自転車って、ハマっていない人から見れば「始めるのがめんどうな趣味」です。

開始にあたって、考えること、覚える知識、身につける技術、準備するお金がかなり多い。そのせいで躊躇して、いつのまにか熱が冷める…ってよくあります。

個人的には「難しく考えないで、気軽に始めていいよ~」って思うんですが、そんな自分だって、キャンプをやりたいってこの1年思い続けているのに、まだ機材を何一つ買ってません。持っているのは寝袋2個のみ。(たまに自宅で使ってるレベル)

ということで、自転車には詳しくないけどなんとなくやってみたいな…くらいのふわっとした気持ちをお持ちの方に向けて、完全ガイド風にまとめてみました。これを読んで「チャリ屋に行ってみるかー」って思ってくれる人がいたら嬉しいです。

目次


面倒なことは自転車屋さんに任せる

最大の障壁がこれじゃないでしょうか?メンテナンスの仕方、消耗品の交換方法ってよくわからないし、なんならパーツの名称すら聞いたこともない…ってことも多い。

最初から覚える必要はないので、「いっそ何もかも店に任せる」ってスタンスでOKです。
「自分でメンテできるようになってから買おう」では一生買えません

そういう意味では、お店選びは重要になります。

初期段階はお金で解決する

お店に頼むと工賃がかかります。が、必要経費と割り切りましょう。消耗品代なんてたかがしれてるし、それは自分でメンテするとしても同じ。技術と知識と時間にお金を払うイメージです。高いように見えて結局高くありません。

車って考えればいいのです。よほどの人でない限り、車を自分でいじることはなく、基本は全部ディーラーの整備士さんにお願いしますよね。オーナーは走るだけ。

定期診断をしつつ、故障したら直してもらいましょう。自分でメンテできないと乗ってはダメなんてルールはないのです。

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まあ、パンク修理はできたほうが出先で困らないので、身につけたほうがいいとは思います。
とはいえ、空気圧に気を使っていれば年に1回もないので過剰にビビらないこと。

「いざとなったらタクシーで帰ればいいさ」くらいの気楽さでいいでしょう。痛い出費ではありますが、一度経験すればパンク修理は覚えるはず。

家から近いショップを選ぼう

なぜなら自走で行ける距離がなにかと便利なので。本格的に壊れたとき、電車で持っていくわけにもいかないですからね。車があれば多少遠くてもOKでしょう。

理想は徒歩圏か電車で一駅くらい。
難しければ自転車で20~30分以内。

郊外や地方都市だと難しいかもしれませんが…。

余談ですが、地方在住のサイクリストさんは「身近にショップがないので、自己解決するしかなく、自ずとメンテスキルが身につく」そうです。いろんな方を取材していて、気づいた共通点です。

最初の1台はリアル店舗で

買ったお店ならメンテも頼みやすいからです。最近は「他店で購入したのも面倒を見ますよ」ってお店も増えている印象ですが、ネット購入やどこで誰が乗ってきたのかわからないC2C経由の中古品は嫌がられます。

これはある意味当然で、自店舗で売った商品なら責任は持てるけど、そうじゃないものは自分たちが整備していないので、履歴がわからないから、今後何があるかわかりません。明らかに怪しげなバイクの面倒を見て、後で「壊れた」って言われても…ってことです。べつに意地悪をしているわけではありません。

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整備を何もかもお任せするって決めたなら、やはりお店で買うのが筋だし、メカニックさんも親身にお付き合いくださるものです。

複数の店舗を回ろう

不思議なもので、自転車屋さんって個性があります。話しやすい、相談しやすい雰囲気の店がある一方で、店員さんとの会話が噛み合わないことも。

昔は気難しいオッサンに邪険にされた…ってこともあったようですが、今は絶滅危惧種です。なので構えなくてOK。

最初に行ったお店が「最高!」であればそこで決めてもよいですが、ちょっとでもひっかかりがあれば複数店舗回りましょう。大きなチェーン、中堅店舗、街角の個人店…と規模を変えてみると雰囲気の違いを感じやすいです。

ポイントは

  • 空気が淀んでいないか(感覚的だけど第一印象はわりと当たる)
  • 他のお客さんとのやり取りを観察する(人柄、店柄がわかる)
  • 数千円の差は気にしない(価格調査しているわけではなく、付き合えそうかを調査する)
  • 散らかっていてもいいけど、不潔でないか

4つめは、繁盛店は整備場が荷物だらけだったりするのでそれは問題ないです。ここで言うのは不潔感のほう。不潔な店って一事が万事雑で詰めが甘いことが多い印象です。

「用途」と「予算」 は明確にしとくと話が早い

必ず店員さんに聞かれるし、当然です。

お店としても、用途と予算を聞かないと提案しようがないのです。
口にした予算を根こそぎむしりとってやろう!なんて考えていないので安心してください。

初めてのスポーツ自転車なら、

  • 用途:「50kmくらい(or 半日)楽しくサイクリングしたい」
  • 予算:「車体本体のみで5~6万円」

でOKです。

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入門用クロスバイクかミニベロをオススメしてくれるでしょう。 7~8万円まで用意できると、選択幅はぐっと広がります。

