ミニベロって、そもそもフレームの選択肢がないものなので、あまりポジションをいじる要素がない。
ロードバイクほどシビアに走り(スピード)を追求しない乗り物でもあり、「ポジションはいじらず、納車された状態のまま乗ってますよ」というサイクリストも少なくないと思う。

※ヘッドのスペーサーをマックスまで入れていたときの写真
とはいえ、50キロ以上を走るのが日常になってくると、ほんのちょっとのポジションのズレさえも気になってくる。実際、オクサマのボードウォークも複数回のカスタマイズを重ね、彼女用に最適化してきた。そのおかげで、今は80キロほどのライドでは「ぜんぜん疲れないねー」とまで言うようになった。
これはオクサマに体力がついたということではなく、「ポジションがぴったりしている」から。それほどまで、ポジションは大事である。逆に言うと、ポジションさえ出ていれば、人並みの体力でも100キロくらい楽勝で走れるもんです。

※身長146センチで指が短いオクサマのポジション調整には、けっこう苦労した
>> ボードウォークのハンドルをフラットバーからブルホーンに交換した
>> 【小柄な女性でのOK!】 ボードウォークをフラットバーからブルホーンバーに替えてみてのインプレッション
>> バーコントローラーとブレーキの角度を変えることでブルホーンバーを持ちやすくした様子をイラストで解説
で、ここからタイレル(Tyrell)のCSIのお話しで、CSIはこれまで2回ポジション変更を行なってきました。 どんな経緯でどんなポジションチェンジを行なってきたか。その効果はいかほどだったかをまとめてみます。

※大将にカットしてもらう
ハンドルポストをカットするときは、「もう後戻りできないぞ」というちょっとした緊張感を味わう。何センチ切るかは迷うところだが、ここは大胆に3センチほど切ることに。独断でやって、あとで後悔…ということがないよう、心配な人はお店でメカニックさんに相談するのがよいだろう。
自分の場合、すでにロードバイクでポジションがわかっていたので、それに合わせることができたのも、思いきれた理由。

※3センチほど切りました
ハンドルを切った結果だが、バッチリであった。ロードバイクと同じ高さにハンドルを持っていったので、BOMA の Refale(リファール) と同じ感覚で乗れる。

※記事冒頭の写真と見比べると、カットした長さがわかる
「やれやれ、これでCSIのポジションが出たぞ…」と安心しきってさらに五ヶ月ほど乗っていたのだが、今度は新しい違和感が現れ始めた。 なんとなく、ハンドルが近い感じがして、腕と脇が窮屈なのだ。
とりあえずの暫定措置として、ステムを延長することにした。元々ついていたのが9センチのステム。これを11センチのモノに交換しようと決意しかけたのだが、懇意にしているメカニックの大将にこうアドバイスを受けた。
( ´ー`) 「ステム延長すればとりあえずの解決にはなるけど、根本的な見直しにはならないね」
(´・ω・`) 「えっ、ステムを長くしたらハンドルが遠ざかるんだから、それでいいのでは?」
( ´ー`) 「長さ的にはそうなんだけど、単純にステム延長すると、前荷重になってしまって、ポジションがアンバランスになってしまうんだ」
(´・ω・`) 「なるほど…。体重がセンターにあるほうがいいですもんね。では、どうすれば?」
( ´ー`) 「ステム交換よりも、
セットバックシートポストを導入した方がいいと思う」
(´・ω・`) 「セットバックシートポスト??」
( ´ー`) 「こういうやつね」

※一番上の部分がやや後ろにズレた形状をしている
(´・ω・`) 「あー、Refale(リファール)もそれだ。数センチ後ろにポジションを持っていけるタイプのシートポストね。こーゆーのを
セットバックシートポストって呼ぶのか」
( ´ー`) 「そうそう。いたずらに前目にポジションを持っていくのではなく、サドルを後退させたほうがキレイにポジションが決まると思う」
前(ステム)を伸ばすのではなく、後ろ(サドル)を後退させるというメカニズム。理屈的にはどちらもトップチューブ長延長になるわけで、どっちでもよいのだが、迷ったら「重心がセンターに近いほう」を選んでおくとよいかなと。

ということで、延長ステムではなく、タイレル(Tyrell)のセットバックシートポストを発注。その間の暫定措置として、大将のステム(11センチ)を借りることにした。9センチを11センチに。2センチの延長である。

これだけでもグンと乗りやすくなったのだが、指摘されたとおり、「たしかに、やや前のめり感が否めない…」と思った。勢いでステムを買うのではなく、アドバイスにしたがってセットバックシートポストにしておいたのは賢明な判断だと思った。

こういうとき、気軽に相談できるメカニックさんが身近にいると本当に助かる。 そして、ついにタイレル(Tyrell)から待望のセットバックシートポストが届いたのである…。

