どこかのタイミングで、「1週間企画」をYouTubeのネタとしてやりたいと思っていました。

そこで思いついたのが、サイクリスト向けマンション『ルブリカント』に宿泊してみるというもの。

LUBRICANT / ルブリカント」とは、長谷工不動産が企画・運営する自転車乗りのために特化したマンションです。場所は、東京都の江東区で最寄駅は南砂町駅。初めて聞く名前の駅名です。

実は約3年前にFRAMEさんのYouTube撮影で一度だけお邪魔したことがあり、存在は知っていたものの、まさかOKしてはくれないだろう、と思い込んでいました……が!管理人さんと長谷工不動産さんに撮影許可をいただき、るんるん気分で撮影日を迎えたわけです。

実際の室内の雰囲気はYouTubeでご覧ください。





部屋のデザインはAとBの2パターンあり、私が宿泊したのは、Bタイプ。

レトロ感溢れるコンクリートが打ちっぱなしの洒落たお部屋です。間取りは7.7畳の1Rで、一人暮らしには十分な広さ。

2022-10-14_08h03_53

入居者の方にインタビューすることもできますが、上辺だけの話では終わりたくなかったので、実際に1週間泊まってみてレビューします。

なお、この企画は企業案件ではなく、純粋に私からお願いしました。

目次


ルブリカントのメリット4つ

①「愛車をどこに置くか問題」をすっ飛ばせる

単に部屋が綺麗でオシャレ!のようなメリットではなく、サイクリスト目線で感じたメリットです。

部屋に入ってすぐに目に入る「自転車ラック(2台分)」がデフォルトで設置されているのは、純粋に好感がもてました。

部屋のデザインを全て考えられた上で設置されているので、

「どのスペースに置こう?」

とか

「部屋のスペースが狭くなる...」

と、本来悩むはずの無駄な思考が省かれるのはありがたいです。


私は自宅では、自転車をどこに置いたらスペースを取らずに済むか?で悩み、3~4回ほど模様替えをしたほどです。ベストな場所を自力で探すのって、地味に面倒なんですよね。

今は縦置きスタンドに落ち着いていますが、ここに至るまで2年近くかかりました(汗)


角部屋に限りますが、玄関の外にもバイクを置ける簡易的なラックとスペースがあります。MTBのように泥や汚れが目立つ場合は、外にも保管できます。

2022-10-14_08h04_59

これにプラスして、(部屋の空き状況にもよりますが)2パターンの部屋デザインから自分好みの部屋をチョイスできるのは、通常では味わえない得した気持ちになります。

2022-10-14_08h05_16
※ちなみにAタイプはこちら

②自転車版のコンビニのような存在

実は入居スペースは2階からで、1階は共有スペースと呼ばれる空間があります(※正確には2階も一部は共有スペースです)

  • メンテナンスや洗車専用のスペース
  • 3種類のローラー台が揃うトレーニングスペース
  • リビング感覚で使えるテレビや雑誌が置かれているリラックススペース

の3種類に分けられます。

2022-10-14_08h05_31
※洗車スペースは外にあります

2022-10-14_08h05_40

2022-10-14_08h06_03


「ここはサイクリスト向けに作られたコンビニですか?」と思うくらい、基本的な工具はもちろん、空気入れやメンテナンス用品がズラリと並び、24時間いつでも全て無料で使用できます。

2022-10-14_08h06_14
※メンテナンススペース

2022-10-14_08h06_33
※こちらローラースペース

アパートやマンション暮らしの方は環境的に外で洗車できない方が多いので、これは大きなプラス。

2022-10-14_08h06_44
※自転車を押した状態で入れるエレベーターは言うまでもありませんね

③周囲の環境に驚く

自転車で2、3分の距離に荒川があり、そして葛西臨海公園が約20分の距離にあるので、サイクリングにはもってこいです。

ルブリカントの位置的な関係で、荒川に入るまで階段で押して歩く必要はありますが、私は気になりませんでした。むしろ贅沢です。

徒歩3分にファミマとイオンモール、飲食店もかなり豊富です。
ショッピングや食料調達に困ることはないはずです。

2022-10-14_08h06_54

最近オープンしたばかりの洗車専門店「ラバッジョとうきょう」はお隣の江戸川区内にあります。

宿泊中に私も行きましたが、3キロちょっとなのであっと言う間に着きました。

2022-10-14_08h07_21

2022-10-14_08h07_43

関係ないですが、最近散歩にハマっているので、夕方に荒川沿いをフラッと散歩に出かけられたら…と妄想するとニヤついてしまいます。

部屋の細かな気配りが親切

私が宿泊したBタイプの部屋には、おそらく自転車用の小物品を置くであろうスペースが用意されていて配慮されているな、と思いました。

グローブやライト、修理セットなど、片手に収まる程度の小物品って意外と紛失しがちですが、小さめのスペースがあるのでそれを活用できます。

2022-10-14_08h07_58

2022-10-14_08h08_10
※わかりづらいですが、壁を凹まして小物置きにしています

また、その小物スペースも部屋のデザインと一体化して、まるで額縁に飾った絵を見ているように同化しているので全く違和感がありません!

きっと、試行錯誤した末にできたのだろうな、と。


ちなみに、部屋のデザインとは無関係ですが、セキュリティ面は万全です。

2022-10-14_08h08_23

管理人さん曰く、これまで盗難は一切ないとのこと。「セキュリティ」というと盗難を連想しますが、女性だと不審者も心配になります。その心配もないのは心強い!

