Dahon(ダホン)のMu P8とボードウォークを購入したのが2010年10月。早いもので5年が過ぎた。



疋田さんの『ものぐさ自転車の悦楽』を読んだのがそのひと月前の9月。あの本を読んだから、今の自分がいる。



ミニベロの楽しさ、楽しみ方、選び方がとてもわかりやすく書かれており、「こりゃさっそくミニベロって物を自転車屋に見に行かねばっ」と思わされた。結果、夫婦揃ってダホンを購入し、今に至るというわけ。

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疋田さんにお目にかかったことはないが、もしお会いできたら「自転車の世界に自分を引き込んでくれた」お礼を申し上げるつもりだ。

※ラジオ番組『ミラクルサイクルライフ』は欠かさず聴かせていただいている


ミラクル・サイクル・ライフとは

TBSラジオ番組。日曜の18:30〜19:00放送の番組。毎回ゲストをお呼びしてのトークと、自転車にまつわるコラムトークがある。短い番組だが、内容は濃い。コンビを組む石井正則さんとの絡みも軽妙。派手さはないけど、自転車好きなら楽しめること請け合い。公式サイトはこちら





さて、今もツーリングと通勤で活躍してくれているDahon(ダホン)のMu P8が5年経ってどう変化してきたか、どの程度劣化してきたかをまとめてみるね。

※ボードウォークについては別記事で取り上げる予定



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走行距離

10月7日時点での累計走行距離は「18,990キロ」になった。ロードバイクを買う前はダホンに乗りまくっていたが、2014年1月にBOMAのリファール(refale)を買ってからは、イッキに走行距離が少なくなってしまった。



2015年は9ヶ月で1,500キロしか走っていない。年内で2,000キロ行くかどうか、ってところである。その代わり、ロードバイクでは9ヶ月で4,300キロ走っている。ざっと7:3でロードバイクのほうが多く乗っている。


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フレーム&フォーク

交換できないパーツなので、それなりに劣化しているような気はする。フレームを二つ折りにするヒンジはときどき増し締めしてやる必要があるが、それさえやっていれば問題なく乗れる。ショップの大将にもときどき診断してもらっており、「まだ、ぜんぜん大丈夫!」とお墨付きをいただいている。


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2回落車したことはあるが、フレームにほとんど傷はない。汚れる前に洗車&ワックスをしているので、光沢はしっかりとあるよ。


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ただし、ケーブルがフルアウターなので、フレームにこすれる部分の塗料が剥がれてくるのは宿命として受け入れねばばらない。塗料が完全に剥がれ落ち、下地の金属(アルミ)が見えてきてしまった。


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見た目的には目立たない場所なので気にならないんだけど、ここから腐食が始まるのもイヤなので、シリコンゴムのシールを貼って、コレ以上の摩耗を防いでおこうと思う。


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ブルホーンハンドル

あまりやっている人がいないブルホーンバーだが、ものすごく気に入っている。攻撃的なデザイン&高い実用性を兼ね備えたハンドルだと個人的には思う。


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ハンドルの先で変速するバーコントローラー(いちおうデュラエース)のクリック感は、マニュアル車を運転しているようで病みつきになるね。



ブルホーンにして3年半になるんだが、どこもぜんぜん劣化しないの。メンテらしいことなんてなにもしていないのに、操作感はすこぶるいい。



構造が単純だからだと思うんだけど、耐久性は抜群。バーテープも呆れるほど頑丈で、最後に交換して2年半以上経つけど、破れもホツレも弛みもなく、快適な握り心地なのだ。他のミニベロユーザーさんもブルホーンバーにすればいいのにっていつも感じている。

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ただ、腕の短い女性には向かないかも。身長147センチのオクサマには「ブレーキが遠すぎて無理!」だそうだ。



