ロードバイクで坂を早く登るには、体力の有無が当然ながらモノを言う。しかし、体力だけがすべてではない。体を正しく動かし、エネルギーをムダにせず、なるべく少ない力で長距離登る方法がないわけではない。
坂を登るのがめっぽう遅い自分だが、旅行気分と非日常感が同時に味わえるので山は大好き。ちょっとでも速く登れるようにはなりたいので、勉強は続けている。
Global Cycling Network で「ロードバイクで激坂を上手に走るノウハウ」という動画があったので、翻訳してお届けしよう。
How To Ride Steep Climbs Faster
それぞれにメリット・デメリットはあって、シッティングは軽めのギアを長い時間漕げるので、筋肉へのダメージは少ない。それと、シッティングのほうがリアタイヤに体重をかけやすいので、トラクションを生むのもGOOD。
※前のめりなダンシングをしてしまうと、激坂ではリアホイールが空転することもあって危険。
ただ、シッティングをするには(自分にとって)軽いギアが必要で、それがないとダンシングで登るしか無いのが辛いところ。 ダンシングのメリットは、よりパワーをかけることができ、速いスピードで登ることができること。そのかわり、出力が高いぶん、ガス欠になるのも早い。ダンシングだけで何時間もヒルクライムを登りきるのは現実的ではない。
ペース維持はシッティングで、きつい激坂や休みたい場合にダンシング…といった使い分けがよいだろう。 こういったバイクスキルは、実走をともなうセミナーのほうがはるかに身につきやすい。宮ヶ瀬湖で受けたセミナーでは、目からウロコの学びがいくつもあって、じつに有意義だった。
>> 実走セミナーでプロに指導を受けたら、ダンシングと体重移動が劇的に変化した
重いギアから軽いギアにするときはなおさら。とくに、フロントギアを、アウター(大きいほう)からインナー(小さいほう)に落とすとき。負荷をかけた状態でのギアチェンジは、パーツに優しくない。
「脚力に自信ないんだけど、具体的にどれくらいのギアを選ぶべきなの?」という質問に対しては、「フロントはコンパクトクランク(50-34T)、リアは32Tを持つスプロケットがあれば、さほど体力がない人でも快適に坂を登ることができる」とコメントしていた。
ちなみに、自分は以前は25Tまでしかないスプロケットを使っていて、激坂にいくたびに死にそうになったので、28Tまであるスプロケットに2016年の夏に交換した。それからは、ほぼほぼどんな坂でも問題はない。
※フロントはコンパクトクランク(50-34T)です。
しかも、たいていの峠は「序盤は緩やか、後半にかけて斜度が上がる」ものだ。その逆はあまりない。もしくは、美ヶ原高原のように、最初からいきなり激坂で、それが延々と続くこともある(笑)。
最初に張り切りすぎるとガス欠になってしまう。よって、脚だけではなく、頭も使ったペース配分が大事になるのだ。緩やかな序盤はペースを控えめにして体力をセーブして、後半に備えよう。
坂を登っているときって、それはそれは心が折れそうになる瞬間が何度も訪れるものでして、頂上がどこにあるのか、あと何キロ走ればこの苦しみから開放されるのか、わからないままで走るのはキツい。そういう意味では、コースプロファイルを事前に頭に叩き込んでおくのはすっごくオススメ。
※苦悶の表情を浮かべるサイモンさん
速さを競うレースではなく、ふつうのサイクリングとしてのヒルクライムでも、心を強く維持するための工夫はしておいたほうがいいです。
もっと効果が大きいのがホイールの軽量化。自分はカンパニョーロのゾンダから同じくカンパニョーロのシャマルミレに交換して1年半になるんだけど、シャマルミレのほうが登りやすくなった。シャマルミレはものすごく気に入っているので、他のホイールに浮気しようとは思わない。
※悶絶するカッコよさ
>> カンパニョーロのアルミクリンチャー、「シャマルミレ」で2,000キロ走ったインプレッション
>> シャマルミレ(Shamal Mille)で100キロ走ってきたので、インプレッションするよ(シェイクダウン編)
「機会があれば、BORAウルトラ的なカーボンチューブラーホイールを試してみたい気もするなぁ」と考えないわけではないけど、予算もないし、そもそもシャマルミレで満足しているので、交換の予定はまったくない。
あとはシンプルに体重を落とすことですね。こっちのほうが、フレームやホイール交換よりも効果はでかい。お金もかからないし、スタイルはかっこよくなる。自分もお腹周りの脂肪の軽量化に取り組んで入るのですが、ぜんぜん落ちてくれないです…。
