今はもう製造中止になっているイタリアブランドの「KUOTA」。
かっこよくて、個人的に好きだったので、無くなったのは残念なものの、街で見かけると「お、今も大事に乗っている人なんだな」と思ってしまいます。
今回は、14年前のKHARMAとダボス・D-309にお乗りのLoxxさんにお話を伺いました。
<オーナーさん>
通学で使ってた自転車(MTBルック車)が盗難に遭ってしまい、それに代わる自転車として「どうせならちょっとカッコ良くてテンション上がりそうなやつにしよう」くらいのノリで買ったので趣味にするほど入れ込んではいませんでした。
ママチャリ同様、駐輪場に野晒し保管だったので、5年くらいでダメにしてしまいました…。
その後、これまた中古で買ったGIANT DEFY3も同じような扱いをしてしまい、同じくらいの年数乗ってダメにしてしまいました。今思えばとても可哀想なことをしたなと後悔しています。
当時プレイしていた某オンラインゲームで所属していたチームのマスターさんが業界で働いており、アドバイスをしてくれるということで、一緒に通販やフリマサイトで良さげな車体を探していたところ見つけたのが、2010年モデルのクオータ・カルマでした。
小さなサムネイルからでも強烈に存在感を放つルックスに一目惚れ。さらにディープリムのカーボンホイール(SUPERTEAM製)やその他諸々のアクセサリーもついていながら走行距離はごく少ないという夢のような内容(完成車で15万円)だったので迷わず購入しました。
最近のエアロロードの直線的なシルエットもカッコよくて大好きなのですが、2010年代の滑らかな曲線主体のデザインにはより強く惹かれました。
実際に乗ってみると、ロクな整備もしないまま乗っていたエントリーグレード車とは比べるまでもない漕ぎ出しの軽さに、感動を通り越して恐怖すら覚えたのは今もはっきりと覚えています。
車体選びで助言してくれたマスターさんとは、その後実際に会って一緒に走るようになり、今ではかけがえのない親友になりました。
優美なイタリアンデザインの車体をそれまでの通勤車のように扱えるはずもなく(あとお値段もそこそこしたので)…納車時の輝きをしっかり維持出来るようにこまめに手入れをしようと決心。これでようやく「趣味はロードバイク」と言えるようになったかなと。
乗ったフィーリングに関しては、正直経験も脚力も全然なかったので何とも言えないですが、特段乗りづらさを感じることはなく、とても気持ち良く走ってくれるいいバイクだと思いました。
マスターさん曰く、「コンポは後からどうとでもなるので、カラーリングで選んだ方が後悔がない」ということだったのですが、自分の好みに刺さったのは皮肉にもかなり上位のグレードでなかなかのお値段に。
そんなわけで、クオータ・カルマが他の人に先取りされて買えなかったら考えようかな、といった程度でした。
納車の翌年、ホイールをCAMPAGNOLO BORA ULTRA TWO(50mmハイト/チューブラー)に 、続いてその年の年末にハンドルバーをBLACKINCのステム一体型カーボンエアロハンドルに変更。
そして昨年ついにコンポーネントをシマノ6700系アルテグラからSRAM Red eTap(11s後期型)へ換装、電動コンポデビューしました。
元々電動コンポなんて縁のない高嶺の花だと思ってたので眼中になかったのですが、友人らが相次いで電動コンポーネントの車体(一人はFORCE eTap AXS、もう一人はR8050アルテグラDi2)を買ったのを見て触発されてしまい…
そんな折、ヤフオクで使用感の少ない11速時代のRed eTapグループセットが10万ちょっとで出品されていたのを見つけ購入に至りました。
初の電動なので、ネガはないです。シフト操作がスポーツカーのパドルシフトとまんま同じなのがエモいのと、シフターの形状がかっこいい!
