ひとつの世界にいったん染まってしまうと、かつての知らなかった昔には戻れない…なんてことはよくあります。
趣味の世界もそうだし、仕事でも同じでしょう。最近、印象的なシーンに連続で出くわしまして、それは「フロントディレイラーの操作」でした。
そういえば、フロントディレイラーって初心者にとっては地味に使い方がややこしいかも?と改めて思わされたので、どう説明→解決したかをまとめてみます。
男性は初のロードバイクを買って三ヶ月目で、女性は人生2回目のロードバイク…という初心者の方です。
どっちのケースも、フロントディレイラーがうまく使えていないために、快適に走れていない状態でした。いっしょに走ってて、なんとなく違和感があったので、しばらく観察していたら、ギア比が合ってないのと、フロントディレイラーがインナーに入ったまま。
リアはトップに入った状態。つまりインナートップ。
漕いでも漕いでも進まない…ので苦しそうに見えたわけです。
自転車を停め、ロードバイクには前後にギアがあり、右手がリア、左手がフロントの変速に使うことを說明。
「左手にもギアがあるけど、そういうことだったのか」
と、ここで初めて『左手=前側変速』と認識してもらえました。
ここの說明は秒で終わります。
しかし、難しいのがフロント変速。
なぜなら、左右での変速操作が逆だから。
これが、ややこしさに拍車をかけているわけです。
「フロントメカを重くしよう」って指示に対し、「OK!右手のリアと同じように、小さいレバーを押せばいいのね」って発想になるんですね。でも、逆に軽くなって「あれ?」となる。
「左右の操作は逆だよ。リアを重くしたいときは小さいレバー、でもフロントの場合はブレーキレバーごと…なんたらかんたら」って張り切って說明すると、「まって~理解が追いつかない」ってなります。
「前後メカの操作を正しく伝えるのって、意外に難しい…」と感じました。
ここでもリアはわかりやすく、
・小さい歯:重い
・大きい歯:軽い
とすぐ理解してもらえました。
慣れ親しんだママチャリや、子供の頃の自転車の記憶とリンクしやすいみたいです。
驚いたのがフロントで、
・小さい歯:軽い
・大きい歯:重い
…と説明してようやく、「リアと逆なんだ!」「大きい歯(前) × 小さい歯(後) = 最大に重いギアなのか~」って反応が返ってきたこと。
そうか…そうだったのか…とこっちもびっくりしました。道理で、インナーに入ったままのフロントチェーンを見せても「これの何が問題なの?」というリアクションだったわけです。
チェーンの位置でもって、軽いギア or 重いギア or 中間の概念をわかってもらえました。これで、「今後、ギア選択で違和感があったら、信号待ち等でチェーンの位置を確認すればよいのだ」と安心してもらえました。
レバー操作以前に、「チェーンの位置とギアの重さの関係」を理解してもらうことの大切さを私も知りました。
そもそもチェーンの位置関係を理解していなければ、ギア操作の意味もわからないですからね。
「左右で逆になる」という說明は刺さらないので、もっとシンプルにしてみました。
前述の通り、ここはすぐに理解。
ギアが軽すぎで進まない…と感じたら、信号待ちで足元に目を落として、チェーンが大きい方にあるか確認しよう!としました。
(関東圏の)街中や河川敷を走るとき、フロントを落として登るシチュエーションはめったにありません。であれば、フロントギアは普段は触らない「緊急事態用」ってことにし、まずはリア操作だけで快適に走れるようになればよいのです。
フロントとリアを織り交ぜて微調整できるようになるのは、追々で大丈夫だと思いました。まずはリアを習得し、次にフロントの役割を学ぶ…というふうに、順を追って慣れていけばOKでしょう。
-------------------------------------------
2人とも、フロントをアウターに入れた途端、「うぉぉぉぉ!!めっちゃ走る!快適だぁ~」って反応をしてくれました。
その後、買って3ヶ月になる青年は、「左のギアは、意味がよくわからないから、ずっと触っていなかったんです」と証言してくれました。
「ロードバイクって速い乗り物って聞いていたけど、ぜんぜん進まないじゃん…でも、こういうものなのかな。自分の期待が大きすぎたのかも…」って疑問を抱えながらずっと乗っていたようで、ということは、買った時点がフロントがインナーだった…ということ。あるいは、何かのはずみでインナーに落とし、そのままだった…か。
納車時にショップで操作法は教えてくれたそうですが、サラッとでしかなくて、ぜんぜん伝わっていなかったんでしょうね。
「ロードバイクはすっごく速くて、快適な乗り物だとようやく知れました!」
と喜んでもらえたので、一件落着です(^^)
初心者の方が窮屈そうに走っていたら、もしかしたら上記が一因かもしれません。
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趣味の世界もそうだし、仕事でも同じでしょう。最近、印象的なシーンに連続で出くわしまして、それは「フロントディレイラーの操作」でした。
