『ツールド妻有』の体験がとても素晴らしかったので、2回にわけてレポートしています。今回はその後編。
>>前編はこちら
前編では「会場に行くまで」、「宿の確保」、「天候にあわせた準備」、「補給食の美味さ」について書いたんだけど、今回はイベント中に感じたこと&イベント後のお話です。
※全員が支給されるお揃いのジャージを着て走る。一体感がスゴイが、道中で知り合いを見つけにくくなる(笑)
ボトルは1本でOK
真夏の120キロのライドだと、水分補給が心配だが、ツールド妻有に限って言えばボトルは1本でOK。エイドステーションで水、スポーツドリンクをいくらでも補充してもらえるからだ。
エイドステーションの間隔は長くても14キロほどなので、1本あれば十分に持つ。ヒルクライムなので、2本持つと重量増になってしまうしね。
走行中は、周囲と積極的にコミュニケーション&意思表示を
いくらバラけて走るといっても、1,000人規模のイベントとなると前後に人は常にいるし、ひんぱんに抜いたり抜かれたりする。
人を抜くときは「右通りまーす」とか、車が前後から来たら「車!」って周囲に警告したり、路肩をあるくお婆さんがいたら、ハンドサインで後続に伝える、といったことはせねばならない。
公道を閉鎖しているわけではなく、人も車も普通に生活されている中を走らせていただくイベントなのだ。こちらは地元の道をお借りさせていただいている身分なので、感謝と礼儀を持って走らねばならない。
下りはくれぐれも安全運転で
あと、ツールド妻有はヒルクライムイベントなので、ダウンヒルもたくさんある。直線だったり、ワインディングだったり、見通しが良かったり、悪かったり、様々なシチュエーションを走るんだけど、やはり下りは事故が起きやすい。
自分は目撃しなかったが、「下りで事故があった」と他の参加者が話しているのを耳にした。
あまりの気持ちよさについついスピードを出したくなるが、ダウンヒルでは飛ばしすぎず、自分の力量を越えた走りをしないようにしよう。大規模になればなるほど、サポートカーへの伝達や救急車の到着も遅れるだろうしね。
あと、雪国であるせいかもしれないが、路面が荒れている箇所もまずまずあった。くぼみでガツンときて、ブラケットを持った指がスッポ抜けそうになったことも数回あったしね。初めて走る道は路面の予測ができないので、ご自身のスキルを過信しすぎないようにしていただきたい。
※えげつない斜度を登るということは、その後えげつないダウンヒルをすることを意味する
運営者とボランティアの方々のホスピタリティにうるっとくる
「走行中に地元の人達が声援を送ってくれるんだけど、それがすごくウレシイよ」と聞いていたとおり、街中の方々が沿道で「がんばれ~」と手を振ってくれた。
※ ツールド妻有公式サイトより引用
地元のおじいちゃん、おばあちゃん、小さな子どもたちが笑顔で見守りながら応援してくださる姿を見せてくれると、こちらも「ありがとうございます~!」、「おはようございまーす!」と喋りながら走ってしまうね(笑)。
道を占拠して走っている立場の我々を、このように暖かく迎え入れてくれるホスピタリティがありがたかった。
坂道で苦しんでいるところを背中を叩いて励ましてくれたり、ブンブンと旗を振ってくださるパワフルなオバサマたちもいらっしゃった(笑)。
ツールド妻有は9年目で、サイクルイベントとしては歴史があるほうだが、これもきっと運営事務局の尽力の賜物のはず。イベントを1回だけやることはできても、毎年開催してしかも成長させていくのは相当な努力が必要だからね。
※ 盛り上げ役のちんどん屋さん。場所を移動しながらずっと応援してくれていた。(ツールド妻有公式サイトより引用)
イベント終了後、もう1泊する手もある
レースのスタートとゴールは「ミオンなかさと」という温泉宿泊施設だったんだけど、レース終了後はここに泊まることにした。この判断は正解だった。
なぜなら、7時20分に走りだし、16時20分ゴールの9時間を走り終わったあとは、疲労で1ミリも動きたくなくなる。そのまま会場横にあるミオンなかさとになだれ込み、温泉に使って生き返ることができた。
ほとんどの参加者はイベント終了後にバラバラに帰っていくのだが、ローディ先輩と自分は有給を使ってミオンなかさとに宿泊した。お互いおっさんなので、「翌日は仕事にならないだろう…」という先見の明である(笑)。
ミオンなかさとは田園に囲まれ、すぐそばには信濃川の流れる開放感のあるロケーション。泉質は弱アルカリ性の単純温泉。湯船も露天も広々としていて、開放的なロケーションなので身も心も休まった。夕飯前、夕飯後、翌朝の朝食前の3回も入ってしまった。お食事は朝も夜も和食だったが、どちらも美味しかった。
埼玉に戻る途中で、「道の駅 南魚沼 雪あかり」に立ち寄ってお土産を購入。地元で採れた野菜と魚沼産コシヒカリ、お漬物やジャム、ヨーグルト、お菓子などなど販売されていた。食事できるスペースもあったよ。公式サイトには紹介動画もあったよ。
バイクは入念に洗い、注油しよう
今回のイベントは濡れた路面も多少走ったので、バイクがものすごく汚れた。
ディレーラーとキャリパーブレーキには砂がびっしり入ってしまったし、タイヤを外し、水洗いで砂を完全に落とし、水分や埃をエアダスターで吹き飛ばして自然乾燥。その後、駆動部分にグリスを注油してピカピカに戻した。
ひとつ驚いたのが、シャマルミレのホイールの汚れがすごく少なかったこと。あんなにも濡れた路面を走ったのに、ブレーキシューの黒みがないし、洗浄しても汚れがほとんど出ない。
これがプラズマ電解酸化処理のおかげかどうかは分からないが、そういえばブレーキングは120キロの道中で常に思うように効いてくれて、不安を感じさせるシーンは一度もなかった。
シャマルミレのヒルクライム&ダウンヒルのインプレッションは別の機会に書くので、しばしお待ちを。
ツールド妻有の関係者のみなさま、本当にありがとうございました! 来年も参加させていただく予定です。m(_ _)m
コメント
コメント一覧 (2)
濡れた路面はhigh-risk……もし攻めていたら違う思いに浸ったことに(笑)
レース後の余韻を宿で過ごすのは贅沢な時間で幸せなことです。
イベント中もとにかく安全運転を心がけました。
(^^)