先日、物見山に冬服のインプレのために出かけたときのこぼれ話。オクサマ、自転車のギア(シフトチェンジ)について、とんでもない勘違いしていた。

>> 沖縄出身のオクサマ、人生初の気温5度でのライドで85キロ走る

ひょんな出来事からその事実は明るみに出たわけだが、自転車歴8年目にして「うちの嫁、こんなにも無知だったのか…」と愕然とした。そして、自分の説明と指導がいかに不十分であったかを深く反省したのだった。

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なんと、「フロントディレイラーをインナーに落としたら、いついかなるときもリアディレイラーを動かすことは許されない。そもそも、動作しない」と信じていたのだ。いったい、何を言っているのかワケがわからないだろう。

話はこうだ。

フロントディレイラーを、オマケのギアとしてしか認識していなかったオクサマ

「アウターギア ✕ リア5速」で平地を走っていたとする

緩やかな坂に差しかかり、アウターはそのままで、リアを3速に落とす

坂が急になり、アウターからインナーに落とす

「インナー ✕ 3速」になり、急激にペダルが軽くなる

しかし、リアディレイラーはインナー状態では変速できない(と思い込んでいる)ので、軽すぎるギアを鬼ケイデンスで回しまくる

坂を登りきるまで、その状態

登りきったところで、インナーをアウターにシフトアップ

「やれやれ、ようやくリアディレイラーが動かせるわい…」と息をつく


こういうことである。この勘違いのせいで、20速(10✕2)のギアを「10速+1」と勘違いしていたそうな。インナーギアの状態で、リアの変速が許されないと思い込んでいた理由は定かではない。

いったんインナーに落としたら、リアのギアを動かすにはアウターに戻さねばならないという意味不明なルールで自らを縛っていたせいで、登りが苦しくて仕方なかったらしい。そりゃ苦しいでしょうよ…(笑)。

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※あれほど念入りに、手取り足取り教えたはずなのに・・・

緩やかな坂は、鬼ケイデンスで登る

「アウターに戻さないといけないって・・・急坂でそれをしたら、その時点で坂を登れなくなるじゃないか。オカシイと思わなかったの?」

…だよねー、自転車のギアって不便だな~って思ってた

「激坂ではどうしてたの?」

物見山を大東文化大学側から登るとき、頂上の信号の手前でグッと角度が増して、苦しくなるじゃない?

「うん」

ソレに備えて、坂の下のときに一番軽いギアに落としておいて、行けるところまでアウターギアでがんばるの

「はいはい」

で、”もうあかん”ってなったらインナーギアに落とす

「一度インナーに落としたら、その”最も軽いギア比”で登りきるわけね?」

そう

「じゃあ、坂の途中で、”もうちょっとギアを重くしたい”って思ったらどうするの」

変速はできないわけだから、軽すぎるギアのまま登りきる

「あのね、インナーの状態でも、リアディレイラーって動かしていいんだよ…」

なんだと・・・


自転車歴8年目でコレである。マンガだったら、完全にヒックリ返っている。 アウターでもインナーでも、リアディレイラーを操作して良いことを知ると、「これで坂が楽に走れる!」と、飛び上がって喜んでいた。

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※フロントディレイラーの事実を知った瞬間のオクサマ (そして自分の徒労感…)

「メカの操作方法を単純に教えるだけ」では不十分だと思い知る

まさか、インナー状態でシフトチェンジできないって思い込んでいたなんて。さすがにそこまでは自分も想像が及ばなかった。

そういえば、オクサマはアウターとインナーのメカニズムを理解していなかったことを思い出した。小さいギア(インナー)は坂で使う、大きいギア(アウター)は平地で使う・・・と呪文のようにブツブツ唱えていた。

そのときは、「なにを言っとんねん」くらいにしか思わず、気に留めなかったのだが、あれは予兆だったのか。

ということで、念には念を入れて、初心者サイクリストの方にはインナー、アウター、それぞれの状態で「リアメカを動かせる事実」と「ギアは掛け算である」ということもレクチャーしていただきたい。

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オクサマは自転車歴8年目になるが、知識的には初心者のまま。メカニカルな知識はゼロである。乗ってペダルを漕いで、ブレーキをかけることしかしない。

自転車雑誌も関連書籍も読まない。レースは観戦しないし、選手、プロチームの名前なんて一人も知らない。(石垣島出身の新城選手だけは顔がわかるらしいが、そのレベル)

雑誌を渡しても見向きもしない。NHKの「チャリダー」も興味ないそうで観ない。あそこまで初心者に優しい構成にしてあるのに、しかもエンタメ性もバッチリなのに、1秒たりとも観ない。ポジションとかライディングのコツの知識欲もない。ある意味、徹底している。

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※「楽しく走って、道中でうまいものを食う」…それしか求めてないんですって…

用意された自転車に乗るだけの(オクサマのような)サイクリストは、ほぼインプットをしないために、乗車歴は長くても、頭の中はずっと初心者だったりする可能性高い。

ということで、男性パートナーの皆様におかれましては、「うちの相方、もしかすると想像を絶する勘違いをしているのかも…」ということを頭の片隅に入れておいていただければ幸いです。