ちょっと前の記事で、Ternのバトンホイール、「kitt design Tri-Spoke wheel setに一目惚れした件」をお伝えした。同じタイレル(Tyrell)のCSI に乗る知人が先に導入したのだが、自分も「物は試しに…試すだけよ…」と履かせてもらった。
やはりと言うべきか、萌え死んでしまった…。

※瞬殺でした
昨年の冬には、「重量が不透明だった」ことを理由に導入を見送ったものの、その後、何度も逡巡しまして、
Kitt design Carbon Tri-spoke Wheel(キット・デザイン カーボン トライスポーク)の購入を決意した。ついにやってしまった…。カーボンバトンホイールに手を出してしまった。
ということで、タイレル(Tyrell)のCSI に装着してきました。「ホイールとブレーキシューを交換するだけだろ。小一時間で作業は終わるかな」って思っていたのだが、いくつかの障害に悩まされ、予想を大幅に越して数時間も費やすことに。
その様子をお伝えします。

ちなみに購入したのはETRTO451のリムブレーキ用(※ディスクブレーキ用もある)。ロゴのデカールカラーは、グロスブラックというホイールと同色のほう。
チラシには重量の記載はない。重量は購入を決意するかしないかの決定要因のひとつなので、ぜひTernにはその情報も積極的に開示してもらいたいものだ。重さがわからないから、思いとどまる人もいると思う。

結果的に20グラムの軽量化になった。まあ、ホイールにおける20gは誤差のレベル。とはいえ、てっきり重くなると覚悟していたので、わずかとはいえ嬉しい誤算だ。なお、軽量化目的でホイール交換を検討するのなら、最低でも100g単位で軽くなるようにはしましょう。二桁グラムだけのためのホイール交換は意味が薄い。
では、なぜ自分がたったの20グラムのために
Kitt design Carbon Tri-spoke Wheel(キット・デザイン カーボン トライスポーク)を導入したのか?それは、軽量化は二の次で、「かっこいいから&小径カーボンクリンチャーへのあこがれ」が理由だから(笑)。(←ただのアホです)
ひとつ注意点として、カーボンクリンチャーに限らず、自転車のホイール重量は個体差がある。自分のkitt design Tri-Spoke wheel は1,270グラムだったが、ばらつきがあるであろうことはお断りしておく。

※8センチもある
タイヤを装着して空気を入れていく。が、ここで注意点が!
空気圧は「8bar まで」である。シュワルベワン(タイヤ)は11bar までの高圧を入れてもOKだが、カーボンリムの強度が8bar までしかないのが理由。この場合、低いほうの数値であるリムの強度に合わせなければならない。
見落としてしまうと事故につながる恐れありなので注意である。どうりでホイールにwarning のシールが貼ってあるわけだ…。ふつう、タイヤだけを見て空気圧を決めているとおもうし、アルミクリンチャーであれば強度的に問題ないけど、材質がカーボンになると、そのへんにも気を遣わねばならない。カーボンホイールの洗礼である。

※注意書きを見落とさないように
なお、空気を入れていくと膨らんでいくチューブが、タイヤの中でパキ!パキ!と音を立ててビビる。しかし、これはカーボンクリンチャーホイールの特徴だそうで、心配することはないと教えてもらった。割れたのかと思ってビビったよ…。
なんと、どうしてもブレーキシューが、リムに当たらない。当たらないというか、届かないのだ。リムの上端までしかブレーキシューを持ってくることができない。しかし、カーボンクリンチャーのリムの端っこは、強度的に不安がある部位なので、本来ならばリムの真ん中にしっかりと当てるべき。

同じフレーム、同じホイールの知人には起きなかった問題なのに、なぜ自分には問題が起きるのか?もしや、コンポーネントの差かと思って、比較させてもらった。
ちなみに彼のコンポーネントは6800系の現行アルテグラで、自分は9000系のデュラエース。ブレーキキャリパーの長さが違うのか?計測してみたが、変わらない。べつにアルテグラが特別にロングアーチでありもしない。
「フレームの個体差かもしれないね」という話に一旦落ち着いたが、それで問題が解決したわけではない。対策が思い浮かばず、「まさかせっかく買ったバトンホイールが使えない。。。どうしよう。。。」と、途方にくれていたところ、大将が
「こんなパーツがあるよ」
と持ってきてくれたのが、BOMAが提供しているブレーキ位置を下げることのできる「オフセットブレーキシューホルダー」というパーツ。純正品では届かない位置まで、ブレーキシューの舟を下げる(伸ばす)ことが可能。BOMAのカーボンホイールに交換する人で、利用する人もいるそうな。

※ブレーキシューが当たる位置を下げることが可能
取り付けが難しいので、プロの技をお借りした。さすが、完璧に取り付けてくれた。ということで、一瞬冷や汗をかいたが、バトンホイールを無事に装着完了!

