シマノの新型デュラエース、『R9100』がリリースされて数ヶ月が経過したが、自分は今も静観している状況である。自分の周囲では、R9100をオーダーした人が何人かいるが、まだ納車待ちだったりで、まじまじと見せてもらったことはない。

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BOMA の Refale に積む6800系アルテグラが3年半経ち、「2017年中にコンポーネントを刷新しようかな…」と思わないでもないが、R9100は選択肢の対象外。理由はカンタンで「やっぱ高い」から(笑)。

ミニベロのタイレル(Tyrell)のCSI には9000系デュラエースを積んでおり、まだ1年半なのでぜんぜん大満足している。


以前、下記記事を書いた。

>> 「買いか!?待ちか!?」 デュラエース(Dura-Ace)9100のインプレッション動画


その中では9100デュラエースの特徴を…

  1. リアディレイラーに劇的変化はないが、フロントディレイラーは大きく変化
  2. 28cが使える
  3. (前作と比べ)ブレーキ性能に大きな違いはない
  4. ひたすら黒いデザインは好き嫌いが分かれそう


とした。

メカとしてはなにかしら進化したはずで、その点においてはインプレするまでもなくシマノさんの技術力を信用しているのだが、どーしてもデザインとカラーリングが好きになれなかった。

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しかし、慣れとは恐ろしいもので、ずっと眺めているうちに「けっこうカッコいいかも・・・」と感じ始めている。ということで、改めてR9100のインプレ動画をチェックしてみた。

今回の動画はGlobal Cycling Network ではなく、Cycling Weeklyという別チャネルである。 英語なので翻訳しました。

Shimano Dura-Ace R9100 Groupset | Review



ダース・ベイダーっぽいカラーリングと雰囲気がナイス

先代の9000系とは打って代わり、黒一色。まるで「ダース・ベイダーのよう」と表現していたが、 言い得て妙だと思った。

リアディレーラーがかなり進化しており、より大きなギアを持つスプロケット(32T)が装着できるようになっている。

プロの意見を取り入れた結果、こうなったのだそうな。

R9100のリアディレーラーは、「マウンテンバイクのXTR(ショートケージバージョン)にかなり似た構造になっており、フロントのギアの位置に関係なく全てのギアで変速がしやすくなっている」とのこと。

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※すごくスリムで無駄な肉が削ぎ落とされたシルエット

マウンテンバイクの特性を活かした部分は他にもあって、リアディレーラーがシャドータイプになっていることで外側への張り出しが減っている。右側への落車の際、引っ込んでいるぶんだけ地面との接触を防ぐことができる。

まあ、普通に舗装路を走るだけであればほぼ恩恵は感じないかもしれないが、輪行の際の出っ張りも(ほんの少しだが)減るし、少なくとも悪いことはひとつもない。

チェインリングのスペースがちょっと変更になった結果、9000系とミックスして使うことはオススメできない、とのことだ。

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※クランクデザインがいまいち好きになれない


シフティングの感触はさらに洗練されており、とくに、強めのトルクをかけながら変速をしても、チェーンがスプロケットのギアとギアの間でバタつくことがない。

ただし、カンパニョーロのハイエンドモデルに用意されている多段変速(シフトアップ)は備わっていない。(つまり、先代と同じ)

ブレーキの剛性も素晴らしい。シングルピボットのブレーキでも、まるでダイレクトマウントのブレーキのような安心感がある。

デュラエース9100のバリューは?

カンパニョーロのフラッグシップ(スーパーレコード)よりははるかに安い。9100のライバルはじつはスーパーレコードやスラムのREDではなく、身内にいる。

そう、「アルテグラR8000 Di2」である。

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デュラエースのグループセットよりはほんの少し重くはなるが、その代わりに電動コンポーネントが手に入る。実際、ワイヤーのデュラエースと、Di2のアルテグラは似た価格帯。アルテグラのほうが若干安いくらいなので、これはかなりの悩みどころ。

車に例えるならば、クラウンのフラッグシップモデルを買うか、レクサスのLSの一番安いのを買うかで迷うのに似ているかもしれない。

もしくは、ハリアーかNX(レクサス)で悩む感じか。

どちらを買っても幸せになれるのは間違いないので、あとはもう本能に従うだけではないだろうか。

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で、9000との差はどれくらいあるの?そこが気になるんだけど


9000オーナーである自分も、9100の出来栄えはひっじょーーーーに気になっている。動画での解説によれば、「びっくりするような大きな変化はない。9000も未だに素晴らしいコンポーネントであり、9000を凌駕するようなグループセットを生み出すのはシマノでさえ至難のワザだ」と述べている。

よって、9000オーナーは慌てて9100に飛びつく必要はないと結論づけていた。自分もその意見に同意だ。タイレルのCSIに装着している9000デュラエースはまだ1年半しか使っておらず、新品時となんの変わりもない快適極まる変速を提供してくれている。

ハッキリ言って、100点満点。文句のつけようがないほど使いやすい。シルバーのフレームともマッチしていて、見た目もカンペキ。

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ただ、動画の中で痛いところを突かれた。「アルテグラDi2が最大のライバルになるであろう」という言葉のとおり、じつはBOMAのリファールのコンポーネントを6800系アルテグラから何に変えようか思案中で、 もともとは「スラムのFORCE」か「 カンパニョーロのコーラス」で候補に挙げていた。

そこに新たに「アルテグラDi2」も選択肢に加わってしまったので、ますます深い悩みに落ちてしまったのである。

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いますぐ交換するつもりはないし、まずは8000系アルテグラが市場に出回り、その評価を聞き、一定の評価を知ってから判断しようと思うので、2017年いっぱいかけて検討を進めていこうと思う。

9100デュラエースからちょっと脱線してしまったが、2017年現在で買えるコンポーネントの中で9100が最高峰レベルであるのは間違いない。 買えば”ロードバイク幸せ指数”は確実にアップするであろう。


とはいえ、安くはない買い物なので、ご家族の説得は万全を期して、失敗なきよう進めてくださいまし。


デュラエース R9100シリーズ 初回導入キット


>> シマノ、カンパニョーロ、スラム、どれがベストのコンポーネントなのか?



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