ブログをいつも読んでくださっている方から、ユニークな海外自転車ニュースメディアの存在を教えていただいた。


その名も「Total Woman's Cycling」。読んで字のごとく、女性目線で書かれ運営されているサイクリングメディアである。


Factory Mediaというイングランドとウェールズの企業で、ロンドンに拠点を持つメディア企業が運営している。Global Cycling Network 運営企業とは別の母体のようだ。


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女性目線のサイクリングメディアなら、男性には無関係の情報しかないのかというとそんなことはまったくない。


「おいしいリカバリードリンクの紹介」とか「バックパックとパニアバッグはどっちが使いやすいかの議論」がされていたり、「女性がサイクリングにとっつきにくい理由」が語られていたり、男性の興味もそそる記事が多数見つかる。


あるとき、「11 Reasons Not to Become a Cyclist (サイクリストになるべきではない11の理由)」というツンデレな記事を見つけたので、なんだこれは?と思って読んでみた。


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結論は「サイクリング万歳\(^o^)/」な内容なのではあるが、面白かったので翻訳して紹介しますね。


1.自転車が楽しすぎて、日焼け線ができてしまう

紫外線を避けすぎるとビタミンDが欠乏し、病気になるリスクが高くなってしまう。一方で女性は日焼け線が気になってしまうのよね。


日焼け止めクリームをいくら塗っても、日焼けをゼロにすることはできない。男性の自分は日焼けも(腕、太もも、足首の)日焼け線も気にはしないが、女性はちょっと気になってしまうだろう。


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※暑くても長袖を着用するのは、そういうことらしい


2.雨が降ると、ベタベタ&ドロドロになってしまう

雨に振られて、すぶ濡れで走った後はそのことを人に伝えたくなってしまうけど、髪はぐしゃぐしゃで大変になるから。


うむ、女性(とくに髪が長い方)はさぞかし大変だろうなとは思う。しかし、だからといって自転車が嫌いにはならないものでもある。雨を避けるには東京アメッシュが最強だと思う。(関東地区しかカバーしていないけど)これのおかげでここ数年は雨の中を走らされたことがない。


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※イベントで降られたら、腹をくくるしかない(笑)


3.機械いじり(メンテナンス)を学ばなければならない

機械いじりとか油まみれになるのをいとわない女性って極めて少ないのよね。そういう場合は、男を巻き込もう!「メンテンスできないんですぅー」と可愛く頼めば、たいていの男性サイクリストは喜々として助けてくれるものだ(笑)。


でも、機械いじりができると自信がつくし、一人で走っていても安心できる。せめてパンク修理とブレーキ調整くらいはできたほうが(自分のために)良い。これは間違いなく断言できる。初心者の方は、「女性向けサイクリング書籍」等を読まれるといいのでは。


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※掃除、メンテ、カスタマイズ、消耗品交換、その支払い、すべて私の担当です…


4.気がつけば、食べてばかりの食いしん坊になる(しかし太らないのでOK)

自転車はとにかくカロリーを消費するし、お腹が空く。1時間~1時間半ごとに何かをお腹に入れないとやっていられない。


これをよしとするかどうかだが、個人的には喜ばしく思う。だって、コンビニでスイーツ(どら焼き、チーズケーキ、シュークリーム)をなんの罪悪感もなしにほおばることができるから。


女性らがスイーツライドに行き、「消費カロリーと吸収カロリーが一緒だったよ~」と笑っていたりするけど、結果的に太らずに美味しいものを楽しめて、有酸素運動して、充実した休日を送れているわけで、よいことだと思う。


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5.化粧をしなくなる代わりに、サイクリングソックスの位置が気になりはじめる

男性の自分にはサイクリング時のお化粧加減がさっぱりわからないのだが、さすがにキメキメの化粧をしている女性は少ない印象だ。しかし、男女混合でツーリングに行く場合、さすがに完全スッピンというわけにもいかないだろう。


どのようなメイクをされていらっしゃるかを知る由もないが、こういった苦労は女性サイクリストならではだと思う。サイクリング系雑誌は、化粧品メーカーとタイアップして『女性サイクリスト向けの化粧』ってテーマで企画すればいいのに。


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※首の日焼けも気になるらしい


あと、サイクリングソックスの日焼けラインは、男性も気にしている。半ズボンを履いておかしなところに線があると、我ながらダセえって思う(笑)。


6.一人になってリラックスする時間がどんどん長くなる

自転車にハマる前は、カフェでカプチーノを飲みながら雑誌をめくる…という30分ほどで済んだ一人の時間が、自転車に乗るようになると軽く2時間必要になる。いつしか、「リラックスタイム=サドルの上で過ごす時間」になってしまうのだ。


