ミニベロに乗って5年、ロードバイクで2年になる。

自転車に対する愛情と情熱は、ますます強くなっていて、飽きるどころの話ではない。まさしく生涯の趣味と呼ぶにふさわしい。


さて、自転車の歴に比例して起きてくる問題があって、「ええかげん、走る場所がなくなってくる」のである。自分は埼玉県川口市という、埼玉南部に生息しているのだが、自転車歴が5年を越えると、自宅半径20キロはほぼ行き尽くしてしまい、もはや新鮮味がないのだ。


20150927_142122



どこを走っても既知の道ばかりで、「あー、この後は右に緩やかなカーブがあって、それを過ぎたら必ず引っかかる信号があって、その後は冬は追い風になる平地か~」みたく、一度見た映画をまた見るような、退屈さがあるのだ。


もちろん、何度走ってもサイクリングが楽しいことには代わりはないのだが、人間は同じ刺激が続くと飽きてしまう動物である。


そこで今回は、「2015年になって発見した、新鮮さを失わずにロードバイクを楽しむ方法」をご紹介したい。


まず初めに、走り尽くした川口市を中心とした半径20キロはこんなかんじ。

20km

※最近は、最低でも川越まで行かないと満足できない身体になってしまった(笑)。



荒川サイクリングロードを嫌というほど往復して食傷気味に

葛西臨海公園~ホンダエアポート間は、ミニベロ購入直後、半年間は毎週末走りまくっていた。しかし、数えきれないほど往復したので、もはや感動はない。

走りやすいけど、延々と平坦路が続くし、景色も変わらないので、長時間走るとダレてくる。


20150523_115000


20150531_160220


都内を走る喜びを発見したが

荒川サイクリングロードに飽きてきた次は、都内を走りまくってみた。自分がよく走るコースは、時計回りに都内を一周してくる形。

川口市から葛西臨海公園を目指し、途中で江東区に入り、東陽町、木場、門前仲町と西に向かい、日本橋もしくは有楽町に入り、皇居を2回ほど周回し(1周5キロ)、赤坂、外苑前へと進み、渋谷は人混みがスゴイので表参道、原宿方向を目指し、新宿、池袋、王子、赤羽…と円を描き、川口市に戻る。


だいたいこれでちょうど70キロ。


Tokyoride

荒川サイクリングロードを走るよりは変化があって、自分的には楽しめる。コンビニはいくらでもあるので、補給食は持たずに済むし、夏場でもボトルは1本でも問題ない。


ただ、信号が各所にあってたびたび止まりはするので、トレーニングには向いていないだろう。


100キロ走る時間はない日などは、このパターンで70キロ前後走るってことをちょいちょいする。ただ、これも繰り返しているウチにこれも飽きてきてしまった。


20150903_123437


観光名所に行ってみるも、即効で挫折

どうせ都内を走るのだから、と普段行かない都内観光地にも行ってみることにした。


東京スカイツリーとか築地市場を目的地にして走ってみたが、2回ほどで飽きた。いや、飽きたというよりも、ふだん東京で仕事していると、観光地に行ってもぜんぜん観光気分を味わえない。


この感覚はみなさんも同じだと思うんだけど、観光地って、遠方から訪れるから興味深いのであって、自分の生活圏内のそれを訪れても感動しない。都内のごちゃごちゃしているとこに平日閉じ込められている自分は、むしろ田舎へ出かけるほうがよっぽど喜びなのだ。


P1010638


ちなみに、10年以上も港区で働いているけど、東京タワーにもスカイツリーにも登ったことはない。ミッドタウンの敷地内に足を踏み入れたこともない。そんなもんである。ということで、都内の観光地めぐりはあっという間に情熱を失った。

このように、荒川と都内が飽きてくると、「じゃあ郊外に行ってみるか」という発想になる。


なんとなく千葉(柏、野田地域には足が向かない)

なぜだかわからないのだが、千葉県には足が向かない。勝手なイメージで申し訳ないのだが、道路事情がサイクリスト向きではなく、走りにくそうな印象がある。


ただ、木更津~富津は素晴らしかったので、自分が千葉の名所を知らないだけの可能性が高い。今後、発掘していこうと思う。


20150117_083817

※アクアラインで君津まで行ったときは、楽しかった


埼玉県北部(秩父)が自分にとってのオアシス

日帰りで、車の少ない道路で、アップダウンと景色を100キロ前後楽しめるベストの場所は、自分の中では「秩父とその周辺」という結論になった。


とくに2015年に入り、何度もローディ先輩方に案内していただいたおかげで、「秩父って、すんごく楽しいじゃん!」って思えるようになったのだ。


9_large

自転車に乗って2年ほどは、「秩父=坂バカ&体力ありすぎの猛者のみが集う、素人が立ち寄ることは禁じられた地域」という思い込みがあったのと、「好き好んで坂を登るって、気がどうかしているんじゃ?」という平地信者だったのだ。


今はむしろ、平地だけでは満足できず、ルート上のどこかに登りがないと満足できないカラダになってしまった。秩父、いいですよ。


46_large

というわけで、「新鮮さを失わずにロードバイクを楽しむ方法とは、自宅から50~60キロすっ飛ばして移動してしまう」である。


自走で行くのもいいけど、見知った道を抜けるまでに時間が掛かるのよね。車(電車)で移動してしまえば、出発からゴールまで、新鮮さを保ったまま楽しく乗れる。


たとえるならば、ポッキーの先から先まですべてチョコレートに覆われているようなかんじだろうか。最後の一口まで美味しいのだ。


ちなみに、秩父に行くと必ず立ち寄るのが日帰り温泉の「満願の湯」。源泉100%。湯の温度も熱すぎず、ぬるすぎずでちょうどいい。露天からの景色もなかなかいいし、木々に囲まれた静かなロケーションが、「温泉に来たな~」と思わせてくれる。

無料休憩所も広いので、湯上がりにじゅうぶん涼んでいけるよ。地元の野菜や特産物コーナーもあって、観光地っぽい。難点を強いてあげるなら、店員さんがやや無愛想なことかしら。


20150922_145940


輪行で行くか、車で目指すか

それぞれに良し悪しがあるけど、自分は車で目的地まで行き、周回でコースを組んで駐車場まで戻り、車で帰るパターンが好き。


車であれば荷物量を気にしなくていいし、バックパックを背負わなくていいし、道草も食えるし、日帰り湯に立ち寄れる。冬場だと、着替えとかタオルとか、どうしても荷物が増えてしまうからね。


20150922_084056

渋滞に巻き込まれる可能性が弱点ではあるので、5時に出発して7時には現地入りしておくのが自分のやり方。仲間との待ち合わせ時間までは、持参した小説とかマンガを読む。朝ごはんは、渋滞ポイントを抜けてからゆっくり摂ることにしている。


というわけで、生活圏内の近所の道に飽きてきたら、車か電車で一気に数十キロすっ飛んでみることをオススメしますよ。


それでは、2016年もどうぞよろしくお願いします。
m(_ _)m