先日、サイクリングティップスの記事に、「こんなサイクリストにはならないでおこう」という記事があったので紹介した。



今回はその逆で、「こういうサイクリストになろうよ」という記事だ。外国人が考える理想的なサイクリストとはどういうモノか、興味深く読んだので翻訳して、コメント付きで紹介しよう。



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Do be THIS CYCLIST ※英語です




積極的に冒険しよう

ロードバイクに限らず、自転車に乗ることは冒険である。知らない街、訪れたことのないカフェでの朝食、見たことのない風景、未知の道路や坂、すべてが新しい発見だ。どんどん走って、開拓していこう。



ロードバイクに乗りはじめると、あっという間に地元を制覇してしまい、「まだ知らない場所」を求めてどんどん遠くに行きたくなるものだ。気にはなっていたけど、わざわざ行くまでではない……という場所はロードバイクだと出かけやすい。未知の街を走っていると、まるで日帰り旅行をしているかのような気分になるよね。



ときどき停まって、バラの香りを楽しもう

きれいな空気をいっぱい吸い込もう。美しい景色に出会ったら、一時停車して楽しもう。写真を撮ろう。余裕のあるスケジュールを組んで、ライド後に仲間とコーヒー・ブレイクして会話を楽しんだり、ライドの振り返りをしよう。



いかにも海外の記事なふうな表現だが、走ることだけではなく、道中も楽しみましょうねというメッセージだね。「先を急ぐな。瞬間瞬間を満喫しろ」ということなのだろう。



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何も考えず、ひたすら走る

トレーニング過多になっている人なら、たまにはガーミンやサイコンを外してひたすら走ってみよう。いつもは気になるワット数やケイデンス、走行距離は斜度は忘れて、走ることだけを純粋に楽しもう。戦うだけ、人より速く走るだけがロードバイクの楽しみ方ではない。



ガチで乗っている人はついついトレーニングを意識してしまうかもしれないが、たまには純粋に走りを楽しむだけのライドがあってもいいんじゃないの?ってことね。



地元のバイクショップをサポートしよう

地元のショップで買い物をしてお金を落とすことは、コミュニティに貢献することでもある。ショップと顔見知りになり、会話を楽しみ、人間関係をつくっていく。メカニックとパーソナルな関係があると、バイクの特性もわかってもらえるし、適切なサービスを受けられるものだ。



常にショップで買うべきだ、ネットで買うのは間違いだと言うつもりはない。フェーストゥフェースでの付き合いは、ネットのディスカウント以上のものが得られることが少なくないものだ。



5年前のオレサマは自転車のずぶの素人だった。パンク修理、ブレーキ調整といった初歩も知らなかった。プロのアドバイスはとても貴重。そのお陰で、危険なカスタマイズ、楽しめない改造にハマってしまうこともなく、お財布に優しい楽しみ方を徐々に学ばせてもらえた。言うなれば、自転車ショップのメカニックはファミリードクターのような存在だ。



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フレンドリーなローディでいよう

自分が模範になろう。笑顔を見せよう。道を譲ろう。安全運転を心がけよう。周囲から見て「予測されやすい」運転をしよう。ハンドサインを出す、うなずく、アイコンタクトを送ることをしよう。バイクに乗っていないときに実践しているマナーを、サドルの上でもやろう。路上で困っている人を見かけたら、助けの手を差し伸べよう。サイクリングの輪を率先して広げよう。



ハンドサインを出すのは、始めのうちは照れくさい。「なに気取ってんの?」的な視線を感じるかもしれない。しかし、だれもそんな目では見ない。むしろ、「後続車のことまで考える、マナーのきちんとしたジェントルマン(レディ)だな」って思うだろう。



前を走るアカの他人のローディさんが、親切にハンドサインで路面に落ちた空き缶や岩を指ししめてくれると、追いかけて行って「ありがとう!」ってお礼したくなるもんね。だから、こういうことはやったほうがいいと思う。



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こんにちはと挨拶しよう

ロードバイクに乗っている人は、サイクリングという趣味でつながる仲間である。声をかけよう、信号で偶然他のローディと並んだら、「やあ」、「こんにちは」と挨拶して会話を楽しもう。



このあたりのカジュアルな声掛けは、日本人には抵抗があるかもしれない。少なくとも、オレサマは信号で偶然並んだ人に、「( ・∀・)ノィョ-ゥ」と声をかけはしない。でも、山頂で一休みしているときなどは、「かっこいいバイクですね!」って声をかけることはある。



