皆様は、サイクリングに出かけるとき、どんなロックを持参するだろうか?
サイクリングの荷物はなるべく少なく&軽くしたいのが人情。その中で、どうしても外せない荷物が鍵である。こればかりは、持たずに出かけるわけにはいかない。
鍵にはそこそこの堅牢さを備えていてほしいものの、重量とはトレードオフの関係にある。かといって軽さだけで選ぶとニッパーで瞬殺されるリスクが…というジレンマ。
/3年ほど愛用しているABUS\
実用性(防御力は弱いが軽い)を取るか、安全性(重いが頑丈)を重視するか、非常に悩ましい問題である。
そんなあるとき、OTTOLOCK(オットーロック)という名の自転車用ロックがクラウドファンディングで2,000万円近く集めたというニュースを読み、「これは、サイクリストへの福音ではないか…?」と思ったのだ。
※OTTOLOCK公式サイトはこちら
ぜひトライしてみたかったので、OTTO Design Works Japanさんに連絡してみたら、二つ返事でサンプルをお借りすることができた。ありがとうございます!
ということで、OTTOLOCKを1ヶ月ほど使ってみたインプレッションです。
お借りしたOTTOLOCKは3種類全部。45センチ、76センチの小中サイズが軽いのは予想できたが、150センチのも衝撃的に軽い。
自転車の鍵は大は小を兼ねる。ホイールとフレームに通して柵などに地球ロックするとなると、最低でも中タイプ(76センチ)、できれば大タイプ(150センチ)が欲しいところ。
ということで大タイプから使うことにしたんだけど、持ち上げて「…え?」ってなるほどめちゃ軽くて驚いた。これならバックパックやメッセンジャーバッグに入れても気にならない。
サイクリストにとって軽さはぐうの音も出ない正義なので、この時点でむちゃくちゃ好印象だ。
/最長の150センチタイプでも軽い!\
ただ、あまりにも軽すぎて「これで大丈夫なのか…?」って不安もある。無論、ウェブサイトと動画の内容は頭に入っているので左脳では「問題ない」と理解できるのだが、軽すぎるせいで「小学生でもニッパーでサクッと切れそう…」と右脳が素直に信じてくれない(笑)。
OTTOLOCKはセキュリティ対策として、多層レイヤーケーブルを採用している。18mmの厚さのケーブルの表面部分には「サントプレーンゴム」という耐熱性にすぐれた素材が使われていて、内部のレイヤーにケブラーや複数の硬度の高いステンレススチールバンドが階層状に重ねられている。その薄さから想像もできないが、かなり凝った構造だ。
あと、プラスチックかと思った表面素材は、ゴムの一種で燃えにくい。
これにより耐熱性、防塵性の双方を実現。また、この技術はUSA、EU特許出願中で2018年6月に許可される見込みの最新技術とのこと。さらに、品質の保持・技術の秘匿性の観点からアメリカ国内でしか生産しないというこだわりよう。
バーナーで噴射しても溶けない。
カジュアルなルックスと圧倒的な堅牢性のギャップがすごいのはプラスポイントなんだけど、あまりにも情報量が少ないとユーザー側は「その辺の安くて耐久性の低いロックとの差異がわからん」となる可能性があるかも。マーケティングメッセージの出し方&伝え方はひと工夫加えたほうがいいような気はする。
さて、性能面がわかったところで、実際にライドで使ってみた。
ただ、使いタイプはU字ロック的で利用できるシチュエーションが限定的。ホイールとフレームにかまして柵とかにくくるなら、最長の150センチモデルがよいだろう。
巻いたとき、解けてしまわないようストッパーがあってコンパクトにまとまる。ベルクロよりもスマートで固定力が高いので、カバンの中でビョーーーーンと伸びてしまわないのもグッド。
使うときはこんなかんじ。150センチあると余裕を持って地球ロックできて安心。
/150センチあれば、2台まとめてロックも可能\
しかも、余ったワイヤー部分はグイッと巻き込んで固定できるので、駐輪時にグラグラしない。食事から戻ってきたら、バイクが風で傾いてた…ということもない。
個人的にはダイヤルロック式がサイクリングには向いていると感じる。理由は、鍵を紛失する危険がない(これがでかい)し、数字を家族で共有しておけば貸し借りもできる。
自分はやらかしたことはないが、鍵式ロックをツーリングに持っていき、鍵を忘れたことに施錠後気づき、その場で足止めを食らってしまう…という悲劇は数回耳にしている。ダイヤル式ならそれがない。
なお、OTTOLOCK(オットーロック)の使い方はユーザーガイドページにくわしく書いてある。
もともとABUSのチェーンロックと安価なワイヤーロックの2つを併用しているが、両方ともダイヤル式で統一している。
「サイクリング以外のアクティビティでもOTTOLOCKは使えますよ」とのこと。
言われてみるまで気づかなかったが、スキー&スノボ、キャンプ用品、ベビーカー、キャリーケース&スーツケースを保護するのにもぜんぜんアリだ。そういうシチュエーションなら、小中タイプがむしろ便利な気がする。
/キャリアのバイクを守るのにもイケる!(これ、すごくいい)\
なんといってもOTTOLOCK(オットーロック)は激軽なので、どこにでも持っていこうと思えるのが良い。旅行カバンのお供にするもよし、車のトランクに常備しておくもよしである。
カシャっと施錠しただけで、ダイヤルを回転させるのを忘れた(つまり解錠の数字のまま)ってことないですか?
