なにか趣味にハマってしまうと、それまではまったく関心がなかったのに、突然興味が湧いてしまうことってないですか?

サイクリングにおけるその最たるものが、「タイヤ」だと思うんですがいかがでしょうか。

車しか乗らなかった頃は、「タイヤ交換=めんどくさい&お金かかる=嫌なイベント」でしかなく、ショップに行くのがおっくうで仕方なかった。

15

しかも車のタイヤって1本15,000円とか20,000円とかしてそれが4本もあって、工賃を含めると10諭吉が一瞬で吹っ飛ぶ。たかがゴムのくせになんで10万もすんねん!という気分だった。

ブランドや銘柄にも思い入れはない。「ミシュランでも東洋でもブリジストンでもなんでもええわ、性能もほどほどで、とにかく安いの教えて」ってなもんだった。
※そういえば、パンダに履かせているタイヤがどこのどの銘柄か、さっぱり思い出せない…。

ところが自転車は違う。性能や素材、構造を知りたいし、他人のタイヤもめちゃくちゃ気になる。レビューも聞きたい。なんなら「…誰かとタイヤについて語り合いたい…」って気分になる。自転車の魅力というのは、つくづく底なしだと思う。

42

前置きが長くなったが、ミニベロ(タイレルのCSI)に履かせていたタイヤ、「シュワルベワン(23c)」をパナレーサーの「ミニッツライト(Minits Lite 23c-451)」に交換したので、インプレッションしようと思う。

シュワルベワン( SCHWALBE ONE )を1年ちょい使った感想

まず、シュワルベワンを軽く振り返っておきますと、走行距離は3,600キロ。23cでレーシーな部類に入るミニベロタイヤのわりにはまずまず長持ちしてくれた印象だ。

性能はと言いますと、「バランスの良い&イヤミやクセのない」タイヤだった。感激や衝撃は受けなかったけど、どこも欠点がない。何かがずば抜けているかんじではなく、レーダーチャートがきれいに五角形を描く…イメージですかね。周囲で使っている人の声や、ウェブのレビューも好評なものが多い。

54

走行性能の高いミニベロタイヤを探しているのなら、シュワルベワンは良い選択肢だと思う。

デメリットは「単価がややお高い」(ロードバイク並)のと、時間経過とともにサイドウォールのロゴが茶色に変色してしまう…があるが、性能や寿命に影響があるわけではない、

再びシュワルベワン( SCHWALBE ONE )を選ばなかった理由

満足できているシュワルベワンだけど、連続で使うつもりはなかった。理由は、23cが2017年初頭にディスコン(廃止)となってしまったから。もっとも細いタイプが25cになり、23cが好きな自分には選択肢が消えたわけ。

べつに25cの性能を疑っているわけではない。ダホンのMuに乗っていたときは、同じくシュワルベの「デュラノ(28c)」を愛用しており、それで満足して乗っていた。

23cへの執着はただの好みでして、個人的にCSIは細いタイヤで走らせたい願望がある(シルエット的に細いほうがCSIに似合う)から。

15

ちなみにオクサマのボードウォークをKOJAKからデュラノにしていますが、オクサマは「タイヤを変えた?いつの間に?そういえばペダルが少し軽くなった気がする。気のせいかもしれんけど」だそうです(笑)。

もうひとつ、23cにこだわりたい理由が、太めのタイヤだと、車載輪行時のホイール脱着時に開放したキャリパーブレーキ(9000デュラエース)に干渉してしまうのがイヤだから。25cならギリギリ当たらないのだが、あまり気分のいいものではない。
※なお、9100デュラエースであれば、28cの脱着も余裕で可能なのだが、予算の問題で先送りしている

ようするに、「23cの451タイヤに乗り続けたいので、シュワルベワンは辞めた」のであります。

選んだのはパナレーサーのミニッツライト(Minits Lite)

なんといっても、23cがラインアップされているのが良い。加えて、ロードバイクで何度も履いていた同じくパナレーサーの「Race L Evo 3」がすごく気に入っていた(バツグンの転がり&安心のコーナーグリップ)のも大きな理由。