またシマノDi2にはないメリットとして、バッテリーの形状が前後で同じなので交換でき、トラブル時に強いです。
eTap化の際不足していたパーツ(クランクセットと前後ブレーキキャリパー)はマスターさんに提供してもらってます。
何から何までお世話になりっぱなしで頭が上がらないと言ったら「じゃあ無期限貸与ってことにしておくね」…とのこと。大事に使います(笑)。
今後やりたいカスタムは、サドルですね。 サドルのアリオネがお尻に合っていないのではないか?と思っています。
候補としてはS-WorksのMirrorや、フィジークのADAPTIVEといった3Dプリントのサドルが気になっています。4~5万円くらいするので、まだ検討段階ですが。
特にリムブレーキ+カーボンホイールの組み合わせのせいで、雨天時の制動力が絶望的に。それが決定打となり、天候や路面が悪くても走れるセカンドバイクを購入しようという流れになりました。
最初に新車で購入したのが、トレックのハードテールMTB、マーリン6でした。
油圧ディスクブレーキなので制動力は問題なし。MTBなので、当然林道などに飛び込んでも危なげない走りをしてくれるバイクでしたが、取り回しが悪かったり、アップグレードの余地が少なかったのが気になりました。
あと、ロードの速度域に慣れてしまってるせいで、どんなに踏んでもスピードが出せないという点に馴染めず、(かといってギア比を上げるのも車体の性格的に違う気がしたので)半年ほどで手放してしまいました。
※メーカーの名誉のために付け加えると、肩肘張らずにフル純正で乗って遊ぶ分にはとても良い車体だと思います。
その次に購入したのは、中古のコルナゴ・ワールドカップ(2016年式)というアルミのシクロクロス車。
5800系105+機械式ディスクで組まれていることもあり、比較的ロードバイクに近い感覚で乗れたのはまあ良かったのですが、走行1000km程度という出品者の申告よりも明らかに各部が消耗しきっており、要交換となる箇所やそれにかかるコストを勘案した結果「いっそのことフロントシングルのコンポに載せ替えよう」となり、SRAM APEX XPLRへの換装を敢行しました。
最新の1x12sコンポ+油圧ディスク化で現行のグラベルバイクにも劣らない一台に、という目論見でした。
ところがその結果、後輪のブレーキがクラクションのような爆音を発するという問題が発生。ありとあらゆる手を尽くして解消を試みたものの一向に改善せず、フレーム設計(リアのみIS規格+PM規格アダプターという謎のブレーキマウント、その上ホイールマウントはクイック仕様)からくる剛性不足が原因と判断。おそらくメーカーとしては標準の機械式ディスクからの強化は想定していなかったのだと思います。
そんな折、たまたま上野のショップで陳列されていた、シンプルなグレーのフレームが目に入りました。各所に設置されたダボ穴や大きめのタイヤクリアランスで色々と遊び甲斐がありそうでいいなぁ…と。
その場では購入しませんでしたが、これがフカヤさんの「ダボス・D-309」というバイクとの出会いでした。
後日、ほぼ新古品コンディションのD-309フレームセットが、ビチアモーレさんで安く出ているのを発見し購入しました。これにコルナゴ・ワールドカップからパーツを移植して組み上がったのが今の愛車2号です。
車重は10kg台でカルマと比べるとかなり重めなのですが、それを感じさせないくらいよく進みます。もちろん挙動の重みは違いますが、鈍重なわけでは無く、安定感があって乗り手に優しい感じです。 ワールドカップから引き継いだSRAM APEX XPLRは1本のレバーだけでシフトアップ/シフトダウンの両方を行えるダブルタップ機構とフロントシングルのおかげで操作がとてもシンプルで扱いやすく気に入っています。
カセットは11-44Tとかなりワイドですが12sなので段ごとのギャップはそれほど大きくもなく、今のところ「丁度いいギア比が見つからない!」という状況になったことは全くないです。
車重が純粋なデメリットになるようなヒルクライムは不得手ではあるものの、そもそも僕自身が好き好んでヒルクライムをやる方ではないので、あまり問題にはなりません。
タイヤは42cのセンタースリックタイプ(iRC BOKEN PLUS TLR)を履かせていて、長距離のサイクリングもグラベルライドもこれ一本で快適に走れます。「ネオスポルティーフ」という本車のコンセプトにピッタリのタイヤだと思います。
