ロードバイクを趣味にしているとなんとなく、「運動はめっちゃしてるし、脂肪も落ちて心肺機能も高まって、さぞかし健康体に違いない!」って確信してしまう。事実、健康診断の結果はこの5年ほどはオールAだし、あながち間違ってはいないと思う。

ただ、サイクリストは骨粗鬆症になりやすいという話も書籍やウェブ記事で見聞きするので、そこだけは気になっている。健康診断では骨の健康度までは検査してくれないので、予備軍であったとしても自覚がない可能性が高い。

ということで、自転車と骨粗鬆症の関係性を調べて、分かる範囲でまとめてみた。
※ソースは記事下に記載

2014-12-17 07.39.05

目次


骨粗鬆症とは

  • 運動不足や生活習慣のせいで骨の量が減ってスカスカになり、折れやすくなっている状態のこと
  • 骨粗鬆症は女性に多くみられる病気(もともと骨が細い&閉経によって骨を女性ホルモンの分泌が減るから)ではある
  • 日本国内の患者数は約1000万人
  • 人間の骨は18歳をピークに、年をとるごとに減っていく(老化現象なので完全に食い止めることはできない)
  • 骨粗鬆症になっても痛みはない
  • 骨折しやすい部位は、背骨(脊椎の圧迫骨折)、手首(橈骨遠位端骨折)、太ももの付け根(大腿骨頚部骨折)の3箇所
  • 一度骨折すると、二度目の骨折発生リスクが数倍高くなる

【管理人コメント】
患者数が1,000万人って…10人に1人もいるの…?さすがにそれは大げさな気がするが…。予備軍も含めての数字かなと。痛みなどの自覚症状がないってのは怖い。

骨粗鬆症になる原因

  • カルシウムの減少が直接の原因(生活習慣・食習慣・遺伝要素もあり)
  • 生活習慣としては、「偏食・運動不足・アルコール・ コーヒー・喫煙・日光照射不足」がある
  • ちなみに、寝たきりの原因の第1位が脳卒中、第2位が老衰、第3位が骨粗鬆症
  • 骨は細胞であり、「骨代謝(骨形成と骨吸収)」という新陳代謝を絶えずしている(古い骨を壊し、新しい骨に作り変える必要がある)
  • カルシウム摂取が不足したり、老化によって骨をつくるホルモンが不足すると「つくる量 < 壊す量」という不均衡が起きる
  • 「胃切除・糖尿病・甲状腺機能亢進症・高カルシウム尿症・ステロイド剤投与・原発性副甲状腺機能亢進症・腎不全」等の病気に関係する要因もある

【管理人コメント】
運動不足と偏った食生活は万病の元だが、骨粗鬆症も例外ではない。自分は酒と煙草は一切しないのでその点は心配はないが、コーヒーは1日5~6杯は飲むのでちょっとは気にしたほうが良いかもしれない。

骨粗鬆症とサイクリストの関係

  • 骨粗鬆症なりやすい問題はもっぱら自転車競技選手の話であり、一般人の通勤や週末ライドなら心配はほとんどないそうな
  • ひたすらペダルを回し、それ以外は食べて、寝て、マッサージを受ける生活を年間で10カ月くらい続けるようなガチ選手が対象となる
  • プロサイクリストを対象としたとある精密検査の結果、ベテラン選手ほど骨密度が異常に低く、若年性骨粗鬆症にかかっている選手も多いことが明らかになった
  • 骨密度が2割ほど低くなって、高齢者並にスカスカな選手もいたんだとか
  • レースシーズンを終えたばかりの選手を調べたところ、背骨や腰骨の骨密度が低く、他種目の運動選手と比べて骨折事故が多くなっていた
  • ちなみにトライアスロン選手の骨密度はあまり低くなかった(ランもあるからと思われる)
  • 自転車競技は滑らかな舗装道を走ることが多く、骨への衝撃が少ないため、運動量と消費カロリーは高くても骨は鍛えられにくい
  • ただ、「アマチュアサイクリストは安心だ」と胸をなでおろすのは早計
  • ミズーリ大学がおこなった「週に6時間以上ランニング or 自転車に乗る20~50代の男性の骨量を調査」によると、「骨粗鬆症症予備群」の割合が、ランナーが19%だったのに対し、サイクリストでは63%にもなった
  • 調査したヒントン博士は「自転車に乗っているだけでは、骨量を増やすために必要な"衝撃"が骨に伝わらない」と説明
  • 自転車は心肺機能を高める効果は高いが、骨量を増やすという点ではプラスに働きにくい
  • 骨を増やすための”ある一定の衝撃”を与えるには、「自転車・水泳」より「ウオーキング」や「ジョギング」がお勧めとのこと(膝の弱い人は「水中ウオーキング・ヨガ・ストレッチ」でもOK)
  • 骨粗鬆症は自覚がないまま進行する病で、高齢者の病気という思い込みはしないこと
  • ちなみに、宇宙飛行士が無重量状態で4カ月半滞在した場合、骨の強度は10%、密度は7%ほど減るそうな

【管理人コメント】
調べていてちょっと怖くなった……。数年前までは日常的にフットサルをしていたので骨への新道や衝撃は足りていたと思うが、完全に離れてしまってからは「脚で走る」行為をほぼしなくなっている。じつは、JOYFIT24で筋トレを再開したのは、筋肉を鍛えるのためだけではなく、骨粗鬆症の予防の意味合いもある。

2020-01-18 10.24.25

骨を強くする方法や食事改善など

  • 骨を強くするためには、目安としては散歩なら1日30分間、2キロメートル
  • ウェイトリフティング等の負荷の大きい運動ほど有効だが、無理は禁物
  • カルシウムと同時に「カルシウムの吸収を助けるビタミンD(脂溶性ビタミン)」を含む食品を摂るべし
  • 太陽の紫外線が皮膚から吸収されたときに体内で生成されるので、“太陽のビタミン” とも呼ばれる(が、日光浴だけで生成するのは非効率&非現実的)
  • ビタミンDの摂取にオススメの食材は「牛乳・ヨーグルト・卵・サーモン・メカジキ・ウナギ・サンマ・ニシン・ツナ・牛のレバー・きのこ類」
  • 厚生労働省の栄養調査によれば、日本人は糖質、脂質、たんぱく質、ビタミン・ミネラルのすべての栄養素は十分に摂取しているが、カルシウムだけは必要量に未達とのこと
  • カルシウムを多く含む食品は「乳製品・大豆製品・小魚・緑黄野菜・海草」等
  • ビタミンK(納豆・緑色野菜・果物・野菜)、リン、マグネシウムも予防に有効

【管理人コメント】
走る以外にもウェイトリフティングが効果的と知って、上半身&下半身まんべんなく身体をいじめるように心がけている。カルシウム、ビタミンKとDが大事ってのはよく分かるが、骨を意識して特別な食事をする必要はなく、日頃からバランスよく野菜、肉、大豆類を口にするのが肝要のようだ。

ということで、自転車好きとしてはできれば四六時中サドルに跨っていたいものだが末永くサイクリングを趣味にするには、骨粗鬆症のことも脳裏の片隅に置いておくのが良いかもしれない。

参考情報源

骨粗鬆症財団 
自転車についてのお話|新潟市医師会報より
骨粗しょう症には"自転車"より"ランニング"!?
ビタミンD摂取のために、積極的に食べたい13の食べ物
骨粗鬆症とは|日本整形外科学会
骨粗しょう症について|せぼねと健康.com


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