※漕いでも漕いでも痩せんとです…
以上、ロードバイクで激坂を上手に走るノウハウをお届けしました。
年末年始とクリスマスの暴飲暴食で予定外のウェイトアップをしてしまった皆様、春に向けて己の軽量化に励みましょう。私もがんばります・・・。
坂を登るのがめっぽう遅い自分だが、旅行気分と非日常感が同時に味わえるので山は大好き。ちょっとでも速く登れるようにはなりたいので、勉強は続けている。
Global Cycling Network で「ロードバイクで激坂を上手に走るノウハウ」という動画があったので、翻訳してお届けしよう。
How To Ride Steep Climbs Faster
シッティングで登るか、ダンシングで駆け上がるか
ライダーの体力、坂の斜度と長さ、好みに左右されるので正解はないのだが、マットさんが言うには、「自分のやりやすい方法でOK」とのこと。それぞれにメリット・デメリットはあって、シッティングは軽めのギアを長い時間漕げるので、筋肉へのダメージは少ない。それと、シッティングのほうがリアタイヤに体重をかけやすいので、トラクションを生むのもGOOD。
※前のめりなダンシングをしてしまうと、激坂ではリアホイールが空転することもあって危険。
ただ、シッティングをするには(自分にとって)軽いギアが必要で、それがないとダンシングで登るしか無いのが辛いところ。 ダンシングのメリットは、よりパワーをかけることができ、速いスピードで登ることができること。そのかわり、出力が高いぶん、ガス欠になるのも早い。ダンシングだけで何時間もヒルクライムを登りきるのは現実的ではない。
ペース維持はシッティングで、きつい激坂や休みたい場合にダンシング…といった使い分けがよいだろう。 こういったバイクスキルは、実走をともなうセミナーのほうがはるかに身につきやすい。宮ヶ瀬湖で受けたセミナーでは、目からウロコの学びがいくつもあって、じつに有意義だった。
>> 実走セミナーでプロに指導を受けたら、ダンシングと体重移動が劇的に変化した
正しいギアの選択をする
言うまでもなく、脚力&坂に合わせたギアの選択はむちゃんこ重要。心がけてほしいのが、「ペダリングがキツくなる前に、早め早めの変速をする」こと。重いギアから軽いギアにするときはなおさら。とくに、フロントギアを、アウター(大きいほう)からインナー(小さいほう)に落とすとき。負荷をかけた状態でのギアチェンジは、パーツに優しくない。
「脚力に自信ないんだけど、具体的にどれくらいのギアを選ぶべきなの?」という質問に対しては、「フロントはコンパクトクランク(50-34T)、リアは32Tを持つスプロケットがあれば、さほど体力がない人でも快適に坂を登ることができる」とコメントしていた。
ちなみに、自分は以前は25Tまでしかないスプロケットを使っていて、激坂にいくたびに死にそうになったので、28Tまであるスプロケットに2016年の夏に交換した。それからは、ほぼほぼどんな坂でも問題はない。
※フロントはコンパクトクランク(50-34T)です。
ペース配分を間違えない
街中の短い坂であれば、きつい斜度でも「うらぁぁぁぁぁぁ」ってもがいてクリアできるけど、終わりの見えない、もしくは峠を超えなければならないようなヒルクライムでは、力任せの走りをしていたら、どんな人でも必ずバテる。しかも、たいていの峠は「序盤は緩やか、後半にかけて斜度が上がる」ものだ。その逆はあまりない。もしくは、美ヶ原高原のように、最初からいきなり激坂で、それが延々と続くこともある(笑)。
最初に張り切りすぎるとガス欠になってしまう。よって、脚だけではなく、頭も使ったペース配分が大事になるのだ。緩やかな序盤はペースを控えめにして体力をセーブして、後半に備えよう。
ポジティブな精神状態を保つ
「精神力で登れたら、苦労などしないわ!」と思わないでほしい。メンタルコンディションが整っていると、いないのとでは、ヒルクライムではとてつもない差を生む。これ、どんなスポーツでも同じですよね。坂を登っているときって、それはそれは心が折れそうになる瞬間が何度も訪れるものでして、頂上がどこにあるのか、あと何キロ走ればこの苦しみから開放されるのか、わからないままで走るのはキツい。そういう意味では、コースプロファイルを事前に頭に叩き込んでおくのはすっごくオススメ。
※苦悶の表情を浮かべるサイモンさん
速さを競うレースではなく、ふつうのサイクリングとしてのヒルクライムでも、心を強く維持するための工夫はしておいたほうがいいです。
