プロのサイクルロードレースを観るたびに不思議で仕方のなかったモノに「ニュートラルバイク」がある。
事故やトラブルでバイクを失った選手が緊急時に使うバイクであることは当然わかる。しかし、どんなバイクなのか、どのメーカーのバイクなのか、どんなコンポーネントが装着されているのか、選手の体格にどう合わせるのか、知らないことだらけである。
Global Cycling Network(GCN)で「ニュートラルバイクとはどんなバイクなのか」を解説する動画を見つけたので、翻訳しつつご紹介する。
Shimano Neutral Support Bike
ブエルタ・ア・エスパーニャに投入されたニュートラルバイクはシマノ製。シマノのスタッフによれば、過去2年間のブエルタ・ア・エスパーニャにおいては「だれもニュートラルバイクを使う事態にはなっていない」とのこと。事故がないという証拠なので、よいことではあるね。
どんなフレーム? コンポーネント? メーカーは?
フレームにブランドロゴはなく、シマノのDi2ロゴが代わりに載っている。コンポーネントは電動デュラエース。 チェーンリングの歯数は「52-38T」、ちなみに大半のプロ選手は「53-39T」を使っている。
使われている機材は?
スプロケットの歯数は「11−28T」あるので、ほぼどんなシチュエーションでも対応できる。ホイールはデュラエースのC50。クリンチャータイヤである。
※カーボンクリンチャーのC35も用意されている。
なお、なぜニュートラルバイクにクリンチャータイヤが装着されているかというと、単純に「メンテナンスがラクで、ホイールがダメージを受けにくいから」だとのこと。
タイヤはコンチネンタル。ステムはPRO(11センチ)。ハンドルバーも同じくPRO製だ。シートポストもPRO。すべてPROで統一されている。
1点、通常のプロ選手用バイクにはない特長として、シートの高さを調節できるよう、クイックリリースで調整するようになっている。
シートの高さは調整できるとして、フレームサイズは? その点も抜かりはない。シマノのニュートラルカーには、サイズの異なる4種類のバイク(XS、S、M、L)が積載されている。
あと、ビンディングペダルも各種取り揃えられており、シマノ以外にもLOOK、スピードプレイ、タイムが車内に用意されている。よって、基本的に誰が緊急事態に陥ろうとも、バイクを提供できるのだ。
重さはどうか?
プロのバイクはUCI規定である6.8kgちょいに収められているが、ニュートラルバイクは「7.7kg」である(フレームサイズで若干の差はあるが)。よって、重さ的にはやや不利なのだ。
これまで、ニュートラルバイクなんて気にもしたことがなかったので、勉強になった。それにしても、Global Cycling Network さんの着眼点には感服させられる。
あと、いつも動画紹介させてもらっているので、GCNのオンラインショップでパーカーを購入させていただいた。
※サイトドメインはイギリスなのに、商品はなぜかドイツから届いた
※ビニールなどには包まれていない、そのままの状態で入ってた(笑)
※厚めのしっかりした生地でできているYO! プリントの質も良い!

コメント
コメント一覧 (2)
去年のさいたまクリテリウムでskyのフルーム選手がMAVICの黄色いバイクを乗ったニュースが一番記憶に残ってます。
私もフルームが使ってたのを覚えています(*^^*)