2015年8月にカンパニョーロのシャマルミレ(SHAMAL MILLE)を購入して、ちょうど19ヶ月になる。
7,000キロ走行して、初めてブレーキシュー交換をした。リムがプラズマ電解処理されており、通常のアルミリムよりも頑丈とのことなので、もっと早くにシューがダメになるかと思っていたけど、予想をはるかに超えて持ってくれた。
ということで、久しぶりにロングタームインプレッションをば。
>> ロードバイクのホイールを、ゾンダから『シャマル ミレ』に交換して興奮しています
>> シャマルミレ(Shamal Mille)で100キロ走ってきたので、インプレッションするよ(シェイクダウン編)
>> カンパニョーロのアルミクリンチャー、「シャマルミレ」で2,000キロ走ったインプレッション
※キレイに溝がなくなりました
シュー単体の価格も、シマノのそれに比べて2倍弱くらいするので、「速攻でシューが磨耗したら堪忍やで…」と戦々恐々としていた。そのことがあったので、嬉しい誤算であった。
雨天で走行したことはエンデューロでの数回だけ。そこそこ山にも行っているし、下りも走っているが、長持ちするって印象だ。まあ、三本ローラーでそこそこ距離稼いでるけど…。
※シャマルミレのリム面はまったくもってキレイ
フツーのアルミリムは、使っているうちにリム面に髪の毛のような細い(とか溝)ができてしまう。シューが当たる部分が劣化していくんですよね…。まあ、そのように設計されているからであって、自然の摂理なのだが、ホイールを掃除しているときにキズに気づき、「アゥゥゥゥ…」と悲しい気持ちになることはそれまでにあった。(ゾンダを使っていたころ)
※ゾンダです
シャマルミレにはそれがなく、まるで新品のよう。前後のリム面を入念にチェックしたが、目視できるキズはない。19ヶ月使って、ほとんど劣化らしい劣化が見当たらない。リムが守られるなら、ブレーキシューが多少早く削れても構わない(まあ、それも起きていないのでなお良しである)。今後も、リム面の劣化は注視していこうと思う。
感覚値でしかないが、シャマルミレが10だとすると、ゾンダ(アルミリム)が8といったところ。「うおぉぉぉ、すげぇぇぇぇ」って感じではなく、「ほほう、たしかにちょっと効きが良くなるぞ」くらいの印象。
※左がシャマルミレです
とはいえ、2割の制動力は助かる。とくに感じるのが、下りでのコントロール性の差だ。指先にあまり力を入れなくても、十分に減速でき、快適に下ることができる。
あとはロングライドですね。ブレーキ操作にかかる握力が軽減されるおかげで、終盤になっても手首が疲れないのだ。
ガツンと効く!というよりは、見えないところでジワジワ効果がある…印象である。
「やはりディスクブレーキとは違うんだな」と思った。
これまで、富士スピードウェイ、ツインリンクもてぎ、筑波サーキットのすべてで雨天走行を経験したのだが、豪雨だとどうこう言ってる場合じゃない。もはや関係ない。
※雨降りしきる富士スピードウェイにて
>> 土砂降りの雨の中、筑波サーキットで8時間耐久レースに参加した
>> 富士スピードウェイで、雨天時のエンデューロを安全に走るコツを教わってきた
感覚値で申し訳ないのだが、こんな感じだろうか
豪雨だと半分になる気がした。それを最も感じたのが富士スピードウェイのエンデューロでの下り。いつもの感覚でブレーキしても、タイヤが回転してしまう。
ここは(その気になれば)時速60キロ出せるほどのストレートがあるのだが、雨天でそんなスピード出す自信がない。むしろ、車間スペースは多めにとって走るよう心がけた。
※筑波サーキットにて
筑波サーキットではさらにひどい雨で、視界が遮られるほどの視界のなかをヤケクソで走った。ここは平坦基調なので怖さはあまりなかったが、コーナリングの減速にはかなり気を遣ったね。
結論: プラズマ電解処理リムを過信してはいけません
1,400グラムとアルミのクリンチャーとしてはほぼ最高峰の軽さ。(カーボンチューブラーと比較したらダメよ)
硬い(&ロングで疲れやすい)と言われるシャマルミレだが、じつはゾンダのころと疲労度はまったく差がない。ゾンダはスチールのスポークのおかげでロングライドも快適〜という話はよく聞くし、それは事実だと思う。