そういえば、フロントディレイラーって初心者にとっては地味に使い方がややこしいかも?と改めて思わされたので、どう説明→解決したかをまとめてみます。
目次
- 平地なのにすごく苦しそうに見えた
- 自転車の専門用語は通じない
- リアの操作概念はわかりやすいが、フロントはそうではない
- チェーンとギアの位置を見せて說明を試みる
- 概念がつかめると、レバー操作もスッと頭に入る
平地なのにすごく苦しそうに見えた
一人は男性(アラサー)、一人は女性(20代)。男性は初のロードバイクを買って三ヶ月目で、女性は人生2回目のロードバイク…という初心者の方です。
どっちのケースも、フロントディレイラーがうまく使えていないために、快適に走れていない状態でした。いっしょに走ってて、なんとなく違和感があったので、しばらく観察していたら、ギア比が合ってないのと、フロントディレイラーがインナーに入ったまま。
リアはトップに入った状態。つまりインナートップ。
漕いでも漕いでも進まない…ので苦しそうに見えたわけです。
自転車の専門用語は通じない
「フロントをアウターにしたほうがいいよ」と伝えても、「はて?アウターとは?フロント=前って意味は分かるけど、ギア操作における『前』ってなんのこと?」って反応だったので、「そうか、自転車用語じゃない言葉で説明せねば」と思いました。自転車を停め、ロードバイクには前後にギアがあり、右手がリア、左手がフロントの変速に使うことを說明。
「左手にもギアがあるけど、そういうことだったのか」
と、ここで初めて『左手=前側変速』と認識してもらえました。
リアの操作概念はわかりやすいが、フロントはそうではない
2人とも、リア変速はすぐ理解しました。なぜならシンプルだから。- カチカチと小さいレバーを押す→重くなる
- ブレーキレバーごとレバーをぐいっと押す→軽くなる
ここの說明は秒で終わります。
しかし、難しいのがフロント変速。
なぜなら、左右での変速操作が逆だから。
- リアの変速と同じように小さいレバーを押すと、逆にインナーに入って軽くなる
- 重くする(戻す)には、ブレーキレバーごと押し込まねばならない
これが、ややこしさに拍車をかけているわけです。
「フロントメカを重くしよう」って指示に対し、「OK!右手のリアと同じように、小さいレバーを押せばいいのね」って発想になるんですね。でも、逆に軽くなって「あれ?」となる。
「左右の操作は逆だよ。リアを重くしたいときは小さいレバー、でもフロントの場合はブレーキレバーごと…なんたらかんたら」って張り切って說明すると、「まって~理解が追いつかない」ってなります。
「前後メカの操作を正しく伝えるのって、意外に難しい…」と感じました。
チェーンとギアの位置を見せて說明を試みる
ギア比を概念として説明するのがマズイのかも?と考え、今度はチェーンの位置を見せながら説明してみます。ここでもリアはわかりやすく、
・小さい歯:重い
・大きい歯:軽い
とすぐ理解してもらえました。
慣れ親しんだママチャリや、子供の頃の自転車の記憶とリンクしやすいみたいです。
驚いたのがフロントで、
・小さい歯:軽い
・大きい歯:重い
…と説明してようやく、「リアと逆なんだ!」「大きい歯(前) × 小さい歯(後) = 最大に重いギアなのか~」って反応が返ってきたこと。
そうか…そうだったのか…とこっちもびっくりしました。道理で、インナーに入ったままのフロントチェーンを見せても「これの何が問題なの?」というリアクションだったわけです。
チェーンの位置でもって、軽いギア or 重いギア or 中間の概念をわかってもらえました。これで、「今後、ギア選択で違和感があったら、信号待ち等でチェーンの位置を確認すればよいのだ」と安心してもらえました。
レバー操作以前に、「チェーンの位置とギアの重さの関係」を理解してもらうことの大切さを私も知りました。
概念がつかめると、レバー操作もスッと頭に入る
チェーンを見て「今は重い(or 軽い)」が理解できると、安心してギア操作の說明に入れます。そもそもチェーンの位置関係を理解していなければ、ギア操作の意味もわからないですからね。
「左右で逆になる」という說明は刺さらないので、もっとシンプルにしてみました。
1.「フロント(右)はいったん忘れよう。右手だけのギア操作(小レバー=重い、両レバー=軽い)だけでOK」
これだけです。前述の通り、ここはすぐに理解。
2.「平地を走るときは、左のギアは触らなくてOK!」
ただし、前のチェーンが大きい方のギアに乗っていること。これだけ。ギアが軽すぎで進まない…と感じたら、信号待ちで足元に目を落として、チェーンが大きい方にあるか確認しよう!としました。
3.「リアの操作は、坂がきつい…もう踏めない…となるちょっと前に!」
リアの操作は、「もうこれ以上軽くならない…」ってなったときの最後の手段として、としました。(関東圏の)街中や河川敷を走るとき、フロントを落として登るシチュエーションはめったにありません。であれば、フロントギアは普段は触らない「緊急事態用」ってことにし、まずはリア操作だけで快適に走れるようになればよいのです。
