自転車の事故多発を受け、6月1日から改正道路交通法の一部が施行されて、“危険行為”をくり返す悪質な自転車に講習が義務づけられた。



もともと安全運転志向のオレサマにとっては、「厳しく取り締まってくれるのは、むしろ好都合」くらいにしか思っていないので、ニュースにも別段注意は払っていなかった。法規制うんぬんに関係なく、自分はルールを厳守するつもりなので。



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そしたら、気になるデマというか、噂がネット上で取り沙汰されているではないか。



それは「片耳イヤホンなら取り締まり対象外(つまり、セーフ)」という噂である。仮に片耳イヤホンがOKだとして、そこまでして音楽を聴きたいのだろうか。命をかけてまで路上で音楽を聴きたい人たちの気がしれない。



さて、自分がネット上で見聞きした噂によれば、「東京都と埼玉県はNGで、神奈川県はOK」らしい。事の真意はわからないが、まずは自分の住む埼玉県ではどうなのか、埼玉県警に電話して問い合わせてみたよ。



以下の回答は“埼玉県警の回答”であって、全国一律に適用されるわけではないことをお断りしておく。



結論:片耳イヤホンは完全にNG

片耳イヤホンだからといって、罪が軽くなるとか、取り締まり対象外なるといったことはありません!」とのことだ。もう、回答出ちゃったね。根拠は、埼玉県道路交通法施工細則の第10条7号で、こう書かれている。



以下、引用。

高音でカーラジオ等を聴く、イヤホーン等を使用してラジオ等を聴くなど安全な運転に必要な交通に関する音又は声が聞こえないような状態で車両を運転しないこと。ただし、難聴者が補聴器を使用する場合又は公共目的を遂行する者が当該目的のための指令を受信する場合にイヤホーン等を使用するときは、この限りでない。


片耳イヤホンであったとしても、「運転に必要な交通に関する音が聞こえない状態になる」とみなされ、処罰の対象になるわけだ(5万円以下の罰金)。



なお、埼玉県独自の取り組みとして、無灯火、二人乗り、併走、片手運転(傘等)の違反に対して、「コバトンレッドカード」という紙が警告として与えられる。この警告には法的拘束力などはなく、自己啓発を促すものでしか無い。よって、変な話ではあるが何枚レッドカードを食らったとしても罰金を課せられることはないとのこと。この取り組みは今現在も継続中とのことだ。



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参考リンク

自転車の安全利用を呼びかける「コバトンレッドカード」を作成しました~県内各地で展開する交通安全キャンペーンなどで配付~



なお、埼玉県警が強調していたのは、「6月1日から新たなルールが設定されたわけではなく、変更もない。変わったのは、3年で2回赤キップをもらうと講習(5,700円)を受けなければならなくなるという取り決めが設定されただけ」ということだ。



スピーカーを自転車に取り付けて音楽を流すのはOK

念のため、スピーカーについても聞いてみた。結論は「スピーカーは問題ない」との回答だった。もちろん、ココで言うスピーカーとは「iPhone等をハンドルに固定して音楽を流す」行為を指している。

※大型ステレオのようなスピーカーを背負ったり、自転車にくくりつけて爆音を流しながら走るのはNGだよ。(そんなことをする人はいないと思うが)



埼玉県内では片耳イヤホンでもアウト!

大切なことなのでもう1回繰り返すけど、埼玉県内ではどんな方法であれイヤホンはアウトである。さいたま市ではなく、県内全域が対象だ。「え~、片耳だからいいじゃん」とか、「だって知らなかったんだもーん」という言い訳は通用しないよ。



罰金を課せられるから(or 講習が発生するから)しぶしぶ守る……という消極的な理由ではなく、己の身を守るため&人様に迷惑をかけないため、自転車での走行中はくれぐれもイヤホンは装着しないでいただきたい。音楽は自宅で、お風呂の中で、トイレの中でいくらでも楽しめる。





なお、東京都に関しては「ねとらぼ」のこの記事に書かれていたので参考にしてね。

「自転車走行中でも片耳イヤホンならセーフ」は本当? 警視庁に聞いてみた (ねとらぼ)


東京都では「片耳でも注意を受ける可能性がある」とのことだ。グレーな状況ではあるが、「じゃあやろう」とはくれぐれも考えないようにね!(笑)


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