が、自分はシャマルミレの反応の良さ、シャキッとした感じが好きで、不快感はない。ホイールそのものの硬さは、カーボンフレームがいなしてくれているような気がする。
「ロングライドで、シャマルミレとゾンダのどっちが快適か?」と聞かれたら、自分は「どっちも大差ないが、強いて言うならゾンダ」と答える。
「じゃあ、上りや下りではどうか?」と訊ねられたら、「圧倒的にシャマルミレがよい」と自信を持って回答する。硬さ=反応の良さで、とくに登りはシャキッとしている。しっかりと力をかけて登れる印象。下りの安定性もすこぶるよろしく、安心して下れるのだ。
ただ、ホイールの印象は個人差が大きい。同じシャマルミレに乗る知人は「硬いわ~」って言うし、「同じなわけないじゃん。ゾンダのほうがぜんぜん快適やろ?」とも言われる。自分のお尻が鈍感なのかもしれない。
太くて存在感あるアルミスポーク、G3の2:1:2:1:2:1……の独特な組み方、リムの先までひたすら黒一色の高級感ある佇まい。ポッキーにたとえると、全部チョコで覆われているかんじ。じつに美味しそう。
ホイール購入前の方へも自分からのアドバイスは、「惚れたホイールを買え!」に尽きる。妥協しないこと。すると必ず飽きる。他人のホイールに目移りする。そして遅かれ早かれ浮気することに…。
ホイール購入の相談をロードバイク好きな人に相談すると、まるで自分が買うかのように張り切ってアドバイスをくれたり、検索しまくってこれがいいだの、あれはやめておけだと、それはそれは消化しきれないほどの情報が降ってくる。
それはたしかにありがたく、貴重な情報ではあるのだが、惑わされすぎてはいけない。他人がどんなにオススメしても、ピンとこないデザインであればパスするべし。「最終判断は自分の趣味嗜好で決める!」という砦は守ろう。
それくらい、ホイールでロードバイクの印象は変わってしまう。激変といってもいい。
※ゾンダくんはまだ生きてます
なお、もともと履いていたゾンダ(Zonda)は、お世話になっているショップのKくんの愛車で余生をおくってます。もう使ってはいないけど、ゾンダは間違いなく良いホイールです。プロが練習に使うホイールとして、広く知られている。「初めてホイールを交換したいんだけど。予算は5~6万円かな~」って人にオススメしてる。
最近では、「亀が無理してロードバイク乗ってみた」のきっかさんも、購入したそうだ。
現行モデル、「シャマルミレ C17」はワイドリム化しているので、25Cが履けるタイプだ。タイヤの幅の選択肢が増えたのは嬉しいニュースである。
以上、カンパニョーロのアルミクリンチャーホイール、「シャマルミレ(SHAMAL MILLE)」のロングタームインプレッションでした。
引き続き、愛用します…。\(^o^)/
7,000キロ走行して、初めてブレーキシュー交換をした。リムがプラズマ電解処理されており、通常のアルミリムよりも頑丈とのことなので、もっと早くにシューがダメになるかと思っていたけど、予想をはるかに超えて持ってくれた。
ということで、久しぶりにロングタームインプレッションをば。
>> ロードバイクのホイールを、ゾンダから『シャマル ミレ』に交換して興奮しています
>> シャマルミレ(Shamal Mille)で100キロ走ってきたので、インプレッションするよ(シェイクダウン編)
>> カンパニョーロのアルミクリンチャー、「シャマルミレ」で2,000キロ走ったインプレッション
前後のブレーキシューがでキレイになくなった
シャマルミレの購入前は、「ブレーキシューが早くなくなるっぽいよ、消耗が激しいらしいよ」と各方面から聞かされていたが、そうでもなかった。※キレイに溝がなくなりました
シュー単体の価格も、シマノのそれに比べて2倍弱くらいするので、「速攻でシューが磨耗したら堪忍やで…」と戦々恐々としていた。そのことがあったので、嬉しい誤算であった。
雨天で走行したことはエンデューロでの数回だけ。そこそこ山にも行っているし、下りも走っているが、長持ちするって印象だ。まあ、三本ローラーでそこそこ距離稼いでるけど…。
リムは完全な無傷
シャマルミレの購入を決意した、機能面での大きな理由が、「リムが長持ちする」ことだった。※シャマルミレのリム面はまったくもってキレイ