施錠してあるように見えて、スカスカに開いてるやん…ってヒヤリハットはどなたも経験したことがあるはず。尿意に襲われてて焦っていたりするとこういうことも起こり得るので、くれぐれもご注意いただきたい。
バックポケットに無理やり押し込めば入らないこともないが、パッツンパツンになってやや苦しい。
よってバックパック(かメッセンジャーバッグ)が必要になるものの、1本のロックで安心して駐輪できるのはうれしいポイント。
手ぶらでソロで…的な軽いライドであれば、小中タイプをバックポットに入れて出かけるのがいいだろう。小ぶりなのでサドルバッグに巻きつけてしまってもいいかも。
/中サイズはケースに入れてバックポケットに…がちょうどよい\
/サドルバッグに入れるのもアリ\
なお、76センチあれば、ロードバイクでもミニベロでも十分地球ロックは可能である。45センチの小タイプでもできなくは無い。
/中サイズの76センチタイプ\
利便性&汎用性をとるなら76センチタイプか150センチタイプ。ミニマムサイズで身軽に…しかし堅牢さはほしい人は45センチタイプがいいかなと思う。76センチと150センチで悩んだ結果、自分は150センチタイプを今後利用することにした。
以上、OTTOLOCK(オットーロック)のインプレッションをお届けしました。OTTO Design Works Japanさん、試用させてくださり、ありがとうございました! \(^-^)/
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サイクリングの荷物はなるべく少なく&軽くしたいのが人情。その中で、どうしても外せない荷物が鍵である。こればかりは、持たずに出かけるわけにはいかない。
鍵にはそこそこの堅牢さを備えていてほしいものの、重量とはトレードオフの関係にある。かといって軽さだけで選ぶとニッパーで瞬殺されるリスクが…というジレンマ。
/3年ほど愛用しているABUS\
実用性(防御力は弱いが軽い)を取るか、安全性(重いが頑丈)を重視するか、非常に悩ましい問題である。
そんなあるとき、OTTOLOCK(オットーロック)という名の自転車用ロックがクラウドファンディングで2,000万円近く集めたというニュースを読み、「これは、サイクリストへの福音ではないか…?」と思ったのだ。
※OTTOLOCK公式サイトはこちら
OTTOLOCK(オットーロック) ってどんな鍵なの?
見た目が特徴的で、自転車用鍵でよくあるワイヤーでも金属チェーンでもなく、弾力性のありそうな平べったいゴム(プラスチック?)。ぐるぐる巻いて収納し、伸ばして使う…。名古屋名物「きしめん」を巨大化したようなルックスだ。(紹介動画はこちら)ぜひトライしてみたかったので、OTTO Design Works Japanさんに連絡してみたら、二つ返事でサンプルをお借りすることができた。ありがとうございます!