今年のサイクルモードにはこの車体で入間から自走して行きました。往復100km以上走ったけど、大して疲れませんでした。
マスターさんのチェックポイントSLR7に軽く試乗させてもらって、その乗り味の良さに感動したので、同じジオメトリのチェックポイントALR5もかなり魅力的に感じました。
不測の事態を警戒して左足のクリートをはめないまま走ることが多く、ビンディングのメリットを全く享受できていないと感じたので、ビンディングペダルをやめてピン付きのフラットペダルにしました。
テックやフィジカルだけでなく、メンタル面からアプローチするような記事や、あるある話(日本国内では想像できないようなシチュエーション含む)などもあって面白いです。
自転車は命を預ける乗り物ですし、直接命に関わらないようなパーツだとしても、それが造りの甘い安物だったせいで他の安くないパーツを壊してしまったり、フレームに傷を入れてしまったり、なんて事になったら後悔してもしきれないですから。
それ以外は安全な範囲内で、固定観念に囚われず柔軟に考えて、自分に合ったライドスタイルを構築しようと心掛けています。
マーリン6で2回、ワールドカップとD-309でそれぞれ1回ずつ…なんだかんだでもう4回も走ってます。
マスターさんと一緒に走り、その先の公園でヘリノックスチェアを出して「何もしない」ひとときを過ごしたのは、間違いなくこれまでの人生で一番充実した時間でした。
あと、自分のカルマを見て触発された友人が一人沼に沈みました。それも凄い勢いで(笑)。
BOAダイヤルでフレーム等に小物を括り付けられるストラップです。カーゴケージと併用すれば、強固かつ手軽にいろんなアイテムをフロントフォークに積載できます(サイズに限りはありますが)。季節の変わり目では薄手の上着とかを括りつけるのもいいですね。
アダプター等で対応しているホイールメーカーが少なく(無いわけじゃないですが)、何かあったとき融通はきかないし、剛性不足でブレーキ周りの異音も出やすいし、何も良いことがないです。
レコードプレーヤーから流れる音楽を聴きながらいただくハンドドリップのコーヒーは格別。店主さんがとても親切な方で、居心地の良い場所です。
※ジョンソンタウンとは
米軍ハウスと呼ばれる平屋のアメリカン古民家と平成ハウスと呼ばれる現代的低層新築住宅が、樹々の間に点在して建っている自然豊かなレジデンスプレース
電動のシフターはマウスをクリックした時のような感触で、それ以上の手応えやフィードバックがありません。たとえば、多段変速するとき長押ししますけど、速度とフィーリングが合わないんですよね(かといって連打するのも煩わしいし…)。
指先に伝わるレバーの重さやラチェットの感触を頼りにストロークを加減したりして意のままにディレイラーを操れるのは機械式ならではの良さだと思います。
※愛車のお写真もご提供いただけると幸いですm(_ _)m
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かっこよくて、個人的に好きだったので、無くなったのは残念なものの、街で見かけると「お、今も大事に乗っている人なんだな」と思ってしまいます。
今回は、14年前のKHARMAとダボス・D-309にお乗りのLoxxさんにお話を伺いました。
<オーナーさん>
- Loxxさん(30代男性)
- 埼玉県在住
- KUOTA KHARMA(2010年モデル)
目次
- 自転車を始めたキッカケ
- 愛車との出会い&選んだ決め手(①KUOTA KHARMA)
- 愛車の感想(KUOTA KHARMA納車時点)
- 他に検討したメーカーやモデル
- これまでに施したカスタム(KUOTA KHARMA)
- セカンドバイク導入(失敗談)
- 愛車の感想(②D-309)
- 他に検討したメーカーやモデル
- これまでに施したカスタム(②D-309)
- 自転車に関する情報の仕入先
- 自転車に対するこだわり
- 好きなサイクリングコースや最近行ってよかった場所
- 自転車が趣味になったことで起きた変化
- 買って良かったサイクリンググッズ
- 買って失敗したサイクリンググッズ
- サイクリングで立ち寄るお気に入りのカフェや飲食店
- 自転車以外の趣味
- 電動コンポーネントに思うこと
- 【募集】取材させていただけませんか?