フツーのアルミリムは、使っているうちにリム面に髪の毛のような細い(とか溝)ができてしまう。シューが当たる部分が劣化していくんですよね…。まあ、そのように設計されているからであって、自然の摂理なのだが、ホイールを掃除しているときにキズに気づき、「アゥゥゥゥ…」と悲しい気持ちになることはそれまでにあった。(ゾンダを使っていたころ)
※ゾンダです
シャマルミレにはそれがなく、まるで新品のよう。前後のリム面を入念にチェックしたが、目視できるキズはない。19ヶ月使って、ほとんど劣化らしい劣化が見当たらない。リムが守られるなら、ブレーキシューが多少早く削れても構わない(まあ、それも起きていないのでなお良しである)。今後も、リム面の劣化は注視していこうと思う。
雨天時の制動力は2割増し(アルミリムに比べて)
雨天でもブレーキが効くという触れ込みのプラズマ電解処理されたリムだが、実際にどうだったか。結論からいうと、多少の雨天であれば、制動力はアルミリムよりはよい。感覚値でしかないが、シャマルミレが10だとすると、ゾンダ(アルミリム)が8といったところ。「うおぉぉぉ、すげぇぇぇぇ」って感じではなく、「ほほう、たしかにちょっと効きが良くなるぞ」くらいの印象。
※左がシャマルミレです
とはいえ、2割の制動力は助かる。とくに感じるのが、下りでのコントロール性の差だ。指先にあまり力を入れなくても、十分に減速でき、快適に下ることができる。
あとはロングライドですね。ブレーキ操作にかかる握力が軽減されるおかげで、終盤になっても手首が疲れないのだ。
ガツンと効く!というよりは、見えないところでジワジワ効果がある…印象である。
しかし、豪雨ではプラズマ電解処理リムもへったくれもない
リムがちょっと濡れている…くらいであれば効きが良いシャマルミレではあるが、豪雨だと関係ない。びっくりするほど制動力は落ちる。まあ、これはキャリパーブレーキ共通の限界なので、シャマルミレ云々の話ではない。「やはりディスクブレーキとは違うんだな」と思った。
これまで、富士スピードウェイ、ツインリンクもてぎ、筑波サーキットのすべてで雨天走行を経験したのだが、豪雨だとどうこう言ってる場合じゃない。もはや関係ない。
※雨降りしきる富士スピードウェイにて
>> 土砂降りの雨の中、筑波サーキットで8時間耐久レースに参加した
>> 富士スピードウェイで、雨天時のエンデューロを安全に走るコツを教わってきた
感覚値で申し訳ないのだが、こんな感じだろうか
- 乾燥路:10
- 小雨:8〜9
- 豪雨:4〜5
豪雨だと半分になる気がした。それを最も感じたのが富士スピードウェイのエンデューロでの下り。いつもの感覚でブレーキしても、タイヤが回転してしまう。
ここは(その気になれば)時速60キロ出せるほどのストレートがあるのだが、雨天でそんなスピード出す自信がない。むしろ、車間スペースは多めにとって走るよう心がけた。
※筑波サーキットにて
筑波サーキットではさらにひどい雨で、視界が遮られるほどの視界のなかをヤケクソで走った。ここは平坦基調なので怖さはあまりなかったが、コーナリングの減速にはかなり気を遣ったね。
結論: プラズマ電解処理リムを過信してはいけません
シャマルミレの所有欲は高い
19ヶ月使っていても、全然飽きないし、デザインも大満足している。正直、他に欲しいアルミクリンチャーホイールはない。ずーーーっとシャマルミレでいい。1,400グラムとアルミのクリンチャーとしてはほぼ最高峰の軽さ。(カーボンチューブラーと比較したらダメよ)
硬い(&ロングで疲れやすい)と言われるシャマルミレだが、じつはゾンダのころと疲労度はまったく差がない。ゾンダはスチールのスポークのおかげでロングライドも快適〜という話はよく聞くし、それは事実だと思う。
が、自分はシャマルミレの反応の良さ、シャキッとした感じが好きで、不快感はない。ホイールそのものの硬さは、カーボンフレームがいなしてくれているような気がする。
「ロングライドで、シャマルミレとゾンダのどっちが快適か?」と聞かれたら、自分は「どっちも大差ないが、強いて言うならゾンダ」と答える。
