この取材を行っていると、様々な老若男女にお会いします。正確には、男性しか取材したことがないので「男女ではない」のですが、意図は伝わるかと。

まだ記事でご紹介はしていませんが、16歳の高校生もいれば、定年退職された方も。自転車が好きでたまらんって共通項でつながっているせいか、いくら年齢が離れていても自然と会話が弾みます。ふつう、数ジェネレーション乖離があったら興味の対象が違いすぎて会話が成立しないと思うのですが、自転車は本当に懐が深い。

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今回お会いしたのは、ミニベロLOVEな都内在住のKさん(63歳)。荒川CRの荒川水門近くにある「キッチンとれたて」でお話を伺いました。

<オーナーさん>
  • Kさん(男性 63歳)
  • 都内在住
  • ミニベロ歴2年
  • 凪(NS451 HE)とタイレル(CSI)

目次



自転車歴は浅いですが、それまでは別の趣味があったんですか?

自転車よりも車と電車が好きだったんです。電車は撮るよりも乗るのが好きな乗り鉄。あと、沿線を歩くのも好きです。

1998年に乗り鉄のお供に輪行用としてBSグランテック(現 トランジット・スポーツ)を購入しました。12kgもあってまあまあ重いんですが、当時は軽く感じたものでした。

時は過ぎて2008年、50歳を超えて重さが堪えるこたえるようになってきたので輪行からは遠ざかっていましたが、今度はアンカーのクロスバイク(10.5kg)に買い替えました。それで線路沿いを走っていました。完全に移動目的手段だったので、その頃はブランドとかまったくこだわりはなかったです。

さらに時が過ぎて2014年、輪行を再開したくなったので自転車ショップを訪れたところ、勧められたのがタイレルのFX。しかし、さすがに16万円は高過ぎたので見送りました。だって、自転車に10万円以上投じるなんて、マニア層だけがやることだと思っていましたから。

そしてやってきた2017年3月、やっぱFX買おうかな〜とショップを再訪したら、『軽さと折りたたみやすさならこっちの方がベター』と、ダホンのMu SLXを勧められたんです。

FXの9kgに対してMu SLXは8.6kg。軽さでは分があります。第一印象は「かっこよくはない…」でしたが、べつに自転車が趣味ではないのでそのままMu SLXを買うことに。試乗もしてません。軽くて使い勝手が良く軽ければ何でもよかったんです。

60歳を越えてからミニベロにハマったと。最大のキッカケは?

納車されて数百メートル走っただけでミニベロにハマりました…(笑)。タイヤの径が小さいのであたり前なんですが、アンカーのクロスバイクに比べて加速しやすくて回頭性が素晴らしく、遠い昔に乗った友人の小型スポーツカーを思い出しまして。ここからですね、ミニロード所有欲がわいてきたのは。

で、ミニベロのリサーチを始めて、その過程でサイクルガジェットも知りました。更に、別の方のCSI試乗記事の中で紹介されていた「凪(NAGI)」の存在をを知ることになります。

2017年の夏、ついにタイレルを作っているアイヴ・エモーションズの工場を訪問しました。CSIの試乗車がなくCXに乗ってきました。翌日、ついでに東尾道のアンデックス(凪のメーカー)にも足を伸ばしてきました。

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そこでシリーズ最高峰の「NS451 HE」に試乗し、たちまち気に入ってその場で衝動的に発注してしまったんです。

凪で大満足をしていたのに、タイレルのCSIを買ったのはまたどうして?

NS451 HEに乗って3ヶ月過ぎた頃、やっぱりCSIも欲しくなりました。いや、NS 451 HEもいいバイクなんですよ。だけど欲しくなってしまったんですもん…。ほら、車より安いし(笑)。

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/管理人のタイレル(Tyrell)のCSI です\


このころはサイクルガジェットのCSI関連記事を何度も読み返していました。

タイレル(Tyrell)のCSI に1年間乗ってみての感想

タイレル(Tyrell)のCSI で3,200キロ走ったインプレッション

CSI(タイレル)のハンドルポストを切って、ロードバイクのポジションに寄せてみた

で、2017年10月にCSIをオーダーしてしまいました。後ろめたい気持ちがなかったわけではないですが、軽自動車でさえ100万園では買えないご時世なんですから『30万近い自転車(それも似たような車種)を2台持っていたっていいじゃないか』と自分に言い聞かせました(汗)。