ウェイトを軽減する
体重とバイクのどちらか、もしくは両方を軽量化すれば、登りは楽になる。てっとり早いのは、コンポーネントでいうと105ならアルテグラに、アルテグラならデュラエースにアップグレードする。もっと効果が大きいのがホイールの軽量化。自分はカンパニョーロのゾンダから同じくカンパニョーロのシャマルミレに交換して1年半になるんだけど、シャマルミレのほうが登りやすくなった。シャマルミレはものすごく気に入っているので、他のホイールに浮気しようとは思わない。
※悶絶するカッコよさ
>> カンパニョーロのアルミクリンチャー、「シャマルミレ」で2,000キロ走ったインプレッション
>> シャマルミレ(Shamal Mille)で100キロ走ってきたので、インプレッションするよ(シェイクダウン編)
「機会があれば、BORAウルトラ的なカーボンチューブラーホイールを試してみたい気もするなぁ」と考えないわけではないけど、予算もないし、そもそもシャマルミレで満足しているので、交換の予定はまったくない。
あとはシンプルに体重を落とすことですね。こっちのほうが、フレームやホイール交換よりも効果はでかい。お金もかからないし、スタイルはかっこよくなる。自分もお腹周りの脂肪の軽量化に取り組んで入るのですが、ぜんぜん落ちてくれないです…。
※漕いでも漕いでも痩せんとです…
ロードバイクで激坂を上手に走るノウハウのまとめ
- シッティングとダンシングの使い分け
- 正しいギアのチョイス
- ペース配分
- バイクの身体の軽量化
以上、ロードバイクで激坂を上手に走るノウハウをお届けしました。
年末年始とクリスマスの暴飲暴食で予定外のウェイトアップをしてしまった皆様、春に向けて己の軽量化に励みましょう。私もがんばります・・・。
コメント
コメント一覧 (5)
なお、正しく脂肪燃焼させられれば(個人差はありますが)まぁ身体は絞れますよ。
私は運動らしい運動というのは自転車だけですが、昨年は3ヶ月で3〜4kg落とせました(この冬で2kg増になってますが...T.T)。
こちら↓のブログでは脂肪燃焼と糖質の関係を研究・実践されていて、とても勉強になりましたので参考までに。
http://rumiokan.com/?p=123
現在シャマルミレの購入を検討しており、こちらのブログの関連記事のおかげでかなり購入に傾いております。
が、唯一気がかりなのがシューが当たる面の耐久性です。
と言うのも「マヴィックやカンパ・フルクラムのプラズマ処理されたリムは使用するにつれてブラックが削れ、シルバーが露出するようになる」という話を聞いたことがありまして……。
もし差し支えなければ現在の総走行距離とシューが当たる面の状態をお教えいただけないでしょうか?
素敵な情報ありがとうございます。さっそく熟読してみます!
よっちかずさん
>「マヴィックやカンパ・フルクラムのプラズマ処理されたリムは使用するにつれてブラックが削れ、シルバーが露出するようになる」という話を聞いたことがありまして
↑
それは初めて耳にしました。
が、私のシャマルミレはまったく問題ないです。というか、シューが当たるリム部分はぜんぜん摩耗してないですね。ちなみに、使いだしたのは2015年8月で、走行距離は・・・ざっくり計算で4500~5000キロほどでしょうか。
なお、ブレーキシューそのものも思っていたよりずっと長持ちしていて、まだ交換したことがありません。(そろそろ交換しようとは思っていますが)
参考になったでしょうか?
プラズマ処理を施してあってもシューがリムに与えるダメージは0ではないとは言え、わざわざシュー側を削れやすく作ってある以上そう簡単にリム側は削れたりしませんよね。
もしかすると削れが発生した方々はシューに何らかの異物が刺さっていたのかもしれません。
シューの減り具合までお教えいただき大変参考になりました。
4月の新車の納車に合わせて購入予定の為、じっくり検討してみます。
回答ありがとうございました。
これからも更新を楽しみにしております。
>総走行距離8000kmくらいで剥がれたり、雨の日のライドで剥がれたり…という体験談
↑
おおお、なんという情報。。。ご提供ありがとうございます。
シューを削れやすくしているそうなので、リムには目視で確認できるダメージはまったく見られないですね。異物疑惑はたしかにあるかもしれません。シューのチェック、メンテは必要ですね。ホイールを守るという意味でも。
ご参考に慣れて嬉しいです。これからもよろしくお願いします。
_(._.)_