コンポーネント

デフォルトのグリップシフター(8速)をまずシマノの105(5700系の10速)に交換し、2年半前にアルテグラ(10速の6700系)にした。



今思えば、105でもアルテグラでも操作性がさほど変わるわけはないよなあ…と思うんだけど、じゃあまったく同じなの?と言われるとそうでもない。

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言葉にしにくいが、変速した瞬間のメカの動きの滑らかさ、タッチの軽さ、は少しだけど確実にある。機能以外の官能の部分に訴えてくるものが、アルテグラにはあるのよ(プラシーボかもしれんけど)。



あと、ルックスは格段の差があるね。アルテグラにしたとたん、「おぉ…わが愛しきDahon(ダホン)のMu よ…」って愛着が倍増した(笑)。



リアディレイラーの価格差は(海外通販を例にとると)、wiggleで7,000円(アルテグラ)に対して4,600円(105)と2,400円。ランチ3回分といったところか。数年に渡って使えるパーツと考えれば、アルテグラに投資するのはアリだと思う。

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※なお、シマノの105はボードウォークに移植して、今も元気に活躍中。



ワイヤー類

アウターケーブルは2年半以上交換していない。なぜなら、ショップの大将に「問題なし」と言われているから。 インナーは3~4回交換している。リアディレイラーを105、アルテグラって交換するタイミングと、あとはホツレが見えてきたら、すかさず換える。



工賃を含めたところで安いものだし、なにより命に関わるパーツなので、ギリギリまで使わないよう心がけている。アウターケーブルは、次回のインナー交換に合わせて新しくする予定。




ホイール

ホイールは3回交換した。デフォルトの安い鉄ホイールから「キネティクスプロ(Kinetix Pro)」にして、1回リムが割れて、メーカー保証で再度「キネティクスプロ(Kinetix Pro)」にしたが、2年後にまたしてもリムが割れた。


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※キネティクスプロ(Kinetix Pro)は2度割れた



このときはメーカー保証が切れていたので、交換できず、さすがにもう「キネティクスプロ(Kinetix Pro)」は使いたくなかったので、「A-class FOLEX Pro」に乗り換えて今に至る。乗り心地はどっちもアルミのクリンチャーなので硬い。しかし、若干は「A-class FOLEX Pro」のほうが角とれたマイルドさがある印象だ。

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A-class FOLEX Proはカンパのホイールデザインに似ている

「キネティクスプロ(Kinetix Pro)」のスポークが少ないレーシーなデザインはお気に入りだったのだが、スポーク1本にかかるテンションがむちゃくちゃ強いのであろう。レース用ならまだしも、日常用としてはオススメはしない。



タイヤ

パナレーサーのミニッツタフに1買い換えたが、パンクが頻発したのでそれ以来ずっと「シュワルベのデュラノ」の一択だ。数えていないが、かれこれ5~6回連続でデュラノを使い続けている。



1.1インチとそこそこの細さで回転性がよく、カラーリングも目を惹くデザインで、しかも耐久性がよいと三拍子そろったタイヤだと思っている。3,000~4,000キロで交換するようにしているね。

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いつも同じタイヤだと正直少し飽きてくるんだけど、わざわざ冒険する気にはならない。慣れ親しんだタイヤのほうが安全だしね。さらに細いアルトレモにすればスピードアップもするんだろうけど、周囲からは「耐久性が恐ろしく低いから、通勤でガシガシ距離乗る人には勧めないよ」と言われ、購入は見送っている。



なお、デュラノでのパンクは、年1回あるかどうかってところ。



シートポスト

シートポストはKCNCの軽量アルミのに交換して4年半になる。Muを買って、軽量化カスタムとして最初にとりかかったのがシートポストからだった。



持ち比べてみるとその差は歴然。ルックスもいっきにスポーティに変身し、たいへん気に入っている。交換する気持ちはまったくない。

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あと、高さを合わせやすいようにメモリが記されてあるのが地味が便利。輪行等で組み上げたときにさっと長さを合わせることができる。


