ロードバイクで走行中に後方確認しなければならないシチュエーションってけっこうあるのだが、初心者にとってはこれがなにげに怖いらしい。

ロード歴が長いと、「そんなのできて当たり前じゃん?」なんだけど、娘を見ていると

「走りながら後ろを見るなんて高等技術じゃん……後ろ見た瞬間に前になにか出てきたら激突するじゃん…」 

という不安があるそうな。

己の安全を守るためにも、それ以外の用途にも、ぜひスムーズな後方確認方法は身につけておくべき。ということで、Global Cycling Network の「ロードバイクに乗りながら後ろを振り返る方法(How To Look Behind You Whilst Cycling)」を翻訳&紹介してみよう。



目次


ロードバイクで安全運転するために必須のスキル

車道を走る乗り物のなかでもっとも遅いのが自転車なので、公道走行中は「抜かれ続ける」宿命にある。

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つまり追突、接触、左折時の内輪差による巻き込みなど、リスクは常にあるわけ。路肩に駐車された車の右側を通過するときは、後方をちらっと見てハンドサインを出す…といった作業は必要になる。

しかも、自転車だけがバックミラーを装備していない(自分で装着しない限り)乗り物。そのぶん、意識的にやらないと後方をぜんぜん見ずに危なっかしい運転をするハメになる。

やりかた(走り出す前)

練習は歩行者や車のいない環境でやろう。わざわざ練習なんて必要?って思うかもしれないが、タイミングや顔の角度、目線の置き方、ふらつかないコツ…けっこういろんな要素が絡む。

まず、右足だけペダルに載せた状態で、ハンドルを持つ。このとき腕は「気をつけ」よろしく真っ直ぐに。そして「顎を鎖骨に寄せる」ように振り返る。首を回そうとすると苦しいし、前傾姿勢だとそもそも回らない。

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後ろを向こうとしすぎてしまうと、肩もいっしょに動き、腕もそれに続いてしまう。意図せず曲がりだしてしまうのでとても危険。

日本は左側通行なので、基本的には右側を振り向くことができればOK。ただ、左側を振り向く必要性もシチュエーションによってはあるので、できれば両方向できるようになっておきたい。

やりかた(走行中)

次は走行中の練習。スピードを出す必要はなく、まずはのんびり運転しながら。後方に目をやる時間は一瞬だけ。短ければ短いほど良く、「車やオートバイが近づいていないかな」が目視できればいい。

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/腕はまっすぐ前を向いたまま、肩もなるべく動かさない\

これができるようになると、自信を持って公道を走れる。車がアプローチしているかどうかの確認はもちろん、グループライドで仲間がちぎれていないかの確認もできる。

信号の変わり目など、先頭は青で通過できたけど、後続が足止めを食らうのはしょっちゅうだし、メカトラブル(チェーン落ちとか)で後続が止まってしまったとき、先頭が気づかずにずーっと先まで走ってしまうってこともわりとあるある。自転車って音のしない乗り物なので、目視しないと存在に気づきにくいのよね…。

長い時間、安全に後方確認する方法

こんな方法もあるのか~と驚いたのが、「隣の仲間の背中を使って後ろを見る方法」。仲間の背中に手を置いてサポートとして使いつつ振り返れば、なるほどたしかに安定する。もちろん、やる前にひと声かけたほうが良いのは間違いない。

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前方方向はサポートしている仲間が確認してくれているので、比較的長い時間、後方確認ができる。大勢のグループライドとかで使える技だ。

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/並走ができるイベントとか河川敷では使えそうな技\

ただ、二人の息があっていないと共倒れになる危険性はあるので要注意。あと、Global Cycling Network の撮影が行われ得ている英国では二列走行が合法だが、日本はそうではない。よって、この技を使うケースはあまりないと思ってOK。

レースであれば、「肘の下から覗きこむ」のもアリ

首や体をひねる必要がないので、思い切りスプリントしながらでも後方確認ができる。この場合の後方確認はリスク確認というよりは、抜きにかかってきている敵選手がいないかの確認だろうが。

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せいぜい後方4~5メートルまでしか視野が届かないので、遠くを見る目的には適していない。すぐ近くに敵が迫っていないかがチェックできればOKってかんじで使う。

サーキットのレースだけでなく、ヒルクライムレースでも使えそうだ。前を走る集団を、進路を替えてスピードアップしてちぎりたいときとか、自分の左右の後方に人がいないか、ホイール接触しないようチェックするのにも使えそう。

バックミラーを使う

ヘルメットにミラーをマウントしたものを使えば、目線だけで後方確認できる。レギュレーションのため、レースでは禁止されるが、ツーリングでは便利。首を怪我しているとか、上半身の柔軟性があまりない人には有効だ。

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「ヘルメットにつけるのは見た目的にちょっと…」
「事故や落車したときのことを考えると(目への影響が)怖いなあ…」

というのであれば、「バーエンドにつけるタイプのバックミラー」がおすすめ。自分はミニベロとロードバイクに「キャットアイ(CAT EYE) バーエンドミラー」を使っている。面積が広く、固定力が高く(走っててズレたりしない)、反射面がきれいで見やすい。デザインはシンプルなのでどんなバイクにも似合うのもマル。

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グループライドでは小刻みに後方確認せねばならないのだが、いちいち振り返るのは面倒なのであると助かる。ソロで走るときもやはり車の存在をなるはやで把握するために必須。一度使うと、これなしでは走りたくないって思うほど。

ちなみに、ぎゅ~~~っとバーエンドに押し込んで固定するものゆえ、気軽に脱着はできない。1個を複数バイクで併用するのはしんどい。バイク1台に1個付けておくことを薦める。

ひとつ注意点として、右にバイクを倒すとミラーが地面にヒットし、パコーーン!と外れて鏡面が飛んでいく(笑)。何度かやらかしたが、接続面がグラグラになったりはせず、固定力はGOODなままだ。

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手首に装着するタイプのバックミラーもあって、バーエンドタイプよりも目線移動が少なくて済むって意味ではこっちが好きって人もいるだろう。ただ、持ち手の角度によっては見えなくなってしまうのが個人的に難ありだが。


ということで、安全運転でお過ごしくださいませ…(^^)


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