ということで、OTTOLOCKを1ヶ月ほど使ってみたインプレッションです。
OTTOLOCK(オットーロック)第一印象は「びっくりするほど軽い!」
特徴をざっくりまとめるとこんなかんじ。- 軽量性・コンパクトさ・丈夫さ(堅牢性)…この3つを満たしている
- 品質を維持するために全ての製品をアメリカのみで生産
- サイクリング以外のレクリエーション、アクティビティでも使える
- 長さ : 45cm / 76cm / 150cmの3パターン
- カラー : ブラック / オレンジ / グリーンの3色
お借りしたOTTOLOCKは3種類全部。45センチ、76センチの小中サイズが軽いのは予想できたが、150センチのも衝撃的に軽い。
- 45cm – 約120g、直径8cm
- 76cm – 約150g、直径10cm
- 150cm – 約235g 、直径12cm
自転車の鍵は大は小を兼ねる。ホイールとフレームに通して柵などに地球ロックするとなると、最低でも中タイプ(76センチ)、できれば大タイプ(150センチ)が欲しいところ。
ということで大タイプから使うことにしたんだけど、持ち上げて「…え?」ってなるほどめちゃ軽くて驚いた。これならバックパックやメッセンジャーバッグに入れても気にならない。
サイクリストにとって軽さはぐうの音も出ない正義なので、この時点でむちゃくちゃ好印象だ。
/最長の150センチタイプでも軽い!\
ただ、あまりにも軽すぎて「これで大丈夫なのか…?」って不安もある。無論、ウェブサイトと動画の内容は頭に入っているので左脳では「問題ない」と理解できるのだが、軽すぎるせいで「小学生でもニッパーでサクッと切れそう…」と右脳が素直に信じてくれない(笑)。
堅牢性は文句なしで安心感大
だが安心してほしい。軽すぎるのとプラスチッキーな見た目のせいで不安しかないのだが、その性能は極めて高い。OTTOLOCKはセキュリティ対策として、多層レイヤーケーブルを採用している。18mmの厚さのケーブルの表面部分には「サントプレーンゴム」という耐熱性にすぐれた素材が使われていて、内部のレイヤーにケブラーや複数の硬度の高いステンレススチールバンドが階層状に重ねられている。その薄さから想像もできないが、かなり凝った構造だ。
あと、プラスチックかと思った表面素材は、ゴムの一種で燃えにくい。
これにより耐熱性、防塵性の双方を実現。また、この技術はUSA、EU特許出願中で2018年6月に許可される見込みの最新技術とのこと。さらに、品質の保持・技術の秘匿性の観点からアメリカ国内でしか生産しないというこだわりよう。
耐熱実験の様子
実際に耐久性をテストしている動画もあるので紹介しよう。バーナーで噴射しても溶けない。
ダイヤルロック部分の堅牢性
ハンマーでボッコボコに叩き壊してもワイヤーは抜けない。ワイヤーの堅牢性
ニッパーはおろか、バカでかいカッターでも切れない。こんな薄っぺらいのに切れないのどうして??って思う。いったいどういうカラクリなのか…。カジュアルなルックスと圧倒的な堅牢性のギャップがすごいのはプラスポイントなんだけど、あまりにも情報量が少ないとユーザー側は「その辺の安くて耐久性の低いロックとの差異がわからん」となる可能性があるかも。マーケティングメッセージの出し方&伝え方はひと工夫加えたほうがいいような気はする。
さて、性能面がわかったところで、実際にライドで使ってみた。
くるくると丸いて収納できるので場所を食わない
最長の150センチのタイプはどんなに一所懸命に巻いてもバックポケットには入らないが、小中タイプならバックポケットに入る。ただ、使いタイプはU字ロック的で利用できるシチュエーションが限定的。ホイールとフレームにかまして柵とかにくくるなら、最長の150センチモデルがよいだろう。
巻いたとき、解けてしまわないようストッパーがあってコンパクトにまとまる。ベルクロよりもスマートで固定力が高いので、カバンの中でビョーーーーンと伸びてしまわないのもグッド。
使うときはこんなかんじ。150センチあると余裕を持って地球ロックできて安心。
/150センチあれば、2台まとめてロックも可能\
しかも、余ったワイヤー部分はグイッと巻き込んで固定できるので、駐輪時にグラグラしない。食事から戻ってきたら、バイクが風で傾いてた…ということもない。
ダイヤル式は地味にサイクリストにはありがたい
自転車の鍵は大きく2種類あって、付属の鍵で開閉するものと、3〜4桁の数字を合わせて解除するダイヤルロック式がある。個人的にはダイヤルロック式がサイクリングには向いていると感じる。理由は、鍵を紛失する危険がない(これがでかい)し、数字を家族で共有しておけば貸し借りもできる。
自分はやらかしたことはないが、鍵式ロックをツーリングに持っていき、鍵を忘れたことに施錠後気づき、その場で足止めを食らってしまう…という悲劇は数回耳にしている。ダイヤル式ならそれがない。
なお、OTTOLOCK(オットーロック)の使い方はユーザーガイドページにくわしく書いてある。
もともとABUSのチェーンロックと安価なワイヤーロックの2つを併用しているが、両方ともダイヤル式で統一している。
用途が幅広い(サイクリング以外も使えちゃう)
OTTO Design Works Japanさんいわく、「サイクリング以外のアクティビティでもOTTOLOCKは使えますよ」とのこと。
言われてみるまで気づかなかったが、スキー&スノボ、キャンプ用品、ベビーカー、キャリーケース&スーツケースを保護するのにもぜんぜんアリだ。そういうシチュエーションなら、小中タイプがむしろ便利な気がする。
/キャリアのバイクを守るのにもイケる!(これ、すごくいい)\
なんといってもOTTOLOCK(オットーロック)は激軽なので、どこにでも持っていこうと思えるのが良い。旅行カバンのお供にするもよし、車のトランクに常備しておくもよしである。
ダイヤルロック式鍵の唯一の弱点
超絶便利なダイヤル式ロックにはひとつだけ弱点がある。カシャっと施錠しただけで、ダイヤルを回転させるのを忘れた(つまり解錠の数字のまま)ってことないですか?