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サドル

数種類ためしてみたが、落ち着いたのはセライタリアの「SLR FLOW Ti316」。尿道を圧迫しない穴あきタイプがお尻にマッチしているようだ。


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サドルばかりは良し悪しを断言できないので、多少の紆余曲折が誰しもあると思う。ひとつだけ言えるのは、「フカフカで柔らかいサドル=快適」とは限らないこと。



あと、雨や汗で濡れた場合は拭き取り、革製品であればそのための手入れをすると長持ちする。サドルって、意外にコストがかかるので、大事に使うことをオススメする。



サドルバッグ

トピークのダイナパック」をシートポストにつけて使ってきた。7,000円ほどだったが、これは買いだった。サドルバッグとは比べ物にならない収容力があり、デザイン性も良い。



リクセンカウルにも似たバッグがあるが、トピークのほうがルックスは良いと個人的に思っている。通勤時は弁当を運べるし、夏は塩飴とか補給食を入れておける。リュックを背負わず、バックポケットは携帯、カギのような小物だけにし、かさばるものはダイナパックに入れてロングライドに行けるのが強み。

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ただ、あいにく輪行時には使えない。シートポストを下ろすことができなくなるからだ。そんなときは、ダイナパックは外し、チューブ、マルチツール、パッチ、タイヤレバーを円柱状のツールバッグに入れて、サドルしたのボトルケージに挿す。


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「走っている途中で、落ちたりしない?」と不安に見えるかもしれないが、落ちることはおろか、緩んだことさえ無い。ケージに伸縮性があるため、しっかりと保持してくれるのだ。



チェーンリング

Muの唯一といってもいい悩みが、「チェーン落ちが頻発する」だった。ミニベロはチェーンラインがどうしてもリアディレーラーに向かって下がり気味になるため、フロントから外れやすくなるという宿命がある。これはMuだけではなく、ミニベロに共通した問題のようだ。



少なくとも、ダホンではよく起きた。チェーン落ちは些細な事で起きる。ふつうに流して乗っているとき、シフトアップしたタイミングと踏み込みの力加減でスコンと外れる。あっけないくらいカンタンに落ちる。

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あるいは、荒れた路面を通過するとき、チェーンが暴れてその勢いでポロリと落ちた。脚がスカッとから回るのは気持ちの良いものではないし、場合によっては落車につながる可能性もある。とくに、交通量が激しく、かつ道幅も狭い車道は肝を冷やすので、対策することにした。



防止策として、チェーンガードを導入してみた。それ以来、一度も落ちていない。どんなシチュエーションでも安心して踏めるので助かっている。



ビンディングペダル

Muを買った1年9ヶ月後にビンディング・デビューを果たした。3年3ヶ月、PD-A600のペダルを使い続けているんだけど、まったく劣化が見られないね。(掃除しているからだろうが)サビもない。脱着のクリック感は相変わらず良好。


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見た目もコンパクトかつシャープだ。SPDの中では最も軽い部類(両方で286グラム)に入る。ミニベロにSPDを導入するなら、PD-A600 は全力でオススメできる。



ブレーキ

デフォルトのVブレーキは音鳴りがひどかった。音調整のために何度かショップを訪れ、ブレーキブースターを装着するなどしてごまかしてきたが、それでも完全にゼロにするのは難しかった。そこでショートVブレーキに交換してみたら、一発で問題解消。



効きが悪くなるのでは?という心配もあったが、効きにとくに変化は感じていない。あと、ブレーキシューは船底付きタイプが剛性があってオススメ。ハンドルに振動が伝わってこないので、スピードコントロールが容易になる。

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以上、5年たってもぜんぜん快調に動いてくれるダホン(Dahon)のMu P8の劣化具合をお届けしました。



そろそろ買い換えてもいいかなと考えなくもないけど、たぶんしない。というのも、乗れば乗るほど自転車って愛著が湧いてしまって、手放したくなくなるから。



それと、フレームとフォーク以外は交換しているのでぜんぜん現役なのだ。ということもあって、まずは3万キロまでは大切に乗ろうと思う。