フロントとリアを織り交ぜて微調整できるようになるのは、追々で大丈夫だと思いました。まずはリアを習得し、次にフロントの役割を学ぶ…というふうに、順を追って慣れていけばOKでしょう。
-------------------------------------------
2人とも、フロントをアウターに入れた途端、「うぉぉぉぉ!!めっちゃ走る!快適だぁ~」って反応をしてくれました。
その後、買って3ヶ月になる青年は、「左のギアは、意味がよくわからないから、ずっと触っていなかったんです」と証言してくれました。
「ロードバイクって速い乗り物って聞いていたけど、ぜんぜん進まないじゃん…でも、こういうものなのかな。自分の期待が大きすぎたのかも…」って疑問を抱えながらずっと乗っていたようで、ということは、買った時点がフロントがインナーだった…ということ。あるいは、何かのはずみでインナーに落とし、そのままだった…か。
納車時にショップで操作法は教えてくれたそうですが、サラッとでしかなくて、ぜんぜん伝わっていなかったんでしょうね。
「ロードバイクはすっごく速くて、快適な乗り物だとようやく知れました!」
と喜んでもらえたので、一件落着です(^^)
初心者の方が窮屈そうに走っていたら、もしかしたら上記が一因かもしれません。
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コメント
コメント一覧 (14)
cyclegadget
がしました
cyclegadget
がしました
私の時は納車の際に「たすき掛けは負荷を与えるからだめ」、「右が後ろ、左が前で、右側に動くほど重くなる」、「ブレーキレバーごと動かす方向にギアが動きます」と言う説明を、実演付でしてもらいましたね。
あと「平地でガチャガチャ変速してどう動くか身体に染み込ませるのが慣れの近道」って説明されたかたとは別の方に言われて、帰り道の15キロの間、ガチャガチャ変速して組み合わせを試してましたね。
cyclegadget
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以前のコメントで「ツラクナイモード」に移行として説明したものですが・・・。
平地走行の場合(ほぼママチャリ状態)
1、フロントのギアはアウター(大きいギア)にしておく
2、リアのギアは中間の14T又は16Tで固定したまま走行
向かい風または坂道の場合(ママチャリ状態よりはるかに楽チンになる)
1、リアのギアは平地走行時同様中間の14T又は16Tに固定したまま
2、フロントのみインナー(小さいギア)に変更して走行(ツラクナイモード)
これなら左側のシフト操作のみで小さいギアにするには小さいレバーを
大きいギアにするには大きいレバーを操作する事を覚えるだけなのでむつかしくない!
cyclegadget
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cyclegadget
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自分も前と後ろのギヤが、左右のレバーで逆になるので、よく間違えてました^^;
なので、「大きいレバーが大きいギヤ。」
「小さいレバーが小さいギヤ。」と覚えたら、左右共通になるので間違えないようになりました。(*^^*)🎵
cyclegadget
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cyclegadget
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↑
なるほど、シンプルで覚えやすいです…!!
cyclegadget
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私も今後使わせていただきます(^^)
cyclegadget
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そしてロードバイクデビュー、おめでとうございます\(^o^)/
cyclegadget
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店員が手際よく操作してしまうので、自分の体験にならないし
cyclegadget
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cyclegadget
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ギアの選択は皆さん、色んな流儀があるんですね。自分は信号のたびに必ずインナーにする派(?)ですが、歳をとるとエンジン=足のトルクバンドがめちゃ狭くなるので、リアもまめにカチャカチャ変速します。
また歩道に上がった際は必ずインナーにして、必要以上にスピード出さないようにはしてます。
cyclegadget
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