自分が一人になりたいときによくやるのは、土曜の午前中と夜を仕事に充てて、13時~17時の間でさくっと70キロほど走るというパターン。


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※表参道~外苑~青山一丁目~溜池山王~永田町は路面もキレイで走りやすい。


これ、ちょうどよい気分転換になる。途中でコンビニスイーツをかじり、都内をぐるっとまわって夕方帰宅し、小1時間横になって回復してから夜に仕事すると、けっこうはかどるよ。


家から出る時間もないほど忙しいときは、三本ローラーを回しているね。


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※家の中でぶん回すのもひとつのリラックス方法


7.人間関係が急激に膨れ上がってしまい、そのための時間をとられる

サイクリングという共通の趣味があると、なぜかすぐに仲良くなれてしまう。年齢とか性別もあまり関係ない。


バリバリのレース志向の人と、スイーツやランチライドを楽しみたい人とでは仲良くなれないかというとぜんぜんそんなことはなくって、レース志向の人もスイーツは好きなので、ポタリングにも「行く行く!」と参加してくれる。


趣味仲間がみるみる膨れ上がっていき、いつの間にか「複数のライドのスケジュールが被って、断らなければならなくなる」ほと充実した週末を送れるようになるよ。


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自分はグループライドも好きだけど、一人でマイペースでコースも決めずにぶらっと都内を1周することがある。そういった一人の時間も容易につくれるのがサイクリングの良さだ。


8.音楽を楽しむ時間が激減する

自転車通勤をするようになると、音楽を聴くことと読書ができなくなる。イヤホンをするなんてご法度(危険過ぎる)なので、おのずと音楽は聞けなくなる。


自転車通勤をすると、読書のスピードも激落ちするね。いかに通勤時間が読書タイムだったか痛感できる。ただし、運動不足にはならないわけなので、自宅に帰ってからジムに通うとか、ジョギングする必要がなくなり、一長一短ではあるね。


9.自転車に乗らない人に走行距離を伝え、軽く引かれる

これはすべてのサイクリストあるある。ロードバイクで100キロって聞くと、非サイクリストは「すごいですねぇ。トライアスリートなんですか?」と感心してくれるが、とんでもない。自分はただのオッサンだし、100キロはふつーの女性でも走れる距離。


まあ、100キロはちょっと慣れが必要だし、補給は適度にしなくちゃいけないけど、平坦路であれば楽しく走破できる。下の記事にも書いたけど、オクサマはダホンのミニベロで100キロ走り、「楽しかった」と言ってくれた。食欲が増進し、ぐっすり眠れて、翌日の筋肉痛もない。


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かなり関連する記事

オクサマ、人生初の100キロのロングライドに霞ヶ浦で挑戦する


10.体力の限界に挑戦してしまう

これもサイクリストあるあるなんだけど、「自分って、どこまで走れるのかな?」とか「この山って、自分の脚で登れるのかしら?」と思うようになり、実際に走ってみたくなる。


それがもっとも体感しやすいのがヒルクライムだと思ってて、秩父の白石峠を登ったときはすごくキツかったけど、そのぶん達成感も大きかった。仕事して、呑んで、通勤して、飯食って、寝て、仕事する…というサイクルを繰り返す現代人にとって、「やったぞ!」って達成感を味わえる行為はそうそうない。


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※そしてやがてイベントにエントリーするように…



ヒルクライム(&登山)って、忙しさにかまけて忘れてしまっている感情を呼び覚ましてくれるね。ただ、登っている途中は「この激坂、まだ終わらんのか…」、「来るんじゃなかった…平坦コースを選べばよかった…」と思う瞬間もある(笑)。


11.自分の中に、感じたことのなかった自信が芽生える

これはむしろメリットだと思うんだけど、なぜか理由に挙がってた(笑)。自転車は自分の脚だけで移動する乗り物なので、走った分だけ「がんばった、オレ!」と自分で自分をほめてあげたくなる。


人間って、クルマや電車等の文明の利器を使わずとも、こんなに快適に、素早く移動できてしまうものなんだって、呆れてしまう。


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ちょっとづつ走行距離を伸ばしていくことで、自信もどんどん強化されていくよ。オクサマを見ているとそれが顕著で、「来週も行こうよ!」、「今度は坂道に連れてってよ」と自分から言い出すようになった。


100キロを走破する前は、誘うたびに「何キロ走るの?え…ちょっと長くない?パスするわ」って尻込みがちだったのが、100キロを走破したことが自信になっているようで、いちいち距離を確認してこなくなった。これは彼女の大きな変化である。


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女性は男性よりもサイクリングに対して抵抗感があると思うけど、始めるとかなり高い確率でハマるスポーツですよ。


以上、サイクリングにハマった女性が思う、「自転車にハマらないほうが良い11の理由」でした。