2014年6月にパンダが納車されて1年と4ヶ月になる。走行距離は15,000キロを越えた。



自分はパンダをとても気に入っており、大事に大事に乗り続けるつもりなのだが、オクサマの感想を聞いたことがなかった。そこで、改めて「フィアット・パンダのよい点・イマイチな点」を彼女視点で教えてもらった。


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オクサマ・インプレッション 『フィアット パンダのよい点』

運転席の見晴らしがよい

身長が150センチに満たないオクサマは、背の低い車を嫌う。背が低いというよりは、シートが寝た車を嫌っている。よってアップライトな姿勢で座らせる(以前乗っていた)ゴルフやPOLOはけっこう気に入ってくれていた。



パンダになったことで、ハッチバック等の乗用車より15センチほどアイポイントが上がったわけだが、遠くまで見渡せて安心して運転できるのが良いとのこと。

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※パンダの全高(全高1550mm)はとFFのフィットの全高(全高1520mm)より高い。


内外装がポップでカワイイ

チョロQ的なルックスがキュートであるのと、ポップで愛らしい内装が気に入っているとのこと。つまり眺めてよし、中に入ってよし、である。これは夫婦同意見で、初めて試乗のために乗り込んだ瞬間、声を揃えて「いいねー」ってなった。



安っぽいプラスチックしか使っていないのに、なぜにこうもステキなデザインが出来てしまうのだろう。イタリア人のアーティスティックさに脱帽である。

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狭いはずの後席なのにそう感じさせない

ホイールベースが2,300ミリとマーチ(2,430ミリ)、フィット(2,530ミリ)より短いにもかかわらず、4人が窮屈な思いをせずに快適に座れる。アップライトに座らせることでスペースを稼いでいるのだが、その姿勢も違和感ない。



あと、ボディがキレイなボックス形状のため、頭と肩の周辺のスペースもちゃんと確保されている。ドアも真四角に近い形状なので、乗り降りもしやすいのだ。以前乗っていたVWのポロよりも、パンダは数値上のスペースは少ないはずなのに、開放感では優っている。



つまり狭いはずなのに、窮屈に感じない。パンダのパッケージングの妙である。ただし、身長180センチ以上の人にはオススメしない。

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※いくらパッケージングが良いといっても限界はある(ちなみに自分の身長は173センチ)


小さなスキマでも駐車できる

運転に自信がないオクサマは、とにかく大きい車を運転することを嫌がる。スーパー等のせまい駐車場でも切り返しなしでスッと入るのが便利で、不安感無く運転できるそうだ。



全長3655mm×全幅1645mm×全高1550mm というジオメトリは、軽自動車より大きく、日本のコンパクトカー(ヴィッツ、マーチ、フィット、デミオ)よりやや小さい。絶妙なサイズ感である。また、見切りがよいのもGOODである。

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オクサマ・インプレッション 『フィアット パンダのイマイチな点』

他の車にナメられる

「赤くて軽自動車に毛が生えた程度のサイズ=女性っぽい=他の車にナメられる」らしい。街中で割り込みはしょっちゅうされてしまうそうだ。



たしかに自分も高速道路でそれを感じる。が、デメリットと呼ぶほどのことではない。安全運転を心がけるキッカケとし、どんどん割り込んでいただけば良いだけである。


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ヘッドライトが暗い

ヘッドライトが若干暗いような気は買ったその日からしていた。自分だけかなあと思ったら、オクサマも同じ意見。流行りのLEDにしたいなーとは思いつつも、アップグレード費用が6万円ほどかかってしまうので、現状で我慢している。



ディーラーの営業さんに訊いたら、「同じようにおっしゃる方は少なくないですね」とのこと。

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サンバイザーにライトがない

運転席も助手席もサンバイザーにライトは内蔵されていない。暗いときに化粧直しができないのが、たまに困るらしい。自分は別に困ったことはない。


サイドミラー&リアウィンドウの開閉が手動

パンダはリア窓とサイドミラーが手動である。手動であることで、狭い駐車場でサイドミラーを「いちいち畳むのがちょっとめんどう」であるとのこと。が、裏を返せば故障の可能性がゼロなので、自分としてはむしろ手動でよかったと感じている。


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スモールライトを付けられない

パンダでライトオンすると、スモールライトとヘッドライトが両方点灯する。スモールライトだけを点けることができないのだ。オクサマはこれを「なんだかなー」と面白く思っていない。



「スモールライトだけを点けられないことで、どんな不便があるの?」と聞いてみたら、「いや、とくにないんだけどさ」と笑っていた。デメリットにさえならないていどのことである。


ワイパーの間欠モードが開きすぎている

ワイパーはモードが2つしかない。速いか遅いかである。大雨のときは速いモード、しとしと雨のときは遅いモードで凌ぐのだが、いわゆるフツーの雨のときにほしい中間モードがない(笑)。ちょい速いモードがあればなって感じることは月に1回くらいあるそうな。



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助手席側の窓の開閉ボタンが操作しにくい

オクサマに指摘されて自分も気づいたが、助手席側の窓を開け閉めするボタンが微妙に使いづらい位置にある。ふつう、ドアに窓のボタンってあるんだけど、パンダはATシフトノブのそばにある。



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※上の写真は運転席側の窓のボタン


運転席側のボタンは手の届く場所にあるのだが、助手席側のを運転席から操作しようとすると、シフトレバーがジャマをする。慣れてしまえば迂回して操作するようになるが、オクサマは指をシフトレバーによくぶつけるらしい(笑)。


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※助手席側の窓はこのように操作します


嫌いだったが、徐々に好きになってきたこと

エンジン音

二気筒エンジンのポポポポというアイドリング時の音が、オクサマには「気が抜けたような、車らしくないふざけた音だな」と感じられてしまったそうだ。



自分は可愛い音だから好きだったんだが、音ひとつで夫婦でこうも意見が分かれるのがおもしろい。ただ、いまではオクサマも「愛嬌があって、逆に好きになってきた」と笑っている。



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低速でギアがギクシャクする

じつはパンダ購入前にオクサマがもっとも気にしたのがこれだった。デュアロジックのマニュアルの癖で、変速時にカックンとしたショックが来る。



アクセルワークで変速ショックをいなすことを覚えればスムーズに走れるのだが、それを知らないままいきなり運転したときは、「なんだこのギクシャク感は!?」って感じたそうだ。


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自分はその癖が逆に「面白い!」って一目惚れしたのだが、オクサマは「運転しづらい…」って不安になったそう。



ただ、2~3速の変速タイミングは日本の渋滞にはマッチしていないのはたしか。ノロノロ運転時は2~3速の間でヒョコヒョコしてしまう。(時速50キロを越えてくる)3~5速で速度に乗れば、イッキに面白くなる。



パンダは、車の流れの速い幹線道路や高速道路のような高速域でエンジンをブンブン回してやるのが本領を発揮してくれる。

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以上、オクサマによる「フィアットパンダの良いとこと、イマイチなところ」をお届けしました。



200万円以下のコンパクトカーが欲しいけど、あまりに普及しすぎているフィットやマーチやデミオを選ぶのもどうかなーとお考えの方に、パンダは選択肢のひとつになり得ると断言したい。



ディーラーの数が少ないのが難点だが、ウェブサイトの店舗一覧ページでお探しになってみてくだされ。ちなみに埼玉県内は「大宮」、「所沢」、「三郷」、そして「むさし野(浦和)」の4店舗。店舗の少なさが玉にキズではあるね。



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