作業が手間取りそうかな…という予感はあります。

3.旅程は最低でも2泊3日にしたい

関東から1泊だとあまりにも弾丸旅行になり、道中を楽しむ余裕がなくなります。2泊3日はほしいところ。

理想は3泊かなと。3泊4日にできれば、往路と復路を楽しめますし、市内観光をする余裕もできるでしょう。

4.荷物は最低限にしたい

道中は基本、ずっとリュックを背負っての移動になるので、なるべくコンパクトにまとめましょう。軽いは正義です。

6Lと10Lのシマノのリュックを持っていますが、さすがに6Lは小さすぎるので10Lにしまして、正解でした。16Lくらいのがあれば土産物とか入れられるんでしょうが、長距離ライドにはやや不向き。

5.グローブとアイウェアは持参して正解だった

アイウェアありきのサイクリングをずっとしているので、ないと風圧が厳しいでしょう。コンタクトも乾きますしね。

アイウェアはハードケースに入れて持っていきました。どっちも小さいのでリュックに入ります。

6.今度はU2に泊まりたい&尾道観光をもっとしたい

朝イチの飛行機に乗り、昼前には尾道に着くように移動すれば、初日を観光に充てられるな…と思いました。尾道はサイクリング以外の楽しみ方、観光スポットも多いので。

あと、尾道ラーメンを食べそこねたので、来年春に今度は妻と再訪する予定です。

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