今回取り上げるのは、私は取材時まで聞いたことがなかったチタンフレーム「WELD-ONE」にお乗りのHさん。

ディスクモデル+チタン+特徴的な湾曲形状のトップチューブ…という組み合わせの、一度見たら忘れられなくなる印象的なロードバイクです。

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<オーナーさん>

目次


ロードバイクを始めたキッカケ

もともとは健康管理のため、です。

大学2回生まであった体育の授業が無くなり、半年後の3回生の秋、通学時に駐輪場から駅までたったの100mを走っただけで、電車に乗っても動悸が収まらず、気分が悪くなる経験をしました。

「何か運動をしなければ」と思い、それからは意識的に少し走ったりしていましたね。

学生時代は運動部ではなかったものの、1,500m 走は4:40で走れていたので、体力がなかったわけではありません。

小学生のころから自転車は好きだったし、小6のときは友人と国民宿舎に2泊しながら、淡路島1周150km も走ったことがあります。

スイミングもやってたけど、行くのも面倒だし、泳いでいても面白くない。でも、自転車は楽しかった思い出があります。

ただ、就職したら運動する機会が減るのは目に見えており、4回生の冬に何をしようかと考え、テニス・ジョギング・自転車の中から、一人でも、いつでもできて、機械いじりもできる(工学部機械工学専攻)ことで自転車を選びました。

以降、就職してからの運動は自転車一択です。

就職1年目に、シマノが開催した市民レースで7位に入ってメダルを貰ったりもしましたね。2~3年、入れ込みすぎて過負荷でしんどくなったあとは強度を下げてみたり、自動二輪の免許を取ったりもしました。

WELD-ONE 製 OGRE RS-01KD Discとの出会い&選んだ決め手

カーボンリムのホイールを使いたかったので、2014年頃から色々とディスクロードのメーカーを探索しました。当時、ディスクロードが徐々に市場に出回って、注目はしていたんです。

ただ、フレームは、カーボンだと転倒時のフレーム破損や目に見えない亀裂への不安があったし、アルミは耐久性(クラックや粘りの喪失を経験済)、クロモリは重さのハンデ(丹下プレステージでも重いし、硬かった)があって、総合的に検討した結果、チタンのメーカーに絞り込むことに。

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チタンといえども溶接部は割れることもあるので、スケルトンや仕様の個別注文、修理を依頼できそうな国産メーカーに絞り込みました。

あがった候補は「Kualis」と「Weld-One(ブランドはOGRE)」、「Tig」の3つ。
Kualisは和歌山のメーカーで、WELD ONEは京都、Tigは東大阪のチタンの加工会社です。

2000年代後半から2010年代に掛けてお世話になっていたショップや、Webでのインプレを参考に、また、トップチューブの円弧が気に入って、Weld-Oneに絞り込みました。

単身赴任が終わった2018年の秋にWeld-Oneの工房に出向いて試乗させてもらい、こちらの要望を受けて頂けるということで、WELD-ONE 製 OGRE RS-01KD Discに決めました。

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バイク情報メモ

WELD ONE OGRE Bicycle
  • フレーム重量 1490g
  • フレーム価格 カーボンフォーク付属 429,000円 (税込)
  • カスタムオーダー、フルオーダー製作可能
  • 所在地:〒629-2411 京都府与謝郡与謝野町明石2400

WELD-ONE 製 OGRE RS-01KD Discの感想

良い点

  • ヒルクライム重視で、前乗りでも上半身をゆったりと動かせる様にトップチューブ長550mmとし、更にステム長120mmとした点(身長は約167cm)
  • ヒルクライム重視で掛かりを良くするために、BB下がりを60mmとした点(前車のパナソニックチタン-FRTP1の68mmよりスプロケット1歯軽い感じ)
  • 踏んだときのかかりが良い
  • でも、下りの安定性は良くないらしい
  • Disc仕様でカーボンリムが気兼ねなく使用でき、雨天の下りでも安心、安全

イマイチな点

  • ヒルクライム重視と言いながら、フレーム重量は重い(プレーンチューブなので前車のパナソニックチタン-FRTP1より重い)

これは受け入れるしかないですね(笑)。

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チタンフレームの良さ、ですか?

