遠出のサイクリングの強力な相棒、我が家のパンダ(フィアット)の走行距離が27,000キロを越えた。購入は2014年5月なので、18ヶ月目を迎えたということになる。月間の平均走行距離は1,500キロ。

09

前回は2月にオイル交換をしたのだが、その際にメカニックさんに「パンダは2年から2年半でバッテリーがお亡くなりになる傾向なので、今年の冬に入る前にバッテリー交換は済ませておいたほうがいいでしょうね」 と言われていたのを覚えておいたので、交換することになった。
※実際に点検したら、死にかけていた。 メカニックさんの言葉によると、

自動車のバッテリー上がりは冬に起きやすいってイメージですが、それは逆で、夏場の酷使でボロボロになったバッテリーが冬に息絶えてしまうってパターンが多いんですよ。なので、寿命が近づきつつあったら、「冬までもたせよう」と思うのではなく、あえて夏場に交換するほうがよかったりします。

なんですって。 なお、パンダ、チンクエチェントのバッテリーの寿命は、使い方や負荷のかけ具合いにもよるが、早くて2年、どんなに長持ちしてもギリ3年とのこと。ただいたいのオーナーさんが2年~2年半で交換されているらしい。

08

「それ以外に不調はないですか?」と確認され、「そういえば、助手席側の窓を下げるとビビリ音がします」とお伝えしたところ、これもわりとパンダメンテナンスあるあるだそうで、理由と対策をいくつか伝授いただいた。

窓関係のトラブル原因と対策

ドアへの浸水防止のゴムパッキンが圧着してしまい、ゴムとガラスが擦れてビビリ音を出す。国産車よりその辺の精度が甘いのか、ゴムの質が違うのかわからないが、そういうことらしい。窓が濡れているときにそれは起きやすい。

言われてみれば、常にビビリ音がするわけではなく、雨上がりとか、結露がついているときにのみ発生している気がする。

対策としては、「ゴムの内側を濡れ雑巾などで、掃除してあげると良い」とのことだった。 これもメカニックさんに聞かされたトラブルのケースとして、ごくごく稀に、「パキン」と、プラスチック部品が折れるような音が窓の中からすることがあるとのこと。ドア内部で窓を支えている樹脂が折れるとこんな音がするらしい。

26
※リアウィンドウはここまでしか開きません。が、手動なので窓落ちリスクはゼロ

何かの拍子に窓に体重をかけてしまうと、重みに耐えきれずに樹脂が折れることがあるのだという。 「窓に体重をかけることなんてあるかしら?」と思ったのだが、たとえば洗車後に窓を乾拭きしていて、窓の縁までしっかり不幸として、窓を少し下ろし、「ヨイショヨイショ」と押さえつけるように拭いているときに、つい体重がグッと乗っかってしまうとか。

別ケースとして、お年寄りの方が、クルマに乗ろうとしてつまづき、開いた窓に「おっとっと」とつかまって体重が乗り、内部がパキンと折れてしまう…。いずれにせよ、開いた窓に上から圧をかけることは(パンダに限らず)ご法度である。

ただ、確率的な話でいうと、窓落ちが起きやすいのはパンダではなく、チンクエチェントのような2ドアタイプ。理由は「窓面積が大きく、ガラス面そのもの1枚あたりの重量が4ドアタイプよりかさむ」から。万だよりもチンクエチェントのほうが、窓を支える樹脂パーツの経年劣化が激しい。ちなみに「窓落ち」は、パンダではほとんど起きないトラブルだそう。

41
※写真はアバルトです

タイヤの劣化具合も確認した

走行距離27,000キロ時点では、タイヤはまだまだ大丈夫で、もうあと14,000~15,000キロ走れるとのこと。40,000キロはいけそうである。

メカニックさんに教えてもらった豆知識だが、「溝が縦に入っているタイヤは水はけがよく、雨天に強い」のだ。横の溝ではなく、縦の溝であることがポイント。さらに、細かな溝がたくさん入っているタイヤは、ロードノイズが少なく、静寂性が高いタイプ。

タイヤの選び方については、下記サイトが勉強になった。

タイヤサイズの見方(ミスタータイヤマン)  
【プロに聞くタイヤ選び】燃費、安全、快適性…現状の不満点から考えるベストなタイヤとは(Response) 

06

アバルト500が気になる

店頭のアバルト500を見せてもらった。アバルト(Abarth )とは、チンクエチェントをチューンナップした車種。形はチンクエチェントだが、中身はまったく違う。

ウィキペディアの抜粋になるが、アバルトは1949年にトリノに設立され、おもにフィアット車を用いての自動車競技への参加、自動車部品や改造車の販売などを行っていた。 1971年にフィアットに買収され、自動車競技部門に関与するなどしていた。1990年代以降にはフィアット車のモデル名に名を残す、いわゆる社内ブランドとの位置付けになっている。

現在はフィアットの自動車部門を統括するフィアットオートモービルグループ社のもとに、アバルト&C.社(Abarth & C. S.p.A.)が再組織されており、2007年に発売された乗用車フィアット・500にも、アバルトの名を冠するモデルが設定されている。

05
※内装がセクシー

これがなかなか可愛くてカッコイイ。135馬力で286万円(ATは302万円&価格はどちらも税込み)。「しかし、ロードバイクが積めないからな~」と思っていたら、後席を倒してロードバイクやミニベロを乗せ、車検に持ち込み、バイクを組み立てて帰宅していくお客様もいますよ、とのこと。チンクエチェントにロードバイクって載せられるんだ…。

両輪を外して工夫すれば、なんとかギリ1台は積めそうな気がするが、苦しそうではある。 以前、チンクエチェントのトランクにボードウォークが積めるかどうかをテストさせてもらったことがあるのだが、ミニベロ2台もギリギリであろう。

55
※後席スペースはミニマム(写真はチンクエチェント)

後席を倒せば、折り畳み自転車であれば問題ないだろうが、ボードウォークに加えて、折りたためないタイレル(Tyrell)のCSI まで載せるのは、確実に無理であることは試さなくてもわかる。いつか乗ってみたい気もするが、自転車乗りとして、積極的に選べる車種ではなさそうだ。

まあ、最終手段としてルーフキャリアという手もあるが、「自転車用キャリアは純正では出ていないです…」とのこと。ただし、メカニックさんご本人が、「チンクエチェントに自転車用キャリアを取り付けた人を街中で目撃したことはあるので、THULE、INNO、TERZOの3大キャリアメーカーであればなんとか取り付けは可能だと思います」とも話されていた。

アバルトの屋根にロードバイクを積む…やってみたいような、みたくないような(笑)。

02
※パンダなら、この積み方で2台のロードバイクが積載できて便利

アバルト500にはオートマも用意されている。オートマ限定免許のオクサマでも運転できてしまうではないか…。サスペンションはそこそこ固めだし、パンダより(曲線を多用したボディゆえ)見切りが悪いので、車両感覚はパンダのほうがつかみやすいとのことだが、車幅はパンダより2センチ短いし、取り回しに問題はない。

タイヤ幅が大きくなるので、ノーマルのチンクエチェントやパンダよりは最小回転半径がやや大きくなってしまうデメリットはあるが、大した問題ではない。

まあ、いますぐ購入は考えられなく、当面はパンダを乗り続けるが、何年後かの夢として、アバルト500は心にしまっておくことにしよう(笑)。


ということで、引き続きパンダのロングターム・インプレッションは継続していきますね。