サイクリスト歴が長くなると、「自宅半径50キロでもはや走るコースがない!」とか、「いいかげん地元飽きた」となってしまう。典型的サイクリストあるあるですね。

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そういう人間同士でグループライドに行こうとなったとき、日程だけは押さえたものの前日になっても「で、どこ行くよ?」と目的地が決まらないことも多いのではないだろうか。で、結局いつもの走り慣れた道になんとなく落ち着く…となってしまう。

訪れたことのない土地で新しいコースを開拓し、見たことのない景色を愛でるのってサイクリングの醍醐味でして、せっかくの休日を使うわけなので、やはり満喫したいじゃないですか。

そこで、「コースが決まらん!どうしよう?」ってときに役立つコース設定思考法を伝授したい。ダラダラ話し合うことなく、さくっと決まること請け合いである。

「〇〇〇を見たい」と宣言する

海でもスカイツリーでも富士山でも紅葉でもいい。明確な理由すら不要で、「行ったことがないから」、「ただなんとなく」でかまわない。

具体的な目標地が思い浮かばなくても対象物があるだけで、「海かなるほどね」となってコースを逆算していける。関東でいえば江の島(湘南)、三浦半島、横須賀、横浜、葛西臨海公園…などと絞り込んでいける。

なにかしら目標物がないと、サイクリストはがんばれない生き物でして、ざっくりで構わないからアバウトな目標地を定めよう。

「海を見たい気分かも」
「海か、いいね。最近走ってないしな」
「このへんだと…江ノ島とかどうよ?」
「江ノ島はしらす丼で有名だよ」
「じゃあ江ノ島しらす丼ライドにしよっか」
「賛成~」

といった具合。

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「〇〇〇を食べたい」と言う

サイクリストはたいてい常に腹を空かせているので食べ物は超重要。上でも触れたが、食事を軸に絞り込むのも一興だ。

◯◯を食べたい→それはどこで食べられる?→候補は◇◇と△△だ→◇◇のほうが走りやすそう→じゃそっちで

といった具合。

もしくは「どこそこ(具体的な店名)で昼飯を食べたい」という曖昧なリクエストでもよくって、十分に会話の取っ掛かりになる。

「いつか行ってみたいと思ってた定食屋があるんだ」
「どこにあるの?」
「江ノ島にあって、ここから50キロの距離」
「ちょうどいい距離じゃん」
「近くにはちょっとした峠もあって、カロリー消費できちゃうよ」
「じゃあそこで~。復路がめんどくなったら輪行しよか~」

といった具合。

店を決める際、「メガ盛りで有名」とか「味はふつうだが道中の景色が一見の価値あり」とかネタに振るのも一興だ。

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方角(東西南北)を示す

むちゃくちゃ雑だけど、誰からもアイデアが出なければ方角をキッカケにしてしまうのもアリだ。

「(寒いから)なんとなく南に行きたい」

とか

「その日は南風だから(追い風利用して)北を目指さない?」

と東西南北から絞り込む方法。

さすがにこれだけでは曖昧すぎなので、上記の条件と組み合わせて検討すると良いだろう。

「◯◯◯は遠慮したい」と頼む

上記は「リクエスト」だが、これは「逆リクエスト」。

消去法で選ぶやり方でして、

「峠はちょっと遠慮したい」→平坦基調を希望
「街中の混雑は避けたい」→郊外を希望

といった具合。

食事にグループで行くとき、食べたいものを聞くよりは食べたくないもの(あるいは前の日に食べた物)をリストアップし、それを選択肢から除外していくのってやりますよね?同じ考え方です。

時間軸を共有する

その日は丸一日空いているのか、それとも他の予定があって何時までに帰宅せねばならない事情があるのか、それはメンバーで共有しておく。
※事前に自己申告するのがグループに対する礼儀でもある

「何時までに●●●にいなければならない」って条件の人がいたら、その人に合わせて設定する。

「〇〇時には●●●に戻っていたい」

「そのためには●●駅から輪行できればオーケー」

「ならば●●駅を何時までに通過できるコースにしよう」

「だとすると、集合時間を7時ではなく6時に前倒しする必要がある」

「ランチは自ずとこの街になるかな」

「駅で別れたあとは、走れる人はこのコースで自走して帰ろう」

といった具合。
※日没の時刻前に終了できているのが望ましい

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/全員に余裕があればついでに観光するもよし\

身体にかけたい負荷

体力というか、テンションというか、曖昧な基準なんだが「どの程度の負荷をかけたいか?」も共有しておいてソンはない。

「追い込みたい」
「のんびりポタリたい」
「チンタラ走るだけでオケ」

とかですね。

まあ、 ポタリングの定義が人によってバラバラなのと、人は自分の体力を過少申告するのでまったくアテにならなかったりするのだが(笑)。

「この距離でこんなに標高を獲得しといて、何がポタリングじゃ~バカも休み休み言えや~」

とか

「貴様の底なしの体力を基準にコースを引くんじゃね~アホンダラ~」

と毒づきたくなるときもあるだろうが、それはそれ。人はこうしてダブルスタンダードを学び、大人になる。

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上記は半分冗談として、主催者(もしくは経験豊かな人)は「グループ内の体力差」は把握しておいたほうがよい。初心者さんや普段とくに運動してない女性がいるなら、その人がもっとも快適に過ごせるコースを考えるべし。

ぶっちゃけ、サイクリングはどこを走ってもそれなりに楽しく、「ハズレ」なんてものはないんだけど、やはり目標があるとか、全員の希望が反映されているほうがより良いに決まってる。


もしくは、Amazonで「サイクリングの書籍」で検索するとガイドブックはいっぱいヒットするのでそれを参考にするもよし。 ということで、コース設定で迷ったときの参考になればうれしいです。
( ´∀`)



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