長野県の栄村という、新潟県との県境にある場所で開催された、『グルッとまるごと栄村100キロサイクリング』というヒルクライムイベントに参加してきた。

大会名には”ヒルクライム”という文字は無いが、徹頭徹尾、坂しか無いイベントだった(笑)。走行距離108キロ。ひたすら登るか下るかのみで、平坦路ほぼ無し…というなかなかにハードなコースだったが、むちゃくちゃ素晴らしい体験だったので数回にわけてレポートする。

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/ 受付会場はスキー場 \

2017年は「ツールド妻有」が開催中止になった

2015、2016と参加してきたツールド妻有が今年は諸事情で中止になってしまった。8月のこのイベントを楽しみにしていた身としては、残念でならない。

こっちは全長122キロのヒルクライムイベントで、えげつない斜度がいくつも待ち構える鬼のようなコース。登っている間は、「新潟まではるばるやって来て、こんな苦しみを自ら進んで味わうってドMにもほどがある…」とか呪うんだけど、道中のエイドは美味しいし、地元の人々の歓迎が嬉しいし、関東圏では拝めない風光明媚な景色が素晴らしい。

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>> 【ツールド妻有・参戦記】 新潟で日本の原風景を愛でつつ、魚沼産コシヒカリに舌鼓を打つ ~前編~

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>> ツールド妻有実行委員会に感謝の意を込めて、僭越ながら改善点を申し上げたい

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ということで、「代わりに行けそうな、同じ地域で同じ時期に開催されているイベントはないかしら」と探したところ、先輩ローディが見つけてくれたのが『グルッとまるごと栄村100キロサイクリング』だったのだ。

厳密には妻有は新潟県、栄村は長野県なので行政区分としてはわかれるが、隣町なので自分的には差は感じない。斜度の強度も大差ないくらい厳しいはず。

事実、全長は108キロでツールド妻有よりちょい短い以外は「ひたすら登っては下るのみ。ところどころで理不尽な坂が現れる」点において共通している。相手として不足はない。

こんないきさつで『グルッとまるごと栄村100キロサイクリング』に参加することになった。

MAXたにがわで越後湯沢駅へ

これまで、自分は遠方で開催されるヒルクライムイベントは必ず車を使っていた。たくさん荷物が運べるし、悪天候のとき心強いし、現地での足にもなる。

ただ、車のデメリットは「渋滞の可能性」と「自分で運転しなければならない」の2点。今回は迷った挙句、「上越新幹線」のMAXたにがわで行くことにした。

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開催は日曜早朝なので、土曜は移動日。午前中は少し慣らし運転し、翌日に備える。組んだルートは

大宮駅

越後湯沢駅

自走で峠を越える

栄村に到着&受付

自走距離は45キロ。翌日に疲れがたまらないほどよい距離だ。


MAXたにがわには初めて乗車したんだが、驚いたのが大宮駅から越後湯沢駅まで乗車時間がたったあの1時間!これ、すごくない?大宮から越後湯沢駅までにかかる時間と、大宮から京浜東北線で品川まで行くそれが同じだなんて、楽チンすぎる。朝ごはんを食べて、談笑してたら「え?あと5分で着くの?」ってなってビビった。

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/ 大宮から1時間でこんなとこまでイケる \

これが車だとこうはいかない。週末の早朝なんて、下手したら所沢〜川越区間だけで50分の渋滞に巻き込まれることあるもんね。7時に出発して、現地到着が12時とかザラ。新幹線の圧倒的能力に舌を巻いた。(かかるコストはおいといて)「こんなに簡単に新潟に来れるなら、もっと来よう…」って思った。

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/ 人生初のグリーン車! \

チケットが早割で安く買えたので、差額でグリーン車にしてみた。人生初のグリーンだったけど、快適すぎる。まず足元(膝スペース)が広い。普通席の倍はあるんじゃないか。しかもオットマンまで装備されている。シートも大振りでゆったり。通常だと3:2で構成されるところが、2:2だ。毎回乗るのは厳しいけれど、荷物が多くて疲れが溜まりやすい輪行限定で今後も利用したい。

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/ オットマン快適すぎる \

ただ、1時間の乗車時間でグリーンはやや勿体無いかもしれない。どうせ乗るなら、2時間くらい揺られていたいと思ったので(←貧乏根性)。

峠を越えて栄村を目指す

越後湯沢と栄村の間には峠があり、それを越えなければならない。車でしか走ったことはないが、エンジンがかなりウォンウォンと唸る場所だ。自転車で初めて登ってみたが、ふつうに辛かった。

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最近の寝不足のせいもあり、睡魔まで襲ってくるわ、気温は30度を越えているわで、途中で軽いめまいを覚え、15分ほど途中で休まざるを得なかった。危なかった。

寝不足でのヒルクライムは危険なので、前日は早めに仕事を切り上げ、しっかり寝ましょう。最低でも6時間、できれば7時間。

山頂に長いトンネルがあり、そこを過ぎたらほぼ下りのみ。気持ちよく走って越後田沢に到着。そこから津南町方面に進路をとる。若干のアップダウンはあるが、淡々と登る。

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途中で早めの昼食を食べひと休みして栄村に。スタート&ゴール地点はスキー場なので、標高が高い。そこまで行かなければならないのだ。車なら ラクラクだが、ロードバイクだとなかなか苦しい。長野県と新潟県って、本当に山だらけの土地なんだと実感。

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受け付け&宿泊

受付は30秒で終了。ヘルメットとバイクに貼るシール、諸注意、お弁当引換券などをもらって、宿へ移動する。宿は受付場所からさらに高い標高に位置しており、またしても登らなくてはならない。この暑さの中、さらなる登坂。苦しい。

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宿は「トマトの国」という、名称からは中身がまったく想像できないお宿だが、行ってみたらふつうのスキー宿でした。高台にあるので見晴らしが良く、温泉もあってなかなか快適。

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バイクはスキー板などを保管する巨大な荷物置き場に置かせてもらう。バイク客の宿泊も多いようで、宿の方も手馴れていらっしゃった。

食事と入浴後は部屋で軽く酒盛り。自分は飲めないので炭酸水。車で来ているメンバーもいたので、コンビニ買い出しが可能だった。ありがたかった。全員輪行だったら、たぶん誰も買いにいかなかったはず。車が1台あるだけで、現地の利便性が一気に上がる。

日曜は5時に起きねばならないので、9時に就寝。久しぶりに8時間も睡眠できるのがうれしい。今日の反省もあるので、よーく寝ておくことにした。

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つづく

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