交換そのものもカンタン。アーレンキー1本で数分で終わる。ただし、サドルの取り付け角度は好みが分かれるし、サドルとハンドルの落差にも左右されるので、微調整が必要。
ちなみに自分は「水平 or やや下がり目」が好み。角度をちゃんと合わせておかないと、「股間が不快…圧迫感が…」ということになる。このあたりは何度か試乗を繰り返しながら最適な角度を探ろう。

ということで、
セットバックシートポストにした結果は大正解。ステム延長ではなく、サドル後退で2センチ拡張し、ちょうどピッタリのポジションを見つけることができた。

※元のストレートのシートポスト(左)に対して、セットバックシートポスト(右)はオフセットしていることがわかる
ためしにオクサマと葛西臨海公園まで行き、そのついでに都内をグルっと周遊して90キロ走ったのだが、これがもうぜんぜん疲れない。むしろ物足りないレベル。ポジションがいかに大切かを思い知らされたと同時に、大将に深く感謝したのであった。

ということで、ポジション調整に迷ったら、いたずらにステムを伸ばす以外に、サドル調整(角度と位置をずらすこと)も試してみてはいかがでしょうかというご提案でした。
(*^^*)
ロードバイクほどシビアに走り(スピード)を追求しない乗り物でもあり、「ポジションはいじらず、納車された状態のまま乗ってますよ」というサイクリストも少なくないと思う。

※ヘッドのスペーサーをマックスまで入れていたときの写真
とはいえ、50キロ以上を走るのが日常になってくると、ほんのちょっとのポジションのズレさえも気になってくる。実際、オクサマのボードウォークも複数回のカスタマイズを重ね、彼女用に最適化してきた。そのおかげで、今は80キロほどのライドでは「ぜんぜん疲れないねー」とまで言うようになった。
これはオクサマに体力がついたということではなく、「ポジションがぴったりしている」から。それほどまで、ポジションは大事である。逆に言うと、ポジションさえ出ていれば、人並みの体力でも100キロくらい楽勝で走れるもんです。

※身長146センチで指が短いオクサマのポジション調整には、けっこう苦労した
>> ボードウォークのハンドルをフラットバーからブルホーンに交換した
>> 【小柄な女性でのOK!】 ボードウォークをフラットバーからブルホーンバーに替えてみてのインプレッション
>> バーコントローラーとブレーキの角度を変えることでブルホーンバーを持ちやすくした様子をイラストで解説
で、ここからタイレル(Tyrell)のCSIのお話しで、CSIはこれまで2回ポジション変更を行なってきました。 どんな経緯でどんなポジションチェンジを行なってきたか。その効果はいかほどだったかをまとめてみます。
ハンドルポストをカット
1月に買って、5月になるまではそのままで乗っていたのだが、「なんか、ハンドル位置が高くね?」と感じるようになった。乗りやすいのではあるが、あまりにもアップライト過ぎてスピードが出しにくいように感じたので、「ではハンドルポストをカットしてみるか」という気持ちになった。
※大将にカットしてもらう
ハンドルポストをカットするときは、「もう後戻りできないぞ」というちょっとした緊張感を味わう。何センチ切るかは迷うところだが、ここは大胆に3センチほど切ることに。独断でやって、あとで後悔…ということがないよう、心配な人はお店でメカニックさんに相談するのがよいだろう。
自分の場合、すでにロードバイクでポジションがわかっていたので、それに合わせることができたのも、思いきれた理由。

※3センチほど切りました
ハンドルを切った結果だが、バッチリであった。ロードバイクと同じ高さにハンドルを持っていったので、BOMA の Refale(リファール) と同じ感覚で乗れる。

※記事冒頭の写真と見比べると、カットした長さがわかる
「やれやれ、これでCSIのポジションが出たぞ…」と安心しきってさらに五ヶ月ほど乗っていたのだが、今度は新しい違和感が現れ始めた。 なんとなく、ハンドルが近い感じがして、腕と脇が窮屈なのだ。
ステムを2センチ延長(暫定措置)
Refale(リファール) とCSIのトップチューブ長を厳密に計測してみたら、想像したとおりCSIのほうが短いことが判明。そのぶん、腕が窮屈に感じるのは当然の結果だ。とりあえずの暫定措置として、ステムを延長することにした。元々ついていたのが9センチのステム。これを11センチのモノに交換しようと決意しかけたのだが、懇意にしているメカニックの大将にこうアドバイスを受けた。
( ´ー`) 「ステム延長すればとりあえずの解決にはなるけど、根本的な見直しにはならないね」
(´・ω・`) 「えっ、ステムを長くしたらハンドルが遠ざかるんだから、それでいいのでは?」
( ´ー`) 「長さ的にはそうなんだけど、単純にステム延長すると、前荷重になってしまって、ポジションがアンバランスになってしまうんだ」
(´・ω・`) 「なるほど…。体重がセンターにあるほうがいいですもんね。では、どうすれば?」
( ´ー`) 「ステム交換よりも、
(´・ω・`) 「セットバックシートポスト??」
( ´ー`) 「こういうやつね」