自転車を始めたキッカケ
ロードバイク自体は2011年の震災直後くらいに、4万円ちょいで売られてた中古のGIANT OCR3を買ったのがはじまりです。通学で使ってた自転車(MTBルック車)が盗難に遭ってしまい、それに代わる自転車として「どうせならちょっとカッコ良くてテンション上がりそうなやつにしよう」くらいのノリで買ったので趣味にするほど入れ込んではいませんでした。
ママチャリ同様、駐輪場に野晒し保管だったので、5年くらいでダメにしてしまいました…。
その後、これまた中古で買ったGIANT DEFY3も同じような扱いをしてしまい、同じくらいの年数乗ってダメにしてしまいました。今思えばとても可哀想なことをしたなと後悔しています。
愛車との出会い&選んだ決め手(①KUOTA KHARMA)
2021年の夏、DEFY3が自走不可になり、次の通勤車を探していました。当時プレイしていた某オンラインゲームで所属していたチームのマスターさんが業界で働いており、アドバイスをしてくれるということで、一緒に通販やフリマサイトで良さげな車体を探していたところ見つけたのが、2010年モデルのクオータ・カルマでした。
小さなサムネイルからでも強烈に存在感を放つルックスに一目惚れ。さらにディープリムのカーボンホイール(SUPERTEAM製)やその他諸々のアクセサリーもついていながら走行距離はごく少ないという夢のような内容(完成車で15万円)だったので迷わず購入しました。
最近のエアロロードの直線的なシルエットもカッコよくて大好きなのですが、2010年代の滑らかな曲線主体のデザインにはより強く惹かれました。
実際に乗ってみると、ロクな整備もしないまま乗っていたエントリーグレード車とは比べるまでもない漕ぎ出しの軽さに、感動を通り越して恐怖すら覚えたのは今もはっきりと覚えています。
車体選びで助言してくれたマスターさんとは、その後実際に会って一緒に走るようになり、今ではかけがえのない親友になりました。
愛車の感想(KUOTA KHARMA納車時点)
やっぱり見た目って大事だなと思いました…。優美なイタリアンデザインの車体をそれまでの通勤車のように扱えるはずもなく(あとお値段もそこそこしたので)…納車時の輝きをしっかり維持出来るようにこまめに手入れをしようと決心。これでようやく「趣味はロードバイク」と言えるようになったかなと。
乗ったフィーリングに関しては、正直経験も脚力も全然なかったので何とも言えないですが、特段乗りづらさを感じることはなく、とても気持ち良く走ってくれるいいバイクだと思いました。
他に検討したメーカーやモデル
TREKのDomane AL Discシリーズは有力候補でした。マスターさん曰く、「コンポは後からどうとでもなるので、カラーリングで選んだ方が後悔がない」ということだったのですが、自分の好みに刺さったのは皮肉にもかなり上位のグレードでなかなかのお値段に。
そんなわけで、クオータ・カルマが他の人に先取りされて買えなかったら考えようかな、といった程度でした。
これまでに施したカスタム(KUOTA KHARMA)
BBとサドル以外はほぼ全部納車時から変わってしまいました。納車の翌年、ホイールをCAMPAGNOLO BORA ULTRA TWO(50mmハイト/チューブラー)に 、続いてその年の年末にハンドルバーをBLACKINCのステム一体型カーボンエアロハンドルに変更。
そして昨年ついにコンポーネントをシマノ6700系アルテグラからSRAM Red eTap(11s後期型)へ換装、電動コンポデビューしました。
元々電動コンポなんて縁のない高嶺の花だと思ってたので眼中になかったのですが、友人らが相次いで電動コンポーネントの車体(一人はFORCE eTap AXS、もう一人はR8050アルテグラDi2)を買ったのを見て触発されてしまい…
そんな折、ヤフオクで使用感の少ない11速時代のRed eTapグループセットが10万ちょっとで出品されていたのを見つけ購入に至りました。
初の電動なので、ネガはないです。シフト操作がスポーツカーのパドルシフトとまんま同じなのがエモいのと、シフターの形状がかっこいい!
