4年使い続けた冬用サイクリンググローブをついに買い換えた。さすがに4シーズンも使い続けると、中の綿が硬化してきてしなやかさが失われ、指の曲げ伸ばしが難しくなってきたから。

サイクリンググローブは正確で確実なシフター操作ができることが絶対条件。「違和感のあるグローブを使い続けるのも、安全じゃないなぁ」と思い、買い換えることにした。


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で、とくに予備知識も持たずにワイズロード上野のウェア館にでかけ、ゲットしたのが「ROECKL」というドイツメーカーのグローブ。ちなみに読み方は「リッケル」である。ロッケルでもロエクルでもない。

日本の公式サイトはこちら。海外サイト(英語)もあったのでリンクしておく。


「ROECKL」は日本ではあまり知られたブランドではないようで、自分も初耳だった。ドイツ(ミュンヘン)で1839年に創業され、6世代、170年以上に渡って続いている超老舗グローブブランドだそうな。


Rosello


サイクリング以外にも、馬術やクロスカントリースキーでもトップアスリートに供給する実績をお持ちとのこと。乗馬に専用グローブがあるということも初めて知った。さすがヨーロッパメーカーである。


買ったのは「Rosello(ロゼッロ)」というモデル。定価は¥10,500(税抜き)で、XS、S、M、L、XLのサイズ展開がある。


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公式サイトの商品説明を抜粋してまとめるとこんなかんじ。

  • 1.甲の部分は伸縮性の高いゴアテックス社の高品質防風素材、ウィンドストッパーソフトシェルを採用
  • 2.掌部には、耐久性の高いラミネート加工
  • 3.一般的なサイクルグローブにおいて最高峰な防寒を誇る
  • 4.防寒性が高いにもかかわらず、生地が薄いので高い操作性を得られる
  • 5.手首を半周するベロクロは最高のフィット感
  • 6.深めのリブで隙間風をシャットアウト
  • 7.タッチパネル対応モデル



じつはこんなにも特徴があることは、購入後にサイトを見てわかったことだ。購入を決心できたのは、ワイズロード上野ウェア館の店員さんの丁寧な説明のおかげ。


店員さんが力説してくれたのは、「薄手でしなやかなのに、防寒性がむっさ高い」という点。なぜなら、自分が冬用サイクリンググローブに求めるのがこの2点だから。


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防寒性を重視してしまい、ロードバイクのシフターが思い通りに操作できなくては意味が無い。いや、むしろ危険だ。冬用グローブはどうしても厚手になってしまうので、ここのバランスでけっこう悩む。店頭にあった10種類くらいの冬用グローブすべてに手を通し、試した結果、が文句無しに指先を動かしやすいと感じた。

かなり薄でなのと、あまりにも指先が動かしやすいため、「防寒性は大丈夫かしら?」と心配になり、店員さんにお尋ねしたら、「気温5度前後なら、この1枚でまったく問題ないですよ」と太鼓判を押してくれた。


翌日、ちょうど5度の環境で試してその性能にびっくりした。「このグローブは、百点満点といってもいいのではないか…」ってくらい感激した。


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7つの特長をひとつひとつ見ていこう。

 

1.甲の部分は伸縮性の高いゴアテックス社の高品質防風素材、ウィンドストッパーソフトシェルを採用


防寒性はすばらしいの一言に尽きる。出発時に装着した暖かさが、帰宅するまで続く。汗もかかないし、蒸れもほとんどない。こんなに薄いのに、なんでこんなに暖かいの?って首をひねるくらい。

これまで使っていたモノはもっと厚手でゴワゴワしていたが、防寒性能は劣っていた。見た目や感触=防寒性能ではないということがよく理解できた。ゴアテックス素材ってすごいんだね。


 

2.掌部には、耐久性の高いラミネート加工


使い始めて3週間なので、耐久性はまだ判断しかねる。が、作りと素材は高級感があって、「お金をかけて造られているな」という実感はあるね。滑り止め効果もあるようで、ブラケットをグッと握れて、よい塩梅である。この辺の劣化具合は、ロングターム・インプレしていくつもり。


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3.一般的なサイクルグローブにおいて最高峰な防寒を誇る


0度以下対応ではないので、北海道のような極寒地では厳しいかもしれない。東京や埼玉の冬(せいぜい3度そこそこ)であれば、「Rosello(ロゼッロ)」があれば苦もなく冬を過ごせるはず。防寒性については、100%満足している。


 

4.防寒性が高いにもかかわらず、生地が薄いので高い操作性を得られる


文章に偽りなし、だ。薄手なのでSTIレバーの操作がじつにやりやすい。生地が突っ張ることもなく、指先の動きにしなやかに追従してくれる。ブレーキングもシフトチェンジもすこぶる快適。


無駄のない裁断と、ハンドルを握るときの力加減で厚さを自由に変化させることの出来るFLEX FORMという技術が使われているそうで、ただ単に薄くしました!ってだけではないのだ。


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この気持ちよさは、実物に手を入れてもらえば、「ホンマや!」とナットクしてもらえる自信がある。あんまりにも使いやすいものだから、普段使いしてしまおうかなと思うくらい。(もったいないのでしないけど)


 

5.手首を半周するベロクロは最高のフィット感


サイクリンググローブって、夏用冬用関係なくフィット感が大事。ちょっとでも長過ぎたり、ブカブカだとそれだけで気持よく走れなくなってしまう。


どんな形状のベルクロを、どんな仕組みで固定するかってのも個人的に大事にしていて、「Rosello(ロゼッロ)」はその点でも秀逸だった。手首の内側を半周して、外側(甲側)でとめる方式。


これが逆だったら買っていなかったかもしれない。自分にとっては、それくらい重要。なぜなら内側でとめるタイプは、多少なりとも厚みが生じてしまう。


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※手首部分にベルクロがあると、このようにハンドルに触れてしまう


ベルクロ部分がハンドルやウェアに触れることで、剥がれてしまうことがある。このへんは好みだろうし、気にしない人はしないとは思う。が、自分はすごく気になってしまう。


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※ちなみに自分は夏用グローブも「手首の外側(甲側)で固定するタイプ」を使っている



 

6.深めのリブで隙間風をシャットアウト


リブ=手首のカバー部分と思ってもらえばいい。ここも合格点だ。十分すぎるほど長めに設計されているので、アウタージャケットとグローブの間に隙間ができず、冷たい風を完全シャットアウトしてくれる。なお、このカバー部分のフィット感も心地よい。


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7.タッチパネル対応モデル


タッチパネル対応ということは、購入時は知らなかった。というか、気にもしていなかったから。そもそも「冬用グローブでスマートフォン操作ができるわけない」って決めつけていた。そりゃあ、できるばいいに決まっているが、それは欲張りが過ぎると思っていたから。


ウェブサイトを見て、「え!できるんだ?」って驚いたもんね(笑)。で、さっそく試してみたんだけど、iPhoneがバッチリ反応してくれる! 人差し指と親指の2箇所が本革になっていて、タッチパネル操作が可能なのだ。


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スマホ操作のできないグローブだと、操作するためにいちいちはずさなくちゃいけない。それが面倒で地図を調べずに「たぶん、道は合っているだろ~」って走って軽く迷子になったり、「この景色を収めたいけど、脱ぐの面倒だからまあいいや」ってなっていた。


せっかくのシャッターチャンスを逃していたんだけど、「Rosello(ロゼッロ)」ならその煩わしさから開放される。うーん、これはよいグローブである。