クルマのトランクに自転車が積めるかどうかを、ディーラーにアポなしで直撃して実際に現地で確かめてくる企画であるが、今回は新型ステップワゴンである。



ホンダのディーラーに訪問し、ロードバイクが積めるかどうかを確認させていただいた。


20150620_144721


ホンダカーズ埼玉川口西店さん、ご協力ありがとうございます!



見せていただいたのは、上級グレードのSPADA。内装がブラックになり、外装にはエアロパーツが施される、「走りを意識したパパ向け」のモデルだ。



ルックスはすごくスクエアな印象で、外から見てるだけで使い勝手の良さとスペースの広さが伝わってくる。

20150620_144653_hdr



ステップワゴン公式サイトでは、内装、外装、使い方がショート動画で解説してくれていて、直感的でわかりやすい作りになっている。ママチャリをトランクに積む様子も見ることができるよ。



まあ、ママチャリを車に積むシチュエーションってのが日常生活でどれだけあるんだろう?という疑問は湧くが(笑)。パンクしたからチャリ屋さんに持っていく……とかかな。



非対称なリアゲートがカッコイイ

後ろからのデザインはすごくいい。非対称差なデザインは日産のキューブに通じるものがあって、よいアクセントになっていると思う。



Hitaishou

※実にスクエアな形状だ。




わくわくゲートが予想以上に秀逸

新型ステップワゴン最大の特徴でもある「わくわくゲート」だが、実物を見るまでは全く評価していなかった。



「たかがドアが2通りの開き方をするだけだろ? そこになんの新鮮味があるというのだ? そんな変化球しかクルマのセールスポイントがないのか? クルマ本来の走りで勝負することをハナから諦めているのか? ホンダのエンジニアは志が低いのではないか?」と冷めた気持ちで見ていた。



しかし、リアゲートを操作してみて気持ちが変わったね。剛性感もしっかりしているし、なにより使い勝手が抜群にいい。男性の大人でも苦もなく出入りできる。自転車を積み下ろししやすいってことだけでなく、日常生活でも活躍するシーンが多いだろうなって容易に想像できた。


20150620_144150_hdr

※さっそく前ホイールを外して載せてみた。


もちろん、内側からもゲートの開閉操作はできるよ。

20150620_144218

※ヒンジの剛性感もあっていいですな。



3列目シートが完全に床下に格納される

3列目シートは見事に床下に収納される。最近のクルマはスペアタイヤを積まず、そこのスペースを有効活用する流れになっているとのことで、ホンダもそのへんは同じ。


20150620_144322_hdr

※三列目シートは完全に床下収納されている。しかもフラットで実用性高し!




床下スペースの使い方はホンダが得意とするところだが、さてこの3列目シートはどんなものなのか? チャチでペラペラの使い物にならないシートではないか?と思ってシートを展開したら、すごくしっかりしててびっくり。ガチンッと金属音を立てて組み上がるね。

20150620_144352_hdr



シートバックがやや小ぶりな印象はあるが、一昔前のワンボックスでよく見かけた「座ることを考えていないとしか思えない」ペラペラな作りではない。子供を安心して座らせることができると思ったよ。もちろん、シートベルトも完備だ。


20150620_144414



3列目シートが完全に床下収納されるので、わくわくゲートが活きてくる。跳ね上げ式であれば、せっかくのわくわくゲートからの出入りがしにくくなってしまうのだ。わくわくゲートを実現できたのは、床下収納のノウハウがあればこそ。



圧巻の広大なスペース

リアゲートを開けた時点で答えは出た。文句のない広さと形状だ。3列目シートは床下にフラットに収納され、2列目シートは運転席側にスライドさせることができる。



20150620_143934


さらには天地は1,425ミリもあるので、大人でも屈みながら自転車を積むことができる。身長145センチのオクサマはほぼ直立できる高さがある。小学3〜4年生の子なら立って歩くことができる。



ステップワゴンの車内に入ってみて思ったんだけど、この高さがあれば、車内で着替えることもできてしまうね。エンデューロ等のレースにいくと、ちょっと着替えたいんだけど人目が気になるってとき、パンダのようなコンパクトカーでは身動き取れない。ステップワゴンクラスのサイズがあればいけちゃうね。


Mamachari

※ママチャリも積める。




ご覧のとおり、ロードバイクはホイールを外さず積むことはできる。しかし、2列目シートを前にスライドさせても前後の長さがやや不足する。ハンドルさえ曲げてしまえば1台ならOK。

20150620_143907_hdr



そこで、前輪だけ外して積んでみたらきっちりおさまるではないか。これであれば、3台、無理すれば4台乗せることができそうな気がする。あ、でもホイールの置き場所で困るかな……。個人的な印象としては、3台のロードバイクまでなら快適に移動できそうだ。


20150620_144040_hdr



3列目シートが横への跳ね上げ式だったら、ここまでのスペースは確保できなかっただろう。床下に完全収納できたからこそ、わくわくゲートからの乗降がしやすくなっているし、荷物の積み下ろしもやりやすくなっている。



走行性能は専用メディアの記事を読んでください

試乗はしていないので、走行性能はわからない。そのへんは専門家の方々の記事をお読みください。


【ホンダ ステップワゴン スパーダ 試乗】 クールスピリットも快適感&使い勝手は秀逸 (レスポンス)

ホンダ ステップワゴン試乗レポート 熟成の極みと斬新アイディアのわくわくゲート (Auto Prove)

Dカップなのに武闘派。それが新型ステップワゴンの正体なり (日刊SPA!)

ステップワゴンの新旧比較レビュー (ガリバー)



わくわくゲートを発案した人&実現させた人、すごい

この発想をした人、すげえって思う。アイデアは出せても、実現させるまではきっとたくさんの障壁があったはず。「オレも考えたことあったわ~。でも、企画通らなかったんだよ~」って地団駄を踏んだ企画者はけっこーいるんじゃないかと想像したり。


新型 ホンダ ステップワゴン





強いて欠点を挙げるなら、「わくわくゲート」というネーミングのダサさ、だろうか(笑)。便利ではあるけど、わくわく……とはちょっと違う気がする。



ホンダカーズ埼玉川口西店さん、ありがとうございました!


店舗情報



過去記事のまとめ

【取材記事まとめ】 ロードバイク&ミニベロが自動車に積めるかどうか

※全部の取材記事をここにまとめてます。