群馬県の山はこれまで登ったことがなかったので、一度ぜひ行きたいと思っていた。

榛名山に初めてヒルクライムに行くので、恐る恐る事前調査してみた」でも書いたように、群馬県は赤城山、榛名山、妙義山の3つが有名。いわゆる上毛三山(じょうもうさんざん)ですね。そのうちのひとつ、榛名山を知人サイクリストと登ってきた。
※調べてから、実際に登るまでに半年もかかってしまった

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榛名山のコースプロファイル情報がほぼない状態で挑んだのだが、聞いた限りでは「序盤が緩やかで、徐々にきつくなり、神社を越えるとかなりの激坂がゴール(榛名湖)まで続く」とのこと。 徐々に斜度がキツくなるのはペース配分が難しく、ヒルクライムにおいてはけっこうな曲者。

無事に登りきれるかどうか、ちょっぴり不安を抱えながら登ったのだが、結論からいうと予想以上にキツかった。

群馬って、大宮からでも意外に近い

高崎駅までは新幹線で行った。大宮駅からはなんとたったの25分。京浜東北線だと、大宮>>赤羽が23分なので、その所要時間の短さに驚かれると思う。自分もビックリした。

ちなみに大宮から高崎までの距離は「70キロ」で、大宮から赤羽までは「20キロ」である。 勝手なイメージで、「輪行で群馬まで行くのか~。遠いな~~、むっさ時間かかりそうだな~」って思っていたのに、この近さ。

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たったの25分なら、指定席を確保するまでもないので、自由席にして(案の定満席だったが)ずっと車両の間に立って過ごしていた。25分なのでべつに苦にもならない。

これなら、関越道で向かうよりも時間が短縮されるし、渋滞に巻き込まれることもないので時間の計算がしやすい。今後、週末の群馬遠征の際は輪行で行こうと思った。(※土日の関越道はたいてい所沢~川越~東松山で渋滞するので)

高崎駅から自走で榛名支所に向かう

生まれて初めて高崎駅で降り立つ。ごく普通な印象。雰囲気は宇都宮駅前をじゃっかんこじんまりさせた感じ。調べてみたら、高崎市の人口は375,396人で、宇都宮市は519,819人だった。うむ、第一印象に相違はなかった。

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高崎市から榛名支所までは距離にして18キロほど。1時間ほどで着く距離だ。しばらく走るとすぐに街を抜け、一気に田舎の風景になる。榛名支所まではほぼ平坦でキツい場面はほぼないんだけど、山に近づいてはいくのでほんの少しだけ登り基調ではある。

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※榛名支所。思っていたより大きい建物だった。

榛名支所からはいきなり登りです

榛名支所はサイクリストに駐車場を無料開放してくれるそうで、とてもありがたい。知人はBMWミニ(コンバーチブル)で来ていたのだが、なんとホイールを外せばフレームがぴったり収まる。フレームの上に毛布をかぶせて、両ホイールを乗せるだけ。

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しかも、コンバーチブルなので荷物の出し入れが超カンタン。(雨天の場合は難儀するだろうが…) 無理をすれば、ロードバイク2台積めそうな気がする。

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※MINIの積載力もあなどれない

支所からはすぐに榛名山に向かえる。いきなり普通に坂が始まって面食らった。序章とかまったりしたイントロとか無いんですね…(笑)。所々で一直線の坂がずーーっと続いているのがメンタル的にしんどい。「えー、あそこまでこの斜度が続くの…?」という気分になってくる。

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ヒルクライムをする方ならわかると思うが、坂は適度に曲がってくれているほうがよい。あまりにもひたすらに直線すぎると、マラソンでいうところの、「あの電信柱を目標にがんばって、またひとつ先の電信柱までがんばって…」メソッドが使えないからだ。

あと、「あのコーナーを曲がれば、ちょっとは斜度が緩やかになっているかも…」という希望が持てるから。(希望通りにならないことがほとんどではあるけどw)

神社から頂上までが一気にキツくなる

ゴールがどこにあるかわからない状態、何キロ走ればいいのかわからないヒルクライムほど苦しいものはないので、ざっくりコース長を書いておきますと、榛名支所から榛名神社までが13キロほど。榛名神社から榛名湖までが5キロ。合計18キロ。ヒルクライムとしては、一般的な長さではないかなと。