※左がノーマルのブレーキシューの位置で、右がオフセットブレーキシューホルダーをつけた図。右のほうが下に降りているのが分かる

※ブレーキシューのポジションが最適化された図

三本のくっきりしたスポーク、タイヤとディープリムの一体化したブラックな佇まい。力強さと走りへの期待感を醸している。これはもはや自転車ではなく、レーシングミニベロマシーンではないだろうか。ホイールだけでこうも印象が激変してしまうとは、やはりホイール恐るべし。
自分がこんなハイスペックバイクにまたがっていいのか、ちょっと躊躇してしまう。それほどのレーシーなイケメン具合い。また、シルバーのフレームとすごくマッチしていて、高級感がある。

このかっこよさをどんな言葉で表現したら良いのかわからないが、たとえるならば、すっぴんだった少女がアイラインとか、ルージュ的な化粧品でメイクした後の姿を見たような感覚だろうか。
田舎の高校生だった少女が、都内の大学に入学して突然大人(しかもとびきり美人の)に変身した瞬間を目撃してしまった気分である。
ミニベロ系の雑誌やムックに登場する、ゴリゴリのカスタマイズな人々を、これまでは「別世界の人々だし」と、宇宙人を見る眼差しで見ていたのだが、ミニベロ歴7年目にして、とうとうそっちの領域に足を踏み入れてしまった。
カスタマイズを山にたとえると、富士山9合目くらいには来てしまっただろうか…という気もするが、まだまだ自分の知らない奥深い樹海の世界があるような気もする。

※鈍く輝くマットカーボン…
ダホンのMuに始まり、ボードウォーク、タイレルCSIと、これまで連綿と続いてきたカスタマイズの歴史を振り返り、「長い道のりだった…」と、感動の涙が頬を濡らすのであった。
いそいそと試走させてみたが、カーボンホイール独特のブレーキング時のシュルシュルシュル音がたまらない。700cほどの音量ではなく、やや控えめな音かしら。あと、さほどスピードが出ていないにもかかわらず、バトンホイールが起こす風を切る音にも悶絶しそう。

さっそく週末に150キロほど平地とヒルクライムを走ってきました。
Kitt design Carbon Tri-spoke Wheel(キット・デザイン カーボン トライスポーク)のファーストインプレッションは、別途お届けしますね。
★ツイッターアカウントはこちら\(^o^)/<最近記事を常にお届け!
やはりと言うべきか、萌え死んでしまった…。

※瞬殺でした
昨年の冬には、「重量が不透明だった」ことを理由に導入を見送ったものの、その後、何度も逡巡しまして、
ということで、タイレル(Tyrell)のCSI に装着してきました。「ホイールとブレーキシューを交換するだけだろ。小一時間で作業は終わるかな」って思っていたのだが、いくつかの障害に悩まされ、予想を大幅に越して数時間も費やすことに。
その様子をお伝えします。

ちなみに購入したのはETRTO451のリムブレーキ用(※ディスクブレーキ用もある)。ロゴのデカールカラーは、グロスブラックというホイールと同色のほう。
kitt design Tri-Spoke wheel set とAM-9の重量比較
まずは気になる重量測定から。スプロケットとクイックリリースを外し、リムテープだけをつけた状態で両方のホイールを計測する。- kitt design Tri-Spoke wheel: フロント570g、リア700g = 合計1270g
- AM9: フロント550g、リア740g = 合計1290g
チラシには重量の記載はない。重量は購入を決意するかしないかの決定要因のひとつなので、ぜひTernにはその情報も積極的に開示してもらいたいものだ。重さがわからないから、思いとどまる人もいると思う。