またシマノDi2にはないメリットとして、バッテリーの形状が前後で同じなので交換でき、トラブル時に強いです。
eTap化の際不足していたパーツ(クランクセットと前後ブレーキキャリパー)はマスターさんに提供してもらってます。
何から何までお世話になりっぱなしで頭が上がらないと言ったら「じゃあ無期限貸与ってことにしておくね」…とのこと。大事に使います(笑)。
今後やりたいカスタムは、サドルですね。 サドルのアリオネがお尻に合っていないのではないか?と思っています。
候補としてはS-WorksのMirrorや、フィジークのADAPTIVEといった3Dプリントのサドルが気になっています。4~5万円くらいするので、まだ検討段階ですが。
セカンドバイク導入(失敗談)
カスタムの結果、休日の晴れた日にどこかへ繰り出すには最高の相棒になったカルマですが、その一方で通勤の足としては使いにくい車体になってしまいました。特にリムブレーキ+カーボンホイールの組み合わせのせいで、雨天時の制動力が絶望的に。それが決定打となり、天候や路面が悪くても走れるセカンドバイクを購入しようという流れになりました。
最初に新車で購入したのが、トレックのハードテールMTB、マーリン6でした。
油圧ディスクブレーキなので制動力は問題なし。MTBなので、当然林道などに飛び込んでも危なげない走りをしてくれるバイクでしたが、取り回しが悪かったり、アップグレードの余地が少なかったのが気になりました。
あと、ロードの速度域に慣れてしまってるせいで、どんなに踏んでもスピードが出せないという点に馴染めず、(かといってギア比を上げるのも車体の性格的に違う気がしたので)半年ほどで手放してしまいました。
※メーカーの名誉のために付け加えると、肩肘張らずにフル純正で乗って遊ぶ分にはとても良い車体だと思います。
その次に購入したのは、中古のコルナゴ・ワールドカップ(2016年式)というアルミのシクロクロス車。
5800系105+機械式ディスクで組まれていることもあり、比較的ロードバイクに近い感覚で乗れたのはまあ良かったのですが、走行1000km程度という出品者の申告よりも明らかに各部が消耗しきっており、要交換となる箇所やそれにかかるコストを勘案した結果「いっそのことフロントシングルのコンポに載せ替えよう」となり、SRAM APEX XPLRへの換装を敢行しました。
最新の1x12sコンポ+油圧ディスク化で現行のグラベルバイクにも劣らない一台に、という目論見でした。
ところがその結果、後輪のブレーキがクラクションのような爆音を発するという問題が発生。ありとあらゆる手を尽くして解消を試みたものの一向に改善せず、フレーム設計(リアのみIS規格+PM規格アダプターという謎のブレーキマウント、その上ホイールマウントはクイック仕様)からくる剛性不足が原因と判断。おそらくメーカーとしては標準の機械式ディスクからの強化は想定していなかったのだと思います。
そんな折、たまたま上野のショップで陳列されていた、シンプルなグレーのフレームが目に入りました。各所に設置されたダボ穴や大きめのタイヤクリアランスで色々と遊び甲斐がありそうでいいなぁ…と。
その場では購入しませんでしたが、これがフカヤさんの「ダボス・D-309」というバイクとの出会いでした。
後日、ほぼ新古品コンディションのD-309フレームセットが、ビチアモーレさんで安く出ているのを発見し購入しました。これにコルナゴ・ワールドカップからパーツを移植して組み上がったのが今の愛車2号です。
愛車の感想(②D-309)
不満点はほぼ皆無、まさに理想の一台です。車重は10kg台でカルマと比べるとかなり重めなのですが、それを感じさせないくらいよく進みます。もちろん挙動の重みは違いますが、鈍重なわけでは無く、安定感があって乗り手に優しい感じです。 ワールドカップから引き継いだSRAM APEX XPLRは1本のレバーだけでシフトアップ/シフトダウンの両方を行えるダブルタップ機構とフロントシングルのおかげで操作がとてもシンプルで扱いやすく気に入っています。
カセットは11-44Tとかなりワイドですが12sなので段ごとのギャップはそれほど大きくもなく、今のところ「丁度いいギア比が見つからない!」という状況になったことは全くないです。
車重が純粋なデメリットになるようなヒルクライムは不得手ではあるものの、そもそも僕自身が好き好んでヒルクライムをやる方ではないので、あまり問題にはなりません。
タイヤは42cのセンタースリックタイプ(iRC BOKEN PLUS TLR)を履かせていて、長距離のサイクリングもグラベルライドもこれ一本で快適に走れます。「ネオスポルティーフ」という本車のコンセプトにピッタリのタイヤだと思います。
今年のサイクルモードにはこの車体で入間から自走して行きました。往復100km以上走ったけど、大して疲れませんでした。
他に検討したメーカーやモデル
トレックのドマーネALシリーズ(Gen4)、チェックポイントALR5です。マスターさんのチェックポイントSLR7に軽く試乗させてもらって、その乗り味の良さに感動したので、同じジオメトリのチェックポイントALR5もかなり魅力的に感じました。