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神社そばの公衆トイレで小休止してから頂上を目指したのだが、ここからがキツかった…。ほぼほぼずっと苦しい斜度が続く。ひたすら続く。休みどころはほとんどないっす。

上級者に言わせると、「どこそこのカーブを曲がったところから、どこそこまでがやや平坦なので、そこで息を整えて~」だそうだが、こちとらイッパイイッパイで走っていて、そんなポイント、ついぞお目見えしなかった。

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※ここが神社スポット。ここまででもまあまあキツいですが、さらに一段キツさが増します

神社から榛名湖まではむちゃんこキツいです。よく覚えておいてください。初心者サイクリストとか、人生初のヒルクライムに榛名山はあんまし向かない気がします。

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※登っても登ってもゴールが見えてこない…

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※このつづら折りはいつになったら終わるのか…

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※マジでキツいです

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※途中にご神体もありました。苦しいので眺めている余裕はないです><

榛名湖はコンパクトでとっても美しい

息も絶え絶えに登りきると、そこはもう榛名湖。快晴だったこともあって、湖面にきれいに榛名山が映し出されている。まるで絵ハガキのようにキレイな風景。じつに美しい。

これが榛名富士。たしかにシルエットが富士山っぽい。 標高1,084mに位置しており、中禅寺湖(栃木県日光市)に次いで2番目に高い場所にある湖なのだ。

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>> 中禅寺湖にオクサマと走ったときの記事はこちら

榛名山について、ウィキペディア情報を引用しつつまとめると、なんでも榛名湖はカルデラ湖らしい。カルデラとは、火山の活動によってできた大きな凹地のことで、そこに水が溜まって湖となる。

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周囲をいくつかの山が囲っており、最高峰の掃部ヶ岳(かもんがたけ:標高1,449 m)、烏帽子岳(1,363 m)、鬢櫛山(1,350 m)などが囲んでいる。よーく見ると、けっこう複雑な地形をしているようだ。

せっかくなので湖を一周(6キロ)してみた。湖なので平坦かと思ったら、地味に幾つか登りがあって面食らった。それにしても、榛名湖って静かで閑静な空気に包まれていて、時間がゆっくり流れている気がした。

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榛名湖畔には「県立榛名公園」も併設されている。昭和天皇皇后両陛下の御成婚を記念し、御料地の払い下げを受けて設置された県立公園…であって、なんと大正13年に開設されたそうですよ。

御料林の払い下げってなんじゃらほい?」と思ったので調べてみた。どうやら明治憲法下での皇室所有の森林を指すらしい。現在はすべて国有財産となっているんですって。知らない土地へ行くと、勉強になるなあ。

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※湖畔でBBQしているグループもいた。楽しそうだった。

下りの途中で「三杉屋」で焼きまんじゅうを食べる

榛名神社まで下ったついでに、神社入り口そばにある「三杉屋」で焼きまんじゅうを食べた。200円と良心的な価格。

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まさか食べログ情報はあるまいて…と思って検索したらしっかりありました


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味噌ダレを塗り、何度もひっくり返してじっくり焼いてくれている。てっきりみたらし団子の巨大版かと思って受け取ったら、妙に軽い…。噛んでみたらフワッとした食感。原材料を聞いたら「小麦粉だよ(*^^*)」ですって。つまり、パンに近い触感だった。これはこれで美味しい。
※ただ、お腹は膨れない(^_^;)

道路がキレイなので、下りがむちゃくちゃ快適

たいてい、峠道って舗装が汚かったり、凸凹だったり、穴が塞がっていなかったりするものだけど、榛名山の下りはすんごく快適。路面が全然荒れていないので、榛名支所まで一気に下れた。素晴らしい路面。

この下りだけが味わえただけで、榛名山に来た甲斐があった。 神社からの登りはキツかったけど、とても楽しかったです。 それにしても、なかなか坂が得意にならない…。常に苦しい。「ロードバイク ヒルクライム」の書籍をもっと読むべきなのだろうか。

ただ、ヒルクライム関連の書籍ってそうそう新刊が出ない。まあ、山が早く登れるようになるには近道など存在せず、地道に鍛えるしか無いのだろう。

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以上、榛名山ヒルクライムをお届けしました。今後は寒くなるので、標高的にもしばらくは行けないけど、暖かくなったらぜひ再訪したいオススメの場所です。