59
/Evo 2 のころから愛用\

品質に疑いの余地はなかったし、しかも単価が安い。つまり、コスパが優れている。よって即決でミニッツライトを買うことにした。

ミニッツライト(Minits Lite)のインプレッション

2017年11月からミニッツライト(Minits Lite 23c-451)を履き始め、まだ500キロしか走っていないが、控えめに評して「むちゃくちゃいい!」です。シュワルベワンを凌駕する満足度である。

シュワルベワンもそーとー良かったが、ミニッツライトはさらにその上をいく。直進での転がり、カーブで倒したときのグリップも文句なし。

24

シェイクダウンは津久井湖→相模湖→宮ヶ瀬湖だったのだが、ここはひたすらアップとダウンしかない場所で、ミニッツライトの性能を見極めるのに最適のロケーションだった。

まず、最初の10メートルで「な、なんだこの転がりの良さは…」と目を見張り、下りとコーナリングで「気持ちよすぎて、ついついスピードを出しすぎちゃう…」とほくそ笑んだ。登りでの路面へのかかりも申し分なし。

Race L Evo 3とフィーリングが似てて、尖った先端の形状に理由がある気がしてまして、これがパナレーサーのタイヤの特長。タイヤを傾けたとき、ちょうどタイヤ面が地面にピタッと張り付くようにグリップする。

53_1

panaracer

デメリットとしては「美味しい期間が長続きしない」で、そこそこ磨耗するとメリットが薄まってしまう(と聞く)。だが、Race L Evo 3を繰り返し使った経験からしても激しい劣化を感じたことはないし、交換する直前まで快適に使えていた印象が強い。

個人的感想としては、「パナレーサーのタイヤって、摩耗してきてもずっと快適だなあ。本来なら交換しなくちゃいけない時期と距離だけど、なんだかまだまだいけそうだなあ。でも、常識的にそろそろ買い替えなくちゃいけないし…」って気分で交換してきた。

他のサイクリストが指摘する「モノは良いが、美味しい期間が短い」と感じたことが実はなく、交換直前まで気持ちよく乗れている。そういうこともあって、パナレーサーにはわりかし全幅の信頼を置いている。

09

あと、些細なことだが、横から見た「Panaracer MinitsLite」のロゴがかっこよくって好き。サイドウォールに日本語で「空気圧を守ること」と書かれているのも国産ブランドだなって思わせるし、なんだか微笑ましい。

ミニッツライト(Minits Lite)というか23cならではの懸念

欠点ではないが、23cタイヤ共通の注意点を挙げると、小石を踏んだときのグラつきは軽くビビる。(まあ、ロードバイクに比較してミニベロの安定性の悪さは宿命であり、タイヤだけのせいではないが)

あと、もうひとつ、バトンホイールへの装着にものすごく苦労した。いっくら力を込めてもビードが乗っからず、指がちぎれるかと思った。

23
/プロでもひと苦労(^_^;)\

単に相性がよくなかった可能性もあるので一概にタイヤの責任じゃないけど、まー死ぬほどキツかった。自力で七転八倒して歯が立たず、最終的にはメカニックさんに頼ったのだが、「ここまでキツキツだったのは人生初かも…」と言わしめたので、相当だったはず。ヒートガンでタイヤを温め、指先をボロボロにしてようやくハマった…。

メカニックさんによれば、
パナレーサーは個体差が少なく、それが品質の高さを表しているんだけど、逆にいうとホイール径に対してわりとピッタリ目に作られている。それが災いして、はめにくかったのかもしれない

とのこと。なるほど。

パンクしたとき、ちゃんとハメられるのかやや不安(まだパンクはしてない)ではあるが、1回装着してしまえば、タイヤが常時引っ張られることになる。よって、「2回目以降の脱着はやりやすいよ」とはメカニックさんの証言。

3か月乗ってみて、ミニッツライト(Minits Lite 23c-451)は大のお気に入りタイヤになった。シュワルベワンより好きである。今のがダメになったら、同じミニッツライトをリピートすると思う。

20インチ(451)のミニベロタイヤで、転がり抵抗が低さ&グリップ力を両立したタイヤをお探しのサイクリストには自信を持ってオススメしますよ!

31


タイヤ交換って、コストが低いわりに”走りが激変する”ので、とっかかりのカスタマイズとしてオススメなのよね…( ◠‿◠ )


★ツイッターアカウントはこちら\(^o^)/<最近記事を常にお届け!

サイクルガジェットストア