長年の憧れだったPanasonicのクロモリ(通称パナモリ)が2019年月末に組み上がりまして、喜び勇んで数回シェイクダウンしてまいりました。
※初回30キロ、2回目50キロ、3回目80キロの160km(全部平地です)



クロモリを語る資格なぞないのは重々承知の上で、かるーくインプレしてみます。

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目次


買ったフレームはFRCC22

フレーム購入なので買ったのはFRCC22です(ORCC22は完成車)。

特徴としては、クロムモリブデン鋼にニッケルを加えることで粘りを持たせたニッケルクロモリチュービングであること。金属における「粘り」ってのがどーゆーものなのかまだ分かってないですが。

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やや硬めの性格なものの、薄肉化することでしなりを持たせ、絶妙なバネ感を発揮するそうな。粘りとバネ感……いかにもクロモリ!って感じでテンション上がりますね。

オーバーサイズステムとカーボンモノコックフォークを採用してて振動吸収性も良いそうな。さらに、(これが決め手となったんですが)シマノDi2専用フレームが選択できること。

フレーム単体の重量は1,710g(フレームのみ)でアルテグラ完成車だと8.9kg 。まあ、カーボンバイクに慣れていると「重っ!」って感じるかもしれません。

で、実際に量ってみたら「8.38kg」でした。想像よりも軽い!

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以前のBOMAのRefaleが7.5kgくらいだったので、約900g増しですね。


フレーム価格は145,000円(税抜)。
完成車価格で言いますと、

  • アルテグラ完成車:313,000円
  •  
  • 105完成車:271,000円
※価格は税抜き


死ぬほど高くもないが、お安くはない…。
こんなかんじです。

組み上げたパーツの内訳

  • コンポーネント:電動アルテグラ(R8050)※お引越し
  • ホイール:シャマルミレ(クリンチャー)※お引越し(4年半使ってまあまあ摩耗してきたが、ショップには「まだ余裕で使える」と言われている)
  • タイヤ:パナレーサー(23c)※お引越し
  • ハンドル:BOMA(カーボン)※お引越し
  • バーテープ:※お引越し
  • サドル:セライタリアSLRフロー※新規発注(黒にしたかったので)
  • シートポスト:NITTO※新規発注(パイプ径が異なるので)
  • ボトムブラケット:9100デュラエース(SM-BB9100)※まあまあ劣化してたので交換
  • チェーン※新規発注デュラエース(CN-HG901)※まあまあ劣化してたのでこれも
 
  ホイールとハンドルとコンポーネントをそのまま使い続けられたので、予算は抑えることができました。

まずはFRCC22のルックスの感想

明るめのスカイブルーが良いです。トップチューブとシートステー、チェーンステーの黒は「チェリーブラック」。ほぼほぼ黒なんですが、よーく目を凝らすとチェリー感が…あるのかないのか?といったレベル。

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グラデーションも雰囲気あって好きです。フレーム自体はマット調なんだけど、もともとほのかに光沢があります。

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クレストヨンドさんにクリスタルコーティング剤の「ガラスの鎧」を施工いただき、コーティングはバッチリ!これから長い付き合いになるので、最初のケアが大切です。


ホリゾンタルフェチではないのに、改めて立ってる姿を眺めるとその「バランスのとれた佇まい」に惚れ惚れします。左右均等に広がるフレームがホイールと相まってあたかも世界遺産の富士山のよう……と言ったら褒めすぎでしょうか?

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黒一色のシャマルミレとの配色バランスもぴったり。チェリーブラックかオレンジかで悩みましたが、前者で正解だったかなと。シックで落ち着きのある大人感を演出できているのではないでしょうか。
※本人の精神年齢は17歳のままですが

シートポストは日東のブラックのを注文したんですが納車に間に合わず、とりあえずお世話になっているショップの大将の私物を貸してもらってます。シルバーですが、これはこれで悪くないなーと思いました。

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セライタリアのSLR は一番長く愛用してるサドルで、お尻になじむのでこれのブラックに。

バーテープはまだ使えたのでそのまま。

パナモリ(FRCC22)に160km乗ってみてのインプレッション

1 漕ぎ出しがやや重い
2 巡行は維持しやすい
3 立ち漕ぎしてもたわむ感じはない
4 硬めだが凹凸を巧みにいなし、乗り心地は最高
5 不思議なほど身体に馴染み、疲れない
の5点ですね。
順番に説明します。

1 漕ぎ出しがやや重い

ゼロスタートはカーボンのように「カーン!」とはならず、「うむ、たしかに質量を感じる…」といった感じ。一気に加速はせず、飛行機が上昇するかのように一定に加速します。ヨーイドンのレースには不向きでしょう。

2 巡行は維持しやすい

ひとたびスピードに乗ると、巡行はしやすくて、気持ちよく走ります。平坦路はひじょーに快適。荒川CRとか彩湖を走りましたが、カーボンロードと遜色ないかなと。(ガチで追い込む走りをしたらまた違うでしょうが)

