突然だけど、自転車ショップって、居心地の良い、悪いがハッキリ現れるよね?
とくにロードバイクを扱うような専門店だとなおさらそう。ゆっくりパーツを眺めたり、バイクを愛でたり、店員と雑談を気軽に交わして、気がつけば30分過ぎてた・・・ってお店もあれば、ぐるっと店内を一周しただけでそそくさと出てしまうお店もある。
「かんじいい店だったな。また来よう」と思うか、「たぶん、二度と来ないかな」の、だいたい、どっちかに分かれるね。中間ってあまりないね。なんでだろう?オレサマだけかな。

これは、「お店のほうが知識があって詳しい店 VS 知識に乏しい素人の客」という目に見えない上下の関係性によるものだと思うんだが、他のビジネス(店舗)ではあまりない感覚だ。
たとえば、ビデオレンタルとか本屋とかディスカウントストアではこのへんの関係性はあまりないから、上下の関係性を意識する瞬間は少ない。
プロ系自転車ショップに似ている業態としては、たとえば高級カメラ店とか、品のあるブティックとかが似ているかな。
オレサマが自転車を買おうと思った3年前、どこで買うかを決めるときに重視したのが「店の居心地の良さ」だった。ぶっちゃけ、ハードウェアとしての自転車は、値段に多少の差こそあれ、どこで買っても基本はいっしょ。大切なのは、アフターだった。
だって、こっちは自転車の素人だから、買った後も面倒を見てもらう機会は多くなる。居心地が悪い店ではあとあと困るのだ。だから、店の雰囲気は最重要ポイントで、ぶっちゃけ、価格は二の次だった。
要はね、
「ども~、大将元気すか」
「おう、オレサマくん。どうしたの」
「なんかブレーキの調子がおかしくてー」
「どれ、見せてみな」
ってな、名前で呼び合える関係性がほしかった。ただの客と店員以上っていうのかな。昭和的なかんじ。いわゆる、ヒューマンタッチなぬくもり、ってやつですわw
前置きが長くなったけど、居心地のよしあしを判断するオレサマなりのポイントは以下の三点。
1. 他のお客さんとのやりとり、言葉遣い
既存のお客さんとの言葉遣いだったり、呼び方を観察する。杓子定規すぎてもイヤだし、馴れ馴れしすぎるのもなんかね。
気さくに会話するかのような話し方をしているお店だと、居心地いいなって感じる。会話に緊張感がないのが理想だね。
2. 座ったり、一息つけるスペースがあるか
居心地の良いお店に共通することは、「休憩スペースがある」ってこと。椅子とテーブル、自転車雑誌やパンフが置いてあって、気兼ねなく座ったり、会話できるスペースが用意されているってことは、お店のおもてなしの姿勢の表れだと思う。
もちろん、店舗スペースの問題で、物理的に休憩スペースが用意できないってことはあるだろうから、このへんはマストではないんだけどね。こういうスペースがあると、お客同士で会話が始まって、互いの自転車を見せ合ったり、パーツの使用インプレッションを訊かせてもらえたり、相談をしたりされたりって関係も生まれる。他のお客さんの話を聞いているうちに、「よし、そのカスタマイズやってみよう」って決心することもあるね。
3. 親身に相談に乗り、判断を急かさない
店員さんが親身になって相談に乗ってくれるかどうかも、大きなポイント。
親身であるかどうかの判断は、「こっちの要望や、使用シーンを根掘り葉掘り尋ねてくれるかどうか」かな。なんのヒアリングもせずに、「これはオススメだ」、「あれはお値打ちだ、買いだ」って言われても、「この店員さん、なにを根拠に言っているんだろう・・・?」ってションボリしちゃうのだ。
「お客さんの話を聞くと、このモデルは選ばない方がいい。むしろ、銭失いになってしまう。むしろ、こっちの廉価版を選び、パーツもこの程度で十分。なぜならね・・・」とガイドしてくれる人だと、うれしくなるね。
それにくわえて、じっくり選んだり、考えたりする時間をくれるお店にも居心地の良さを感じる。そういうお店は、「(考えがまとまらなくてもいいから、悩んでいる途中でもいいから)何度でもお店に遊びにおいで。高い買い物なんだから、よく考えなさい」という雰囲気を醸し出してくれる。そういうお店には、足をつい運びたくなるし、最終的にお世話になろうってなる。
このブログ記事がどれくらい自転車業界関係者の目に留まるかわからないけど、ひとつの意見として覚えておいてもらえるとウレシイ。

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