ロードバイクのギアチェンジなんて、わざわざ習うまでのこともないだろ?と考える人は少なくないだろう。

しかし、ギアの使い方の上手い下手は確実にあって、マスターしている人は「より快適&ラク」に走ることができる。プロのように1秒を争うような乗り方をしていない人でも、プロのコツは参考になるだろう。


Global Cycling Network に「プロのようにギアチェンジするコツ」という動画を見つけたので、翻訳して紹介しますね。


How To Change Gear Like A Pro





ケイデンス

ケイデンスは個人の好みと能力にも左右されるが、一般的には「70~100回転(分)の間に維持する」のが望ましい。よって、この範囲内のケイデンスをキープできるギアの選択をすればよい。「いくつのギアを使う」ではなく、「70~100回転(分)で走れるギアはどれだ」って考え方のうがわかりやすいかも。

「斜度が何%であれば、39−13Tで走るべき」等といった、万人に当てはまるギア比というものはない。個人の脚力と能力は変わるからだ。人を真似るのではなく、ケイデンスキープをするにあたってもっとも漕ぎやすいギア比を選ぼう。



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チェーンリングは50−34T、リアは11−25Tが一般的

ふつうの脚力を持つ一般的なローディであれば、チェーンリングは50−34T(コンパクトリング)、リアは11−25Tでいいだろう。それだけあれば、トップギアにいれたとき、53−12Tと等しいギア比で回すことができる。


ちなみに自分もこのギア比にしているね。チェーンリングは大きい方が見栄えは良くなるけれど、ノーマルチェーンリング(52−39T)でヒルクライムするのはけっこうな脚がないとキツイよ。


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※自分のはフロント50-34T、リアが11-25です。ヒルクライムのときだけ、28Tが欲しくなります。


NGなギアチェンジ

やってはいけないのは、「ペダルを強く踏み込みながら、同時にシフトチェンジする」こと。たとえば、登坂の途中で苦しくなって、ケイデンスが落ちてからギアを落とす、、、ようなパターンだ。登坂では、脚が回らなくなってきてからギア操作するのではなく、早め早めのシフトチェンジを心がけよう。


もうひとつ、アウター(フロント)×インナー(リア)、あるいはその逆はチェーンラインがナナメになり、負担がかかるのでできればしないほうがいい。いわゆるたすき掛けと呼ばれるチェーンラインだ。チェーンラインは、なるべくチェーンステーに対して平行になるようにしよう。そのほうがチェーンもスプロケットもチェーンリングも長持ちさせやすい。


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レースでのアドバイス

坂を猛スピードで下った直後に急な登坂が待ち構えている場合、アウター×トップギアでぶん回したまま登坂に突っ込むと、とたんにスピードダウンしてしまう。

フロントギアをアウターからインナーに落とすかタイミングの見極めが難しいが、Global Cycling Network的には「坂を下ってから、上りに差し掛かるまでの間にフロントをインナーに落とし、軽くなり過ぎないようリアのギアをシフトアップさせつつ、登坂に突入と同時に下りの勢いを活かしたままで加速するべし」とのことだった。


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ギアのメンテナンス

プロもやっていることだが、ギアの操作を快適に保ち、長持ちさせるベストな方法はやはりこまめな掃除だ。ライドのたびにブラシでゴシゴシこする必要はないが、ディグリーザーでこまめに汚れを落とすこと。疲れきってどうしようもないとき以外は、自分はなるべく帰宅直後にメンテナンスしてしまう。

どうせ後でシャワーを浴びるのだから、指先や腕がグリスで汚れようが関係ない。シャワー>>メンテナンスの順番になってしまうと、とたんに億劫になってしまうよ(笑)。疲労と睡魔に襲われても、せめてチェーンをウェスで拭き取るくらいはしておきたいね。


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※すべての掃除は私の役目です…


身の丈にあったマシンを使おう

ノーマルクランクのほうが、本格的に見えてカッコイイ。それは間違いない。しかし、プロでもコースプロファイルによっては、コンパクトリングで出場することはある。見た目ではなく、自分自身の能力と体力に見合った機材を使うことが、快適なロードバイクライフには欠かせない。

身の丈に合わないギア比のメカを使っても、走ってきて気持ちよくないし、すぐに疲れてしまう。どうしても、他人が使っているマシンを見て、「なにを!こっちだって負けないぞ!」と力んでも意味は無いのだ。


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6時でシフトチェンジ

なお、GCNの動画の中身ではなく、個人的なシフティングのコツとしてやっているのは、「脚が6時のときにシフトチェンジする」だね。


この位置だと、脚がスムーズに回せて、ペダリングのジャマにならない。一番気持ち悪いシフトチェンジの場所は、その逆の3時45分。不快なことこの上ない。「ん?」と思う人は試しにやっていただきたい。言わんとしている意味がわかると思う。


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以上、皆様のシフトチェンジ・ライフのお役に立てば幸いです。