ロードバイクに乗るのも楽しいが、愛車のフィアット・パンダも楽しいので、両方に乗る時間をなかなか確保できない日々が続いている。

インジケーターにエアバッグのエラー表示が常時点灯してしまう現象だが、2週間入院して、ようやく原因を突き止めることができた。

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端的に言うと、コンピューターの故障だとのこと。それを取り替えれば一件落着なのだが、なんと「イタリアからの取り寄せになってしまう」ですって。

つまり、届くまではエアバッグインジケーターは点灯したままである。あと、ここが問題なのだが、仮に事故を起こしても恐らくエアバッグは開かない(らしい)。よって、それまでは細心の注意を持って運転しなければならない。


さすがイタリア車はおもしろい。パーツがイタリアからはるばる空輸されてくるのをノンビリ待つのも乙なものだ。まあ、命に関わるパーツなので、あんまし悠長に構えていられないんだが、ジタバタしてもしょうがない。

走行距離が6,000キロを越えたのでインプレッションもお届けすると、代車のプリメーラとはまるで性格が違う車で、やはり抜群に運転が楽しい。


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※代車の日産プリメーラ

パンダの運転が楽しい理由が、わかるようでわからない

オクサマは独身時代に、自身が運転していた車で歩行者との軽い事故を経験したことがあり、それから車の運転に苦手意識を持っている。「できることなら車の運転はしないで人生を過ごしたい」とのことだが現実はそうもいかないので、買い物や通勤でしかたなく運転していた。

そんな運転嫌いのオクサマですら、「パンダなら運転してて楽しいな~」と言っている。


  • なぜパンダだと運転が億劫ではないのか?
  • パンダにあって、他の車にない楽しさとはなんなのか?

とオクサマを問い詰めても、「うまく説明できない。とにかく楽しいの」としか言わない。


自分もまったく同感で、プリメーラだと必要最低限しか乗らなかったのが、パンダが帰ってきた途端に「遠出しようぜ!」ってなるのだ。

パンダは、乗り物を運転するプリミティブな喜びを刺激してくるような気がする。たとえば、遊園地に行って、ゴーカートに乗ることがあるじゃないですか。スピードは出ない、乗り心地は最悪、音はうるさい、にもかかわらず、お金を払って乗る。そしてみんな笑顔。


ゴーカートより100倍も高性能で、最新技術をてんこ盛りにした自家用車で遊園地を訪れ、お金を払って原始的な乗り物に喜んで乗るのって、考えてみればおかしな光景なんだけど、それってきっと、ゴーカートには現代の自家用車にはない何かがあるってことだと思う。


パンダって、それに近い感情を刺激してくる気がするんだよね。

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一つだけ気になってしまう、パンダのエンジンの特性

慣らし運転も終わって、実に快調に走ってくれる。走る、曲がる、止まるに関してはまったく不満がない。ただ、そんな中でも「若干気になるかも」という点があって、それは「信号待ちからのスタート時のファースト・ギアのつながりが、あんましスムーズではない」こと。

発進から10メートル程度の、ほんの数秒のことではあるんだけど、マニュアルならではの振動がブルブルっとハンドルに伝わってくる。

パンダはデュアロジックという名前の、シングルクラッチのセミオートマチックトランスミッションを採用している。セミオートマチックとは、マニュアルミッションでありながら、オートマチックモードで走れる機能を持つトランスミッションのこと。

クラッチがひとつのモノがシングルクラッチで、ふたつのモノがデュアルクラッチ。シングルクラッチとしては、パンダ以外にもプジョー/シトロエン系のETGやVW『up!』に搭載されるASGなどがある。

ダブルクラッチ車としては、VW『ゴルフ』などが搭載するDSGなどが相当する。スムーズさ、シフトの速さや繋がり感の良さ等、あらゆる性能面でデュアルクラッチに軍配が上がり、シングルクラッチは勝負にならない。 


「じゃあ、シングルクラッチのメリットってなんなのよ?」という気もするが、「コンパクト、軽量、安く作れる」が挙げられる。「マニュアルをベースにオートマチック機能を持つトランスミッションが作れる=投資額が小さくて済む」わけ。パンダのような安価な大衆車にはピッタリな技術なのである。

もともとはマニュアル車なんだから、ギアの振動くらい当たり前って考えてしまえば、「これもパンダならではの、トランスミッションの味付けなのだ」と思うこともできる(笑)。

いったんスピードに乗ってしまうと問題なくって、とくに高速道路や流れの速いバイパスを走るときは気持ちいい。反面、ストップ・アンド・ゴーの多い都内の渋滞路は苦手だ。

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なにげに便利なオーディオボタン

ハンドルに備わっているオーディオのボリューム操作と、ラジオの選曲ボタンが地味に便利。ハンドルから手を離さずにオーディオの操作できるのは、安全面においても助かっている。運転時は、なるべく視線をインパネのほうに動かしたくないもんね。

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ハンドルの左右にダイヤルがあって、左はボリューム調整、右はラジオ局の選局に使える。携帯電話応答用にブルートゥース接続ボタンはあるが、日本仕様車では機能は割り当てられていない。残念・・・。

インパネの素材はプラスチッキーで高級感は一切ない。でも、デザインが可愛らしくって、ものすごく愛着がある。パンダの内装、インパネデザイン、シートはすべて満足している。


というわけで、安全運転で、パーツが届くのを待つことにしますね。

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