結果的に20グラムの軽量化になった。まあ、ホイールにおける20gは誤差のレベル。とはいえ、てっきり重くなると覚悟していたので、わずかとはいえ嬉しい誤算だ。なお、軽量化目的でホイール交換を検討するのなら、最低でも100g単位で軽くなるようにはしましょう。二桁グラムだけのためのホイール交換は意味が薄い。
では、なぜ自分がたったの20グラムのために
ひとつ注意点として、カーボンクリンチャーに限らず、自転車のホイール重量は個体差がある。自分のkitt design Tri-Spoke wheel は1,270グラムだったが、ばらつきがあるであろうことはお断りしておく。
空気入れるとバキバキ音にビビる
リムテープを張り、チューブを入れ、タイヤをはめるのは通常のクリンチャーホイールと同じ。とくに難しいことはない。ただ、チューブのバルブが8センチもあるタイプを使う。リムハイトが高いので、市場の大半の小径チューブでは対応しないらしい。
※8センチもある
タイヤを装着して空気を入れていく。が、ここで注意点が!
空気圧は「8bar まで」である。シュワルベワン(タイヤ)は11bar までの高圧を入れてもOKだが、カーボンリムの強度が8bar までしかないのが理由。この場合、低いほうの数値であるリムの強度に合わせなければならない。
見落としてしまうと事故につながる恐れありなので注意である。どうりでホイールにwarning のシールが貼ってあるわけだ…。ふつう、タイヤだけを見て空気圧を決めているとおもうし、アルミクリンチャーであれば強度的に問題ないけど、材質がカーボンになると、そのへんにも気を遣わねばならない。カーボンホイールの洗礼である。

※注意書きを見落とさないように
なお、空気を入れていくと膨らんでいくチューブが、タイヤの中でパキ!パキ!と音を立ててビビる。しかし、これはカーボンクリンチャーホイールの特徴だそうで、心配することはないと教えてもらった。割れたのかと思ってビビったよ…。
大問題発生!ブレーキシューがリムに当たらない&走れない
で、タイヤをはめてフロント7 bar 、リア 7.5 bar 入れて完了。あとはフレームにはめて、ブレーキシューの当たり面の位置を調整しておしまいかと思いきや、ここで問題発生。なんと、どうしてもブレーキシューが、リムに当たらない。当たらないというか、届かないのだ。リムの上端までしかブレーキシューを持ってくることができない。しかし、カーボンクリンチャーのリムの端っこは、強度的に不安がある部位なので、本来ならばリムの真ん中にしっかりと当てるべき。

同じフレーム、同じホイールの知人には起きなかった問題なのに、なぜ自分には問題が起きるのか?もしや、コンポーネントの差かと思って、比較させてもらった。
ちなみに彼のコンポーネントは6800系の現行アルテグラで、自分は9000系のデュラエース。ブレーキキャリパーの長さが違うのか?計測してみたが、変わらない。べつにアルテグラが特別にロングアーチでありもしない。
「フレームの個体差かもしれないね」という話に一旦落ち着いたが、それで問題が解決したわけではない。対策が思い浮かばず、「まさかせっかく買ったバトンホイールが使えない。。。どうしよう。。。」と、途方にくれていたところ、大将が
「こんなパーツがあるよ」
と持ってきてくれたのが、BOMAが提供しているブレーキ位置を下げることのできる「オフセットブレーキシューホルダー」というパーツ。純正品では届かない位置まで、ブレーキシューの舟を下げる(伸ばす)ことが可能。BOMAのカーボンホイールに交換する人で、利用する人もいるそうな。

※ブレーキシューが当たる位置を下げることが可能
取り付けが難しいので、プロの技をお借りした。さすが、完璧に取り付けてくれた。ということで、一瞬冷や汗をかいたが、バトンホイールを無事に装着完了!

※左がノーマルのブレーキシューの位置で、右がオフセットブレーキシューホルダーをつけた図。右のほうが下に降りているのが分かる

※ブレーキシューのポジションが最適化された図
田舎の女子高生が、突然大人の女性に変身!したかのような大変化
これがバトンホイールを身にまとったミニベロの姿か。うむ、死ぬほどかっこいい。もう、舐め回すように見つめてしまう。
三本のくっきりしたスポーク、タイヤとディープリムの一体化したブラックな佇まい。力強さと走りへの期待感を醸している。これはもはや自転車ではなく、レーシングミニベロマシーンではないだろうか。ホイールだけでこうも印象が激変してしまうとは、やはりホイール恐るべし。
自分がこんなハイスペックバイクにまたがっていいのか、ちょっと躊躇してしまう。それほどのレーシーなイケメン具合い。また、シルバーのフレームとすごくマッチしていて、高級感がある。

このかっこよさをどんな言葉で表現したら良いのかわからないが、たとえるならば、すっぴんだった少女がアイラインとか、ルージュ的な化粧品でメイクした後の姿を見たような感覚だろうか。
田舎の高校生だった少女が、都内の大学に入学して突然大人(しかもとびきり美人の)に変身した瞬間を目撃してしまった気分である。
ミニベロのカスタマイズ、ついに終了か?
誤解を恐れずに告白すると、「バトンホイールを使う人なんて、自分とは縁のない大バカ者(←最大級の褒め言葉です)の専売特許」だと思ってた。ミニベロ系の雑誌やムックに登場する、ゴリゴリのカスタマイズな人々を、これまでは「別世界の人々だし」と、宇宙人を見る眼差しで見ていたのだが、ミニベロ歴7年目にして、とうとうそっちの領域に足を踏み入れてしまった。
カスタマイズを山にたとえると、富士山9合目くらいには来てしまっただろうか…という気もするが、まだまだ自分の知らない奥深い樹海の世界があるような気もする。