サイクリングロードや山を走ってて個人的にうれしい瞬間は、対向車線を走ってきたローディと会釈をするとき。べつに声を交わすわけではないんだが、「あぁ、サイクリスト仲間のつながりっていいな」って感じる。山登りをしている人が、すれ違いざまに挨拶をするようなものだと思う。



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恐怖を乗り越える

新しいことにチャレンジしよう。舗装路しか走ったことがなければ、グラベルを試したら? 坂を登ったことはある? センチュリーライドに出場したことは? シクロクロスをやってみる? もしやりたいと思いつつもやっていないのだとしたら、それはなぜ? やらない理由があるの?



知識がないのなら、人に訊いてみよう。専用バイクがなければ、仲間のを借りてみよう。クリニックに参加して学ぶのもいい。つべこべ言わず、グズグズせず、さっさとイベントに申し込んでしまおう。失うものは何もない。新しい経験が待っているぞ。



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バイクの種類を変えてみるとか、走ったことのない道へ繰り出すとか、ソロライドしか経験がないのにイベントに参加していいのかとか、新しい挑戦はたしかにちょっと躊躇する。もっとも手を出しやすいチャレンジは、個人的には「イベント参加」だと思う。



いきなりガチンコのレースは気後れするだろうが、競わないイベントも最近は多く、数千円で参加できるものがほとんど。マイペースで友人や恋人(夫婦)と楽しむよい方法だ。アカの他人だらけであっても、たくさんのサイクリストと同じゴールを目指して走るのって、高揚感が味わえてウキウキするよ。



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他人のアドバイスに耳を傾けよう

他人に学ぼう。他のサイクリストから学ぶことは多い。質問することを恐れる必要はない。だれだって、かつては初心者だったのだから。



サイクリングがポピュラーになってきたとはいえ、機材スポーツゆえ、ほとんどの人にとってはハードルを感じるものだ。ジョギングはシューズさえあれば即始められるが、ロードバイクはさすがにそうはいかない。機材購入以外にも覚えるべき乗車ポジションやメカ操作があり、ミスはそのままケガや事故につながる。



「なんだか面倒(怖い、分からない)だから、ロードバイクは諦めよう」ってなっている人はまだまだ多いはず。経験者が率先してレクチャーしてあげたり、自分の体験や失敗を伝えることはすごく意味がある。



オレサマも何人もの先輩ローディから、雑誌やネットには書かれていない数えきれないほどの活きたアドバイスを頂戴した。微力ながら、自分もその一役を担えればと思ってサイクルガジェットを続けている。



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サイクリングクラブやコミュニティに与えよう

肩肘張って、意気込まなくてもいい。できることから始めればいい。ボランティアを名乗り出たり、自分より経験が薄いローディに助言してあげるのもいいだろう。自分のスケジュールとスキルの中で出来る範囲で貢献しよう。



上記に似ているね。自転車の仲間同士、あるいは仲間の輪を越えてギブアンドテイクすれば、まだまだ自転車ファンって増えていくはず。



知らない人と走ろう

自転車に乗ってみたがっている友人はいる? いたら、ライドに誘ってあげよう。新しい仲間の輪が広がるかもしれない。もしかしたら、友人には自分一人でメンテナンスするスキルがないかもしれないけど、かまわない。その人ができるところから始めればいい。あなたの経験と忍耐力を必要とする人はいるのだ。



グループライドは「気を使うし、周りのペースに合わせなくっちゃいけないからソロがいい」という人は少なくない。たしかにそのとおりだとおもう。でも、仲間と走るメリットもたくさんあって、会話が弾む、辛い坂も登り切ることができる、トラブル発生時に助け合える、知らない場所に連れて行ったり、連れて行ってもらえる……などなど無数にあるよ。



個人的には、ヒルクライム時に仲間がいるといないとでは雲泥の差があるって思ってる。仲間がいたから激坂を乗り越えられた。一人だったら、早々に心が切れる場所でも、励まし合いながらだと登れてしまうものなのだ。



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以上、サイクリングティップスの提唱する、「こんなサイクリストになろう」でした。




海外ならではの視点で情報発信してくれる貴重なサイトなので、今後も有用な記事があったら紹介していきますね。