ビンディングシューズを使っていると、否が応でもクリート(靴裏の出っ張ったパーツ)がすり減る。

クリートカバーを装着するなどして劣化を防ぐ方々も多いと思うが、なにもシューズの劣化は裏側だけではなく、表(甲の部分)でも起きる。

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2016年1月から愛用しているSIDIのDOMINATOR(ドミネーター)5の、プラスチックでできた固定パーツが根元からポッキリと折れてしまった経験とそこから学んだお話しをしよう。

前触れなく、パツンと切れる

奥多摩を走って自走で家(川口市)まで戻ろうと思い、中間にある東村山市の友人宅を訪ねた時にそれは起きた。その友人と外でもつ焼きを食べ、さあ帰ろうかと右足の甲ストラップを締めようとしたら、機械式ストラップがブチっと切れた。なんの前触れもなく切れた。

サイクリストはよくやると思うんだけど、飲食店とかで休憩するときって、シューズのベルトを緩めませんか?きつく締めた状態から足を解放させてあげたいので、自分はたいてい緩めている。

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で、自分はベルクロではない部分(機械式)を完全開放する癖があって、そのときも完全に抜き取った状態でブラブラさせていた。この行為を積み重ねたことで、根元が知らないうちに劣化していたのだと思う。

さてどうしたものかと一瞬考えたが、3本あるうちの2本のベルクロストラップは生きているので、2本だけで締めて自宅まで40キロほど走った。かかとが浮き上がる感覚があって、ペダリングが若干し辛かったけど、まあなんとか走れた。

補習パーツ注文するも、結構時間かかる

帰宅はできたがそのまま使うのはややしんどい。そこで補習パーツを取り寄せて修理することにした。折れたものは捨てるしかなく、丸ごとのユニット交換である。

馴染みのショップで注文したところ、(当然ながら)細かな補習パーツは店頭には常備されておらず、メーカーから取り寄せることに。しかし、運悪くメーカーも在庫切れだったので、「しばらく時間がかかる」とのこと。とりあえず注文し、待つことにした。

ちなみに補習パーツは左右ワンセットで届く。右足だけ壊れたので右側だけ…というオーダーは通らない

仕方なく、昔のDMTで代用

左足は3本、右足だけ2本のストラップで走り続けるのはぶっちゃけしんどい。ロングライドもするし、輪行もする。三本ローラーも回す。パーツ到着を待つ間、全く乗らずにガマンするってことはありえない。

しかし、SIDIのシューズはしばらく使えない。そこで、お古であり、三本ローラー用に格下げになったDMTのシューズを外用にも使うことにした。

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ソールがボロボロでやや歩きにくいけど、シマノのSPDの金属クリートはまったく劣化していないので、ペダリングには支障がない。(もしかして、一生使えちゃうんじゃないか…って思うほどSPDは丈夫で長持ち)

甲のストラップはSIDI同様に「1本の機械式、2本のベルクロ」というよくあるタイプ。機械式ストラップの根元を見比べると、DMTのほうが圧倒的に頑丈な構造になっており、古いほうのDMTのほうがむしろ状態は良好だった。

捨てずに保管しておいてよかった…と心の底から自分に感謝した。シューズを新調しても、古いほうも(使えるのであれば)捨てずにキープしておくことをオススメしたい。

補習パーツが届く

待つこと2ヶ月、ようやく補習パーツが到着。修理そのものはカンタンで、根元に残った折れた部分をペンチでウリャと引っこ抜き、新しいモノを差し込む。以上。

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右足の修理だけだったので、左足用は使わずに自宅保管しておくことに。これで元のSIDIに完全復帰してくれた。2ヶ月間頑張ってくれたDMTはそのまま三本ローラー用に格下げ。

ちょっと脇道にそれるけど、ソールが摩耗しまくったシューズで三本ローラーを回すときはスタートとストップ時に注意が必要。外がツルツルに近いんで、三本ローラー本体に足を着いてもグリップが効かない。ズルッと滑って体制を崩したことが何度かある。

目ざとい方は、「あれ?左足を置ける台座がモッズローラーには付属されているのに、どうして使っていないの?」と気づくだろう。理由は紛失したから。

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/ 気をつけないと滑る \

屋内でしか使っていないのに、(イベント会場など)外に持ち出したことは一度もないのに、紛失するってどういうこと???って摩訶不思議で仕方ない。でも、いくら探しても出てこないので諦めた。なので、スタート&ストップの際は足を滑らせないよう神経を使う。

今度はDMTが壊れる

面白いもので、SIDIが治ったら、待ち構えていたかのごとく今度はDMTの右足ストラップが壊れた。機械式の部分ではなく、ベルクロのほう。ベルクロ部分と上の皮の部分の2層構造になってて、両者がぺローンと剥がれた。「こんな壊れ方をするんだ」って驚いた。

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上の皮がピロピロ動いて邪魔なので、ベルクロに強引に巻き込んで使っている。まあ、三本ローラー専用シューズなので、固定さえできれば見た目はどうでもいい。

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/ ローラー用シューズなのでこれでよし \

スキー靴のような機構を持つ機械式のストラップは固定力は高いけど、ストレスフリーという意味では三本すべてマジックテープ式がよいかもしれない。あるいは、ダイヤルでワイヤーを巻き上げるシューズもアリ。

SIDIのDOMINATORで満足しているので、当面シューズを新調する予定はないが、次回はワイヤー式を検討してみようかなとは考えている。


余談だが、自宅の玄関でシューズをどのように管理しているだろうか?ベルクロはともかく、機械式のストラップはブラブラさせておくのはよくない。家族に蹴られたり、他の靴とぶつかったりして、徐々に劣化し、最悪折れてしまう。

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/ ストラップはちゃんと収納しておきましょう \

今では「脱いだ後は、ストラップを元の位置に差し込んで戻す」よう心がけている。これだけで、ストラップがポッキリと折れるリスクはかなり減るはずだ。些細なことだけど、習慣化しておこう。 (補修パーツはすぐに手に入るとは限らないので…)


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