ロードバイクでちょっと遠出をする時、輪行で行こうか、行くまいか(つまりずっと自走)で迷うことはないだろうか?

輪行できれば何かと便利で融通がきくのはわかっているけど、荷物が増えるのがイヤで持たずに出かけ、出先で「ここでリタイヤできればなー」って悔やむ……ことが少なくなかった。サイクリストあるあるだと思う。

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※ダホンの折りたたみミニベロは輪行がラクであった…

そこで、「輪行袋を持つことを負担に感じず、気軽に輪行できてしまうハック」を編み出したので、共有しようと思う。ちょっとした工夫で、輪行がグッと身近になること請け合いだ。

ちなみに、持っているのはオーストリッチのL-100という軽量&薄型タイプ。

輪行って、「やるぞっ」って覚悟が必要じゃありません?

輪行前夜って、いまだにちょっと緊張する。寝床に入る前に荷物を準備して、脳内でルートをチェック。駅でのパッキング所要時間の配分とか、どの駅からどの路線に乗って、どの駅で乗り換えるとか、あれこれ就寝前にシミュレーションするのは自分だけだろうか。

利用経験のない駅&路線だと、混雑状況も気になるし、乗り換えの移動距離がわからない。よって、さらに緊張感が増す。輪行回数は覚えていないくらい何度もやっているけど、そのたびにこのプロセスを繰り返しているのよね。

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クルマはその点むっちゃ気楽なので、迷うとつい車輪行を選んでしまう。そんなわけで、通常のロングライドに輪行袋を携行するってことはなかった。(どうしても輪行せねばならんって状況以外、自走が基本)

もっと知らない土地に行こうと決心した

しかし、最近考え方が変わってきて、「もっと気軽に輪行して、知らない土地にドンドン行ってみよう」という気になってきた。

地元走行(自宅半径50キロ圏内)が飽きてしまって、刺激を受けなくなって久しいのが理由だと思う。

>> ロードバイクで地元界隈を走るのに飽きてしまったときの対処法

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ロードバイク(BOMA Refale)とミニベロ(タイレルCSI)のどっちで輪行するか?アルミのCSIは、フレームに傷をつけるのが怖くて輪行しない。デュラエースをむき出しで輪行袋に突っ込むのも抵抗がある。
※CSIでは一度も輪行をしたことがない

そのくせに、3年乗ったカーボンロードは平気で輪行できてしまう。少々ぶつけても気にしないし、実際にほぼキズもついてもいない。「オラオラ~」って感じでホイールをフレームにくくりつけて、「よいしょー」って持ち上げて駅構内に乗り込んでいける。(慣れって怖い)

よって、輪行はBOMA の Refale ですることにした。(なんか、CSIのほうが大切に扱っている気がする…)

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サドルバッグのスペースに輪行袋を取り付ける

ここからが、実際のハック。輪行に限らないが、荷物は背中に背負うよりも、自転車に背負わせるのが楽に走るセオリー。輪行バッグをいちいちバックパック等に出し入れするのは面倒だ。それにかさばる。

なんとか、ロードバイクにスマートに装着しておけないものだろうか?そこで考えたのが以下。

(予備チューブやタイヤレバーの入った)サドルバッグを外す

中身をツールケースに引っ越す

ツールケースを、シートチューブ側のボトルケージに装着

サドル下のスペースに輪行袋を装着

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以上である。拍子抜けするほどあっけない作業。これだけで輪行袋を持ち忘れることがなくなった。


ちなみにこれがビフォー。

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※未使用だったボトルケージを有効活用

オーストリッチのL-100の超軽量型の輪行袋にはストラップが付属しているので、サドルのレールにぴったり固定できる。薄手なので、たたむと超コンパクトになるのもグッド。遠目には、サドルバッグにしか見えないシルエットである。

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厚手生地の輪行袋は頑丈だけど、ここまでコンパクトにはならず、サドルから大きくはみ出してしまうものもある。持ち運びしやすい輪行袋なら、オーストリッチのL-100がオススメ。
※生地は薄めなのに、造りはしっかりしている。1年半以上使っているけど、ホツレなどは一切ない。ストラップも頑丈。

いつでも駅に逃げ込める安心感

たったこれだけの工夫だけど、輪行袋が手元にあることで、「帰りの体力を気にせず、天候変化を心配することなく、好きなタイミングで切り上げる」ことができる。

この安心感と開放感、かなりでかい。「もっと行動半径を広げてやろう!」って気分になれる。ちょっとした翼でも生えた気分だ(笑)。

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※これも必須の部品

もちろん、ホイールをフレームに固定させるストラップ(3本)とか、エンド保護の金具は別途携行する必要はあるけど、それはたいした荷物ではない。輪行が縁遠かった理由は、袋そのものにあったのだ。

思わぬ副産物

輪行しないと分かってるとき(通勤とか近場のライド)は、輪行袋はワンタッチで脱着できる。つけっぱなしでも重さは気にはならないのだが、あえてサドル下に何も装着しないことで、バイク本体のシルエットがキリリと引き締まり、かっこよく見えるからだ(笑)。

いくらロードバイク本体がかっこよくても、バカでかいサドルバッグをつけるとどうしてもバランスが崩れてしまい、全体的な統一感と美しさは損なわれてしまう。

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試しに、ご自身のサドルバッグを外して、遠目から眺めてほしい。「あらヤダ、サドルバッグが無い方がカッコイイわ…」ってなるはずなので(笑)。
※好みもあるかもですが(^_^;)


ということで、予備チューブ等のパンクキットをツールケースに引っ越させたのも、我ながらナイス判断だった。

2017年は、「朝イチで一気に遠くまで輪行し、自走で帰ってくる」、もしくはその逆で、「走れるだけ走り、輪行で自宅最寄りの駅まで電車に運んでもらう」というパターンのロングライドにトライしてみる。

この方法であれば余裕で県外にひとっ飛びでき、訪れたことのない土地を開拓できそう。すでにワクワクしてきた。

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輪行しようかどうしようか迷っているサイクリストの方々には、ぜにこの「輪行袋を常備するハック」をお試しいただきたい。輪行関連の書籍&ムックを読むのもよいだろう。サイクリングがより充実すること、間違いなしである。

>> ロードバイクを輪行バッグに、安全に収納するためのコツを伝授いただいた