「じゃあ、上りや下りではどうか?」と訊ねられたら、「圧倒的にシャマルミレがよい」と自信を持って回答する。硬さ=反応の良さで、とくに登りはシャキッとしている。しっかりと力をかけて登れる印象。下りの安定性もすこぶるよろしく、安心して下れるのだ。
ただ、ホイールの印象は個人差が大きい。同じシャマルミレに乗る知人は「硬いわ~」って言うし、「同じなわけないじゃん。ゾンダのほうがぜんぜん快適やろ?」とも言われる。自分のお尻が鈍感なのかもしれない。
シャマルミレは、チョコで完全に覆われたポッキーである
低めのリムハイトのせいで横風の影響もほぼなくて、オールラウンダーと呼ぶにふさわしい。性能は大いに満足しているが、デザインの満足度はそれ以上に高い。太くて存在感あるアルミスポーク、G3の2:1:2:1:2:1……の独特な組み方、リムの先までひたすら黒一色の高級感ある佇まい。ポッキーにたとえると、全部チョコで覆われているかんじ。じつに美味しそう。
ホイール購入前の方へも自分からのアドバイスは、「惚れたホイールを買え!」に尽きる。妥協しないこと。すると必ず飽きる。他人のホイールに目移りする。そして遅かれ早かれ浮気することに…。
ホイール購入の相談をロードバイク好きな人に相談すると、まるで自分が買うかのように張り切ってアドバイスをくれたり、検索しまくってこれがいいだの、あれはやめておけだと、それはそれは消化しきれないほどの情報が降ってくる。
それはたしかにありがたく、貴重な情報ではあるのだが、惑わされすぎてはいけない。他人がどんなにオススメしても、ピンとこないデザインであればパスするべし。「最終判断は自分の趣味嗜好で決める!」という砦は守ろう。
それくらい、ホイールでロードバイクの印象は変わってしまう。激変といってもいい。
※ゾンダくんはまだ生きてます
なお、もともと履いていたゾンダ(Zonda)は、お世話になっているショップのKくんの愛車で余生をおくってます。もう使ってはいないけど、ゾンダは間違いなく良いホイールです。プロが練習に使うホイールとして、広く知られている。「初めてホイールを交換したいんだけど。予算は5~6万円かな~」って人にオススメしてる。
最近では、「亀が無理してロードバイク乗ってみた」のきっかさんも、購入したそうだ。
現行モデル、「シャマルミレ C17」はワイドリム化しているので、25Cが履けるタイプだ。タイヤの幅の選択肢が増えたのは嬉しいニュースである。
以上、カンパニョーロのアルミクリンチャーホイール、「シャマルミレ(SHAMAL MILLE)」のロングタームインプレッションでした。
引き続き、愛用します…。\(^o^)/
コメント
コメント一覧 (8)
ちょうどって何だろう…
ジャイアントには極力お金かけない予定
でもその予定…リアのブレーキキャリパーが中古故に変形していてリムにシューが綺麗に当たってないのでシューが斜めに磨耗してます…
今年はヒルクライムイベントに参加予定だから頑張って練習したい
そのため現状だと下りに不安があるのでブレーキだけ前後アルテグラか105にしようか?と検討中です(-_-;)
とはいえ、シャマルミレやMAVICのエグザリットのような先端加工技術には、そんな好みは横に置いとくくらいの悪魔的魅力がありますね。
変形したキャリパーブレーキ怖い…><
アルテグラが良いのは当然ですが、現行105の評判も極めて高いですよ。
かなりアルテグラに近い!という声をよく聞きます。
yoshimotoya120さん
黒リムがにあうのは、たぶんカーボン系ロードかなと。クラシカルなバイクにはシルバーがやはり似合いますよね。なにごともバランス・・・(´・∀・`)ですね
雨だと即シューが砂噛んでリムが傷付きませんか?
友人がレーゼロナイトでそうなって悲しんでました…
自分もならないように気をつけてはいるんですが1000Km程の走行でほんの少しアルミ色になっている部分がもうあります。
おお、、、劣化が進むとそうなっていくのですね…今のとこ、目視でわかる外傷とかキズは皆無です。雨で走ることが年に1,2回しかないのと、エンデューロコースの場合が多いからかも・・・と思っています。
ともかく、大事にメンテして乗り続けようと思います。情報ありがとうございます。
m(_ _)m