「価格差=機材のグレード」です。

のちのち交換もできるので、安く抑えたいなら入門クラスを選びましょう。

デザインで妥協しない

5~6万円の予算だと、入門用クロスバイクかミニベロになります。
どっちでも最適に50kmのサイクリングは楽しめます。

メーカーは気にしなくてよくて、「見た目(デザインとカラー)」で選びましょう。そんな選び方でいいの?って不安になるかもですが、ちゃんとした店舗で売ってる=粗悪品ではない証拠です。

車だって、エンジン性能だけで決めないですし、むしろデザインって大事な要素ですよね?「性能はそこそこだけど、痺れるくらいカッコいいから」って理由で車を選ぶこともあるじゃないですか。

自分は今、カッコいいバイクに乗っているのだ…ってだけで気分って上がります。疲れてきても「もうちょい走るか!だってカッコいいし!」ってなります。理屈ではないのです。

あと、フレームの素材は気にしなくてOKです。スチールかアルミのどちらかになりますが、50kmそこそこのサイクリングには影響はほぼないです。それより見た目とデザインです。

ハマれなかったら?という不安

投資が無駄になる不安のせいで始められない?

であれば、「いざとなったら売り払う」って決めておきましょう
今は下取りする方法がオンライン・オフライン色々あります。

手放したときに「まあ、これも経験だったな」と思えるのが5~7万円です。まあ、もともと数万円だったものが高値で売れることはないですが、ハマれなければ手放せばいいし、ハマれたら1グレード上に買い換えるって思えば気がラクになるのではないでしょうか。

どっちにせよ、最初の1台との付き合いは短命に終わることがほとんど。なぜなら自転車ってどっぷりハマるか、いまいちハマれないかのどっちかだから。

もし、「適度に使えてるので入門バイクでちょうどよかった!」のであればそれは最高の結果だし、乗り続けて使い倒しましょう。

折り畳めるかどうかは重要ではない

ミニベロを検討する人は過剰に「折りたたむか、折りたたまざるか…」と悩む傾向があります。正解はないので、下記を基準にしてはどうでしょう。

  • 車に積む、電車に乗せる予定がある → 折りたたみミニベロ
  • その予定はない → 折りたたまないミニベロ

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走るのが自宅周辺メインなら、折りたためなくてOK。折りたためるって便利なんですが、ヒンジが多いぶん劣化しやすいし、異音もしやすい。あと、身もふたもない話ですが、どうせ面倒になって折りたたまずに家に置いとく…ってことになります(苦笑)。

電動バイクもアリ

予算がちょい上がりますが、体力に不安があればアリでしょう。最近は選択肢も増えているし、価格もこなれてきてます。電池が切れても自走できるタイプが多いですしね。坂が多い地域の方であれば、恩恵は大きいです。

ただ、ダイエットしたい、運動不足を解消したいってことなら逆効果ですが。

屋内保管はマスト

盗難もさることながら、サビによる劣化の予防です。
あと、売却したいときにボロボロだと買い叩かれます。

一畳弱のスペースを用意しましょう。 一人暮らしの6畳ワンルームだと難しいって思うでしょうが、為せば成ります。やる気の問題です。これを機に断舎離しましょう。

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積ん読してた書籍、聴くことのなくなったCDS類、読み終わってそのままの雑誌の束、なんとなく置いているだけのミニテーブル…何かしら捨てるものはあるはずです。

スペースは作るのです。待っていても生まれません。

備品は後で買えば良し

予算は自転車のみに注ぐ!でOKです。

グローブ、アイウェア、サイクルウェア、インナーウェアもあるに越したことはないですが、追加数万の予算になってしまうので追々でかまいません。

とはいえ、せめてヘルメットはほしいです。

あと、空気入れですね。
立てておけるフロアポンプは頻繁に使うので自転車と同時に買いましょう。

小物は百均ショップで揃う

財布、ライト、ベル、カギ、かっぱ類は百均ショップを利用してもOK。
けっこう充実したラインナップがあります。

まあ、質はほどほどなので壊れたりしますが、最初はここからでもいいでしょう。ライトは雨で一発で浸水して使えなくなるものの、100円と思えば許せます。

ウェアや防寒具はワークマンもアリ

最近のワークマンは侮れないどころではなく、むしろ「自転車需要をかなり取りに来ている」印象。ウェアやグローブ類で迷ったらワークマンに行ってみましょう。抜群に安くて驚きます。物も良いです。



ちなみに、私はキャンプ用のウェアはすべてワークマンで揃える予定です。



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