  • アルミより重いけど、クロモリより軽い点
  • アルミほど固くはない点
  • 悪く言うと中途半端ではある…
  • ロングでもぜんぜん快適に走れる(タイヤと空気圧の影響が大きいとは思うが)

あたりです。

OGRE RS-01KD Discに満足しているので、もう1台ほしいとかは思いません。落車したらアウトなカーボンフレームは今後も所有する予定はなし。

カーボンは、乗ったら素晴らしいことはわかっていますけどね。

他に検討したメーカーやモデル

国産は、前述したように Kualis、Tigの2社。

国産に絞るまでは、イタリアのチタンフレーム工房の Nevi(Made in Italy) も有力候補でした。ただ、日本の代理店はないっぽく、どこか日本でやってるとこがあったかもですが、いずれにせよアフターで苦労しそうなので外しました。

OGRE RS-01KD Discは100点満点で85~90点です。

減点ポイントは、重さ…です(笑)。 あと、縦振動がしんどいと感じることはあるんですが、工房がディスクを作り慣れていないのが理由かなと推察しています。

組んでいるコンポーネント

シマノ派で、前モデルのデュラエース(11速)です。

カンパニョーロは1回だけ試しましたが、STIとエルゴレバーの使いわけで混乱するのと、下ハンドル時に親指がシフトレバーに届かないのが嫌で辞めました。

スラムは使ったことはないです。

電動と機械式でいくと、今後も機械式でいくつもり。

シマノの12速出たときは電動しかなかったので対象外です。今後のパーツ不足を見越して、11速のSTIと前後ディレーラーを2セット、カセットも2セット買っておきました。

変速もブレーキも、ワイヤー式がこだわり

変速も、ブレーキもワイヤー式、です。

自分で維持管理ができるのが理由。電動は不具合の原因を探す過程でストレスが溜まりそう。

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油圧だと整備工具を新たに揃える必要があるし、ブレーキパッドとディスクの間隔を自動調整してくれる、というのも別の視点ではブレーキパッドの摩耗具合を把握し難いということでもあります。

ワイヤー式はブレーキパッドの摩耗具合に合わせて、ブレーキパッドの押し出し量を調節していれば、交換時期の把握は容易です。


あと、インナーギアはできるだけ小さく(今は30T)します。

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スギノの46-30Tに11‐32Tのカセットを組み合わせ、ヒルクライムでの回転重視セッティングにしてあります。このほうが、まんべんなくギアを使えるかなと。

お好きなサイクリングコース

ヒルクライム好きということもあって、大阪北部、北摂の 妙見山-堀越峠-野間峠 を回るのがお気に入りです。

兵庫県川辺郡猪名川町にある大野山(おおやさん)という山では、早朝だと雲海が見えることもあります。雲海で無くとも、ほぼ360度に渡って眼下に山々を見下ろせる光景は良いものですよ。



最近買って良かったサイクリンググッズ

「タイヤキー(Tyre Key)」 という、タイヤ交換ツールです。
レバー1本で、かつ短時間で作業できます。

1本なので外すのには向いてないですが、テコの原理ではめるのが得意。たしか28cまでいけたはず。ビードが伸びにくいクリンチャータイヤでも、楽々装着できます。

あと、リッチーの「WCS BUTANO INTERNAL ROUTING HANDLEBAR」も。

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このハンドルでSTIレバーを内側に向けず、真っ直ぐに装着してから、両親指の腱鞘炎がほぼ治りました。ちなみに、UCIルールでは500mm以内でないといけないのですが、このハンドルは収まっています。

自転車以外の趣味は「珈琲」

珈琲豆を買って、ハンドミルで挽いてペーパードリップで淹れることです。

豆の種類や焙煎度合いの違い、ドリッパーの違い、お湯の垂らし方で風味が激変するので試行錯誤が楽しいです。

健康管理のために取り組んでいること

食事は大切ですね。

「体は食べたものでできている」ので、自転車を始めた当時から糖質摂取は抑制し、タンパク質を意識して摂取していました。

今は、良質の脂質(加熱、酸化していない植物性油脂、魚の脂質)もなるべく摂るようにしています。摂取カロリーの半分以上は脂質から摂取しています。

よく食べるのは、塩分のない乾燥ナッツ。チアシード、かぼちゃの種、入り大豆、アーモンド、カシューナッツ…あたりです。焙煎すると脂質が酸化するんです。

タンパク質は魚メインで、鳥は食べますが皮を剥いています。牛も豚も脂質をとり、赤身メインです。

高齢になり、練習の疲労からの回復のために睡眠時間の確保も気をつけていますね。就寝前、起床時のストレッチ(各々30分程)は欠かしません。あと、自転車乗りは骨密度が低いそうなので、骨に衝撃を与える意味で駅で電車待ちをしている間に踵落としをしています。
※身長167&体重55(体脂肪率11%)

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「自分が取材相手になってもいいよー」「俺(私)のバイクを見てほしい!」って方はこちらからご連絡ください。会いに行ける距離なら参りますし、遠方でしたら電話取材(小一時間ほど)させていただきたく。
※愛車のお写真もご提供いただけると幸いですm(_ _)m

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