夜、自転車を走らせるシチュエーションは意外に多い。

日の短い冬の季節はもちろん、夏場だってロングライドに出かければ、帰宅時はライトが必要なくらい暗くなってしまうこともある。自転車通勤しているのなら、季節に関係なく、夜間走行をせねばならない。


夜の上手な自転車の走らせ方は知っておくべきなので、Global Cycling Network で発見した、有益な動画を翻訳して共有しますね。


How To Ride Your Bike At Night – Guide To Lighting + Reflective Clothing






1.見える&見られるようにする

最低限、自分の走っている道を見通せる明るさ確保のためにライトは必須。さらに、他者から自分が見えるようにするのも大事である。ここでいう他者とは、車やオートバイだけではなく、他のサイクリストや歩行者、すべてが含まれる。


ライトは明るさの強度、形状等、さまざまなバリエーションがあるが、常識的に言えば明るければ明るいモノほど見やすいし、見られやすい。


とはいえ、ライトは3個も4個も買うものではないと思うので、少々お高くても良い物を2個(フロント用とリア用)選ぶことをオススメする。点で光るタイプよりは、面で光るほうがよりベターだ。


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リフレクターと蛍光色のウェア

他者に「見られやすくする」ために、ウェアにも気を配りたい。明るいカラーリングで反射するウェアがよい。夜間に目立つには黄色やオレンジ系がベストだが、仮に持っていないとしても、慌てて買う必要はない。


リフレクターが付いているだけで、車のヘッドライトには反応してくれる。また、いくら明るいカラーかつ蛍光色のウェアを来ても、真っ暗闇では意味は無い。「目立つウェアを着ているから、ライトは不要!」という考えは間違っている。いかなるときも、ライトは必須なのだ。


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※ロードバイクにリフレクターは付けていない人が多いと思うので、そういう方はリアフラッシャーが必要。ちなみに使っているのは「Bikeguy トライスター レッド」。小さいけど、かなり明るいよ。

ただ、これだけだとやや不安なので、「LEZYNE(レザイン) STRIP DRIVE REAR」を買い足して、シートステーに取り付ける予定。


真っ暗な道を走るとき

周りにまったく光がなく、己のライトしか頼れるものがないとき、見られるためのライトと見るためのライトの2種類を持っていると便利。

たとえば、夜の荒川サイクリングロードは街の光も届かず、路面が一切見えない。見られる用の小さなライトしかないと、路面の穴、亀裂を見落として、タイヤが「ガタンッ」と落ちて肝を冷やすし、最悪の場合は車止めに激突してしまうかもしれない。


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※昼間は避けれても、夜間はこういうの見落とすよね (ハンドルがガタってなってビビる…)


サイクリングロードの車止めには、反射板がつけられていることが多いが、光が当たって効力を発揮するわけなので、こちらのライトの照射が弱いと充分に反射してくれないわけ。


Global Cycling Network的には、真っ暗闇を走る場合は、最低でも「400ルーメン」のライトが必要。「800ルーメン」あれば、初めて走る道であっても、自信を持って走れる明るさを確保してくれるそうだ。


ちなみに自分の「owleye(オウルアイ) ハイラックス30」は150ルーメンなんだけど、街中を走る分にはこれで充分。ただ、たしかにトンネル内や漆黒の田舎道だとちょっと心細いね。


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産経サイクリストに書かせていただいたLEZYNEのライトのインプレ記事もどうぞ

レザインの最新ライトを試用インプレッション 1500ルーメンは車のヘッドライト並の明るさ!

レザインのコンパクトなライト2モデルをテスト 市街地ライドには300ルーメンで十分


あと、ライトの取り付け角度は、「やや下を向く」ようにしよう。対向車(&人)に対して、眩しくしてしまわない配慮である。


ヘッドマウント

ヘルメットにヘッドライトを取り付けてしまう方法もある。これにはメリットがふたつあって、「1.目線とライトが同じ方向を向く」と、「2.格段に目立つ」である。

ハンドルバーに900ルーメン、ヘッドマウントに400ルーメンのライトという二刀流体制であれば、ほぼ究極のライトの組み合わせの完成だ。


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※これはアクションカメラですが、イメージとしてはこんな感じ


知らない道はなるべく走らない

よく知らない道を夜間に走るのはオススメしない。ランドマークも見つけにくく、迷いやすいし、トラブルに遭遇したときに対処がしにくい。


個人的にも、自転車で通勤する道はココと決めて、なるべく慣れ親しんだルートで帰宅するよう心がけている。


不思議なもので、何年も都内を走りまくっているうちに、



「駒込から西ヶ原に向けて走る、旧古河庭園を過ぎた滝野川消防署前の道は、一見平面に見えるのだが、じつは雷おこし状に荒れているからケツを上げてやりすごすのがよい」


とか



「御茶ノ水から駿河台下交差点に向かう下りの明治大前付近は、路面が盛り上がっているとこが連続してハンドルがとられやすいから、しっかりハンドルを握ろう」


とか



「駿河台下交差点を過ぎた直後にあるバス停直前には、大きめの穴が開いていて危険だったが、最近の工事で埋められたので今は安心」


などと頭にインプットされていくものなのだ。こういう情報は、繰り返し走らないと気が付かない。



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以上、Global Cycling Network による、「夜間の上手な自転車の走らせ方」でした。これから数ヶ月は暗い時間帯が多い季節が続くので、お気をつけてくだされ。