ロードバイクは高い買い物だ。エントリーモデルでも15万はするし、ちょっと欲張るとあっという間に20万を超える。フレームから組もうなどと思ったら、30万円オーバーもざら。
ローディには常識の価格帯だが、ロードバイクにうとい人にとったら、目玉が飛び出す金額だ。たとえば奥さんたち。彼女らにロードバイク購入を認めさせるのは、なかなかに難度が高い。
かくいうオレサマも、ロードバイク購入を認めさせるにはけっこう苦労して、様々な方法でアプローチして説得を試みたものだった。結果的に、1年かかってようやく「OK」が出た。長く辛い道のりだったので、感激もひとしおだ。
同じような悩みを持つ男性諸君も多いだろうから、今日は「いかにオクサマにロードバイク購入を認めさせるか?」について書こう。
■10万円台のバイクで説得する
たとえ本命が30~40万円台のバイクであっても、それをいきなり伝えたらダメ。心を閉ざしてしまい、交渉に応じなくなってしまう。まずは、ロードバイクに詳しくなくてもギリギリ許せる10万円台から説得を試みるべし。
■別のものに置き換えろ
完成車で15~18万円ならば、ノートパソコン1台分に相当するので、女性でもイメージしやすい。「ノートパソコンを買うことを思えば・・・」と思わせられればシメたものだ。
30万円以上になると、比較対象がなくなってしまい、「バカも休み休み言いなさいっ!」とキレられてしまう。身の回りのもので置き換えられる価格帯から説得を開始することだ。
■健康で経済的であることを強調
ロードバイクは健康によい有酸素運動であり、交通費やガソリン代が節約できるので一石二鳥であると言え。病気にならなければ、医療費が抑えられるし、交通費の節約は即効性の高い節約方法だ。
幸か不幸か、最近はガソリン代が上昇中なので、ちょっと出かけるだけで1000円近いガソリン代はかかる。夏場なら、エアコンで燃費も悪化する。
■買うことがむしろトクなのだと説明
これまでかかっていたガソリン代を1.5万円(月)とすると、1年のガソリン代は18万円だ。1年間のガソリン代でロードバイクを買えると言うと、「まあ、それもそうね」という反応をしてくれる。
「ガソリン代は燃やしたらそれでおしまいだけど、ロードバイクなら何年も乗れる。よって、元が取れるどころではなく、結果的にお得なのだ。そう、ロードバイクを買うことは、家計を助ける行為なのである」と畳み掛ける。
■既成事実を作ってから、上乗せする
いつ買うかはさておき、いったん「ロードバイクを買ってもいいかもね・・」という雰囲気を作ったら、あとはこっちのものだ。エントリーを買うとみせかけておき、小出しに情報を与えて教育してゆく。
たとえば、
いやー、会社のロ-ディ先輩が話してたんだけどさ、コンポは105以上にしたほうがいいんだってさ。コンポなんて、見た目はどれもいっしょで値段の差がわからないじゃない?オレもそう思ってたわけ。ティアグラで十分じゃーんってさ。
ところがだよ、耐久性が違うんだって。上位機種(高い、とは言わないのがミソ)は長持ちするから、結果的に上位にしたほうがいいらしいんだよ。
まいったなーって思ったんだけど、やっぱり経済的におさえておきたいじゃん?だからアルテグラってモデルにしておいたほうがいいって言うんだよ、詳しい先輩がね。
という具合だ。ホイールしかり、フレームしかり。同じ論調でゆっくりと説得し、徐々に洗脳していくのだ。焦りは禁物だ。あくまで姿勢は、「家計のことを考えながら車種を検討している、妻思いの夫」というスタンスを守る。
情報収集を怠らず、吟味していると思わせて、実はシナリオ通りに上位車種へとストーリーを持っていっているのだ。Ψ(`∀´)Ψケケケ
値段のことを気にしているってポーズを取っていると、オクサマの方から、
「いい年した男が、そんなケチくさいこと言ったらダメよ。趣味のものって、やっぱりある程度よいモノを買って、長く使うべきだと思うの。そのほうが、結果的に満足できるだろうし」
と言ってくれる。これを言わせたら、勝負はあったも同然。
「うーん、そういう考えもあるよね。たしかにねー、たしかにそういう面もあるよねー。まあ、もうちょっと情報収集してみるよ。こういう大きな買い物は、焦っちゃダメだからね」
と軽めに流すこと。間違っても、ここで万歳三唱などしないように。あとは、煮るなり焼くなりご自由にどうぞ。とにかく、ゆっくり攻めるのだ。
オレサマはこの方法で、
安いクロモリ(完成車で14万円)
↓
エントリーカーボンの完成車(22万円)
↓
ミドルクラスのカーボンフレームから組む(35万円)
ちなみに、この記事をオクサマに読まれたらオレサマは切腹モノだが、幸いにしてオクサマはインターネットをほぼ使わない超絶アナログ人間なので、なんの心配もないのである(笑)。
喧嘩になる前に勝負をつけようね!
ロードバイクを買うのが目的であって、喧嘩に勝つのは二の次。
肉を切らせて、骨を断て!(笑)。
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