施錠してあるように見えて、スカスカに開いてるやん…ってヒヤリハットはどなたも経験したことがあるはず。尿意に襲われてて焦っていたりするとこういうことも起こり得るので、くれぐれもご注意いただきたい。
まとめ
数回のライドで試してみて、利便性がもっとも高いのは150センチタイプだった。ソロライドなら十分すぎる長さが確保されているので、場所を選ばない。あと、グループライドでなら仲間のバイクもいっしょに固定できる。バックポケットに無理やり押し込めば入らないこともないが、パッツンパツンになってやや苦しい。
よってバックパック(かメッセンジャーバッグ)が必要になるものの、1本のロックで安心して駐輪できるのはうれしいポイント。
手ぶらでソロで…的な軽いライドであれば、小中タイプをバックポットに入れて出かけるのがいいだろう。小ぶりなのでサドルバッグに巻きつけてしまってもいいかも。
/中サイズはケースに入れてバックポケットに…がちょうどよい\
/サドルバッグに入れるのもアリ\
なお、76センチあれば、ロードバイクでもミニベロでも十分地球ロックは可能である。45センチの小タイプでもできなくは無い。
/中サイズの76センチタイプ\
利便性&汎用性をとるなら76センチタイプか150センチタイプ。ミニマムサイズで身軽に…しかし堅牢さはほしい人は45センチタイプがいいかなと思う。76センチと150センチで悩んだ結果、自分は150センチタイプを今後利用することにした。
以上、OTTOLOCK(オットーロック)のインプレッションをお届けしました。OTTO Design Works Japanさん、試用させてくださり、ありがとうございました! \(^-^)/
※OTTOLOCK公式サイトはこちら
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コメント
コメント一覧 (8)
ここにはニッパで3分、ボルクリであっさりという記録があって。
http://www.bicycle-security-lab.com/entry/2018/05/03/193720
ある程度の堅牢性があるなら、切れても軽くて気軽に使える点を評価したほうがいいのかもしれませんね。値段がもう少し安ければ。
こんなにくわしく徹底的に調べている方がいらっしゃったとは…。情報ありがとうございました。ニッパーで3分か…うーむ、代理店さんにこの記事、フィードバックしておきます!
なんかすんません…orz
ほとんど意味がないワイヤーより、2倍以上の時間がかかるようですね。U字ロックの補助としてはすごくいいと思います。
おお!こんな動画もあるんですね。情報ありがとうございます。
それにしても徹底的に執念深く破壊しようとしてますね…。カンペキではないんでしょうが、耐久性としてはまずまず十分というか、十分に合格点ですね。150センチを使ってますが、長さも十分で携帯性もよく、持ち運びが苦になりません。使うたびにクルクル巻いたり戻したりがじゃっかん手間ですが、安全性を考えたら苦にはなりませんね。
自分は45と76の二本持ち。46はサドルバッグに常備、76は地球ロック用。この軽さならもう一本あってもいいぐらいなので、長いの一つより76x3とかで運用するのがよさげかと。、
ですね。さすがにUロックにはかなわないそうです。Uロックとふつうのワイヤーロックのちょうど中間ですかね。持ち運びしやすく、かなりの強度を誇る、と。
2本の併用ってパターンは斬新!考えもしませんでしたが、サドルバッグに常備できるとなると、なるほどいいアイデアですね。
(∩´∀`)∩