ルブリカントの2つのデメリット

①シンプルに10万円以上の家賃は高い

ルブリカントの施設内のデメリットではなく、「実際に住む」となった場合の現実的な話です。

それは、シンプルに家賃が高い、ということ。

9万円半ば+1万5千円(管理費)+フロアが上がるごとに千円UPです。
最も低い階の部屋を選んだとしても10万円超えは確実。

各所こだわりが詰まっている分、家賃高めなのは当然ですが、さすがに私の年齢で家賃10万円は厳しい…。

2022-10-14_08h08_38

仮に新卒の給料が手取り20万と多めに見積もっても、その半分以上が家賃で消え、さらに光熱費やら年金やら食費やらで引かれたら…と思うとなかなか手が出ない価格。

現実的には、間取りや部屋のデザインのクオリティを落としてでも、安い物件を選ぶ(そうせざるをえない)と思います。

とはいえ、これは私の年齢(20代前半)の感想です。もっと稼いでいる方や年齢が上がってくれば可処分所得も多いので、趣味に投資できるお金も変わってきます。

「宿泊すること」と「実際に住むこと」の考慮すべき箇所がいかに違うか、を突きつけられた気分です。

②家賃の次に私が重視すべきポイントが「最寄駅問題」

その場所で何年か生活するとなると、自転車ライフ以外の生活も関わってきます。

荒川が近いのはもちろん嬉しいです。サイクリスト向けの細部まで思考が張り巡らされた設備ももちろん嬉しいです。

でもそれって観光地で泊まるホテルのような感覚で、いざその観光地に住みたいか?と言われると詰まってしまうのと同じです。

私は家賃の次に「駅近であること」と「最寄りの駅が何路線通っているか」を気にします。最寄り駅である南砂町駅は、Googleマップの情報だと、徒歩12分の距離。路線は東京メトロ東西線のみです。それ以外の路線を使う場合は乗り換えがマスト(その他の駅は徒歩圏内ではないので今回は対象外)

2022-10-14_08h08_52

人によっては不便に感じるかもしれません。
できれば2路線、欲を言えば3~4路線ほど通っていれば…。

宿泊して初めて気づいた2つのこと

①「羨ましい」で終わらせるべきか?

サイクリスト向けに工夫して意図的に作られたスペースにおいて、泊まって初めて気づいたことが2つあります。

メリットの項目でも挙げた「共有スペース」のローラー台やメンテナンススペースは入居した最初の3ヶ月は人に自慢するくらいゴリゴリに使うと思います。

2022-10-14_08h09_08

ただ、問題はそのあと。徐々に使う頻度が落ちて、次第に使わなくなり、結局部屋でローラーを回したり、メンテをしたり、と思考が変わってくるように感じました。

「使える環境にない人は羨ましく思うが、いざ、いつでも使える環境を手に入れたら、人は熱量が減るんじゃないか?」と。

YouTubeのコメント欄で、実際の入居者の方から『メンテも、Zwiftも、自室でやってます』とコメントをいただき、「なるほど…」と思いました。この予想は意外にも当たりそうな気がします。

②玄関スペースが平均よりやや広めな気がする

一人暮らしの玄関って、なぜここまで窮屈なの?ってレベルで異様に狭いですよね。靴も2、3足置いたらもうパンパン。

これは完全に私の憶測ですが、ルブリカントの場合は自転車を出し入れすることを前提に少し広めに作ったのかなと思うくらい邪魔なものがなく、ゆとりがあります。

というか、部屋に入ってすぐに「玄関が広い...!」が第一印象だったくらい。

2022-10-14_08h09_19

私がまだ気づいていないけど、無意識のうちに便利に感じる部屋の構造になっていると思うと、家賃が少々お高いのも仕方ないかーと思ってしまいます。

個人的な感想

①体育座りしてもお尻が痛くならない床の材質

そもそも体育座りをする機会はないと思います。

…が、座ると全然痛くないんですこれが。

なぜ分かるかというと、床に座ってストレッチをしていたから。コンクリートや木造だと敷物を引かない限りカチカチですぐお尻が痛くなるんです。

この床の素材は硬すぎず、適度に足になじんでくれるフィット感があります。この床、好きです。

②閉めれば快適、開けるとうるさい

ルブリカントの部屋の特徴に「二重冊子」があります。正直、二重冊子でそんなに室内の音量って変わるの?と疑っていましたが、本当に静かです。無音です。そのおかげで、編集作業が捗りました。

ただ、ネックなのは開けると地味にうるさいことです。大型車が頻繁に通るので声を張らないと会話できないレベルですかね。換気する時だけ我慢すれば良いだけです。

あとは、冬は絶対あったかいんだろうな、と。

東北なら二重冊子は当たり前かもしれませんが、都内でこの構造なら確実に冷気は入らず冬も心地よく過ごせると思いました。

結局、私は住みたいの?どうなの?

「住めないのと、住まない」が正直な感想です。

サイクリスト目線で言うと、間髪入れずに「住みたい!」と答えるでしょう。 ただ、それ以外の私生活も全部込み込みで考えると「住めない」し「住まない」です。

  • 住めない→ 金銭的な問題。私にとっては家賃が高いと思うので
  • 住まない→ 駅問題。利便性を求めるタイプ。よく行く駅の路線が複数入っている方が生活する上では便利だと思うから


結局は「何を重視するか」です。
物件選びで譲れない条件は人それぞれなわけで、今回はあくまでも私の意見。

サイクリングにすぐ行けて、食や趣味を楽しめる物件を探しているなら、ここはおすすめできますし、逆に利便性や節約思考の方ならここではないと思います。


以上です。とても楽しい体験でした!
ご協力いただいた方、ありがとうございました!


★ツイッターアカウントはこちら\(^o^)/<最近記事を常にお届け!

You Tubeチャンネルもやってます