11月29,30日の週末に、長野県の野辺山でラファ主催の「野辺山シクロクロス」が開催される。

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イベントに先立って、Rapha Cycle Club Tokyoでシクロクロス観戦ガイドというイベントが行われたので、サイクルガジェットとして取材させていただいた。

実は、自分はロードレースには多いに興味があるが、シクロクロスがどういったレースで、どんな歴史があって、どんなユーザーがいて、どう楽しめばいいのかさっぱり知識がなかった。


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※中央が広報の小俣さんで、右手にスタイリッシュに佇むのがRapha代表の矢野さん(立ち方がオシャンティすぎるw)


ロードレーサー達が冬のトレーニングとして、運動強度の高いシクロクロスを取り入れているということは知っていたが、聞きかじりの断片的な知識しかなかった。

シクロクロスって、アレでしょ。プロとか実業団とかゴリゴリのレースで戦っている人たちが冬場限定で嗜むもので、週末ホビーライダーの自分のような素人が手を出すと火傷してしまう激アツな世界でしょ。シクロクロス会場にはゴリマッチョな猛者しかいないんでしょ」と思い込んでいた。

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ところが、ラファの広報、小俣さんによれば、シクロクロスはごく普通のサイクリストでも楽しめるスポーツらしい。そうなの?

今すぐ競技に参戦する意思も、シクロクロスを購入する予定もないが、まずはどう観戦すればいいのかを学ばせていただいた。


バイクのレギュレーションはロードレースとはちょっと違う

まず、タイヤサイズは33ミリ以下であることが条件だそうだ。土や泥を走るのだから、太めのタイヤは必要だよね。

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※カンチブレーキ

4年前からはディスクブレーキの使用も許可された。ロードレースでの普及はまだだが、シクロクロスでは認められるのが大きな違いだよね。ちなみに、キャリパーブレーキは泥が詰まるので、シクロクロスでは使われることはない。

会場には実際のシクロクロスバイクが展示されたが、クランクがややコンパクトだった。

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※46-36T という、ロードバイクではまずありえないコンパクトさ

トップスピードが舗装路のレースよりは伸びないので、ノーマルクランクは不要なのだ。むしろ、悪路と坂で何度もスピードダウン&加速を強いられるから、コンパクトなほうが都合がいいわけ。
 

野辺山シクロクロスはUCI認定されたレース

UCIに公式認定されるには、幾つかの条件をクリアする必要があり、「これがけっこう厳しい」とのこと。

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※画像引用元はこちら (Rapha公式サイトより)

とくに、コース設定に細かなルールがあって、「シケインの高さは40センチ以下で設置せねばならない」とか、「バイクを降りて歩くコースを1箇所は設けねばならない」とか、「コース幅は3メートル以上なければならない」とかで、野辺山シクロクロスはすべてクリアしている。

ただ、コース設計は欧州レースに比べると日本のレースは優しいモノになっている。

理由は、UCIレースは欧州では基本的にプロしか走らないので、難度&強度は高め。日本の場合、プロもアマも同じコースを走るので、必然的にアマチュアでも走れる程度に設計されている。

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ちなみに、世界屈指のハードコースで開催するのはオランダとベルギー。あちらの国ではあまりにもえげつない設計をするそうで、イタリアのプロ選手ですら「ベルギーの大会は出ない」と公言することもあるそうな。なんだそれ。


シクロクロスの観戦方法もオランダとベルギーはすごくユニーク

特定選手のファンが必ずいて、自作のファンクラブTシャツを着て、歌を歌ったり、楽器を演奏しまくっている。コスプレするファンもいるすで、このへんは日本も似ているかも。

観客は男性がメイン。雰囲気的には、「欧州サッカーのスタジアム」にある、汗臭い男どもってかんじなんだって。あぁ、なんとなくイメージ湧いてきた(笑)。

で、ポテトとビールを食べながら観戦するのが定番だそうな。


なお、ラファはシューズケースをリサイクルして、ポテトとビールのケースとして利用している。

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とくにシクロクロスだからこう観戦しなければならないって堅苦しいお作法はなく、飲んだり食べたりしながらのんびり楽しめばいいらしいよ。それを聞いて、ちょっと安心した。


29、30日のシクロクロスに観戦する方向けの注意事項

「くれぐれも防寒対策に気をつけてほしい」とのことだ。この時期の野辺山の最低気温は零下。最高気温も一桁を超えることはない。車で行くなら、スタッドレスはあった方がいいそうだ。車がなくても、新宿から小淵沢経由で野辺山駅まで行く方法もある。

野辺山駅から徒歩で20分程度とのことで、駅から会場まで歩いていけるとのことだった。渋滞の心配もない、電車の方が安心して移動できるかな。

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以下、シクロクロスを楽しむための情報をRaphaの小俣さんに頂いたので、シェアしておくね。



総合情報

AJOCC(日本シクロクロス競技主催者協会)

日本のシクロクロスの情報を全て網羅。まずはここから。

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関西を中心としたシリーズ戦「目指せシクロクロス界の、安くて美味しいファミレス!」


信州シクロクロス

国内シクロクロス発祥の、甲信地域を中心としたシリーズ戦。


TOHOKU CX Project

東北で開催されるシリーズ戦。今年は全日本選手権を開催。

CYCLOCROSS MAGAZINE(英語)

世界で唯一の専門誌。ウェブサイトも情報が充実。野辺山シクロクロスも以前取材に訪れてくれました。

CYCLOCROSSRIDER.COM(英語)

シクロクロス情報サイト。グッズ販売も充実。


映像

UCIワールドカップ、世界選手権をLIVEで配信  (youtube)


Super Prestigeなどベルギー・オランダのレースをLIVEで配信


#SVENNESS スヴェン・ネイスを中心としたレースアナライズ動画


BiKin TV

関西シクロクロスを中心としたムービーを製作。世界選手権参加選手へのチャリティも。

CYCLOVISION

信州シクロクロスを中心としたムービーを製作。レースの日にはライブストリーミングも。



選手情報

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