で、2019年の今、もっぱら乗っているのはCSIです。比率でいうと3:1かな…。凪はもう手放してもいいかなって気もするんですが、乗り味だけでいうと凪のほうが上だし…と悩んでいます。

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しかし、1台だけ維持するってことならデザインと仕上げの良さでCSIで決まり。

余談ですが、アンデックス代表の高橋要一さんはクルマもお好きで、凪は『ミニクーパーS(昔の)を目指した』とおっしゃっていました。

CSIとNS451 HEの違いってなんでしょう?

CSIから凪に乗り換えると高級感があると感じるのですが、一方で直後にCSIに乗換えてもグレードダウンという感じはしません。

CSIは滑降するスキーヤーのよう。路面の凹凸に対しバネ下が跳ねるのに上半身が動じない感じ。

それに対して凪は水すましのよう。路面に吸い付いて離れない感じです。アルミフレームなのに乗り心地がいいのは、シートステーも効いているからだと思います。

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ただ、見た目だけだとCSIの圧勝。フレーム各部の処理がじつに美しくて惚れ惚れします。

凪は継ぎ目の処理が雑なんですよね…。所有欲を満たすって感じではない。ただ、溶接のビードを研磨しない理由は2つあって、「無塗装・ヘアライン仕上げのアルミの風合いを損ないたくないから(実際下位グレードは処理されています)」ってのと、「ジュラルミン板をリベット留めした、昔の戦闘機をイメージした」からだそうです。

そういえば機材の話をすっかり忘れてました…どんな機材でNS451HEは組んでいますか?

NS451 HEはフレーム売りはしていなくって、105とデュラエースを選択できるだけです。今はSTIとリアディレイラーは5800系105でクランクはR8000のアルテグラにしています。ホイールはノーマルのままでタイヤはKENDA。

凪に関してはそんなにカスタマイズ欲はないですね。いじりたいのはCSIのほう。

タイレルのCSIをいじるとしたらどうします?

コンポーネントはR8000(アルテグラ)でして、これはそのままでOK。

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今履いているAM−9のホイールをBOMAのカーボンクリンチャー(451のTH-20CS)にしたい。ボディが黒なのでホイールもリムも全部黒で統一したいんです。ただ、いかんせんお高いのでまだ踏みとどまっています。

お好きなサイクリングコースを教えてください

自走だと多摩湖。秩父エリアも好きです。車で運ぶときは丹沢湖がお気に入り。東名高速の大井松田IC下車から御殿場方面に向かう途中にある人造湖でして、1周がちょうど10キロくらいなので周回するのに適しているんです。



適度にアップダウンがあって湖面も見えますので、ちょっとした観光気分も味わえます。数カ所、無料駐車場が解放されているのでそこを利用するのがオススメ。ただし、16時に閉鎖されるのでご注意ください。

ちなみに輪行をすることは今もありますが、CSIでやったことはないし、今後もする予定はないです。なぜならフレームに傷をつけたくないから。

最後に、車も好きっておっしゃっていましたが、好きな1台を挙げるとしたら?

うーーーーん、難しい質問ですね…。個人的愛着もふくめて言うなら、1967年デビューの日産ブルーバード510でしょうか。走行10万Km超えの中古のポンコツだったのでよく壊れましたけど、これが好きでしたね…。

キャプチャ
/google 画像検索のキャプチャ\

◇ 参考情報: ブルーバード3代目(510型)(1967年 - 1972年)
※Wikipedia

  • ブルーバードの歴代シリーズの中で後の910型と共に、大成功を収めたモデル
  • 当初のボディタイプは2ドア / 4ドアセダン、4ドアワゴン / 4ドアバンの4種類
  • 史上初めて北米市場でヒットした日本車(当時の米国では高校生が初めて乗るクルマとして人気を博した)


ミニベロ、車、そして電車への愛に溢れるKさん、お話しありがとうございましたっ!
\(^o^)/ヽ(^。^)ノ

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