フィアットのパンダを購入して、たったの1週間でロードバイクを積むことになった。理由は、長野県の栂池でおこなわれたヒルクライムレース参加のためである。

新車での購入早々、チェーン&チェーンリングについたオイル等でパンダ車内を汚すことがあってはならない。
細心の注意を払って積んでみたんだけど、コツのようなものはつかめた気がする。

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ということで、(わずかな経験で恐縮だが)パンダのようなコンパクトカーにロードバイクを積載するコツをお伝えしよう。

パンダは「全長が3,650ミリ、全幅が1645ミリ」しかない。
フィット(3,955ミリ)、アクア(3,955ミリ)、デミオ(4,060ミリ)、ヴィッツ(3,885ミリ)のような国産コンパクトカーよりも、ぐっと小さいのだ。(ただし、全高は1550ミリあって、フィット並の高さはある)

軽自動車よりはけれど、国産の定番コンパクトカーよりは小さなパンダに、ロードバイクが積めるのか? 
結論から言えば、「余裕で可能」である。

もちろん、ホイールは両輪外す必要はあるが、ロードバイクのフレームって、フレーム単体であればじつは意外に小さいものなのだ。


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※わりとコンパクトです

リアシートを倒して、フレームを寝かせて載せようかとも考えたが、リアシートにそのまま乗せて縛ったほうが方が安定すると思い、試してみた。
トランクを倒してしまうと、広大なスペースは生まれる代わりに、バイクを安定させることが難しいような気がする。


シートを汚したくはないから、不要になったブランケットを常備しておこう。
押し入れに使わなくなったのが1枚か2枚はあるはずだ。

注意せねばならないのが、チェーンリングとチェーンだ。
フレームは逆さまにして積むので、チェーンリングが上を向く。車載でロードバイクをよく運ぶことがある会社の坂バカ先輩ローディに聞いたところによると、よくやる失敗が、「チェーンリングを天井にぶつけ、黒い線がスッとついてしまう」こと。あと、「ダラーンと垂れ下がったチェーンからオイルが垂れ落ちる」のもあるらしい。

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※チェーンリングと天井に握りこぶし一つ半分くらいの余裕がパンダにはある。全高があると、ロードバイク積載はしやすい。

もうひとつの注意事項として、むき出しになったリアディレーラーのケアもある。デリケートなパーツなので、どこにも触れさせたくない。チェーンリング、チェーン、リアディレーラー、この3つは、必ず上からもブランケットをかぶせておこう。

【追記:2016年10月】
始めの頃は丁寧に毎度毎度ブランケットで養生していたが、数回でやめた。フレームをちゃんと固定していれば問題ないと気づいたから。

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※このほうが、後方視界が良いのも理由のひとつ


あと、ボトルの中身は空っぽにしておこうね。忘れがちなので、注意。雫でシートをベッタベタにしてしまったミスは2回ほどやってしまったことがある(笑)。

さて、走っている途中にフレームが倒れないよう、しっかり固定せねばならん。フックがついたゴムバンドをヘッドレストに引っ掛けて、ぐらつかないようにしばる。

パンダは、幸いなことに全高は余裕があるので、一般的なセダンやハッチバックよりも積みやすかった。
いくら横方向に大きな車でも、縦のスペースがないと、積み下ろしがシビアになってしまうかもしれん。そういう意味では、フォルクスワーゲンのPOLOにこの方法で積むのはかなり厳しいはず。


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※以前はこんなかんじにMuを積んでいた。シートポストを抜き、ハンドルも折らないと積めない。ハッチバックは天地方向のスペースがあまりない

次にホイール。前輪には汚れはなくても、リアホイールはオイルで汚れたスプロケットがあるので、シート等の内装に触れないよう保護したい。スプロケットカバーを着けるか、なければコンビニ等のビニール袋でつつむのがよいだろう。

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※リアホイールは、ホイールバッグに突っ込んでしまうのが手っ取り早い

スポークはデリケートなので、倒れさせて横方向の衝撃は与えたくないところ。
両ホイール共、ぐらつかないようにフレームといっしょに固定してしまおう。

写真では1台しか積んでいないが、無理すればもう1台いけるかもしれない。
その場合、フレームの間にはダンボールを挟んで養生すること。リアのトランクも使えば、ホイール2台分はなんてことはない。日帰りツーリングであれば、なんとか2台は運べると思うよ。


【追記:2016年10月】
2台のロードバイクは積めます。フレームを交互にクロスさせるようにリアシートに乗せる。ホイールワンセットはトランクに、もうワンセットはリアシートのレッグスペースに置くことになる。(4本のホイールはトランクに入らない)

栂池でのレース会場でも、コンパクトカーで来ている人もたくさんいた。
例えば、スイフト、フィットはよく目にした。旧型のRXー7で来ている人もいたね。リアシートを倒して、フレームを寝かせていたけど、ロードバイク1台なら、こんなスポーツカーにも入るんだね。

もちろん、大型のバンに3台乗せてきてた人もいたけど、大半は一般車。ただ、セダンはほぼ見なかったかなあ。セダンでも行けなくはないだろうけど、全高がやや厳しいかもね。


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※養生しまくっていた頃の初期がこちら

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※2016年のいまはこう。そのまま乗っけてます(笑)。これで問題ないっす



結論: 

「ロードバイクは大半の車に積むことができる。ただ、それなりに(パンダのように)全高がある車種のほうが積み降ろししやすいよ」


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