Global Cycling Network で「How To Replace Your Car With A Bike(車を手放して自転車だけで生活する方法)」という動画が公開されていて、興味深く見せてもらった。

自分もこれまで何度か「車を売っぱらって、自転車だけの生活にしようかな」と考えたことがある。

  • 何もしなくてもかかるコスト:保険、税金、車検代、定期メンテナンス
  • 走るほどかかるコスト:ガソリン、高速代金、消耗品(オイルやタイヤ)、清掃

これらがゼロになったら家計は助かるし、その分自転車に費やすことができて一石二鳥だ。なお、戸建てなので駐車場代はかからない。しかし、オクサマから都度、「冷静になれ、バカ」と釘を刺されてきた。

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家族での移動、日常的な送迎、妻の通勤、日用品の買い物、(年に数度の)帰省と旅行……などはどうしても車でないとできない。自分が住んでいる地域はまだカーシェアがさほど進んでいないのもあり、いざというとき代替手段がない。我が家はまだ車を手放せないのであった…。

という個人的な事情はさておき、上記動画を翻訳して紹介しますね。



目次


自転車はエコ・フレンドリーである

  二酸化炭素排出量が車より少なく、環境には優しい。うむ、たしかにそうなのだが、それって副次的な効果であって、それがメインの理由で「車を手放す」って人は少ないと思う。

エコ・フレンドリーってことよりも、「ガソリン代が節約できる」というのが実情だろう。UKで自動車通勤をした場合にかかる1ヶ月のガソリン代は約50ポンド(6,500円)。これに点検や修理、税金、保険を加えると、1,500ポンド(193,000円)の節約になる。

あと、駐車場代もバカにならない。場所にもよるが賃貸なら1台あたり5,000~15,000円かかる。関東近郊のベッドタウンなら15,000円とかザラ。15,000円×12月って18万円なんですよね…。車を置いておくだけのために20万円弱のお金が飛んでいくのって、けっこう頭の痛い出費だ(クロスバイク3台買える…)。駐車場費用で毎年自転車が買えてしまうのよね…。

それが自転車だと年間で要するメンテ費用は200ポンド(26,000円)くらい。

出先での駐車スペースを考えずにすみ、駐輪は(ほぼ)無料

車で街に出かけると、まず駐車場スペースで悩むことになる。そもそも空いていないこともあるし、場所によって料金が違うのでつい安いとこを探してさまようことになる。

自分が働く港区赤坂周辺のコインパーキング代金は「10分 300円(1時間1,800円)」とかがザラ。目玉が飛び出さんばかりの値段だ。そのへんのバイト代より高いじゃないか…。

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その点、自転車なら駐輪場所で困ることはまずない。コストがかかることも稀だし、かかってもごくわずか。公共の駐輪場がいっぱいで入れないって事はまずないので、所要時間の計算もしやすいのもGOOD。

余談だけど、都内の移動はマジで自転車が便利。「都内の運転は怖い」とかでなければ、試してほしい。山手線内でドア・ツー・ドアで電車で行くのと自転車で行くのとで、さほど差がなくてびっくりする。

自転車の実用性の高さ

とはいえ、車のほうが便利ってことは多い。荷物や人をたくさん運べるし、天候や季節に左右されることもない。

が、自転車にだってチャイルドシートをつけることもできる。(都心部ではオススメしないが)トレーラーを使えば2人もOK。まあ、日本だとママチャリの前後にチャイルドシートのほうがポピュラーかなと。バスケットをつければ買い物もできるので実用性は高い。

UKであれば自転車専用道路をルートアプリで探すこともできるそうだが、専用道路があまり充実していない日本ではなかなか難しいかなと。

ちなみに、個人的にいいなと思っているカーゴバイクがTernの「HSD」という電動式カーゴミニベロ。



バッテリーが「シートポストとリアタイヤの間」置かれているせいで、スッキリしたデザイン。BB周辺にもっこりとバッテリーが鎮座するe-bike が多い中、これだけでも印象がかなり良い。

