ダイアテックさんの新商品発表会が恵比寿で開催されたので、取材させていただいたお話しの続き。前回記事では新型のベル「Oi」を紹介したけど、今回は「Blinder Mini」を取り上げますね。

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※会場は恵比寿にあるダイアテックさん展示場


 発表くださったのは、オーストラリアから来日されたKNOG代表のHugo Davidson氏。 海外のサイトにHugo氏のプロフィールが掲載されていたので、軽く翻訳して紹介すると…。

  • Catalyst Design Groupの創設者であり、CEO
  • これまで数々の工業デザイン賞を受賞
  • もちろんKnogの代表でもある
  • 英国を中心にヨーロッパでキャリアを積んだ
  • 1992年にCatalyst Design Groupを立ち上げた
  • 2002年にMalcolm McKechnie氏とともにKnogを立ち上げる
  • オーストラリアのデザインアワードで数回、ヨーロッパのアワードで4回受賞している
…だそうです。すごい!

で、肝心の「Blinder Mini」の紹介なんだけど、その前にこれまで自分が抱いていたKnogの先入観について触れておく。

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「Knog=デザインは良いけど、クオリティはイマイチなブランド」という認識だった

正直に告白するけど、Knogはデザインだけの会社だと思ってた。ライトの性能とか照射力を重視するならLEZYNEが断然良いって認識だった。

「工業製品ってジャンルにおいては、オーストラリアのKnogよりも、ドイツ製のLEZYNEのほうがなんか高性能っぽい。クルマだってドイツ製は優れているし…」という考えだった。

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※びっくりするほど小さい


ちなみに、恐るべき照射性能を誇るLEZYNEの化物のようなライト、『DECA DRIVE1500 XXL』(1,500ルーメン!)のインプレ記事を産経サイクリストに書かせていただいたよ。

レザインの最新ライトを試用インプレッション 1500ルーメンは車のヘッドライト並の明るさ! (産経サイクリスト)


LEZYNEの性能は疑う余地なしなんだけど、Knogについては(勝手な先入観で)「ロードバイクでロングライドしたり、長時間の夜間走行には荷が重いだろうなあ。せいぜい近所を走るママチャリか短距離しか走らないクロスバイクでは問題無いだろうけど」と考えていた。

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 しかし!取材させていただいて、その認識は180度ひっくり返った。


使用目的から3つの照射角度が選べる

「Blinder Mini」はBlinderMobのミニ版。BlinderMobでもそこそこ小さいサイズだったのだが、Blinder Miniはさらに小型。

ハンドルとシートポストの太さとほぼ同じなので、すっきりして目立たないのはGOOD。ただ、あまりにも小型なのでスイッチオンするまでは、「見た目は良いけど、心細い灯りなんだろうなぁ…」とやや不安だった。

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ところが、点灯させてみて驚いた。クッキリとむっさ明るい。しかも、これは知らなかったんだけど、BlinderMobで取入れられた照射角度を使用目的に合わせて選べる新発想が施されているのだ。それがBlinder Miniにも採用されている。

  • 遠くからの視認性を上げるスポットライト「DOT」
  • ワイドな照射角でディライトや対向車へのアピールが可能な「NINER」と「CHIPPY」

の3モデルがラインナップしている。

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※USBで充電可能。しかも、ケーブル一体型なのでいつでもどこでも充電できる!


用途別にわかれていて、より遠くからクルマに認識して欲しい人、まっくらな田舎道を走るような使い方をするサイクリストには「DOT」が向いていて、街中を走ることがメインのサイクリストは、周囲に自分の存在をより伝えやすい「NINER」か「CHIPPY」が適している。

なお、「NINER」より「CHIPPY」のほうがよりワイドな照射角が採用されている。オールラウンドに使えるのは「NINER」だろうか。個人的には「NINER」がもっとも汎用性が高そうで、自分なら「NINER」を選ぶかしら。

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なんと完全防水

Blinder Mini はなんと完全防水。どれくらい防水かというと完全に、である。水の入った瓶の中が光っているぞ…と思ってよく見たら、水に沈んだBlinder Miniだった。これには衝撃を受けた。ここまで完全な防水ライトってなかなかない。これならどんな悪天候で使っても安心だ。

「Knogってデザインだけの会社なんじゃ…」と一瞬でも考えたことを深く反省し、過去の自分にジャンピングニーパットを食らわせたい気分になった。

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※水中で光り続ける姿が面白い\(^o^)/


自転車において、小さい&軽いは正義である

自転車の世界には厳然たる真理がある。「軽さ&小ささ=正義」なのだ。これはホイールやフレームにしか当てはまらないのではなく、ウェアやアクセサリーもそう。

風圧と重量に抗わなければならないサイクリストは、ヘルメット、ウィンドブレーカー、バックパック、アイウェア、輪行バッグ、シューズ、予備チューブ、そしてライト類を(性能を犠牲にせずに)軽量化したいと常に考えている。

ライトに関しては、性能と重量がトレードオフの関係にあって、「コンパクトだと持ち運びは便利だけど、肝心の性能がショボいのよね…」という悩みがあるのだ。

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※荷物は極限まで軽くしたい

自分は3年前に買ったオウルアイのハイラックス30(フロント)、BikeGuyトライスター レッド(リア)を今も使っていて、この2セットのライトをロードバイクとミニベロで行き来させている。

ジテツウ時はタイレル(Tyrell)のCSI に、週末のロングライドにはBOMA の Refale に移し替えているんだけど、先日悲劇が起こりまして…。

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※愛用中のハイラックス30


ライトを付け忘れて自転車通勤してしまった

複数台の自転車を使い分けているサイクリスト共通のうっかりミスのトップ3に入るのが、「ライトの移し替え」だ。自分はコレを年に数回やらかしてしまう。

週末のツーリングでロードバイクに乗った後、ライトをミニベロにつけ変え忘れて休日明けに出勤してしまい、途中で「ライトを忘れたぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」って頭を抱える。

自分はライト無しで夜間は絶対に走らない(走れない)人間。だって、無灯火で走るなんて怖くてできない。ドライバーに見落とされたら一巻の終わりだもんね。 そんなときは100均に立ち寄ってライトを調達する。

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※愛用中のBikeGuy

こないだはキャン・ドゥで買ったんだけど、フロント用、リア用のライトがちゃんと売られているのだ。 いちおうなんとか走って帰れるだけの性能は確保されてて、100均すげえって感心した。ただ、フロントライトは電池交換したらぶっ壊れてしまった(笑)。

意外にリアフラッシャーの出来は悪くないので、ヘルメットに装着してセカンドライトとして継続利用することにしたよ。

何が言いたいかというと、バイク1台にライト(前後セット)は付けておくべきだなってこと。 今持っているハイラックス30とBikeGuyトライスター レッドに加え、Blinder Mini の前後セットも確保しようかと検討中である。

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以上、ダイアテックさん主催のKnog新製品発表会の様子をお届けしました!
発売が楽しみである。