ロードバイクで輪行するとき、何が最も不安に感じるだろう?「フレームに傷がつくんじゃないか」という心配だろうか?それとも、「ホイールのスポークに横方向から変なテンションがかかるのでは」という恐怖だろうか?

自分は、「リアディレイラーが地面に触れたり、階段にぶつけてしまって、変速できなくなってしまうのではないか」というドキドキがある。自分にとっての恐怖はそれがほとんどで、その他にはとくに感じない。 (ガンガンに輪行してるけど、カーボンフレームは不思議なほどに無傷)

53 HDR

両輪を外すタイプの輪行バッグ(オーストリッチのL-100)を使っていて、当然リアディレイラーは剥き出しになる。エンドカバー金具で保護してはいるものの、「他の乗客に蹴られてしまうのではないか。階段や柱にぶつけてしまうのではないか」と常に緊張していた。

駅構内で運ぶとき、車両内の角に設置するとき、リアディレイラーが保護されるように考えている自分がいる。たぶん、自分と同じような人って少なくないような気がしている。

そこで、以下に自分なりのコツとか注意点を紹介しますね。

リアディレイラーは内側にシフトダウンしておこう

ホイールを外すときはギアをトップ(重いほう)にするので、自ずと「リアディレイラーが外側に張り出して」くる。そのままでは接触のリスクが高いので、エンドカバー金具を装着後に「シフターをカチカチ押してシフトダウン(軽いほう)」しておきましょう。

リアディレイラーがフレーム内側に引っ込んで行くので、多少ではあるけど守られる。急いでいるとつい忘れてしまうので、習慣にしておきましょう。

28
※カチカチとシフトダウン(軽くするほう)

ワールドサイクルブログ&けんたさんが紹介してた輪行解説動画がわかりやすすぎる

輪行を解説する動画ってユーチューブ検索すればわんさか見つかるけど、個人的には「この動画がベスト!」って断言したくなるくらい良い解説。

効果的なTIPSが次々に紹介されて、自分もすごく勉強になった。5回くらい膝を叩いて、「なるほど…!」って唸った。輪行方法を知りたいなら、これをぜひ観ましょう。

輪行マイスターに聞く、完璧な輪行のやり方


※細かなプロの技が満載…


S字フックを自作してみた

動画の終盤で、「S字フックと輪ゴム2本画合体した小物」が紹介される。これがリアディレイラーの保護に役立つのだ。

35
※こんなかんじのヤツです

エンドカバー金具を装着してリアディレイラーを保護しても、後ろに飛び出したシフトケーブルが地面に接触しますよね?Di2 等の電動コンポーネントを使っている人には無関係な話だが、そうではない大多数のサイクリストは、「シフトケーブルが地面に触れるの、なんかイヤだな…。特に問題ないからそのままにしているけど、できれば接触させたくないな…」って感じていると思うのね。

05
※ケーブルが地面に触れてしまう…という地味な悩み


でも、特に対策が思い浮かばず、そのままおっかなびっくりでバイクを運ぶサイクリストは少なくないはず。

そんなときに便利なのがコレ。原理はカンタンで、S字フックをチェーンに引っ掛け、2本の輪ゴムをリアブレーキに引っ掛けるだけ。

55
※自作しました

チェーンが伸ばされることでテンション増し、リアディレイラーがグイッと前方向に引っ張られる。リアディレイラーの動きに合わせてシフトケーブルも上に持ち上がるので安心というワケ。

ワールドサイクルさんによるS字フックの使い方を解説したこの記事も参考になるのでオススメです。

制作原価は10円

ほんの数センチの差でしかないけど、生まれる安心感はデカイ。S字フックは100円ショップで10個入りだったので、原価10円。(残りの9個は家の物干し用としてオクサマに提供)

12
※よく見るとアウターケーブルはまだ地面に軽く接触しているが、改善はされている


輪行に詳しい人には「あたり前田のクラッカーでしょ」なこのTIPSも、知らない人にはけっこう有益なんじゃないでしょうか。輪行歴3年以上になる自分は、このことを知りませんでした。 (反省…)

こないだやってみたら、たしかにリアディレイラーが持ち上がるのがすごくうれしかった。厳密には、「まだかろうじてシフトケーブルが地面に接触するなぁ…」だったんだけど、以前より格段に改善された。輪ゴムのテンションをもうちょい増やしてみようと思う。

輪行って、こういった「取るに足らないけれど、でも本人には重要なことで、なんとなく怖い要素」がいくつもある。そういったことが積み重ねになって輪行から逃げてしまうのはもったいない。この情報がお役に立てば幸いである。


くわしくは上記動画を観てほしい。マジでわかりやすすぎる、非常に価値ある輪行解説動画だ。


★ツイッターアカウントはこちらヽ(^o^)丿<最近記事を常にお届け!