アタッチメントを付け替えることで、保育園への送り迎え、生鮮食品のお買い物、通勤、荷物の運搬、家族の週末のお出かけ、等多様な使い方ができるのもGOOD。

安定感が気になるところだが、縦に自立するので屋内保管もしやすいのではないだろうか。

税別で289,000円もしてしまうのでまだ高嶺の花かな…。もうちょい価格がこなれてきて20万円を切れば一気に普及すると思う。

自転車は健康に良い

いまさら感があるけど、自転車はエクササイズになる。自分は43歳くらいまでは週1でフットサルを続けていて、これはいい運動にはなるかわりに体の節々がかなり傷むのが欠点だった。ジャンプやダッシュ、急激なストップ、、、そして接触プレーの繰り返しなので、下手すると1週間ずっと身体のどこかが痛いってこともザラ。オッサンには辛いスポーツです。

筋肉痛はまだしも、それ以上に怖いのが怪我でして、40歳を越えてからの怪我は深刻なものになる可能性が大きいし、一度やらかすと復活まで時間がかかる。最悪、一生残ってしまうことも。

自転車はその点、負荷と時間を自由に替えられて、筋肉と靭帯を傷めることもなく、有酸素運動にも筋トレにもなる。太ると走りにくくなるので自然と節制するようになるし、良いことしかない。

ツールド妻有のような120キロを超えるロングヒルクライベント翌日はさすがに「身体がバッキバキ」になってしまうが、それ以外で筋肉痛になったことは皆無。自転車ほどおっさんに適した運動はないんじゃないかって思う。

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都心部だと排気ガスにまみれてむしろ体に悪いのでは?という気もするが、Global Cycling Network 動画内で話していたが、とある調査によれば、「街中でガスを吸い込むことと、エクササイズで得られる健康効果とを比較すると、健康効果のほうがより大きい」とのことだ。さらに別の調査によれば、「自転車通勤をすると寿命が1ヶ月で2日伸びる」のだそうな。(どこの組織がどんなロジックで算出したのか知らないが)

あとはメンタルヘルスに与えるポジティブな影響ですね。自転車に限らないけど、運動して汗をかくと幸せホルモン、「セロトニン」が分泌される。幸せを感じやすくなるだけでなく、ストレスに強くなる、体調が改善する、質の高い睡眠が取れる…といった効果がある。

個人的な体験を添えておきますと、自分は自転車を始めてから「眠れない」とか「翌朝起きても疲れが取れていない」とか「目は覚めたけど布団から出たくない」ってことがただの一度もない。まじでただの一度も。

常に寝覚めはいいし、シャキッとした気持ちで朝を迎えられている。風邪やインフルともほぼ無縁。数年に1回熱が出る・・・くらい。すべてが自転車のおかげだとは思わないが、かなり効いているのは間違いないと断言できる。

自転車だけで生活する場合に必要となるバイクの数と種類

Global Cycling Network では触れられていなかったが、車を手放して自転車だけで生活しようと本気で思うなら、ロードバイク1台ではちと厳しい。とくにハイエンドなものであれば下駄としては使えない。それに荷台もないので利便性に欠ける。

趣味性の高いバイクとは別に、下駄となるバイクがほしい。クロスバイクでもミニベロでもいいのだが、あんまり高価ではなく、気楽に扱えるモノが1台あるだけで近距離用の移動が格段にしやすくなる。(自分は半径5キロまではダホンのEEZZ D3で行くって決めている)



荷台はないので運搬用には使えないが、バスで数キロ、電車で数駅乗るくらいならEEZZ D3で行ってしまう。そのほうが待ち時間もなく、結果速いことが多い。ツーリング用に1台、日常用に1台の2台体制がよろしいかなと。理想を言えば「雨天用ママチャリ」もあれば言うことなしだろう。

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※やっぱジムニーほすぃかも…w

我が家は車は手放せないが、できそうな人は参考になさってください(*^^*)


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