オクサマのミニベロ、ダホンのボードウォークにフロントディレイラーをつけて「これで山も大丈夫だ!」と喜んだのもつかの間、100キロ持たずにインナーからアウターへギアチェンジできなくなってしまった件の続き。

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それまでの経緯

ボードウォークのハンドルをフラットバーからブルホーンに交換した

ボードウォークをブルホーン化したはいいけど、オクサマの指がブレーキに届かない事象が発生


中華台座には荷が重かったか?100キロ待たずしてフロントディレイラーが変速しなくなる



ざっくり背景をなぞるとこんなかんじ。

「平地は飽きた。坂道が登りたい」とオクサマがのたまう

要望に応えてフロントディレイラーを装着することに

しかし、ボードウォークに合う台座が見当たらない

激安の中華製台座を取り寄せて、ダメ元で実験することに

やってみた結果、「お、ちゃんと変速する、バンザイ!」

物見山に走りに行き、快調に動作することを確認 (80キロほど走る)

帰宅後、変速しなくなる…

馴染みのショップで診断した結果、「台座に問題アリ」と判明し、入院


という流れである。

結論から言うと、症状は完治し、無事に退院できた。何が問題で、どのように修理したのかを細かくお伝えしよう。ボードウォークのフロントダブル化を検討中の方の参考になれば幸いである。

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<注意‼‼‼>
このカスタマイズは完全に個人の趣味でやっており、安全を保障するものではありません。もしも真似をされる場合は、自己責任でお願いいたします…。
<(_ _)>

そもそもの設計に問題があった

別に台座そのものが破損したとか、割れたとか、ひびが入ったということはなく、単純にシフトケーブルの引きの力を受け止めるだけの固定力がなかったのが問題。

可動域を広くとった溝のせいで、ぐらつく

設計側の親切心なのだと思うが、フロントディレイラー川の台座が調整しやすいよう、幅広く可動域が取れるようにしてある。その心意気はうれしいのだが、可動域が広いことが仇となり、ぐらつきやすい。

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※溝が掘られており、スライドして調節できるのだが、ここの固定力が弱い

ネジ一本での固定では弱い

しかも、2つの台座をつなぐのがネジ1本。2本で固定できればよかったのだが、1本では固定力が不十分で、フロントディレイラー側の台座がネジを軸にしてグラグラ動く。「シフトワイヤーなんて、たいした力が入るものではないだろ」って思い込みがあったのだけど、認識を誤っていたようだ。

固定するための処理が甘い

最大の設計ミスが、台座同士の接触箇所の処理の甘さ。凹凸のない、ただの面で固定するだけなので、ねじりに対する耐性がない。取り付けを手伝ってくれたショップの大将も、「これが一番の不安要素だな…。もしダメになるとしたらここからだと思う」と事前に話してくれていたが、果たして予言通りの結果となった。

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※ネジを軸にして回転してしまうのです

台座をやすりでこすって、凹凸を作って接合

台座がダメってことは、ボードウォークのフロントダブル化もここまでか…。あるいは、別の台座を探す旅に出なくてならないのか…とあきらめかけた瞬間、 「いや、待って。何とかなると思う」 と大将が心強い言葉をかけてくれた。

大将がとってくれた対策は、「フロントディレイラー側の台座をヤスリで削って凸状に加工し、フレーム側の台座の溝にきっちりフィットする」であった。 

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※やすりで削って凸面をつくり、はめこんだ(黒くなっている部分です)

これで試走してみた結果…、何の問題もなく、フロントディレイラーがスパスパと動き、気持ちよくギアチェンジできるではいか! 固定力も問題ないようだ。少しあきらめかけた後の復活劇だったので、うれしさもひとしお。


大将 「最初から、凹凸状に加工してあればよかったんですけどね。どうしてそういう設計にしなかったんでしょうね(^o^)

自分 「ですよね~(^_^;)」


ということで、大将の機転で見事に問題は解決。あまりにも気持ちよかったので、夜道を30分ほど走ってしまった。ロードバイクでは味わえない、のんびりした走りができるのがクロモリミニベロの良さだ。オクサマのボードウォークは、ますます街乗りに最高の1台になった。 やはり、持つべきは信頼できるショップだなとしみじみ思った。

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これは持論なんだけど、自転車ショップ選びって医者選びと同じだと思ってる。 自分のバイクが誕生し(納車)、定期的に消耗品を交換し(内科)、ケガをすれば治療をし(外科)、数年に一度はオーバーホールをおこない(健康診断)……という一連のプロセスを自転車ショップは診てくれる。

売りっぱなしではなく、いつでも親身に相談にのってくれるメカニックさんがいるって、すんごく安心できるし、心強い。自分はとくに機械いじりが得意なわけではないので、なおさらなのだ。

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というわけで、ボードウォークは無事に退院。オクサマも「素早い修理、でかした!」と褒めてくれた。これで安心してヒルクライムにも出かけられるので、事前情報ナシで子の権現坂にでも連れて行こうかな…(笑)。

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