※鈍く輝くマットカーボン…
ダホンのMuに始まり、ボードウォーク、タイレルCSIと、これまで連綿と続いてきたカスタマイズの歴史を振り返り、「長い道のりだった…」と、感動の涙が頬を濡らすのであった。
いそいそと試走させてみたが、カーボンホイール独特のブレーキング時のシュルシュルシュル音がたまらない。700cほどの音量ではなく、やや控えめな音かしら。あと、さほどスピードが出ていないにもかかわらず、バトンホイールが起こす風を切る音にも悶絶しそう。

さっそく週末に150キロほど平地とヒルクライムを走ってきました。
★ツイッターアカウントはこちら\(^o^)/<最近記事を常にお届け!

コメント
コメント一覧 (10)
奥さまの説得は?( ; ゜Д゜)
先週土曜日に、家内と一緒に、ロードバイクで彩湖を、反時計回りに流していたところ、後ろから銀色の Tyrell CSI が、颯爽と追い抜いていきました。珍しいフレームなので、「おや?」と思いました。しかも、バトンホイールを履いているし。あれはシェイクダウン中の中山さんだったのですね。
その後私たちは、埼玉サイクルエキスポを見に行きました。
購入おめでとう御座います。
大人のミニベロですね!
ぜひ一度拝見させて頂きたいです。
私も と続きたいのですが、、、
しかしよく奥様を御説得なされましたね⁈
次回ロードインプレッションをお願い致します。
いやぁ、前の記事からのつながりで予想的中、私も大変嬉しゅうございます((o(^∇^)o))
ただ小径のカーボンは700Cよりも熱の影響が大きいと聞き及んでますので、ブレーキング要注意でお楽しみくださいまし!
「オクサマにはバトンホイールのことは話してない(ダンマリ作戦)」
どーでしょー?^_^
十分に仕込み期間を持たせて嫁は説得しました……(^_^;)
らじぇさん
あ!それ私です(笑)。私も覚えていますよ。「女性の方が真っ白なフレーム(メーカーは未確認)に乗っていらっしゃるなあ」という記憶があります。私は彩湖を数週してから帰宅しました!
ナオトラさん
いやー、、、嫁の説得はなかなか難しかったですよ…。しかし、これも数ヶ月単位での説得の賜物。。。でしたw
yoshimotoya120さん
もちろん嫁は知っております。さすがにこの真っ黒でぶっといホイールは否応なしに目立つので。小径カーボンは熱に弱いとの情報、ありがとうございます。注意して大切に乗ります。そしてインプレもお届けしますね。
購入頑張りましたね~
私も Tyrell CSI に乗っており(関西の方ですが)、ブログを楽しく拝見させて頂いておりました。
じつは、私も同じくKitt design のカーボンバトンホイールを入れました。
これは本当にカッコイイと思いますね!
もし、よろしければ コチラも覗いてみて下さい。
http://blogs.yahoo.co.jp/king601onishi/MYBLOG/yblog.html
実践派の中山さんにとっては、重量以外にも熱と空気圧の問題で悩まれるのだろうと勝手に思っていたのですが、この姿を見てしまえば完全にイチコロですよね~。
それにしても、オクサマの説得を正攻法?でできるなんてすごいですね。
・・・カーボンフォークとバックに収まったカーボンバトンホイール、最高にカッコいいです。
少しだけ長めのホイールベースを持つTyrellの安定感がぐっと増していますね。
これを見たタイレル社は、オリジナルのカーボンホイールを出すのでしょうか?・・・。
おおおおおお!ナカーマですね。
ブログ拝見しました。RSS登録させていただきます(*^^*)
いや~~~、本当にかっこいいですね・・・うっとり
>ぷすけまるさん
嫁ブロックをぶち破る方法をコンテンツとしてまとめようかな・・・とか考えています。日本中の男性サイクリストのために!!w
安定感増しますね…もう、完全に惚れ込んでいます。他社も出してほしいですね~
ついに購入されましたね〜(≧∇≦)b
Tyrell×バトンホイールカッコイイです!
因みに、自分もTERNのバトンホイール購入しました\(^o^)/
まだ箱の中ですが楽しみですhttp://i.imgur.com/3L1Ij4c.jpg