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3 立ち漕ぎしてもたわむ感じはない

FRCC22は硬めのフレームなせいなのか、踏み込んでもあまひたわみは感じません。カーボンのような「すげえっ!」って機敏な反応をするわけでもなく、かといって力が逃げるわけでもない。まだ評価はしかねる…のが正直なところ。

まあ、まだゆるい坂しか登ってないので、峠では印象変わるかもですが。

4 硬めだが凹凸を巧みにいなし、乗り心地は最高

フレームはたしかに硬めなんですが、路面の細かな凹凸や段差での振動を物の見事にいなしてくれます。音にするとミィィィン…ミィィィン…かな。フレーム全体で振動吸収してくれているイメージ

対してカーボンはパコッ…パコッ…って感じで、全体というよりは一部で吸収してくれてたような気がします。
※あくまで個人の感想ですw

アスファルトがザラメ状になっていることってあるじゃないですか。あれが個人的に嫌いで、とくにアルミはもろに衝撃がビビビビビビと手の平にきます。カーボンはそれなりに吸収してくれますが、ポンポン上に跳ねる感覚があってそれはそれで快適ではない。

クロモリはミミミミミミン…といい感じにいなすんですよこれが。

まあ、理屈抜きでとにかく乗り心地が絶妙かつ最高。乗り出して10メートルで「えっ?なになに?ちょっと待って、なんでこんなに気持ちいいの?なんかからくりあるの?」ってビックリしましたもん。カーボンやアルミでは味わえない別の感覚です。

FRCC22と比べると、アルミ(とカーボン)のタイレルのCSIの硬さが際立ちますね。性格は全く異なります。


乗り心地は、

FRCC22 >> BOMA(Refale)>>>>>>> タイレル(CSI)

です。


ハンドル、バーテープ、ホイール、タイヤ、空気圧は全てBOMAと同じ条件なので、フレームの差なのは間違いありません。

「こ、これが…っ、クロモリの…乗り味というやつなのかっ……バネ感なのか……」(←よくわかってないくせにw)とニヤニヤしながら乗りました。

5 不思議なほど身体に馴染み、疲れない

重さゆえ加速性能はそれなりです。カーボンとは比較にならないです。レース向きではないなーって思いました。

その代わりってわけじゃないでしょうが、疲労を感じにくい。足の疲労というよりは、上半身の筋肉の疲れがないです。吸収性のおかげで上体がリラックスできているのでしょうか。

もう家か…まだ走っていたいな…って名残惜しいです。走ってシャワー浴びてちょっと原稿を書き、そのまま映画を見に行ってしまいました。

うまく表現できなくでもどかしいのですが、「身体に馴染んでいる」んだと思います。まるで自分の好みに合わせたかのように走ってくれます。

服装を選ばないので気楽に連れ出せる

細身のホリゾンタルなクロモリって、どんな服装でもしっくりきますね。カジュアルなサイクルウェアはもちろん、レーシーな上下でもOK。なんなら、Tシャツと短パンって格好で乗っても違和感がない。

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※Tシャツ&短パンでも違和感少ない

余談ですが、サイクルガジェットで『HASIL』というハーフパンツ作ってます。上の写真で履いているのもそれ。サイクリングに最適化させてます(^^)

HASILの「なじむサイクルハーフパンツ」ってどんな生地感?補足説明&ご購入者の声


これがエアロでかっちょいい最先端ロードだと、さすがにTシャツは似合わないじゃないですか。そういう意味で、クロモリって懐が深い!と思います。フレームが主張しすぎないのがいいんでしょうか。

FRCC22のあえてのデメリット

1 エンド金具がないので、曲げられない

まあ、厳密には直せるんですけどね。「ただし、塗装はどうしても傷がついてしまうよ。大事に乗ってね」ってショップにも言われてはいます。

2 峠でどう感じるか…

山や峠で重さがどれくらい足を引っ張るのか…これが唯一の懸念。ただでさえ遅いのにさらに遅くなるのは間違いないです。

が、1キロ弱のハンデは体重減でカバーしてみせるっ!と逆に気合いも入りました。痩せねば…。

デメリットはこれくらいでしょうか。100点満点で98点です。



正直に告白しますと、FRCC22の購入を決意するまではずーっと

クロモリねぇ…ホリゾンタルで美しいし、乗り味がいいのは認めるけど、それがファーストバイクになるのはちょっとねぇ…やっぱメインマシンはカーボンでしょ…自転車は軽くてナンボだし、わざわざオールドテクノロジーな方向に逆行するのってどうなのかな……まあ、買うとしても、クロモリはせいぜいたまに乗るセカンドカーって位置付けかな…
って気持ちがありました。はい。

が、「いやいや、ぜんぜんファーストカー足り得るぞ。クロモリいいぞ!」って気持ちになってます。完全な手のひら返しですが。

まあ、峠に行って「あっ…カーボンも必要だな…」って気持ちが芽生える可能性は十分にありますけどね(爆)。


ということで、引き続きレビューしてまいります。




クロモリロードバイク ベストセレクション


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