これまでに施したカスタム(②D-309)
フロントフォークのダボ穴にケージを増設しました。不測の事態を警戒して左足のクリートをはめないまま走ることが多く、ビンディングのメリットを全く享受できていないと感じたので、ビンディングペダルをやめてピン付きのフラットペダルにしました。
自転車に関する情報の仕入先
サイクルガジェットさん以外だと、最近は海外記事の翻訳なども多く載せてくれているCBN Blogさんをよく覗いています。テックやフィジカルだけでなく、メンタル面からアプローチするような記事や、あるある話(日本国内では想像できないようなシチュエーション含む)などもあって面白いです。
自転車に対するこだわり
強いて言うなら、「多少高くても、ちゃんとした出所のパーツを選ぶ」ことです。自転車は命を預ける乗り物ですし、直接命に関わらないようなパーツだとしても、それが造りの甘い安物だったせいで他の安くないパーツを壊してしまったり、フレームに傷を入れてしまったり、なんて事になったら後悔してもしきれないですから。
それ以外は安全な範囲内で、固定観念に囚われず柔軟に考えて、自分に合ったライドスタイルを構築しようと心掛けています。
好きなサイクリングコースや最近行ってよかった場所
狭山湖〜野山北・六道山公園のグラベルです(連れ合いがいる場合限定)。マーリン6で2回、ワールドカップとD-309でそれぞれ1回ずつ…なんだかんだでもう4回も走ってます。
マスターさんと一緒に走り、その先の公園でヘリノックスチェアを出して「何もしない」ひとときを過ごしたのは、間違いなくこれまでの人生で一番充実した時間でした。
自転車が趣味になったことで起きた変化
距離感覚の変化(麻痺?)はかなり大きかったです。本格的に趣味としてロードバイクに乗るまでは、最寄り駅の2駅先ですら「車前提の距離」だと思ってたんですが、今はその気になれば仕事終わりに「ちょっと寄り道」程度のノリで行けますしね。あと、自分のカルマを見て触発された友人が一人沼に沈みました。それも凄い勢いで(笑)。
買って良かったサイクリンググッズ
OCCAM DESIGNS APEXです。BOAダイヤルでフレーム等に小物を括り付けられるストラップです。カーゴケージと併用すれば、強固かつ手軽にいろんなアイテムをフロントフォークに積載できます(サイズに限りはありますが)。季節の変わり目では薄手の上着とかを括りつけるのもいいですね。
買って失敗したサイクリンググッズ
クイック仕様のディスクフレーム(要するにD-309以前のセカンドバイク)でした。アダプター等で対応しているホイールメーカーが少なく(無いわけじゃないですが)、何かあったとき融通はきかないし、剛性不足でブレーキ周りの異音も出やすいし、何も良いことがないです。
サイクリングで立ち寄るお気に入りのカフェや飲食店
入間市内のジョンソンタウンにある「@bout/アバウト サマーサイクルカフェ」さんです。レコードプレーヤーから流れる音楽を聴きながらいただくハンドドリップのコーヒーは格別。店主さんがとても親切な方で、居心地の良い場所です。
※ジョンソンタウンとは
米軍ハウスと呼ばれる平屋のアメリカン古民家と平成ハウスと呼ばれる現代的低層新築住宅が、樹々の間に点在して建っている自然豊かなレジデンスプレース
自転車以外の趣味
トイガンの収集や外装カスタムが趣味でしたが、自転車趣味との両立が厳しいうえに、最近は熱も冷めてきたのでほとんど手放してしまいました。なので、今は自転車のみです。電動コンポーネントに思うこと
電動コンポーネントは実際とても快適ですが、乗り手のニーズや車体の性格によっては必ずしも最適解とは言えないのかも?と感じました。電動のシフターはマウスをクリックした時のような感触で、それ以上の手応えやフィードバックがありません。たとえば、多段変速するとき長押ししますけど、速度とフィーリングが合わないんですよね(かといって連打するのも煩わしいし…)。
指先に伝わるレバーの重さやラチェットの感触を頼りにストロークを加減したりして意のままにディレイラーを操れるのは機械式ならではの良さだと思います。
【募集】取材させていただけませんか?
「自分が取材相手になってもいいよー」「俺(私)のバイクを見てほしい!」って方はこちらからご連絡ください。会いに行ける距離なら参りますし、遠方でしたら電話取材(小一時間ほど)させていただきたく。※愛車のお写真もご提供いただけると幸いですm(_ _)m
→アーカイブはこちら
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★You Tubeチャンネルもやってます
コメント
コメント一覧 (2)
2017年式の KIRAL で年寄り大好きカモフラ模様の105モデルになりました。
ダボス・D-309 の方はどことなくアースカラーのキャノンデールトップストーンを
思わせるデザインとコンセプトのようですがこちらもシンプルで素晴らしいですね。
cyclegadget
がしました