※一番上の部分がやや後ろにズレた形状をしている
(´・ω・`) 「あー、Refale(リファール)もそれだ。数センチ後ろにポジションを持っていけるタイプのシートポストね。こーゆーのを
( ´ー`) 「そうそう。いたずらに前目にポジションを持っていくのではなく、サドルを後退させたほうがキレイにポジションが決まると思う」
前(ステム)を伸ばすのではなく、後ろ(サドル)を後退させるというメカニズム。理屈的にはどちらもトップチューブ長延長になるわけで、どっちでもよいのだが、迷ったら「重心がセンターに近いほう」を選んでおくとよいかなと。

ということで、延長ステムではなく、タイレル(Tyrell)のセットバックシートポストを発注。その間の暫定措置として、大将のステム(11センチ)を借りることにした。9センチを11センチに。2センチの延長である。

これだけでもグンと乗りやすくなったのだが、指摘されたとおり、「たしかに、やや前のめり感が否めない…」と思った。勢いでステムを買うのではなく、アドバイスにしたがってセットバックシートポストにしておいたのは賢明な判断だと思った。

こういうとき、気軽に相談できるメカニックさんが身近にいると本当に助かる。 そして、ついにタイレル(Tyrell)から待望のセットバックシートポストが届いたのである…。
セットバックシートポストを導入し、ステムを元に戻す
ぱっと見はデフォルトのシートポストと同じ。どっちもアルミだし、色はブラック。モノ自体に高級感があるわけではなく、ごくごくふつうのアルミシートポストといった佇まい。
交換そのものもカンタン。アーレンキー1本で数分で終わる。ただし、サドルの取り付け角度は好みが分かれるし、サドルとハンドルの落差にも左右されるので、微調整が必要。
ちなみに自分は「水平 or やや下がり目」が好み。角度をちゃんと合わせておかないと、「股間が不快…圧迫感が…」ということになる。このあたりは何度か試乗を繰り返しながら最適な角度を探ろう。

ということで、

※元のストレートのシートポスト(左)に対して、セットバックシートポスト(右)はオフセットしていることがわかる
ためしにオクサマと葛西臨海公園まで行き、そのついでに都内をグルっと周遊して90キロ走ったのだが、これがもうぜんぜん疲れない。むしろ物足りないレベル。ポジションがいかに大切かを思い知らされたと同時に、大将に深く感謝したのであった。

ということで、ポジション調整に迷ったら、いたずらにステムを伸ばす以外に、サドル調整(角度と位置をずらすこと)も試してみてはいかがでしょうかというご提案でした。
(*^^*)

コメント
コメント一覧 (3)
ほんとポジションが決まるとこんなにも楽に乗れるのかと思いましたね。
今はニョーボのポジション出しに試行錯誤中です。
ますます「CSIドップリ」ですね!
ロードを所有しながら、小径車のポジション云々・・・と悩む時点で、
ミニベロ・ロード沼ハマりまくりですね!(BOMA乗ってあげてますかぁ?笑)
振動吸収はもとより、絶対的な性能ではポテンシャルが下な小径車に、気づいたらまたがっている・・・のは不思議ですよね!
絶対性能はロードが高いのに!なぜでしょうね?
DURA-ACEの影響ばかりとは言えないと思いますが・・・いかがなものでしょう・・・か?
ところでですが、自分は小径車でソロで走るときには、下ハン握ることが多くなっています。無意識に。
ソロですから風の抵抗等考えると圧倒的に楽な気がします。
そこで、最近、丸ハンに凝り始めました。
丸ハンは下ハン握っているときに、レバーが近くてブレーキ・変速が楽だは、
落差が大きいので、下ハンバーレベルを今までの下ハンドル高さ基準に合わせると、
上ハンがアップライトになり「上ハンでリラックス」になり一石二鳥です。
シャクリによつては、ブラケット高さが今までと同じなので3ポジションの高さ違いが作れます。
シャローハンドルだと種類も限られますが、丸ハンは割と種類も多めです。
サドル選びとと同じでハンドル沼もなかなかどうして面白いですよ・・・ふふふ・・・一本いかがですかぁ・・・
つくづくポジションで決まるなっておもいますよね。迷って答えが出ないとしたら、プロに診断してもらうのがベストだと思います。お金かける価値はじゅうぶんにありますね。
じてんしゃばかさん
>振動吸収はもとより、絶対的な性能ではポテンシャルが下な小径車に、気づいたらまたがっている
そうなんです!なぜなんでしょう。ずっと考え続けていますが、まだ納得できる解に出会えていません。デュラエースだけの仕業ではないですね。ダホンに乗ってた頃もそうでしたから。。。
丸ハンドルは、考えたことなかったですが、そういったメリットがあったとは。。レバーが近くて操作がしやすい、のは完全に見落としていました。なるほど、勉強になります。
こうやってますます沼にハマっていくわけですね(笑)